ホムンクルス事変 ( No.82 ) |
- 日時: 2021/09/10 21:19
- 名前: 月影桜花姫
- 文字数30000字以上
ジャンル バイオパンク
世界観 近未来型パラレルワールド
【ルーヴェルハルト】 【ウィグノール】 【ホムンクルス】 『アスピドケロン』 超砲撃型戦艦 『ケルベロス』 戦闘用ドローン 『ジャガーノート』 無人戦闘車
第一話
潜入
世界暦七百二十二年四月四日の出来事である。国連軍特殊調査隊に所属する二人の隊員達が高速調査艇に乗艇…。とある大南海に位置する孤島サウスアイランドへと直行したのである。 「隊長…折角全世界が統一されたのに物騒ですね…」 世界各国は三年前の世界暦七百十九年七月四日に一国へと統一化…。現存する全世界の軍事組織は国連軍に統合化されたのである。 「仕方ないぜ…所詮世界が統一されてもテロ事件は撲滅されないからな…」 すると若齢の隊員が再度問い掛ける。 「今回の任務ですが…サウスアイランドに潜伏するテロ組織の秘密基地の調査だけでしたよね?」 「勿論だ…」 若齢の隊員は不安視したのか恐る恐る…。 「間違っても…戦闘は…」 「最悪の場合戦闘は回避出来ないぞ…【ウィグノール】…」 「えっ…」 ウィグノールは新米の隊員であり当然として実戦経験は皆無である。 (実戦なんて…) ハラハラする。新米の彼にとって実戦は不安であり極度に緊張したのである。 「相手が相手だからな…」 「ですが【ルーヴェルハルト】隊長…俺は実戦経験が…」 「緊張するのは同感だが…今回の任務が成功すれば俺達は政府から特別ボーナスが支給されるのだぞ…」 「えっ!?特別ボーナスですか♪」 (任務を達成しなくては!) 特別ボーナスの一言に反応したのかウィグノールは態度が大幅に変化する。 (此奴は…単純だな…) ルーヴェルハルトは内心単純であると感じる。 「隊長♪即刻任務を達成して♪特別ボーナスをゲットしましょうね♪」 「はぁ…」 ルーヴェルハルトは呆れ果てる。数分後…。 「隊長!十数キロメートルの長距離より小規模の孤島を発見しました…ひょっとしてサウスアイランドでしょうか?」 「恐らく目的地だろうな…」 肉眼でも南方の孤島を直視出来る位置へと到達する。 「全速力でサウスアイランドに直行するぞ…」 ルーヴェルハルトは猛スピードで高速調査艇を高加速化…。全速力で驀進したのである。三十分後…。彼等は無事にサウスアイランドへと到達する。 「人気は感じられませんね…無人島みたいですよ…」 サウスアイランドは全体的に人気が皆無であり無人島みたいな雰囲気だったのである。二人は護身用の装備品を所持…。警戒した様子で恐る恐る孤島へと上陸する。 「こんな場所にテロ組織の秘密基地が存在するのでしょうか?」 「現段階では不明瞭だが…秘密基地が存在しないとも断言出来ないからな…」 ルーヴェルハルトはサウスアイランドに何も無ければ再度出直そうと思考したのである。二人は恐る恐る無人の獣道へと潜入…。周囲の自然林を警戒したのである。 「隊長…不吉ですね…幽霊が出現しそうな雰囲気ですよ…」 ウィグノールは畏怖したのかブルブルと身震いし始める。 「貴様は子供か?幽霊なんて存在するかよ…」 ウィグノールの様子に再度呆れ果てる。すると移動中…。 「ウィグノール?」 「えっ?如何されましたか?隊長?」 ルーヴェルハルトは恐る恐る特定の地面を指差したのである。 「なっ!?」 ルーヴェルハルトが指差した地面の方向には直径二メートルサイズの合金製の大型ハッチが確認出来る。 「此奴はシェルターか…」 「核シェルターのハッチみたいですね…」 ウィグノールは恐る恐る大型ハッチに接触したのである。 「ひょっとしてテロ組織の秘密基地とは地下施設なのでしょうね…」 「であれば此奴で…」 ルーヴェルハルトは護身用の『レーザーライフル』を所持する。レーザーライフルとは近年国連軍が開発した新型光学兵器であり基本装備として各部隊に配備されたのである。 「レーザーライフルで直接ハッチを破壊する…」 「えっ?レーザーライフルを使用するのですか?」 (隊長…強引だな…) 強引であると感じる。ルーヴェルハルトはレーザーライフルを射出…。すると合金製のハッチは一筋の光線により簡単に破壊されたのである。 「えっ…」 レーザーライフルの威力にウィグノールは絶句する。ハッチはレーザーライフルにより破壊され…。スッポリと円形の風穴が形作られる。 「潜入するぞ…」 二人は警戒した様子で内部に潜入すると目前には昇降機が確認出来る。 「昇降機だな…」 昇降機は大人二人分のサイズでありルーヴェルハルトとウィグノールは恐る恐る昇降機に佇立する。直後…。 「ん?」 昇降機は自動で作動…。地下へと昇降したのである。するとウィグノールが恐る恐る…。 「隊長…テロ組織の施設としては…設備が非常にハイテクノロジーですよね…」 内部は非常に近未来的であり本当にテロ組織の施設なのか疑問視する。すると直後である。 「なっ!?」 「えっ!?」 突如として二人の目前より最新式のホログラム装置が作動され…。