桜花姫 ( No.27 ) |
- 日時: 2021/08/17 09:40
- 名前: 月影桜花姫
- 第三話
人魚
南国の鬼面山から下山してより二時間後…。桜花姫は無事に西国へと戻ったのである。 「天霊山の露天風呂にでも入浴しちゃおうかしら♪」 時間帯は夕方であり彼女は即刻天霊山天辺の露天風呂へと直行する。すると突然…。 「えっ!?何かしら!?」 突如として天霊山の天辺より摩訶不思議の妖力を感じる。 (妖力っぽいけれど…ひょっとして天霊山の天辺に妖女が?) 「一体誰かしら?」 気になった桜花姫は即座に天霊山の天辺へと急行したのである。すると露天風呂の中心部より一人の女性らしき人影を確認する。 (彼女は何者なのかしら?) 桜花姫は岩陰から恐る恐る入浴中の女性の様子を観察したのである。彼女の頭髪は赤髪のストレートロングであり頭髪には海星型のヘアアクセサリー…。両方の耳朶には金剛石のイヤリングが確認出来る。何よりも気になったのは彼女の巨乳のおっぱいであり桜花姫はジーッと凝視する。 (おっぱいは私に匹敵するかも…えっ!?) 彼女の下半身を直視した桜花姫は極度の驚愕により口走る。 「人魚!?」 露天風呂の水面より銀鱗の大魚の尾鰭を直視したのである。入浴中の女性の正体が人魚であると認識する。 (彼女が本物の人魚なのは確実ね…如何して人魚が地上界に?) 今現在では地上界で人魚の血族と断定出来るのは桜花姫のみであり彼女を除外すると人魚の血族は皆無である。 「今時私以外の人魚なんて希少価値だわ…」 すると直後…。人魚はピクッと背後の岩陰を警戒したのか恐る恐る背後の岩陰をジーッと凝視する。 (気付かれちゃったわ…即刻戻らないと…) 桜花姫は恐る恐る天霊山から下山したのである。無事に自宅へと帰宅するなりゴロゴロと寝転ぶ。 「結局先程の人魚は一体何者だったのかしら?」 彼女が何者なのか非常に気になり結局真夜中も寝付けなかったのである。翌朝…。桜花姫は娯楽目的にて東国の三蔵郎の寺院へと訪問する。 「お早う三蔵郎様♪」 「お早う御座います桜花姫様♪こんな早朝に訪問されるなんて…一体如何されましたか?」 「御免あそばせ♪霊魂巨神木の悪霊を仕留めてから毎日が退屈だったからね♪単なる暇潰しよ♪」 「暇潰しでしたか…折角なので緑茶と…菓子類を用意しなくては♪」 「御免あそばせ♪三蔵郎様♪」 桜花姫は大喜びするなり客室へと入室したのである。三蔵郎は緑茶と異国の洋菓子であるカステラケーキを用意する。 「何かしら♪異国の洋菓子?」 異国の菓子類は滅多に入手出来ない高額品の代物であり桜花姫は大喜びしたのである。 「カステラケーキと命名される異国の洋菓子ですよ♪昨晩北国の知人から頂戴しました♪太平神国では滅多に吟味出来ない貴重品ですからね♪是非とも桜花姫様にカステラケーキを提供しますよ…」 「感謝するわね♪三蔵郎様♪」 桜花姫は恐る恐る洋菓子のカステラケーキを味見する。 「美味だわ♪」 彼女はカステラケーキが大変美味しかったのか満足気の様子である。 「異国の洋菓子も絶品ね♪」 「桜花姫様が大喜びされたので安心しましたよ…」 すると桜花姫は昨夕の出来事を想起するなり…。 「三蔵郎様?」 「如何されましたか?桜花姫様?」 天霊山の露天風呂にて人魚と遭遇した出来事を三蔵郎に一部始終告白したのである。 「桜花姫様は天霊山の露天風呂で人魚の女性に遭遇されたのですか?」 「正直…島国の太平神国では私以外の人魚の血族なんて皆無でしょうし…私の遭遇した人魚は一体何者だったのかしら?」 三蔵郎は恐る恐る…。 「ひょっとすると桜花姫様が遭遇された人魚の女性とは…異国の人魚なのでは?」 「異国の人魚ですって?」 「異国でも人魚伝説は有名ですし…桜花姫様が昨夕に遭遇された人魚の女性とは太平神国に入国された異国の妖女なのでしょうね…」 「私が遭遇した人魚が異国の妖女である可能性も否定出来ないわね…」 「ですが正直私も遭遇したかったですよ♪異国の人魚に♪」 「勿論おっぱいは私に匹敵する巨乳ちゃんだったわよ♪」 笑顔で発言する桜花姫に三蔵郎は赤面…。