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サイト開設十周年カウントダウン企画・八月
日時: 2010/07/28 18:30
名前: tamb

月々のお題に沿って適当に書いて投下して頂こうという安易な企画です。作品に対するものは
もちろん、企画全体に対する質問や感想等もこのスレにどうぞ。詳細はこちらをご覧下さい。
http://ayasachi.sweet-tone.net/kikaku/10y_anv_cd/10y_anv_cd.htm

今月のお題は

・蝉時雨
・キスしてください

です。では、どうぞ。
メンテ

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Re: サイト開設十周年カウントダウン企画・八月 ( No.41 )
日時: 2010/08/31 06:44
名前: tamb

■君に、降る、雨/naibao
 なぜそのシーンが浮かぶのかレイ自身にもわからない、という漂うような不安感が秀逸。
 部屋に帰ってシャワーを浴びて、着替えを済ませた後の彼女のため息が聞こえるような気が
する。どうすればいいのか、どうしたいのか、彼女にもわからない。
 削除された一文は切なさに繋がるので、あった方がいいかどうかは微妙なところ。
 文頭禁則文字には注意を。


■キスしてくださいvol.4/JUN
 古今東西、酒に酔ったレイ(酔っぱレイと称する)を扱った作品は数多い。甘えんぼになる、
大胆になる、脱ぐ、寝る、などというパターンが主流であり、マシンガントークになるという
のもあったような気がする。だが酒豪であり全く酔わないというパターンは記憶にない。いや、
潰れたシンジを介抱するという話はあったかな?
 それはそれとしてこの話。新しい性癖への扉ってのは笑った。が、それが「ペット」を受け
ているのか「にゃん」を受けているのかで大きく意味合いがことなる。異なるが、まぁどうで
もいいかと思われる(笑)。

> その体勢からキスするのは不可能だ。

 なんかこんな話を前に書いたような気もするが(爆)、まずおでことか頭頂部あたりにキスし
て、そこから口唇を徐々にずらしてゆけば、一旦離れずとも可能なのではないだろうか(笑)。

> 「綾波、いい……?」
> 「碇くんだから、いい……」
> 「綾波…………!」

 レイが「いい」というのをどの程度認識しているかという問題もあるが、ミサトさんが帰っ
てくるってわかってんのに押し倒したらダメだよシンジ君。逆にいえばこの段階でミサトさん
が帰ってきてくれて良かった(笑)。


■蝉時雨vol.4/JUN
 エロ本ネタを。
 まずは友人の話。ある日学校から帰ってみると、ベッドの下に隠してあったエロ本がベッド
の上にずらりと並べてあったのだそうだ。笑ってしまったと言ってた。
 もうひとつ、もう紀元前かと思うほど昔の、私の話。当時つき合ってた女の子が遊びに来て、
エロ本持ってるかと聞くので持ってると答えると見せろと言われたので見せた。ぱらぱらとめ
くりながら泣きそうな顔になってたような気がする。その時はキスしたんじゃなかったかなぁ。
いずれにしろ、そういう見たくないものを見たいという心理はわからん。じゃあさせてくれた
りしてくれるかって言うとそういうわけにもいかないんだし。旦那や彼氏の携帯メール見るっ
てのも同じだよな。このレイだって、捨て台詞なんて言うために待ってないでそのまま帰れば
いいんだよな。
 ま、それはそれとして(^^;)。

> ごめんなさい。巨乳じゃなくて

 この捨て台詞は良い(笑)。

> いつでも見せてあげるから……

 だから見せるだけじゃ済まないんだってばよw


■突撃!シンジの晩御飯!&会話のみVer/何処
 古今東西、納豆の食べ方には驚異的なほど数多くのバリエーションがあり、私はマヨネーズ
や砂糖くらいでは驚かない。砂糖だぜ? ネギや鰹節など完全に普通。いや、これは普通だろ。
ツユダクでなければ問題ないと思うが。いやマジで。卵も普通。納豆キムチってのも普通にあ
るわな。食った事ないけど。ツユダクじゃなければいけるんじゃないかなぁ。

> 発酵にも程が有るわ√!!!

 この√はなんじゃらほい。

 会話のみでも特に問題なし。展開が早すぎてわかりにくいことに変わりはない(爆)。
 そしてマユミとマナが出てくるとDay Tripper!!かと思ってしまうという罠w

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本日ここまで!
メンテ
Re: サイト開設十周年カウントダウン企画・八月 ( No.42 )
日時: 2010/09/03 21:52
名前: tamb

■La tercera T - キスして、ください - /calu
 『彷徨う虹』の外伝的位置付けかと思いながら読んでいるとマキさんキタコレ。だがミキち
ゃんが出てこない。そしてマキさんも名前だけであった。うーむ。

 作中のレイの言葉を借りるまでもなく、このレイは二人目とも、そして三人目ともかなり異
なる。だがそれでもこのレイをあのレイだと思わせる何かというのがやはりあって……ってい
う話はもういいよな。ただ、シンジがレイを好きで、君はあの時の綾波で綾波は綾波だ、とい
うスタンスと、君はあの時の綾波ではないのかもしれないけどでもそんなことは関係なく僕は
今の綾波が好きだ、というスタンスを深く追求すると、レイをレイたらしめる要素はどこにあ
るのか、という話になる。レイはなぜレイなのか。それは実はシンジでもアスカでもミサトで
も同じことで、シンジはなぜシンジなのかという問は常にそこにある。それに対する回答は、
シンジだから、という以外にない。だったら、君は綾波だから綾波なんだ、でもいいんじゃな
いかと最近は思う。問題は本人にそれをどう納得させるかという部分にある。

 レイがシンジにキスされて目を覚ましたのなら、まさにお姫様と王子様だけど、やっぱりレ
イなんだろうなと思う。シンジにキスされて目を覚ますような奴、他に誰かいるか?

