一つ一つは比較的に短めで読みやすい。
にもかかわらずテーマがはっきりしていて読後感はすっきりしている。
そんな作品が矢継ぎ早に送られてきた当時の私の心胆を寒からしめたことをここに告白いたします。
７月１日の企画発表の際に参加を表明されたのですが、１作目は７月２日に届いたのです。それはそれは焦りました。

〇シンジのシンジによるシンジのための補完　幕間
みなさんにシリーズ本編を読んでいただきたいと強く思います。
そして「…待ってる」、この一言がとてもいい。
ちなみにシリーズ1作目のリンクはこちら。シリーズごとにスレが分かれていますのでご注意を。
http://www.mai-net.net/bbs/sst/sst.php?act=dump&cate=eva&all=29540&n=0&count=1


〇命二つの 中に生きたる 桜哉
花＝同じものがいっぱいという発想はなるほどと膝を打ちました。
桜＝キレイ＝綾波と言ってのけるシンジ君はさすがとしか言いようがありません。

〇イスカリオテのマリア
這い寄る混沌＝マリさん。これもなるほどの一言。
「ユイさん。シンジ君は好きなコにアタックできるまで成長したよ」このセリフが単なるトリックスターではなくマリさんなんだなと思いました。

〇猫と少年
二人で拾った子ネコ。これから一緒に育てていくんでしょうね。
子ネコを抱えて歩くシンジ君にぴったり寄り添うレイちゃんの姿が脳裏に浮かんできました。

〇初めての銃声は、なんてことなかったわ
旧劇のあのシーンから、綾波レイさんが強すぎるくらい強い。
シンジ君のためになら何処へだっていけるというのは、実に彼女らしくもあり、見てみたかった情景でもあります。

〇ポロリもあるよ
オチがすべてなんですが、そのオチがいいのです。
シンジ君を詰問する綾波レイさんにハラハラしたのは私だけではない筈です。

〇どうしてあなたはいつも
碇くんに心奪われているレイちゃんの描写。
淡々としているのに熱がこもっているという独特の雰囲気が伝わってきますね。

7作品、すべて素晴らしい作品でした。
ありがとうございます。

■命二つの 中に生きたる 桜哉

　花は同じ物が沢山あるから怖い、嫌い、という発想は、彼女の花に対するイメージとしてはあるのかもしれない。季節のなくなった土地で花はどう咲くのだろうと思う。軽く調べたところ、ハワイでは入れ替わり立ち替わり様々な種類の花が咲くようです。彼らも時の流れを感じているという事なのでしょう。それが一年という単位なのが不思議ではあります。
　涙を堰き止めたのが赫くなった頬、というのが、良いです。その頬はきっと輝いていたのでしょう。


■ イスカリオテのマリア

　マリはよく分からないのだけれど、単にユイさんと同世代というか同じ集団くらいに考えると、割としっくり来る。そう考えればマリの呟きは腑に落ちる。
　理詰めのレイはステレオタイプではあるけれど、詰め寄る姿を想像すると笑える(笑)。なぜ驚かすの、なぜ。てな感じでしょうか(笑)。

続きます。

クルーに詰め寄る綾波やカロリーメイトを買ってくる綾波がキュートでとっても好きです！這いよる混沌にチャレンジできるのすごいな…と思いました。素敵な作品ありがとうございます！

7作品もあって、とても素敵です!!
どれもにやにやしながら読んでました(*´ω｀*)
それぞれのテーマとても楽しませてもらいました！
素敵な作品をありがとうございます！
そして、写真もオカズもポロリで吹きました（笑）

■ 猫と少年

　遥か昔の話ですが、姉が仔猫を連れて帰ってきた事がありました。猫がついてきたと。その猫はそのままうちの猫になり、やがて彼女を連れて来て同棲を始め、仔猫がわんさか産まれててんやわんやでしたが、彼女と共に天寿を全うしました。
　かように猫はひとを選びます。レイに、そしてシンジに見つかったのは、その猫が二人を選んだということです。
　この後、リツコの所に連れて行って猫ネットワークで里親を見つけるのか、はたまたネルフ猫になるのかは何とも言えませんが。しかし本部内をネコがうろついてたら和むな。ゲンドウに懐いたりして(笑)。


■ シンジのシンジによるシンジのための補完 幕間

　本編を読んでいないので難しいですが、長い間待っていた後の再会が見たいですね。
「月の光が降り積もるような」笑顔、というのは美しい！


■ 初めての銃声は、なんてことなかったわ

　これも難しい。レイはシンジのために罪を背負ったということになる。赦すのはシンジでしかあり得ないと思うけれど。うーむ。

さらに続きます。

■ ポロリもあるよ

　ポロリもあるよと聞いて脳汁を振り絞って考えたがおっぱいポロリしか思い浮かばず涙を飲んだ私の心は汚れている。「イスカリオテのマリア」といい、詰め寄るレイちゃんが実に良いです。