動揺するも必死に誤魔化したのである。 「なっ!私は…別に…何も…」 (普段は生真面目の三蔵郎様でも変態男みたいね♪) 桜花姫は赤面する三蔵郎を揶揄する。 「ですが桜花姫様が遭遇された人魚の女性が何者なのかは非常に気になりますね…」 「今度彼女と遭遇したら会話したいわね…敵意は無さそうだったし…」 桜花姫はカステラケーキをペロリと頬張るなり…。西国へと戻ったのである。すると桜花姫の家屋敷の玄関口よりピンク色のロングドレスを着用した小柄の女性が佇立する。頭髪は赤髪のストレートロングであり頭髪には海星型のヘアアクセサリーが確認出来る。 (えっ?彼女は一体誰なのかしら?) 桜花姫は恐る恐る女性の背後へと近寄るなり…。ポンッと彼女の背中に接触する。 「きゃっ!」 驚愕した彼女は即座に背後を直視したのである。彼女はアクアカラーの碧眼であり異国の人間であると認識出来る。 「突然何するのよ!吃驚するじゃない!」 「突然何するのよって…私の台詞よ!私に用事かしら…」 桜花姫が発言すると彼女は謝罪したのである。 「御免なさい…」 「別に…えっ?」 赤髪の女性を昨夕に遭遇した人魚であると確信する。 「ひょっとしてあんたは…昨夕に天霊山の露天風呂で入浴中だった…異国の人魚かしら?」 赤髪の女性はハッとするなり…。 「あんたは入浴中の私を覗き見した…小娘!?」 彼女の小娘発言にムッとしたのか即答する。 「なっ!誰が小娘ですって!?私は誰よりも温厚篤実の女神様なのよ!」 「自分で女神様って自称しちゃうなんて…」 赤髪の女性は女神様を自称する桜花姫に苦笑いしたのである。 「あんたの名前は?」 問い掛けられた赤髪の女性は恐る恐る名前を名乗る。 「私の名前は【アクアヴィーナス】…深海底の人魚王国『アクアユートピア』の人魚の末裔よ…」 「アクアユートピアって?」 「アクアユートピアは私の祖国よ…」 アクアユートピアとは深海底の理想郷であり大勢の人魚達が深海底のアクアユートピアで安住する。地上界では別名人魚王国とも呼称される。 「アクアヴィーナスは異国の人魚だったのね…」 「無論ね…」 アクアヴィーナスは恐る恐る桜花姫に問い掛ける。 「極東のイーストユートピアでは天下無敵の魔法使いが君臨するって…噂話が世界各地で出回ったのだけど…あんたは月影桜花姫って名前の魔法使いの居場所は知らないかしら?」 「えっ?」 (イーストユートピアって何かしら?) 世界各地では太平神国は極東の理想郷と認識され…。極東のイーストユートピアと呼称される。アクアヴィーナスの質問に桜花姫は即答したのである。 「私が月影桜花姫よ!魔法使いって何者よ!?私は妖女だからね…」 「妖女?極東のイーストユートピアでは魔法使いは妖女って呼称されるのね…意外だわ…」 世界各国では妖女は魔法使いか魔女と呼称されるのが通説である。 「勿論妖女は妖女でも…私は最上級妖女なのよ!留意しなさいね!」 「あんたが噂話の月影桜花姫だったのね…」 「勿論よ!私が最上級妖女の月影桜花姫様だからね♪」 アクアヴィーナスはボソッと本音を口走る。 「第一印象…あんたって世間知らずの小娘っぽいわね…正直最上級の魔法使いとは程遠い雰囲気だわ…」 「なっ!?」 アクアヴィーナスの本音に桜花姫はピリピリするなり…。 (此奴…) 「あんた…地上界の女神様である私に世間知らずの小娘ですって!」 「ひっ!」 アクアヴィーナスは怒号する桜花姫に畏怖したのである。桜花姫はアクアヴィーナスに変化の妖術を発動する。 「命知らずのあんたは溝鼠に変化しなさい…」 すると直後…。アクアヴィーナスは桜花姫の変化の妖術によって小汚い溝鼠に変化したのである。 「きゃっ!」 アクアヴィーナスは恐る恐る自分自身の肉体を凝視するなり…。 (えっ!?如何して私は溝鼠に!?) アクアヴィーナスは桜花姫の妖術に戦慄する。 