 ラストのセリフの乙女具合がじつに素晴らしい。


> 「綾波さん、やっぱ今日は碇君と一緒なの?」
(大幅に中略)
> 「…うん」

 わけもわからずうなずくなーw

 Focusはあんまり通ってないのでSylviaはピンと来なかった。聞いたら思い出したけど。

 アスカとカヲルのその後が地味に気になる。やっぱ以下略。

 ラストのレイのセリフのあとに続くセリフは、申し訳ないけどやっぱり「キメてね」なんだ
ろうと思われる(爆)。まじですまぬ。

作品はこちら。と書きたくなるような作品でございました。長いw

-----
追いついた!
メンテ
Re: サイト開設十周年カウントダウン企画・八月 ( No.43 )
日時: 2010/09/04 17:39
名前: calu


■何処さん

♪ネッ、ネッ、ネルフの大爆笑〜♪ 【或る新婚さんの場合・レイとシンジ編】

軽快なリズムと台詞のラリーが新しいエンタテイメントを創りだして…。
途中、何回とも無く吹いてしまいました。エンディングテーマ含め、バランスが
いいですよね。

>…あ、ギターの弦買わなきゃ。
ギター弾き作家さんの友情出演ですか(笑)。

>「…」
>「…」
>「…」
>「…」

>「碇君…呼んで…」
おいっ!!(爆)

>「キス…して…キス…して…下さい…あなた…」
うおおーっ。これは壊れます。これにはtambさんだって絶対に冷静でいられない筈。下記参照(笑)。

http://tamb.cube-web.net/cgi-bin/bbs4c/read.cgi?no=392

おかわりお願いします(^^;;)。


■JUNさん

蝉時雨vol.3

でたっ! JUNさんの十八番! でも、

>ちょっと辛い話を読んで、衝動で書き上げました。
だったんですね。どうりで問答無用度が半端じゃないというか、解除されているような(^^;)
かく言う私も、FF書くキッカケになったのは、とあるイタモノなんですよね…。

キスしてくださいvol.3

>シンジがレイに顔を寄せ、唇の端をぺろりと舐める。
会社だったら間違いなくスピークアップの解雇もんだぁ(なんのこっちゃ)

>「お祭りは開放的になるからね。僕もちょっとだけ大胆になるよ」
シンちゃん、殆どスケコマシじゃあないですか(^^;;)。

有難うございました。楽しく読ませて頂きました。


■ななしさん

◇蝉時雨

良かったです。
炎天下の中、病院へ向かう空高く鳴り響く蝉の声に、明かされた次なる季節の訪れに、シンジの目覚め
への予感が高まります。そして、ラストシーン。シンジのベッド脇で紡がれるレイの言葉に感動しました。
直情であるが故に飾らない言葉の美しさ。これこそレイによるものだ、と。

引き続き他の月のお題でも読ませて頂ければと思います。


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まだまだ追いついておりませんが、みなさまの入魂の作品、引き続きじっくり拝読させていただこうかと
思います。
メンテ
Re: サイト開設十周年カウントダウン企画・八月 ( No.44 )
日時: 2010/09/06 00:09
名前: calu

■ののさん

Day Tripper!! 出張編第2話 「魔術師」

ストーリーはまったりと流れていきますが、ぐいぐい引き込まれる軽妙な筆致は流石です。
ののさん=シリアスのイメージを持ってただけに新しい発見でした。

>「え、駄目っすか。そりゃすいやせんねー」
マナについては、私の中では真っ白の状態だったのですが、このセンテンスで瞬時にしてイメージ完成(笑)。
拙作にもいつか出演して頂こうかしら、と(笑)。

その他、アナクロっぽい表現とかもあって、ホントにののさんあの年齢なの?と聞きたくなりました(^^;)

次回、出張編第3話を楽しみにしております。
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Re: サイト開設十周年カウントダウン企画・八月 ( No.45 )
日時: 2010/09/07 12:23
名前: ななし

caluさん

初めまして、「ななし」と名乗っているものです。蝉時雨をお読み頂きありがとうございます。

私の中のレイはテレビシリーズ等の全作品を通してシンプルで無駄のない言葉を放つ子だと思ってます。それは無関心ではなく無知であるからで、純粋で信じるものを一点で見据えているレイだから生まれる言葉。彼女の心を考える度に新たな一面を知り、レイ、そしてエヴァがどんどん好きになっている最近です。
シンジが目覚める鍵は文中にいくつか散りばめています。レイの言葉は最後から2つ目の鍵。