■ どうしてあなたはいつも

　私にとって綾波レイという少女は、かわいいのはもちろんですが、少し怖いイメージもあります。詰問されて困惑するシンジ君を想像すると楽しい。「どうしてあなたはいつも私の視界を独占するの？」いやわかんないって(笑)。



　ひとつひとつの作品は短いですが、トータルとしては濃厚で堪能しました。それぞれ色は違いますが、やはり個性というのは出るものですね。とても良かったです。ありがとうございました！

◇命二つの 中に生きたる 桜哉
この俳句を選んでくるセンスに先ず脱帽です…！綾波の涙は2人がめぐり会えた幸せを実感して自然に溢れてきたんだろうな、と想像すると暖かい気持ちになりました。

◇イスカリオテのマリア
お化け屋敷で幽霊の人に詰め寄る綾波と平謝りするシンジ君、めちゃくちゃ簡単に想像できてしまいました…笑

◇猫と少年
このあとは元気に育つ猫を眺めて微笑む綾波、微笑む綾波を見て幸せそうなシンジ君の構図が展開されるんだろうなぁと思うとポカポカします…！

◇シンジのシンジによるシンジのための補完 幕間
「月の光が降り積もるような笑顔」こんなにも綾波の笑顔を素晴らしく表現した一節を見たのは初めてです…！シンジ君もカッコよくて最高です。

◇初めての銃声は、なんてことはなかったわ
「あなたは死なないわ…。私が守るもの。」
目の前で敵を正式な射撃で沈めておいてこの台詞。これは頼もしすぎてシンジ君惚れちゃいますよ…！
『ひどく大事そうに、下腹部を撫でている。』この一節が凄いインパクト。えっ、一体何が…！？まさか…？と思わずにはいられませんでした。

◇ポロリもあるよ
ケンスケ…この時ばかりは悪いヤツめ…と思っちゃいました。シンジ君がアスカのことを考えているのはサビシイ、と彼への思いを吐露する綾波の純情さが最高です。

◇どうしてあなたはいつも
綾波が初めての知らない感情に戸惑いつつ、彼女の中で碇シンジという存在が大きくなっていく。これぞLRSの根幹！とも言うべき初々しさが素晴らしいです。詰問されてアタフタするシンジ君が目に浮かびました笑。

素晴らしい作品の数々をありがとうございました！

七つの作品がそれぞれにテーマをしっかり押さえて描かれているのがうまいなあと思いました。
一つ一つの物語の容量が短いからこそ、リズム良く、かつ題材をしっかり楽しめるように感じます。
「命二つの 中に生きたる 桜哉」「猫と少年」「初めての銃声、なんてことなかったわ」「どうしてあなたはいつも」ではレイの積極的な意思を感じられていいなと思ったり。
「イスカリオテのマリア」では分析して納得して答えを出すまでのレイがかわいく、さらに「あなた誰」と詰め寄るシーンがまたかわいかったり。
「シンジのシンジによるシンジのための補完 幕間」は逆行をテーマにされていますが、「Sweet Home Ayasach」というお祭りのメインテーマにも関わっているなあと思ったり。
そして個人的には「ポロリもあるよ」がうまいなあと思いました。
大事なモノがポロリ、お弁当のオカズをポロリ、写真をポロリ、そして涙が、、、。
ポロリというキーワードをうまく使いながら、肝心のところではそれを書かないところが素晴らしい。
それぞれ素敵な物語をありがとうございます。

ワンシーンを切り取って、短いテンポで様々な作品を展開するスタイルは、良質の四コマ漫画を見ているようでした。この長さの中で、きちんと話を展開させてオチを付けるというのは、簡単なことではないと思います。
それぞれの作品を堪能致しました。ありがとうございました。

＞そのためには、碇君を詰問することすら辞さない。
＞…決戦は、明日。

個人的には、「決戦」の様子がどんなものだったのか、非常に興味があります。
続編を期待したいところです。

面白い作品でした！7作品もお疲れ様です。

特に『ポロリもあるよ』が大好きで、色々な「ポロリ」が登場する度に「な、なるほど〜!」と声を上げてしまいました。オノマトペのいい勉強になります！笑
詰め寄るレイちゃんとタジタジなシンジくんがすごくかわいいです。