黒服の男性の姿形が映写されたのである。 「貴様は一体何者だ?」 ルーヴェルハルトがホログラムの男性に問い掛けると男性は即答する。 「私は『太平帝国軍』の総帥…【アルバード】です…」 太平帝国の一言に二人はハッとしたのである。 「えっ?太平帝国って…」 太平帝国とは近代に存在した大帝国…。強大なる軍事力と経済力を所持した超大国だったのである。 「第二次世界戦争で滅亡した旧帝国だったな…」 七十年前に勃発した第二次世界戦争で連合国軍の攻勢により敗北…。滅亡したのである。 「アルバードだったか?貴様は負け犬である太平帝国の残党を自称する異端者か?」 ルーヴェルハルトの問い掛けにアルバードは即答する。 「私が異端者ですか…私は列記とした太平帝国の後継者なのです…」 「何が太平帝国の後継者だ!貴様みたいなテロリストは即刻俺達が拘束する!」 ルーヴェルハルトは強気で発言したのである。 「太平帝国の後継者である私がテロリストですか…ですが今後の時代は私と貴方達愚民の立場が逆転するでしょう…」 「俺達と貴様の立場が逆転だと?貴様は一体何が主張したい?」 アルバードは一瞬沈黙するなり…。 「本日は旧帝国を滅亡させた連合国…国際連合の終焉なのです…」 「国際連合の終焉!?」 アルバードの発言に二人はビクッと反応する。 「国際連合の終焉って…」 「何が国際連合の終焉だ!負け犬風情がふざけるな!」 ルーヴェルハルトは只管に強気で反論したのである。 「ですが国際連合の終焉って一体何が?」 ウィグノールは不安がる。 「ウィグノール…此奴の発言は単なる妄言だ…気にするな!」 ルーヴェルハルトは気にするなと発言するものの…。ハイテクノロジーを直視するとアルバードの発言は本当かも知れないと思考したのである。 「貴方達は服装から判断して…国連軍の将兵ですね?」 「俺達は特殊調査隊だ…」 「特殊調査隊ですか?好都合です…ゲームを開始しましょう♪」 「えっ…ゲームって…」 ウィグノールは困惑する。 「何がゲームだ…ふざけやがって…」 「何方にせよ…貴方達はゲームに参加しなければ太平帝国軍の秘密基地からは脱出出来ません…秘密基地から脱出したければゲームに参加するべきです…」 すると直後…。 「えっ?」 「昇降機が停止したぞ…」 昇降機が最下層へと到達するなり停止したのである。 「如何やら昇降機が最下層に到達したみたいですね…」 目前には鉄扉が確認出来る。 「ゲートが開放された瞬間にゲームが開始されます…私の部下達が国連軍の将兵である貴方達に急襲するでしょう…」 「部下達だと?ひょっとして殺し合いのゲームか?」 「勿論です…正真正銘リアル殺人ゲームです…」 ルーヴェルハルトの質問にアルバードは即答する。 (人間のゴミクズが…何がリアル殺人ゲームだ…) ルーヴェルハルトは内心腹立たしくなる。 「早速殺人ゲームの開始です…貴方達の奮闘を期待しましょう…」 目前の鉄扉が自動的に開放されたのである。 「隊長…ゲートが開放されました…」 ウィグノールは只管にビクビクする。直後…。小銃とヘルメットを装着した兵士達と対峙する。 「隊長…如何しますか?」 問い掛けられたルーヴェルハルトはレーザーライフルを照準するなり…。 「こんな場所で打っ殺されるなら…大暴れするさ!」 ルーヴェルハルトは目前に兵士達にレーザーライフルを射出したのである。レーザーライフルの光弾に直撃した兵士はバタッと横たわる。すると敵兵達も反撃を開始する。敵兵も光学兵器で応戦…。銃口からは蛍光色の光弾が射出される。 「ウィグノール!匍匐しろ!」 「はっ!」 彼等は即座に匍匐…。危機一髪攻撃を回避したのである。 (奴等の武器…『プラズマライフル』か?) プラズマライフルとは近年国連軍が新開発した光学兵器の一種であり今現在では一部の部隊でしか使用出来ない。 (如何して奴等がこんな高額の兵器を?) 疑問に感じる。 「隊長!反撃しましょう!」 ウィグノールも護身用のレーザーライフルで敵兵の足部を狙撃…。三人の敵兵を仕留める。 「見事だな♪ウィグノール♪兵士らしいぞ…」 「隊長…」 ウィグノールは内心大喜びする。ルーヴェルハルトも匍匐した状態で再度攻撃…。四人の敵兵を仕留めたのである。すると敵兵は一時的に退散…。ルーヴェルハルトとウィグノールは一度の戦闘で十三人の敵兵を仕留めたのである。 「はぁ…はぁ…撃退出来ましたね…隊長…」 「油断は出来ない…」 「ですがこんな戦闘に何度も遭遇するのでしょうか?」 「テロ組織の秘密基地だ…恐らくな…」 すると直後…。再度ホログラム装置が作動されアルバードの姿形が映写される。 「見事でしたよ…貴方達二人で私の精鋭を撃退するなんて…」 ルーヴェルハルトは睥睨するなり…。 「貴様は何が目的だ!?白状しろ!」 ルーヴェルハルトの問い掛けにアルバードは小声で返答する。 「私の目的ですか…第二次世界戦争で滅亡した太平帝国の…再興ですよ…」 「太平帝国の再興だと?」
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