お題を上手く生かしきれる作品を書けるか否か、最近の悩みです。そんな悩みと戦いながらきまぐれんに趣味没頭します。おそまつ。


◇La tercera | - キスして、ください -  caluさん

caluさんのお話は晴れの日の下流の川をイメージします。おだやかで、キレイ。
caluさんオリジナルの設定が入っているようで、そのせいなのかお話の子供達は15歳なのだろうか16歳なのだろうかと少々気になりました。
レイとシンジは互いを思う気持ちで少しずつ歩み寄っているんだけどちょっとそれがじれったくて、そのじれったさをアスカやカヲルが前に進めと後ろ押ししてくれる。シンジの勇気は周りのみんなが与える幸せで生まれたものであると自分は思いました。
執筆お疲れ様でした。とても優しくてみんなが生き生きとしたお話でした。




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Re: サイト開設十周年カウントダウン企画・八月 ( No.46 )
日時: 2010/09/07 19:19
名前: tomo  <bellweatherjp@yahoo.co.jp>

突然に、理不尽に、不可解に。

 ただその気持ちだけが僕の心を支配する。

 あらがうことも、なぜと理由を問うこともできないまま。

 不意に沸き起こったその感情は徐々に、しかし確実に僕のすべてを変えていく。

 まるでそうなることが当然だったかのように。

 僕にとっての唯一の救いなのは。

 僕の心を淡く染めあげるその思いの正体を知ってることだけだった。

 
 そう。


 斜陽によってすべてが赤く染め上げられた世界の中で。

 沁みいるようなひぐらしの鳴き声に包まれて。

 僕は、彼女に恋をした。




 

