桜花姫 ( No.32 ) |
- 日時: 2021/08/17 09:45
- 名前: 月影桜花姫
- 第八話
救出作戦
無数の悪霊と大生首との戦闘から四日後の夕方…。桜花姫は毎日の日課である天霊山の露天風呂にて入浴したのである。 「極楽♪極楽♪」 天霊山の露天風呂に入浴すると一日の浪費した妖力が蓄積される。 「天霊山の露天風呂は最高だわ♪」 (湯加減も良好だし♪) すると彼女は変化の妖術を発動…。桜花姫の下半身が銀鱗の大魚へと変化したのである。同時に長髪の黒髪が銀髪に変色する。 「完了♪」 桜花姫は人魚に変化した状態から露天風呂にて遊泳したのである。西国は温泉郷として有名である反面…。天霊山の露天風呂に入浴するのは大半が桜花姫である。彼女を除外すると桜花姫以外の妖女やら人間は滅多に露天風呂へは入浴しない。天霊山の露天風呂は実質桜花姫が私物化した状態だったのである。すると突然…。 「なっ!?」 (妖力だわ…) 近辺より僅少の妖力が天霊山の露天風呂に接近するのを感じる。 (妖女なのは確実ね…) 「一体誰かしら?」 妖力を察知した桜花姫は恐る恐る背後を警戒するなり…。 「えっ?あんたは…」 桜花姫の背後には水色のロングドレスを着用した金髪碧眼の白人美少女が佇立する。 「貴女様は月影桜花姫様でしょうか?」 「ひょっとしてあんたはアクアユートピアの…アクアヴィーナスの母様かしら?」 天霊山の露天風呂に来訪したのはアクアユートピア出身者…。アクアヴィーナスの母親のウェンディーネだったのである。 「如何しちゃったのよ?深海底のアクアユートピアからこんな場所に入国するなんて…」 するとウェンディーネは深刻そうな表情で…。 「桜花姫様!大変です!」 「えっ?何が大変なの?」 (ひょっとして今回も大事件発生かしら?) ウェンディーネの様子から一大事であると察知する。ウェンディーネはソワソワした表情で恐る恐る…。 「一昨日の出来事なのですが…アクアヴィーナスが気分転換に地上界へと出掛けたのですが…全然戻らなくて…」 今日より二日前の出来事である。スキュランと無数のアンデッドによる大騒ぎから数日後…。アクアヴィーナスは久方振りの気分転換に地上界へと出掛けたのだが二日間が経過しても戻らなかったのである。 「アクアヴィーナスが戻らないの?」 「彼女が出掛けても普段なら四時間程度…場合によっては二時間程度で帰宅するのですが…」 アクアヴィーナスは人一倍小心者であり半日間出歩くだけでも彼女にとってはハードであり普段は短時間で帰宅するのが通例である。桜花姫は恐る恐るウェンディーネに問い掛ける。 「アクアヴィーナスの母様?魔女のスキュランには依頼しなかったのかしら?」 桜花姫が問い掛けるとウェンディーネはビクッと反応する。 「えっ!?」 (彼女の様子だと…魔女のスキュランには依頼しなかったみたいね…) ウェンディーネの様子に桜花姫は苦笑いしたのである。 「御免なさい…私…人一倍深海底魔女のスキュランが苦手で…彼女に依頼は勿論…相談すら出来ませんでした…」 「彼女は深海底では最強の魔女だし…スキュランの魔法だったら小心者のアクアヴィーナスが行方不明でも簡単に発見出来そうよ…」 ウェンディーネにとって深海底魔女のスキュランはトラウマの対象であり桜花姫が口寄せの妖術により浄化された状態でスキュランは復活したものの…。国内では彼女を毛嫌いする人魚の平民も少なくない。 (彼女は一度アクアユートピアを侵略した張本人だからね…信用されないのは自業自得だから仕方ないわね…) 桜花姫はニコッと微笑むなり…。 「承知したわ♪協力するわよ♪」 「桜花姫様♪」 ウェンディーネは一安心したのか笑顔が戻ったのである。 「アクアヴィーナス…彼女の居場所を特定するなら…」 (こんな場合…千里眼の妖術が有効ね…) 桜花姫は両目を瞑目するなり…。 (千里眼の妖術…発動!) 千里眼の妖術とは広範囲に存在する物体やら特定の人物を正確に知覚出来る妖術である。背後からの透視能力も発揮出来る。千里眼の妖術を発動すると桜花姫の脳内より広大なる大海原を航行中の一隻の帆船が発現されたのである。 (何かしら?異国の…軍船?) 無数の大砲を装備…。人間の髑髏らしき旗印が確認出来る。すると船内の内部には拘束された状態の小柄の童顔美少女がソワソワした表情で落涙するのを発見…。 (えっ!?彼女は…) 童顔美少女はピンク色のロングドレスに頭髪は赤毛のストレートロングである。 (ひょっとして彼女はアクアヴィーナス!?拘束されたのかしら…) 拘束された童顔美少女がアクアヴィーナスであると確信する。桜花姫は恐る恐る…。 「母様…アクアヴィーナスを発見したわ…」 「えっ!?本当ですか!?」 するとウェンディーネはハッとした表情で反応する。 「アクアヴィーナスの居場所は一体?」 「アクアヴィーナスは異国の軍船に拘束されたみたいよ…」 桜花姫は険悪化した表情で発言したのである。 「異国の軍船ですって?」 「私が千里眼の妖術で確認したのは髑髏の旗印の軍船だったわ…アクアヴィーナスは軍船の船内で拘束された状態だったわ…」 髑髏の旗印にウェンディーネは反応する。 「桜花姫様が魔法で確認された異国の軍船って…ひょっとすると海賊団の海賊船では?」 「えっ?海賊団ですって?海賊団って…何かしら?」 太平神国では海賊団と命名される言語が皆無であり桜花姫は海賊団の意味が理解出来なかったのである。 「海賊団はね…」 海賊団とは海上で略奪行為を実行する盗賊達の集団であり近年では多数の海賊達が大海原を大航海…。無力の小国やら遭遇した多数の商船を襲撃したのである。 「海賊団って水軍みたいな奴等ね…」 戦乱時代では太平神国の海域にも極悪非道の水軍が活動…。各地の村里を襲撃しては村人達から畏怖されたのである。戦乱時代から安穏時代に変化する中頃には勢力の規模が縮小化…。今現在では完全に自然淘汰されたのである。 「アクアヴィーナスは海賊達に誘拐されたのですね…」 すると桜花姫は笑顔で断言する。 「私が誘拐されたアクアヴィーナスを救出してから…海賊団って名前の匪賊の集団を蹴散らせるわね♪」 「桜花姫様…」 同時刻…。海賊達により誘拐されたアクアヴィーナスは海賊船の船内密室にて拘束される。船内密室の天井中心部にはオレンジカラーのマリンランプが室内全体を発光させる。 (私…海賊達に殺されちゃうのかな?) アクアヴィーナスは極度の恐怖心からか涙腺より涙が零れ落ちる。魔力の消耗により人魚の状態から人間の姿形に戻ったのである。 「下半身が人間の両足に戻ったわ…」 すると二人の海賊達が船内の密室に入室する。 「人魚の姉ちゃんよ♪魔法で人間に変身したのか?」 「人魚の姉ちゃんは人間の姿形でも可愛らしいけどな♪」 海賊達は横たわったアクアヴィーナスに近寄る。アクアヴィーナスは恐る恐る…。 「私を…如何するの?殺しちゃうの?食べちゃうの?」 ビクビクするアクアヴィーナスに海賊達は大笑いする。 「傑作だな♪人魚の姉ちゃんよ♪」 「俺達は極悪非道の海賊団だが…人魚を食い殺しちまったら折角の賞金を頂戴出来なくなるからな♪」 すると小柄の船員がボソッと小声で…。 「正直…人魚の姉ちゃんを犯しちまいたいが…こんな場所で犯しちまったら折角の賞金が水の泡だ…」 小柄の船員はムラムラした様子で力一杯アクアヴィーナスの乳房に接触する。 「ひっ!」 「此奴は高値で密売出来そうだぜ♪」 アクアヴィーナスは極度の恐怖心からか全身が膠着したのである。すると大柄の船員が恐る恐る…。 「貴様好い加減にしろよ…こんな人魚は激レアだから犯しちまいたいのは同意するが…」 注意する大柄の船員に小柄の船員が睥睨する。 「はっ?一般船員の分際で俺に指図するのか?」 小柄の船員は大柄の海賊に反抗する。 「必要以上に畏怖させて自害されちまったら元も子もないだろ…深海底の人魚なんて滅多に捕獲出来ない代物だぞ!こんな場所で人魚に自害されちまったら折角の賞金がワンゴールドも確保出来なくなるぞ…」 ワンゴールドとは金貨一枚分であり現実世界なら推計四百万円の高価値である。人魚は世界各国でも僅少の種族であり一人でも人魚を捕獲出来れば最低でも金貨五十枚は獲得出来る。 