「地上界の女神様である私を世間知らずの小娘なんて…失言した天罰だからね♪」 桜花姫は即座に変化の妖術を解除…。アクアヴィーナスを溝鼠の状態から元通りの姿形に戻したのである。 「えっ?私は元通りに戻れたのね…」 アクアヴィーナスはビクビクした様子であるがホッとする。 「反省しなさいね♪金輪際女神様の私に失言すれば…今度こそ桜餅に変化させてあんたを食い殺しちゃうからね♪」 桜花姫は笑顔で忠告したのである。 「ひっ!」 笑顔で食い殺すと忠告する桜花姫に…。アクアヴィーナスは畏怖したのかビクビクする。 「御免なさい…月影桜花姫…」 「気にしないで♪金輪際失言しないのよ♪」 アクアヴィーナスは恐る恐る桜花姫に謝罪したのである。 「如何してあんたは島国の太平神国なんかに?」 問い掛けられたアクアヴィーナスは恐る恐る…。 「私達の祖国であるアクアユートピアが極悪非道の魔女と手下達によって占拠されちゃったのよ…」 人魚達の理想郷アクアユートピアは極悪非道の深海底魔女と部下達によって侵略されたのである。魔女と部下達の襲撃からアクアユートピアの人魚達は必死に抵抗するのだが…。魔女の魔力は桁違いに強力であり魔女の猛反撃によって抵抗した大勢の人魚達が惨殺される。 「平和だったアクアユートピアが深海底の魔女に侵略されて…私の母様…【ウェンディーネ】母様が魔女に連行されちゃったの…」 「ウェンディーネってあんたの母様なの?」 「私の母様よ…魔女に連行されたの…」 ウェンディーネとはアクアヴィーナスの母親である。今現在深海底のアクアユートピアは魔女と部下達の魔窟であり母親のウェンディーネは魔女に連行される。幸運にも愛娘であるアクアヴィーナスは危機一髪アクアユートピアから脱出出来たものの…。母親のウェンディーネを見殺した事実に自分自身の無力さと極度の罪悪感が芽生え始める。 「結局私は何も出来ず…ウェンディーネ母様を見殺しに…」 アクアヴィーナスの涙腺から涙が零れ落ちる。 「私に依頼したかったのね♪」 「噂話ではあんたの母親も人魚の血族みたいだし…魔法使いのあんただったら魔女にも対抗出来るかなって…」 「あんたの祖国を牛耳る魔女を征伐するのね♪面白そうだわ♪」 魔女の征伐に桜花姫は非常にワクワクしたのである。 「最上級妖女の私が魔女を徹底的に蹴散らせるから安心しなさい♪」 桜花姫は笑顔で魔女を征伐すると宣言する。 (桜花姫の魔法は本物だったわ…最強の魔法使いである彼女なら…アクアユートピアを侵略した魔女が相手でも撃退出来るかも知れないわね…) アクアヴィーナスは桜花姫の妖力の絶大さを実感したのである。 「即刻出掛けちゃおうかしら♪」 「下準備しなくても大丈夫なの?」 「大丈夫よ♪早速あんたの祖国に道案内してよ♪」 アクアヴィーナスは桜花姫に道案内するなり西国の海岸へと直行する。 「案外近辺なのね♪」 「人魚に変身するわね…」 アクアヴィーナスは変身魔法を発動したのである。アクアヴィーナスの全身が虹色に発光したかと思いきや…。彼女の下半身が銀鱗の大魚へと変化したのである。 「美人さんね♪アクアヴィーナス♪」 桜花姫の美人さん発言にアクアヴィーナスは赤面する。 「あんたも…桜花姫も人魚に変身出来るのよね?」 「勿論よ♪」 桜花姫は笑顔で即答したのである。変化の妖術を発動…。下半身が銀鱗の大魚へと変化する。するとアクアヴィーナスは赤面した表情で恐る恐る…。 「あんたも…人魚の桜花姫も…海水の女神様だよ…」 「私が海水の女神様なんて♪アクアヴィーナスは大袈裟ね♪」 (私が海水の女神様ですって♪) ボソッと発言するアクアヴィーナスに桜花姫は内心大喜びしたのである。 「人魚に変化しちゃったし!私達は早速アクアユートピアに直行しましょう!」 「承知したわ…即刻アクアユートピアに道案内するわよ…」 彼女達は海中へと潜行するなり深海底のアクアユートピアへと驀進する。
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