Title : ひぐらしの鳴く中で
written by tomo







 扉を開けた僕の目に最初に飛び込んできたのは、まばゆいくらいの赤。

 窓から差し込む斜陽が、机もイスも黒板も、教室の中のすべての物を赤く染め上げていた。

 誰もいない教室。赤く染まった夕暮れの世界。

 何と言えばいいのだろう。

 僕はしばらく扉を開けたその姿勢のまま、教室の中をただ見つめている。

 何とも言えない寂寥感が僕を否応なくひきつける。

 それはずいぶんと長い時間だっただろう。

 だから、僕は彼女の存在にそれまで気付かなかったことに驚いた。

 驚いて、そして、気付かなかった理由に思い当たって。
 
 かわりに僕の頭に一つの疑問が生じてくる。
 
 
 「……まだ帰らなかったのか?」


 教室の一番奥の窓際に腰掛ける彼女にかけた僕の言葉は、ひどく間抜けに聞こえたかもしれない。

 けれど、それ以外に僕には彼女にかける言葉が見当たらなかった。


 「……………………」


 赤く彩られた窓の外の景色に視線を向けながら、彼女はただそこに座っていた。

 僕の言葉に返事はなく、返事をする気配すら感じられなかった。


 「……………」


 そんな彼女の態度を見て、僕はそれ以上声をかけるのをやめた。

 誰にだって他人から何も言ってほしくない瞬間がある。

 きっと、彼女にとってはそれが今のこのときなだけ。

 それなら僕は彼女を無視すべきなのだろう。

 無視することがやさしさの表れだとは思いたくはないが。

 僕は黙って自分の席に向かい、机の中から一冊の文庫本を取り出した。

 この一冊のために再び教室に戻ってくるのはいささかためらわれたが、こうやって現実に手にしてしまえば、案外簡単なものだった。

 ここ最近、頻繁に目にしている青色のブックカバーを一瞬だけ見つめ、僕はその本を手にしたカバンの中へとしまいいれた。


 それで僕の目的は果たされた。


 つまりは、もうこの教室にとどまる理由がなくなったわけだ。
 
 なのになぜか僕の足はドアへと向かおうとはしなっかった。

 僕は一瞬だけためらい、振り向いて後方へと視線を向ける。


 そこにあるのは先ほどと変わらぬ姿勢でたたずむ彼女の姿。  


 もともと朱色を帯びた彼女の髪は、夕陽に染められさらに深い憂いを秘めた朱色へと変わっていて。

 窓の外へと向けられた蒼い瞳は、この赤き世界でいったい何を見ているのか。
 
 再び僕が見つめた彼女の姿は、普段とは全く別の存在にすら思えた。


 たとえるなら。


 普段の彼女は太陽のようなもの。

 まばゆくて、きらめいていて、近づきすぎれば眩しくて見つめていられない。

 それでいてその光は人をひきつける。
 

 対して。


 今、僕が目にしている彼女は、まるで夕暮れの斜陽。

 今まさに、はかなく消えゆくがごとく、じっと見つめていなければすぐにでも沈んでしまいそうな、そんな最後の灯。
 
 そう、まさに今この瞬間とまったく同じ雰囲気を彼女はまとっていたのだ。

 同化してしまって、見つけることが出来ないほどに。


 「……何があったんだよ?」


 彼女に近づいて、僕は一言そう告げる。

 彼女に変化はない。 

 あいかわらず、僕の存在など気にはかけていないのだろう。


 「……とりあえず、話すだけでも気分は変わると思うけど?」


 僕は気にせず彼女へと近づく

 もう彼女に係わると決めたのだから。
 

 「……何かあったんだろ?」


 近づけば近づくほど、彼女の拒絶があからさまに目に見てとれるようになる。

 そんなこと関係ないけれど。


 「……返事ぐらいしてくれてもいいんじゃないか。惣流」


 手を伸ばせば届くほどに近づいて、僕は歩みをとめる。

 そのときようやく彼女が僕の方に顔を向ける。

 僕の視線と彼女の視線が交錯して絡み合う。

 彼女の蒼い瞳は、それまで見たことないような光を携えていた。


 「……あんたには関係ないわ、如月」


 ややあって、彼女は一言そう告げる。

 そして視線を僕から外した。

 少し違うが、あらかじめ予想してた範疇の答えが帰ってきて、僕は少しだけ笑いたくなった。


 「あのな、惣流」


 僕は言い含めるように言葉を紡ぐ。


 「僕がそうだと思えば、世の中のすべてのことは僕に関係あることになるんだよ」


 言っている内容が尊大なだけに、せめて口調は慇懃に。

 それがこういうことをいうときの鉄則だと、僕は教わっていた。


 「…………」


 再び彼女は僕へと視線を向ける。

 僕への尊大さへの不満なのか、彼女の瞳にいらだちが宿っている。
 

 「なんでもないからほっといて」


 しかし、それすらも一瞬のこと。

 そう言い放った彼女は、またすぐに視線を外してしまう。


 「……僕の知っている惣流・アスカ・ラングレーという人間は……」


 彼女の態度に構わず僕は続ける。


 「邪魔だと思った人間には、容赦なく邪魔だと言い切れる人間だ。それに……」


 ほんの少しだけ早くなる口調。

 一呼吸置いて僕はその先を述べる。


 「さっきからのお前の態度は、言葉とは裏腹にほっといてくれとはいっていない」


 最後まで言い切って、僕は語るのをやめる。

 沁みいるようなひぐらしの鳴き声が、一段と大きく聞こえてくる。
 
 やがて。

 彼女は、一瞬だけ自嘲気味に笑って、また、僕に視線を向けた。


 「……さすが、プロファイラーはなんでもお見通しなのね」


 どうやら、僕は彼女の関心の中に入り込むことができたようだった。


 「別に、こんなことちょっと察しのいい奴ならすぐにわかるさ」

 「……そう?」

 「そうだよ。第一、プロファイラーは僕の親父であって、僕はただの高校生だ」

 「……そう、そうだったわね」


 スッと彼女が立ち上がり、一つ大きな伸びをする。

 それはしばらく動かすことを忘れていた関節が一つ一つの動きを思い出しているかのような動作だった。

 きっと彼女はずいぶんと長い間この場所にいたのだろう。

 
 「で、察しがいいプロファイラーの卵は、あたしに何があったとおもっているわけ?」


 しばらく体を動かした後、彼女は僕に尋ねてくる。

 明らかに僕を試している口調。

  
 「質問を質問で返すなよ」   

 「答えないなら、あたしも何も言わないわよ?」


 たぶんそれは事実なのだろう。 

 何というか、どこまでいっても、彼女は一筋縄ではいかない人物なようだ。


 「…………」

 「……答えられないわけ?」

 「……ちょっとは考えさせろ」

 「……はいはい」


 言って彼女は笑みを見せている。

 何が楽しいのかわからないが、ま、笑えるというのは悪いことじゃない。

 そんなことを頭の片隅で思いつつ、僕は最近の彼女の行動を思い出しながら、原因を探ってみる。


 ……………………………………


 誰もしゃべらない教室にひぐらしの鳴き声だけがこだまする。

 しばしの時間が経過して。

 僕は口を開いた。


 「……先に言っておくが、正式なプロファイラーでも人の心を読むなんて芸当はできないぞ」

 「先に泣き言から言うなんて、かっこ悪いわよ?」


 そういう問題ではないのだが。


 「プロファイラーは、状況から統計的に相手の性質を読むに過ぎないんだから」

 「……はいはい。それで?」 


 あくまで先を促す彼女。


 「……たぶん、大元の原因は、碇と綾波だろ?」

 「…………どうして?」


 誰だって自分の心をしられるのは嫌悪感が伴うはず。それなのに平静でいられるのは彼女強さの証とみるべきか。


 「それまでお前らは三人で下校していた。なのにここ最近は、碇と綾波が二人で帰ることが多い気がする。お前と碇は一緒に住んでいるにも関わらず、だ」


 もちろん、これはあくまで僕が見かけた範囲の話だが。


 「それに、お前、最近の昼飯は学食だろ? 今までは弁当持参だったのに」


 彼女のそれまでの弁当はたぶん碇が作ってきたもののはずだ。確証は全くないが、碇の料理上手は有名だし、彼女に弁当を自分で作るイメージはない。


 「ま、後は雰囲気だな。碇と綾波がの雰囲気は、これまでと微妙に違う。こればっかりはうまく言葉にできないけどな」

 「……それで?」

 「あいつら二人付き合うことになったんだろ?」


 この結論については、僕の中で確信があった。

 いつも身近にいる二人が付き合っているかどうかを見抜くぐらいの力なら、今の僕にもある。


 「……だから?」


 対して、ここから先の結論には全く自信がなかった。
 
 できればここまででやめておきたかったが、それは彼女が許してくれないだろう。


 「……親友だった二人が付き合って、惣流、お前、さびしいんじゃないか?」


 あらためて口にすると、その結論はひどく馬鹿げているように感じられた。
 
 さびしいなんて、普段の彼女からすれば、およそ縁遠い感情だ。

 ただ、一方で、さっきまで見た彼女の印象からは、「さびしい」という感情を真っ先に思い浮かべるし、統計的にも、彼女のような立場におかれた女性がさびしいと思うことはよくありうることでもある。
 