それぞれのお話がテーマに沿われていてとっても読み進めやすかったです！
たくさんの素敵な作品達を本当にありがとうございました！

dragonflyさん、有難うございました。
七つのテーマそしてストーリーを堪能させていただきました。

【命二つの 中に生きたる 桜哉】

>花は嫌いだった。同じモノが沢山あるのが
>怖かった。

そうですよね。レイは、「花、同じ物がいっぱい、いらない物もいっぱい」でしたよね。

実際に桜を見て、テーマを詠み、以前とは違う、今一人ではない自分を確認したかったのでしょうか。

これが１日で降りてきて、且つ文章にされるって、率直に凄いと思いました。

【イスカリオテのマリア】

>「ユイさん。シンジ君は好きなコにアタック
>できるまで成長したよ」

うーん、イスカリオテとなっている分、色々妄想しちゃいますね。このチケット、冬月から後はよしなにしたまえって貰ったんですかね　笑。

「あなた誰」と詰め寄られたら抵抗してはいけません。ＡＴフィールドが展開されちゃいますんで　笑。

【猫と少年】

レイちゃんのこと放っておけないよね。シンジくん。レイちゃんにはお弁当を。そしてそんなシンちゃんに協力した子猫ちゃんには助演男優賞を。

>いつの間にか上がっていた雨に代わって、
>空に虹。

清々しさが、一歩前に踏み出した２人のこれからを予見しているようです。

【シンジのシンジによるシンジのための補完 幕間】

至るところ壮大なフィナーレを感じさせるエッセンスが散りばめられています。ので、本編を読みに行かせていただきますσ(^_^;)
スミマセン。

【初めての銃声は、なんてことなかったわ】

>「…そう。でも思い出した」
>ひどく大事そうに、下腹部を撫でている。

気になります。とても気になります。
回収は、読み手の妄想ってヤツですね！？

【ポロリもあるよ】

このオチは至高ではないでしょうか！？
健全な男の子は愚劣な展開を期待するものですが、ストーリーとしても完成度高いですよね。それにしてもレイがカワイイ。

【どうしてあなたはいつも】

>…決戦は、明日。

このゾーンに入ったレイちゃんは最強です。
突然の訪問を受けて本編系モードで詰め寄られるレイにシンジがどう対応するのか？　妄想は爆裂するばかりです。
あと少しだ、頑張れシンジくん！　笑

ポロリもあるよが特に良かったです。
一つの単語で話を作るっていう構造がとても好みでした。

お題に沿って短くまとめてしっかりと書くというのは個人的には結構難しいとおもうのですが、テーマの要点を上手く抑えていて凄いと思いました。
全体的に綾波が自分の意思を持っていて、それに対して碇くんが静かに寄り添ってゆくのがまたいい……！
いくつもの素敵な作品をありがとうございます！

今更のコメントですので、もしご覧になってなかったら申し訳ないなぁと……

小説が苦手なもんでして、字数が多いと重い腰をあげないといけないので読みやすいのが個人的にめっちゃ助かります(*´∀｀)

シンジ君のことで胸がいっぱい、寝ても醒めてもシンジ君のことばっかりな綾波かわいすぎませんかね…？
あー中学生だ！！僕が1番みたい中学生LRSだ！！だめだ好きすぎる…あぁ…また語彙力が…

ありがとうございました！！

みなさま、たくさんのご感想、まことにありがとうございます。m(_ _)m

超微糖・超薄味・超短編と三重苦にも関わらず様々なお言葉を賜り、恐懼の極みです。


【命二つの 中に生きたる 桜哉】
この俳句はジェームス・ボンド シリーズの「007は二度死ぬ」のタイトルの元ネタとされていて、そこから２度死んだ綾波に投影してみました。

【イスカリオテのマリア】
這い寄る混沌。と聞いて思い当たったのがマリでした（苦笑）
実は私はマリのことをファーストインパクトで産まれた最初の人類（の１人）ではないかと考察しており、人類史のフィクサーと目しております。
今回はそのコネを遊園地チケットというカタチで発揮していただきました。

【猫と少年】
私が初めて飼った猫は、近所の子供たちがお菓子で養おうとしてたコでした。
そこから敷衍してカロリーメイトを喰わせようとする綾波さんの誕生です。
このあとリツコさんに見つかって正しい養育法を学ぶと共に、リツコとレイの関係が好転します。

【初めての銃声は、なんてことなかったわ】
綾波が下腹部を擦るのは、そこにゲンドウから奪ったアダムが在るから。それによってシンジへの想いを思い出せたから。
拳銃自体もゲンドウが使ってたヤツで射撃術もゲンドウの記憶から。
ちなみにテキサスレンジャー式なのは「ガンヘッド」へのオマージュ。

【シンジのシンジによるシンジのための補完 幕間】
作者がアヤナミストでもＬＲＳ推しでも、作品に反映されるかどうかは別。を地で行った作品が「シンジ×３」でした。
その辺りの葛藤をこのお祭りに託けて昇華させてみました。