「此奴を無傷で密売出来れば最低でも五十ゴールドはゲット出来るぞ…」 「畜生が…」 制止された小柄の船員は大柄の船員を睥睨するなり後退りする。するとアクアヴィーナスは恐る恐る大柄の船員に…。 「結局…あんた達は私を如何するの?」 恐る恐る問い掛けるアクアヴィーナスの質問に大柄の船員は即答する。 「貴様は地上界の超大国に密売される…恐らく貴様一人でも金貨五十ゴールドは確実だからな…」 「ひょっとして身売りとか?」 「勿論…」 アクアヴィーナスの身売りの発言に大柄の船員は即答したのである。 「えっ…私…異国に身売りされちゃうの…」 するとアクアヴィーナスはビクビクするなり涙腺から涙が零れ落ちる。 「安心しろ…最低でも海賊船の船内では殺されないからな…」 すると小声で…。 「無論…超大国に密売されてからの生存は保証出来ないが…」 「えっ…」 アクアヴィーナスは極度の精神的ショックからか意識を喪失…。再度横たわったのである。 「人魚が気絶しちまったぜ…如何するよ?」 「下手に船内で大騒ぎされるよりは…」 「随分大人しい人魚だったな…」 彼等は密室を退室するなり…。ドアを厳重にロックしたのである。同時刻…。桜花姫とウェンディーネは西国の海辺へと移動したのである。 「変化の妖術で人魚に変化しちゃいましょう♪」 桜花姫は変化の妖術を発動すると下半身が銀鱗の大魚へと変化…。ストレートロングの黒髪が銀髪へと変色したのである。桜花姫は小柄の身長であるが変化の妖術で人魚に変化すると体長は推定八尺程度に巨大化する。同行したウェンディーネが人魚に変化した桜花姫を直視すると恐る恐る…。 「桜花姫様は人魚に変身しても可愛らしいですね…誰よりも海水の女神様って雰囲気ですよ♪」 ウェンディーネが海水の女神様と発言すると桜花姫は赤面した様子で返答する。 「こんな私が海水の女神様なんて♪アクアヴィーナスの母様は大袈裟ね♪」 (私が海水の女神様ですって♪) 大袈裟と発言するが内心では大喜びしたのである。ウェンディーネも魔法で人魚に変身する。下半身が大魚へと変化…。水色の魚鱗へと変化したのである。 「勿論母様も深海底の天女みたいで可愛らしいわよ♪」 桜花姫の深海底の天女発言にウェンディーネは大喜びする。 「私が深海底の天女なんて♪桜花姫様も大袈裟ですわね♪」 彼女達は即座に海中へと潜水したのである。ウェンディーネが恐る恐る…。 「桜花姫様?アクアヴィーナスは無事なのでしょうか?」 恐る恐る問い掛けるウェンディーネに桜花姫は笑顔で即答する。 「大丈夫よ♪母様♪アクアヴィーナスは海賊船の船内で気絶した状態だったけど無事だからね♪安心しなさい♪」 桜花姫は千里眼の妖術でアクアヴィーナスの状態を正確に知覚したのである。 「無事でしたか…」 (アクアヴィーナス…無事で良かったわ♪) ウェンディーネはホッとしたのか一安心する。 「今回は人間相手だから楽勝ね♪」 桜花姫とウェンディーネはアクアヴィーナスを誘拐した海賊船を目標に海中を直進したのである。すると海中を直進してより二時間後…。西国近海から推定五百キロメートルの海域よりとある無人島を発見する。 「母様…」 「えっ?桜花姫様?」 「無人島で休憩しましょう…」 桜花姫は人魚に変身した影響からか息苦しそうな表情だったのである。 「桜花姫様…」 (ひょっとして体内の魔力が消耗しちゃったのかしら?) 人魚に変身した状態で長時間力泳し続けると普段の戦闘よりも大量の妖力が消耗する。彼女達は無人島の砂浜へと上陸すると桜花姫は即座に変化の妖術を解除…。元通りの童顔美少女へと戻ったのである。 「はぁ…はぁ…」 桜花姫は極度の疲労により深呼吸する。 (桜花姫様…苦痛そうだわ…) ウェンディーネは恐る恐る…。 「桜花姫様?大丈夫ですか?」 「大丈夫よ…私は平気だから♪心配しないで…」 桜花姫は疲労した様子であるが多少強張った笑顔で返答する。 「桜花姫様…」 (本当に大丈夫かしら…) 桜花姫は非常に強張った笑顔でありウェンディーネは不安がる。すると桜花姫は恐る恐る…。 「アクアヴィーナスの母様…御免なさいね…」 ウェンディーネに謝罪したのである。 