 とはいえ、何らかの結論に確信が持てるほど、僕は彼女のことをしらない。

 プロファイリング的にいえば、対象の情報が決定的に不足しているのだ。

  
 「………………」


 彼女は黙っていた。

 沈黙が肯定を意味することもある。

 この沈黙は肯定なのか、それとも、否定か。

 鼓動が早くなるのがわかった。


 「……たいしたものね」


 体感的にはひどく長く感じられた時間が経過して、彼女は口を開く。


 「……何が?」

 「……妄想もここまでくれば本物ってことよ」


 いって彼女は笑った。
 
 それは今までに見たことのない種類の笑顔だった。

 
 「……妄想じゃなくて統計的見地から導き出される推論」

 「そう卑下しなくてもいいわよ。当たっているところもあるし」

 「碇と綾波が付き合っているってとこだろ」

 「そう。それに関してはほめてあげるわ」

 「別にそんなのうれしくもなんともない」  


 思っていることと微妙に違うことをつぶやきながら、僕もまだまだだなと改めて自覚する。

 相変わらず彼女は笑みを浮かべている。
 
 何がそんなに楽しいのかわからないが、その笑みは、僕を妙にひきつけた。

 彼女の笑みをこんなに間近でこんなにはっきりと見たのは、たぶん、はじめてだったろう。

  
 「さて」


 ひとしきり笑ったあと彼女はクルリと踵を返す。

 思わず、どこに行くと口走りそうになってやめる。

 どうやら彼女はようやく帰ることにしたようだ。

 自分の席に戻り、カバンを携えて。
 
 不意に彼女はこちらを振り返った。

 
 「ねえ、最後に聞いていい?」

 「……なんだよ」


 ふわふわとまだ浮ついた気持ちを引きずって。

 俺はぶっきらぼうに答えてしまう。


 「仮に……仮に、あたしがさびしがっていたとして、あんたはあたしになんていうつもりだったわけ?」


 彼女の問いを耳にして、俺は改めて思い直すことになる。

 さっきまでの彼女の行動の意味を。

 同時に、今ここで、答えるべき答えについて考える。

 それは意外と早く見つけることができた。 
 

 「……決まってんだろ」

 「何?」

 「別にさびしがったっていい。お前にはさびしがる権利がある。二人はお前の大事な親友だから」

 「……それだけ?」

 「ああ」

 「なんだか拍子抜けするくらいあっさりね」


 言葉とは裏腹に、彼女に落胆する様子は見られなかった。

 かわりにすっと彼女が近づいてくる。


 「……!?」

 不意に自分のパーソナルスペースを侵されて、思わず緊張してしまう。

 今や、彼女の唇は、望めば触れることができるくらい近くにあった。


 「…………」 
 
 俺自身の動揺が彼女に伝わっているのかどうか。

 彼女はゆっくりと唇を動かす。



 あ



 り



 が



 と



 う
 
  
 それは音を伴わない彼女の心の声。

 俺がその声の意味を認識できたとき、彼女は一瞬だけほほ笑んだ。


 それをみて、僕の中の何かがはじける音がした。

 
 


 


 
 突然に、理不尽に、不可解に。

 それは僕の心を支配する。

 自分自身ではどうしようもないその感情は、確実に僕のすべてを変えていった。

 はかなく消えゆく刹那の輝きに照らされて。

 遠くなりつつあるひぐらしの鳴き声を惜しみながら。

 僕は、彼女に恋をした。

 
 
メンテ
Re: サイト開設十周年カウントダウン企画・八月 ( No.47 )
日時: 2010/09/14 08:06
名前: calu

■naibaoさん - 君に、降る、雨

穏やかなタッチで描かれたレイの心象。
その心に咲き始めた自我に、自らの反応に揺れ始める描写がとても美しいと感じました。

また、別の月でも読ませて頂く事が出来ればと思います。


■JUNさん - キスしてくださいvol.4

面白かったです。JUNさんの作品の中に酔っぱレイが出てくるのは初めてではないでしょうか?
拙作にも一度出演いただいたのですが、酔わせるとグッと可愛さが滲み出るんですよねー(笑)。
有難うございました。また、次回の酔っぱレイを楽しみにしております(笑)。
メンテ
Re: サイト開設十周年カウントダウン企画・八月 ( No.48 )
日時: 2010/09/16 05:06
名前: tamb

