[672] piece to Peace
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- 日時: 2013/09/08 00:06
- 名前: calu
- ■□■□ piece to Peace ■□■□
目覚めたわたしに光は届かない。 わたしを待っているものは頭のなかの疼痛。 疲弊し切った胡乱な意識の底に打ち込まれた余韻のような鈍い痛み。 その根本を弄って、わたしはかすかな記憶の糸をたぐる。 色んな思考が交わっていたような気がする。 わたしは何かを見つけ、それを掴もうとして。…掴もうとして。 でもその瞬間、何かに追い立てられるように、覚醒が訪れる。 そして、いつものプロセスをただなぞっている自分にいつしか気付いている。 目覚めはわたしから全てを剥ぎ取り、手順に沿ってわたしを構成する。 そして残されるものは、空虚。遡及すべき記憶は残滓さえ見当たらない。 一切を切り取られた虚ろな思考だけが、わたしを支配している。 それが、わたしと言われるモノ。
簡易ベッドを澱みない動作で抜けだしたわたしは、いつもの手順でいつもの衣装を身に着ける。 小さなシンクで洗面を済ませると、ふたたび簡易ベッドに腰を下ろした。 いつもと変わらない午前7時の朝。 あとは所定の場所に行き、そこで発せられるであろう命令を待つだけだ。 時計の秒針の音だけが浮遊する空間に、遠くで響くピアノといわれる楽器の音が色をつけ始めた。 それに気付いたのは最近のこと。 ふたたび腰を上げたわたしは、おもむろにサインペンを手に取った。 壁に掛ったカレンダーの今日の日付を×印で塗りつぶすために。
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