Re: サイト開設十周年カウントダ ( No.23 ) |
- 日時: 2012/02/05 00:29
- 名前: 何処 ID:rfjaq9rYQ1Y
- 《シアワセナワタシ》
今日も碇君が泊まりに来る。
肌を重ね合わせるのは気持ち良い。碇君の躯は暖かいし、普段はキスする時位しか見る事の無い間近で見る碇君の表情をずっと見ていられる。
行為 が 終わ る 。
灼熱にぬちゃつく汁…粘液が熱を失い、冷たくなっている。ふと濡れたシーツの触感が私を現実へ引き戻す。
隣に眠る碇君の顔を見る。
うっすらと黴の様に伸びた髭、うなじには一本の白髪。
そっとシーツから躰を引き剥がし、風呂場へ裸のまま足を向ける。
手を掛けたドアノブの発てる音に一瞬怯えた。
脱衣場に入り慎重にドアを締め、灯りを付けて振り向けばそこには一枚の鏡。
私は裸身を姿見に映す。
鏡の中には青い髪に赤い瞳の雌。
綺麗な肉体だと思う。
白い裸身のあちこちに付いた痣の様な跡は碇君の唇の付けた印。
そう、この裸身はさっきまで雄に組敷かれて汗まみれに蠢き、跳ね、絡んでいた。
体液の残滓がこびりついた下腹部。否、顔に、髪に、乳房に、太股に、碇君の欲望の証が付着し、私の身体中が碇君に染められている様。
一瞬、汚された様な嫌悪感を感じる。
以前は私が碇君と一つになった証と感じていた。碇君をいつまでも感じたくてシャワーすら浴びたく無いと思った。
碇君に包まれ、一つになる感覚。それはさっきまで私が堪能した感覚。
冷静になれば聞くに耐えない唸り声と喘ぎを繰り返しお互いを求める二人の姿は宛ら発情期の獣だっただろう。
…獣。人と言う 獣
私は獣、欲望の化身
私は人、考える葦
私 は 獣
私 は 人
… 人 …
人とは何?
ヒト …
私 は
ヒ ト
なの?
…つまらない疑念と眠気を体を汚す二人の体液と共に振り払う為、私は鏡から目を反らして浴室の扉に手を掛ける。
…鏡の中の女が妖しく笑った様に見えた。
シャワーの蛇口を開け、熱目の水流を裸身に叩きつける。
ごわごわした乾いた体液が粘り気を取り戻す。その感触に鳥肌を起てて、私はボディソープを身体に塗り付けて擦る。
あれほど愛しく感じた温もりの残滓を洗い落としながら、私は熱い何かが視界を曇らせている事を自覚する。手を顔に当て、目から零れる体液に触れた指先の感触に戸惑い呟く。
「…涙…これは何?これは、涙…涙?何故?何故私は泣いているの?」
私は茫然と湯に叩かれながら立ち尽くし、解析不能な感情に当感しながら嗚咽を漏らす。
涙は溢れ続けていた。
※※※
風呂を上がり、ベッドに眠る碇君の隣に裸のまま潜り込む。
さっきまでの嫌悪感は…無い。
碇君は抱き合って眠る事を嫌がる。事が終わればまるでいけない事をする様に抱き着いている私を押し退けてしまう。
眠る碇君に抱き着く私、どうせ朝には押し退けられるにしても構わない。
今この刻、私は至福に包まれる。
手の内には碇君がいる。これが私の、綾波レイの幸せ。
碇君を抱き締める満足感に浸りながら私は眠りの園へと落ちて行った。
【モザイクロール】歌・GUMI http://www.youtube.com/watch?v=rfjaq9rYQ1Y&sns=em
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