「御免なさいって…一体如何されましたか?」 「アクアヴィーナスは私一人で救出するわね…正直人間の海賊団が相手でも妖力を消耗した状態では母様を守護出来ないわ…」 妖力を消耗した状態では同行者を守護して戦闘するのは非常に不利であり戦闘用の魔法を使用出来ないウェンディーネは正直足手纏いだったのである。 「承知しました…桜花姫様…」 桜花姫の発言にウェンディーネは承諾する。彼女は意外にも素直であり桜花姫は内心ホッとしたのである。 「アクアヴィーナスの母様は無人島で待機してね…」 「私は大丈夫ですけど…アクアヴィーナスは無事でしょうか?」 心配するウェンディーネに桜花姫は笑顔で即答する。 「彼女なら大丈夫よ♪無人島の近辺からアクアヴィーナスの妖力を感じるのよ♪」 拘束されたアクアヴィーナスの魔力が近辺より感じられる。海賊船は間近であると確信したのである。 「私は海賊達を蹴散らして…アクアヴィーナスを救出するからね!」 桜花姫は変化の妖術を発動…。即座に人魚に変化すると再度海中へと潜水したのである。 「桜花姫様…」 ウェンディーネは桜花姫を見届ける。同時刻…。海中へと潜水した桜花姫であるが妖力の消耗は想像以上であり長時間人魚の状態を維持するのは不利であると確信する。 (今回も短時間で事件を解決させないと…私自身が衰弱死するわね…) 数分後…。数キロメートルの長距離より船体の船底を確認する。 (えっ?何かしら?) 桜花姫は即座に浮上…。海面上から数キロメートルの長距離より船影を確認する。 「船影だわ…」 (異国の…軍船かしら?) 形状的には木造の帆船であり髑髏の旗印が確認出来る。 (ひょっとして私が千里眼の妖術で発見した海賊船かしら?) 桜花姫は両目を瞑目させると船内から僅少の魔力を感じる。 (海賊船の船内からアクアヴィーナスの妖力を感じるわ…) 海賊船の船内よりアクアヴィーナスの妖力を察知…。木造の帆船がアクアヴィーナスを誘拐した海賊船であると確信する。 (短時間で奴等を蹴散らしましょう…) 桜花姫は変化の妖術を発動…。全長数十メートル規模の巨大真蛸の妖怪海坊主に変化したのである。 (妖怪海坊主に変化して海賊達を征伐しましょう♪) 桜花姫は即座に潜水するなり…。海中から恐る恐る海賊船に接近する。同時刻…。海賊船甲板の見張り役が数キロメートルの遠距離から正体不明の物体が潜水したのを発見したのである。 「数キロメートルの西海から正体不明の物体が海中に潜水したぞ…」 見張り役の発言に乗組員達が反応する。 「ん?正体不明の物体だと?」 乗組員の一人が双眼鏡で西方の海面上を確認するのだが…。 「何も確認出来ないぞ…単なる見間違いだろ…」 直後である。海賊船の船体全体がグラグラッと震動したのである。 「うわっ!」 「一体何が!?」 すると直後…。甲板より巨大真蛸の触手が出現するなり海賊船の甲板に密着する。 「ひっ!」 「此奴は触手!?」 数秒後…。海賊船の左舷中央から数十メートルサイズの巨大真蛸が海面上より出現したのである。 「うわっ!此奴はクラーケンか!?」 海賊船の乗組員達は突如として出現した巨大真蛸に驚愕する。 「即刻カノン砲を用意しろ!クラーケンを仕留めろ!」 同時刻…。船内の密室にて気絶したアクアヴィーナスであるが船体の震動により目覚めたのである。 「ひっ!」 (一体何が!?) 船体の震動にビクビクする。 (ウェンディーネ母様…桜花姫…私…死にたくないよ…) 極度の恐怖心からかアクアヴィーナスの涙腺より涙が零れ落ちる。海賊船の海賊達は突如として出現した巨大真蛸にカノン砲を発砲する直前…。巨大真蛸は体表から発生した白煙に覆い包まれポンッと一瞬で消滅したのである。 「なっ!?クラーケンが消滅しやがったぞ!」 「先程の光景は…幻影だったのか?」 すると直後…。 「なっ!?」 海賊船の左側の甲板には着物姿の小柄の女性が佇立する。 「此奴は異国の小娘か!?」 「貴様は一体何者だ!?如何してこんな場所に…」 海賊達は警戒した様子で恐る恐る女性に近寄る。すると女性は笑顔で…。 