■ひぐらしの鳴く中で/tomo

 こういうサイトなんで、まぁレイとシンジだろうという先入観でまず読む。で、

> 「……まだ帰らなかったのか?」

 のセリフでシンジではないとわかる。女の子はアスカで、男はオリキャラだ。ショートショ
ートでオリキャラとはまた随分な、と思うけれども、この話は例えばケンスケでは成立しない。
それは如月とアスカ及びシンジの距離感にある。アスカは、如月が自分やシンジと親しかった
りした上でこういう行動を取ったりしたら許さないと思う。ありがとうと言った後で張り手を
かましているはずだ。実際、私は張り手をかますと思った。だが彼女がそうしなかったのは、
やはり彼女にとって彼が他人だったからなんだと思う。彼女がそう思っているからこそ、彼の
恋は理不尽なものと言えるのではないだろうか。

 如月君はtomoさんの連載(絶賛中断中)に出てくる誰かのご子息かなと最初は思ったのだけ
れど、あっちはプロファイルではなくてカウンセリングでした。確認済み(笑)。

 どうでもいいし関係ない話だけれど、プロファイリングではなくてプロファクティングでは
なかろうかと思ったあなたは(もちろん私も)雪風おたく(笑)。プロファクトあるいはプロフ
ァクティングで検索してもヒットするのはほぼ雪風がらみ。Profactingでも事情はそう変わら
ない。これは神林長平の造語なのだろうか?
 ついでに書くとプロファクティングというのは行動予測の事のようなので、いわゆるプロフ
ァイリングとは意味合いが異なるような気がする。よくわからんけど。
メンテ
Re: サイト開設十周年カウントダウン企画・八月 ( No.49 )
日時: 2010/09/29 21:52
名前: tomo  <bellweatherjp@yahoo.co.jp>

 tambさん感想ありがとうございます。

 そして,オリキャラという禁断の手法を使ってしまいましたことを改めてお詫び申し上げます。
 あ,如月くんは,連載に出てくる誰かの子供じゃないですけど,関係者ではあります。そういう設定にしています。

 正式名称はプロファイリングであってます。これは主にFBIで使われている捜査手法の一つです。 プロファクティングという言葉は知りませんでした(すいません)。多分,造語だと思います。

 張り手については,正直,意外な感想でした。私の中でアスカはこういうときに張り手をかますというキャラクターじゃなかったです。つまり,tambさんがおっしゃるほど考えてのことではないのです(爆)。
 でも,言われてみれば,確かに張り手をかましそうですよね。
 うーん,どうなんだろう?

 
メンテ
Re: サイト開設十周年カウントダウン企画・八月 ( No.50 )
日時: 2010/10/18 22:56
名前: 何処

【蝉時雨】

ジャワジャワジャワジャワジャワジャワ…ジー…
ミーンミンミンミンミンミンミンミー…


「あ…暑い…」

「センセ…暑い暑い言わんといてえな…余計暑くなりおる…」

「トウジ…ジャージが余計暑苦しいよ…」

「着とる分にはこっちの方がマシなんや…」

「全然そうは見えないよ…」

「ケンスケ日本語の使い方おかしい…」

「…なぁ、ちょいゲーセン寄って涼んでかんか…」

「パス…小遣いピンチなんだよ…」

「同じく…」

「何や二人揃うて辛気臭いのう…」

「それにトウジ、今日は妹迎え行くんじゃないのか?」

「…あかん、忘れとった…今日おとんが一月ぶりに帰って来るよって買い物付き合って夕飯作らないかんねん。」

「…トウジ、料理なんか出来た?」

「うんにゃ。なに、飯さえ炊いて後は惣菜買って並べりゃ格好は付くわな。それにアレも中学入ってから味噌汁ぐらいは作れるよってに。」
「レトルトとかもあるしな…飽きるけど。」