【ポロリもあるよ】
どう考えても「女だらけの水泳大会」ネタにしかならないのですが、学校のプールでポロリは有り得ないよねぇ。と首を捻ったお題でした。
ケンスケを絡ませようとは初期から考えてたのですが、いっそお題をセリフとして導入に用いてみてからは割とすんなりと。
どうでもいい話しですがアスカがポロリとしたのは、まだ箸に慣れてなかったから。

【どうしてあなたはいつも】
このお題でネタ探しをしてる時に降りて来たのが装甲騎兵ボトムズのＥＤ「いつもあなたが」でした。
その歌詞から逆算した時、まぶたに映るのは誰か？ と来て（綾波の笑顔ではありきたりなので）シンジの泣き笑い顔になりました。
締めの「決戦は明日」は、もちろん「決戦、第３新東京市」と「決戦は金曜日」から。
なお朝一番に教室で「どうしてあなたはいつも私の視界を独占するの？」「視線の先に居るのは、いつも碇君」とシンジを詰問した綾波は、アスカに「あんたバカぁ！ それって好きってことじゃん」っと一蹴されます。



○史燕さん
　拙作へのリンクありがとうございます。m(_ _)m
＞短めで読みやすい
　長いのを書く体力ががが…
＞１作目は７月２日に届いた
　お題がたくさんあるのが嬉しくて半ば徹夜で書きました。(^_^;)

○tambさん
＞ゲンドウに懐いたりして
　「…もっ問題ない」（←実は小動物が苦手）だったりすると面白いかも？
＞赦すのはシンジでしかあり得ない
　「綾波、ごめん」
　「…いい、問題ない。碇君を守りたいと思った。それは私のココロ」

○れい さん
＞這いよる混沌にチャレンジ
　このお題、マリさん一択のような気がしますがどうでしょう？

○蒼波零さん
＞写真もオカズもポロリで吹きました
　(๑•̀ㅂ•́)و✧ ﾔｯﾀﾈ

○お魚徹甲さん
＞綾波の笑顔を素晴らしく表現した
　綾波といえば、やっぱり月ではないでしょうか？（←ステレオタイプ）
＞ケンスケ…この時ばかりは悪いヤツめ
　シンエヴァで誤魔化され（？）ましたが、ケンスケといえばグレーなヤツですよね。

○aba-m.a-kkvさん
＞レイの積極的な意思
　表し方を知らないだけで、綾波さんって結構アグレッシブだと思うんですよね。
＞お祭りのメインテーマにも
　それらを意識しなかった。と言えば嘘になっちゃいますね。(^_^;)

○Seven Sistersさん
＞四コマ漫画を見ているよう
　あ、それはあるかも知れません。作劇のお手本として【ＯＬ進化論】の「秋月りす」先生のコラムを参考にしているので。

○林原レイさん
＞面白い作品でした
　ご感想、ありがとうございます。m(_ _)m

○B市さん
＞オノマトペのいい勉強
　オノマトペ、使い方が難しいですよね。開き直った結果こんなカンジに…

○caluさん
＞一人ではない自分を確認したかった
　クローンの中の一体に過ぎなかった頃と、想い人と一緒の今では見える景色の解像度が違うと思うのですよね。
＞冬月から後はよしなにしたまえ
　有り得そう！ じゃあ、その線で（マテ）

○デーテさん
＞一つの単語で話を作るっていう構造が
　これはお題を考えた方の勝利ですよねぇ（苦笑）

○アールグレイさん
＞綾波が自分の意思を持っていて
　中の人は「綾波は感情の出し方を知らないだけ」と演技指導されたそうで、だから私も綾波の秘めたモノを描きたいと思います。

○SoDAさん
＞中学生LRSだ
　シンエヴァで「ガキに必要なのは恋人じゃなくて母親よ」とあるとおり、彼らに濃厚な恋愛はまだ早い。と私も思ってるんですよね。だからどうしても微糖薄味な作品に(^_^;)




◇シリーズとはいえ長編を４本も書くと出涸らしのお茶っ葉も真っ青の漂白状態になるもので、最近の私はTwitterで小ネタを拾う掌編職人（@dragonfly_lynce）と化しておりました。
そんな中、このような祭りの場に出逢え、新たな人脈との交流すら得られて、大変嬉しいです。

サイトの主宰者tambさん、企画運営を行ってくださってるお三方ーー ののさん、史燕さん、アールグレイさん ーーに
「ありがとう」それは感謝の言葉。

遅くなりましたが7作品とも読ませてもらいました。
本編に忠実な綾波さんでしたのでセリフの脳内再生が余裕でできました。
自分の気持ちに戸惑うレイさん、ええなぁ……

○スマトラさん
　ご感想、ありがとうございます。m(_ _)m
原作に忠実というのはＦＦ書きにとって最高の賛辞ではないかと思います。ありがとうございました。