「私は最上級妖女の桜花姫…月影桜花姫よ♪」 桜花姫は笑顔で名前を名乗ったのである。 「月影桜花姫だと?」 「先程のクラーケンの正体は貴様だったのか!?」 桜花姫は問い掛けられるも…。 「えっ?クラーケンって?」 「異国の魔女が!貴様を打っ殺す!」 乗組員の一人が護身用のピストルを入手するなり桜花姫に発砲したのである。桜花姫は妖力の防壁を発動…。発砲されたピストルの弾丸を無力化したのである。 「此奴!魔法で本体をガードしやがったのか!?」 すると桜花姫は無表情で…。 「私に手出しする愚者には…」 変化の妖術を発動する。 「あんたは桜餅に変化しなさい♪」 直後…。ピストルを所持した船員が小皿に配置された桜餅に変化させられたのである。 「えっ!?魔法なのか!?」 「人間が…異国のスイーツに!?」 海賊達は恐る恐る後退りする。 「此奴は魔法で俺達の仲間を異国のスイーツに変化させたのか…」 海賊達は恐怖心によりプルプルしたのである。 「此奴は女体の怪物だ!逃げろ!」 女体の怪物発言に桜花姫はピクッと反応する。 「誰が女体の怪物ですって!?地上界の女神様である私に女体の怪物なんて…失礼しちゃうわね…」 桜花姫は逃走する海賊達を睥睨するなり…。 「あんた達は全員…ショートケーキに変化しなさい♪」 変化の妖術を発動すると海賊船の乗組員達全員がショートケーキに変化させる。桜花姫は変化の妖術によってショートケーキに変化させた海賊船の乗組員達をパクパクと食い殺したのである。 「妖力が回復したわね♪」 ショートケーキを完食すると消耗した妖力が回復する。 「誘拐されたアクアヴィーナスを救出しないとね♪」 桜花姫はアクアヴィーナスの魔力を感じる密室へと移動したのである。数分後…。密室のドアへと到達する。 「室内から彼女の妖力を感じるわね…」 桜花姫は念力の妖術を発動するとロックされたドアを開放したのである。 「アクアヴィーナス?大丈夫?」 「えっ…桜花姫!?」 アクアヴィーナスはホッとしたのか脱力する。 「大丈夫かしら?アクアヴィーナス?」 桜花姫はアクアヴィーナスに近寄る。 「桜花姫…」 アクアヴィーナスは力一杯彼女に密着すると涙腺から涙が零れ落ちる。 「桜花姫…私…身売りされちゃうかと…」 「安心しなさい♪海賊達は征伐したから…」 「感謝するわね…桜花姫…」 「あんたの母様も相当心配したのよ…人一倍小心者のあんたが海賊団に誘拐されたからね♪」 「ウェンディーネ母様が…」 すると桜花姫は口寄せの妖術を発動…。無人島にて待機中であった母親のウェンディーネが海賊船の密室にて強制的にテレポーテーションされたのである。 「えっ!?一体何が?」 ウェンディーネは突然の出来事に驚愕する。 「口寄せの妖術で母様を口寄せしたのよ♪」 「えっ?桜花姫様が私を…」 ポカンとするウェンディーネであるが…。アクアヴィーナスが恐る恐る近寄る。 「母様…」 「アクアヴィーナス…」 ウェンディーネは力一杯アクアヴィーナスに密着したのである。 「アクアヴィーナス!無事で良かった…」 ウェンディーネは涙腺から涙が零れ落ちる。 「御免なさいね…ウェンディーネ母様…心配させちゃって…」 「気にしないでアクアヴィーナス…貴女が無事なのが何よりよ…」 「一件落着ね♪」 桜花姫は一息するなり…。 「兎にも角にも…事件は無事に解決したから私は退散するわね♪」 直後である。アクアヴィーナスは恐る恐る…。 「桜花姫?」 「何よ?アクアヴィーナス?」 「折角だし…アクアユートピアでショートケーキでも…如何かしら?」 「えっ!?ショートケーキですって!?」 「前回は何も謝礼が出来なかったからね…今回こそは桜花姫に謝礼したいの…」 桜花姫は大喜びした様子であり笑顔で承諾したのである。 「即刻アクアユートピアに移動しましょう♪ショートケーキ食べたいわ♪」 「桜花姫には感謝したくても感謝し切れないからね…」 彼女達は人魚に変化すると深海底地帯のアクアユートピアへと直行する。
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