「ああ…成る程…」

「にしてもセンセ、良う料理出来るわな〜。」
「それも中学から。おまけに人の分まで弁当作って来るなんて男子碇一人だよ。」

「あ、うん。四歳から預けられてた先で色々教わったから…」

「「あ…」」

「?」

「そっか…センセも色々あったんやな。」
「大変だったな碇…」

「あ、いや別に大変じゃなかったかな、うん。」

「ん?トウジ、中学ならそっちだろ?」
「あ、そうや。んならセンセ、ケンスケ、又来週〜」

「…又昔のお笑いネタか…」
「…見た事無いと判らないよね…面白かったけど…」

「さてと、俺も現像頼まなきゃ。やっぱフィルムはいいぜ〜。」
「…女の子?兵器?」
「風景。最近嵌まっててさ、じゃ碇又な!」

「ああ、じゃ又…」

ジャワジャワジャワ…

「暑…あ、未だ冷蔵庫にカリガリ君…どうせアスカと綾波が全部食べてるな…はぁ。」

ミーンミンミンミー…

「大体おかしいよ、何で僕が男だからってアスカや綾波にアイス奢らなきゃいけないんだよ。なら二人共女の子なんだし料理くら…」

ジャワジャワジャワ…

「思い出しちゃったよ、夏休み最初の一週間。最初の三日がレトルトとインスタントと冷凍食品、次の三日が納豆と素麺と冷奴のローテーション、おまけに最後は…」

ミンミンミンミー…

「…考えて見れば家主があれだもんなぁ…男の癖にとか女だからなんて差別はいけないようん…でもカレーを不味く作れるってこれもう才能だよね…」

ジャ“キー―――ン…ゴゴゴ…”…

「あ、RF04…珍し…ケンスケの病気移ってるなー…」


「…シンジ君?」

「え?」

「やっぱり…違う人かと思ったわ。」

「…先生…」

「久し振りね、シンジ君。」


…ミーンミンミンミンミンミー…


カラン♪

「いらっしゃいませ〜」

「シンジ君何にする?」

「あ、じゃアイスココアを…」

「すいません、アイスココアとアイスコーヒー、ガムシロップ抜きで。」

「その…お久し振りです…」

「本当大きくなったわね…」

「あの…帰ると何度も言って帰らなくて先生にはご迷惑おかけしました…」

「いいのよ。私こそ謝らないと。」

「え?」

「…君にお父様からお手紙が届いた時…私直ぐに貴方へ渡さなかったの。」

「え?」

「手紙を受け取って直ぐに君のお父様をお呼び立てしてお会いしたの。本人が来ないと言えばそれまで、貴方が帰ると言ったら引き留めない。そう君のお父様は言われたわ。君に手紙を渡したのはその後なの。」

「…知らなかった…」

「時間ある?今日は君のお父様にご挨拶しに来たの」

「…それで喪服なんですね…」


ミーンミンミンミンミンミンミー―…


「…一緒に入られたの…仲の良いご夫婦だったのね…」

「…別のお墓にしようかとも思ったんですが…この方が喜ぶかなって…」

「そう…君のお父様とは一度しか会わなかったけど…優しい目をされていたわ。」

「優しい目?」

「ええ…」

「僕は一度も…父さんの目を見た事が…」

「え?」

「ずっとサングラスを掛けてて…」

「?眼鏡なんか掛けてなかったわよ?」

「え?」

「とっても背が高くて、お髭を顎に生やされてて、そう、お顔の周りをこう…」
「え、ええ、父さんは確かにそんな顔で…」

「背広をとっても格好良く着こなされて…」

「せ、先生!?背広ってもしかして焦げ茶色の?」

「ええ、そうよ?」

「父さんの遺品に一着だけ焦げ茶色の背広が…誰もその服を着た父さんを見た事が…あ!」

「どうしたの?」

「…何で忘れてたんだ…焦げ茶色のスーツ…僕と最後に出掛けた日…後は一人で行けって…父さんはもう父さんを止めて悪い人になるからって…」

「そう…私の前には君のお父様としていらっしゃったのね…」

「そ…そんな、そんな、何で、何で今更思い出すんだよ!遅いよ!遅いんだよ!」

「シンジ君?」

「いつもそうだ!アスカの時もトウジの時も綾波の時だって!何でいつも僕は遅いんだ!」

「シンジ君!」

「何で…何で僕は…トウジの足も、アスカの目も、綾波の事だってそう!みんな僕が、僕がっっ!」

パチン!

「あ…」

「落ち着きなさい。」

「あ…せ…先生…」

「シンジ君…自分を責めるのは君の悪い癖よ…」

「う…で、でも、でも、僕は、僕は!ツッ!?」

「…辛いならお泣きなさい。昔みたいに。この胸で泣き疲れて眠った君を私は覚えている。今もこの胸は貴方が帰る場所よ。さ、お泣きなさい。」

「う…あ…せ…先生っっっ!」

「大丈夫…私は君の帰る場所、安心して…」

「う…うあ…ぁ…先…生…先生…っ…うっ…えっ…」
「覚えていて。世界が君をいらないと言ってもこの私が君を必要とする。だから…頼りなさい…」

「う、うあ…あ…あぁ…」


ジージージージャワジャワジャワジャワ……


「す…すいませんでした。取り乱しちゃって…」

「落ち着いた?」

「その…服汚しちゃってすいません。」

「いいのよ。服は汚れたら洗えばいいし、人間も悲しければ泣けばいいの。」

「か…格好悪いな…」

「いいえ、君が変わらず綺麗な心なので嬉しかったわ。」

「…捨て子とか訳有り子とか言われて泣いてると先生は只黙って僕を抱きしめてくれましたよね…」

「ええ。」

「…ここから何度か僕は逃げ出しました。でも先生の所へ帰ろうと自分で決めたのはトウジ…友人をこの手で握り潰した時だけです…」

「!?」

「使徒に汚染された機体を破壊して…その機体には…戦わない僕の機体を父さんは…自動戦闘に切り替えて…制御出来なくなって…でもエヴァの感覚が…す、すいません、少し待って…」

「辛かったのね、苦しかったのねシンジ君。話して…色々な事。」

「はい…」

※※※

「エヴァンゲリオンは自律型兵器に分類されるそうで、僕らパイロットは実はエヴァの暴走を抑える為の安全弁…本当は一度動き出せばパイロットなんて必要無かったらしいです。つまり僕らは車の鍵みたいな物でした。」

