Re: バレンタインワインLRS競作企画 ( No.4 ) |
- 日時: 2022/02/15 09:15
- 名前: のの
- ◆はじめてのワイン
今回の場合はれいさんのシンジ君の一人称がめちゃくちゃ構築力があるので、その対比で綾波の一人称視点が史燕さんの柔らかい描写になっているのは、よい対比になっているなと思います。 仮にコレが僕だったら、多分ラザニアの前にピザを出すような無粋な真似になっていたことでしょう。
絵から受ける雰囲気にマッチしていて、幸せな気持ちになりましたです。 最後の一文に込めた可愛らしさ、満点!
◆よけいなはなし 共作パイセンとして言うと、 セリフ後の一文字落としたり3点リーダーのトンマナはれいさんに揃えた方がよかったかも。 絵に添えるだけなら気にならないんですけど、下のれいさんのSSを同じUIで読むことになると『れいさんのトンマナに対して』異和を覚えてしまいかねなくて、それは史燕さんも望むものではないだろう、という意味で。 なので、れいさんがTwitterに上げてた文章は独立してるので違和感なし。
こういうレベルのクオリティコントロールは僕も自分が本を作ってはじめて気にした話なので、他の方は違和感ないかもですが、一応。
◆トマトジュースがお似合い 記念すべきれいさんの初SS。 まずはお疲れ様でした。 絵を描く時とどの程度使う脳みそが違うのか、同じなのか興味は尽きませんが。
綾幸の二刀流で言えばくろねこさんですが、タイプは違えど書き手の心を成仏させかねない内容に驚くばかりです。
さて。 今作はバレンタインにあわせた内容ですが、まずワイン描写が。ワタクシ、寡聞にしりませんでしたけど、エチケットっていうのね。 エチケット袋でしか聞かないやつ。 あと、ワイングラスの細いところは、脚っていうのね。 語彙力。語彙力を感じる。
>虹彩にゆらゆらと影を〜
素敵描写その1。 シンジ君がどれだけ綾波のことを見ていて、その近視眼的な視点で、逆説的に彼が如何に盲目しているのかがわかる。
>白い壁と見慣れた天井に囲まれ、呆れたような微笑んでるような目をした彼女と狭い部屋で二人きり。
『呆れた』『微笑んでいる』を並列にできるのにびっくり。呆れるは感情に近く、微笑みは動作なんだけど、たしかに言われてみるとあり得る。 つづけて、『狭い部屋』であることで、若い二人の慎ましい暮らしぶりも微かに響かせつつ、その狭さを受けた上での『二人きり。』で言い切る、ワインが香る大人の空間。
そして最後。二人がわいわいするでもしっとり着地するでも電気を消すのでもなく、夢に入る。 それまでのことが続きつつもう終わっていて、煙草の匂いのする空で彼女の口に合う赤い液体を飲む。可愛らしい着地にも思えるけれど、そもそも空を飛んでいるのでふわりと浮かび上がるような、血と血を交わし合うようなそのやりとりの濃さを、夢というオブラートでさらりと描く。その夢は書き手の多くが彼に見せたかったものだ。 そして吸血鬼に不釣り合いな朝食の気配は、その夢の続きすら感じさせる。
これを2100字に収めている。 これは元々の構築力から必要なものを抽出し、適切な配分で描写できなければ成立しない。 しかも一人称視点でありながら、シンジ君の綾波に対する直接的な感情は一切描写されていない。それでもビッシビシに彼女への想いが伝わってくるのは、言葉と物語の妙味としか言いようがない。
大変素晴らしかったです!
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