「そんな…」

「で、パイロットに綾波って娘がいまして…最初綾波と話した時、先生と似てるなって…無駄な台詞無く淡々と話す所とか…」

「無愛想って事ね。」

「あ?い、いえ違いますよ!?そ、それでその、ある時綾波と父さんが話してる姿を見まして…」

「?それで?」

「その…嫉妬したんです。僕と話そうとしない父親と綾波は普通に話して…先生とも上手く話せなかった自分と綾波を比較して…」

「そう…」

「でも違った。綾波には父さんしかいなかった…僕には先生も父さんもミサトさんもいた…僕は話そうとすらしなかった…父さんが僕を息子じゃ無くパイロットとして扱ったのも今なら解る気がします。僕は…本当に子供でした。」

「ミサトさん…ああ、あのお美しい方ね、写真を拝見したわ。でも君は立派よ、中々人は自分を割り切って客観的に見れないわ。でもシンジ君、その綾波さんの事…」

「…好きでした…只、恋愛感情ではなかったと思います。僕にとって初めて同じ年代の異性として意識した相手だったんです。そう言う意味で当時の僕にとっての恋愛対象は…もう一人のパイロットでした。でも僕らは只相手を求めるだけで相手の求めに手を差し伸べる事を知らなかった…」

「恋はそんな物よ。」

「そうでしょうか?求めながら彼女は僕を拒絶し傷付け、僕は彼女を欲しながら…自分しか見ていなかった」

「だから言うのよ…恋は盲目だって…」

「恋…あ…その…先生…」

「何?」

「…先生だったんです…僕の初恋は…」

「え?」

「あの頃は判りませんでしたけど…僕が先生の元を離れた理由…今なら判ります。僕が先生に恋していたからなんです。」

「シンジ君…」

「第三に来る時、『もし何かあったら何時でもここに帰って来なさい。』と言ってくれましたよね…だけどそれは先生を拘束させる…やっと僕から解放された先生にまた依存する事が僕は怖かった…」

「そう…そうだったのね…」

「はい…それで先生…お願いがあるんですが…」

「何?」

「その…僕とキスして下さい。」

「え?」

「僕はもう好きな人がいます。初恋を思い出にする為に…僕の心に区切りを付けさせて下さい。お願いします。」

「…ええ、いいわ…」

「先生…」

「…いい事シンジ君、こう言う時は名前で呼ぶのよ。これが貴方への最後のレッスン…」


「…はい………さん…」



「ん…」



「…本当に背伸びたわね…」

「…はい…」

「身体も大きくなったわ…大人に近付いてるのね…」

「…その…パイロットの一人、先生と同じ『レイ』って名前なんです。偶然なんですけど…」

「…そう…」

「今まで僕は彼女を姓で呼んでました…これで僕はやっと彼女を名前で呼ぶ事が出来ます…先生、貴女は僕の初恋の人でした。い…今更ですけど、じゅ…十年も僕を育ててくれて…あ…有難うごさいました!」

「…泣かないで…私こそ有難うシンジ君、貴方と過ごした十年…幸せだったわ…そして…おめでとう、シンジ君…もう貴方は子供じゃ無い…」

「先生!」

「幸せにね…」


ミーンミーンミンミンミンミンミンミンミンミー――…


「ふひ〜、ただいまぁってうわわわわわわっっ!?」

「キャー!」「き、きゃーっ…」

※※※

「…ど、どうしよう、未だ二人の下着が目に…お、落ち着け碇シンジ、落ち…ん?なんか僕ひょっとして又上手く使われてない?」

ガーッ

パピポピパピ〜ン♪
「いらっしゃいませ〜、パミマへようこそ〜♪」

「ええとカリガリ君カリガリ君…あ、苺味発見。」

「ありがとうございましたー♪」

ガーッ

パピポピパピ〜ン♪

「…一本貰っちゃお。」


ミーンミンミンミーン…


「ただいまー…ってあれ?二人共どこ…」

「ジャー――ン!」「じ、じゃーん…」

「うわわわわわわっっ!?」
タラッ
「あああテッシュテッシュ…」
ズテ『ゴン!』

「きゅ〜…」

「うーむ…刺激が強すぎたみたいね」
「碇君…大丈夫?」

プルルル、プルルル…

「あら?シンジの携帯?ってレイ止めなさいって…」
Pi『あ、やっと繋がった!おい碇!あの美人一体誰だよおい!きっちり聞かせて貰うからな!』

「…碇君…」「…シンジ…」

「「最っ低」」

「う、う〜ん…し、白…ピンク…」

「ばっ!」「馬鹿…」

『おい碇!聞いてるんだろおい!』

…スチャ

「其処ら辺の話…良ーく聞かせて欲しいわね…」

『ゲッ!?な、何でアスカが!?…い、いや惣流これはだなつまりあの…い、碇すまん!pi』

「ち、ちょっとまちなさい相田!ちっ切りやがった!イッヒタピオカパン!」

「碇君…馬鹿…」


ツクツクボーシ、ツクツクボーシ、ツクツクボーシ、ツクツクミーョン、ツクツクミーョン、ツクツクミーョンミーョンミーョンミー――ン…


「ふひぃ〜、たっっどわぃむわぁ〜〜つっっかれとゎぁ〜…ってあれ?どったのシンちゃん?」
メンテ

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