けだるい一日 @ |
- 日時: 2009/05/31 00:00
- 名前: tomo
- 【タイトル】けだるい一日 @
【記事番号】-2147481369 (2147483647) 【 日時 】07/01/03 21:14 【 発言者 】tomo
ふっと。 目が覚める。
最初に目に飛び込んできたのは、ふわふわと揺れている蒼い髪。 それから、陶器のように白い腕。
一瞬、自分がどこにいるのかわからなくて、ちょっとパニックになりかける。
ただ。
隣ですやすやと吐息をたてているのが、綾波だっていうことだけは、はっきりと わかった。
横に向けていた体を、仰向けにする。
白い天井。
よく見ると、四角?……いや、五角なのかな? 幾何学的な細かい模様がほどこされている。
それで、自分が綾波の部屋にいるのだということがわかった。
(なんで、ここにいるんだっけ? 僕は……)
自分でもひどくマヌケだと感じつつ、そんなことを考える。
……………
上手く、思考がまとまらない。 思い出せそうで、イメージはいっこうに具体的な像を結んでくれない。 それどころか。 頭の奥に、ぐらぐらとした疼きを感じる。
(……二日酔い……?)
お酒なんてあまり飲まないから、数少ない自分の経験に照らし合わせて、自分の 症状を分析してみる。
「……起きたの?」
いつのまにか。 綾波は体を起こし、こっちを見つめついた。
上は薄いブルーのアンダーウェア。冬だというのに、半袖で寒くないのかな?
「体、だるくない?」
「頭は痛いけどね」
「そう」
といって綾波はベッドを下りた。 濃いブルーの生デニムが目に入る。
「……やっぱり、着替えないと、体がだるくなってしまってダメね」
僕もゆっくりと体を起こす。
「ごめん。ベッドに運ぶので精一杯だったの」
言われて自分の体を見れば、たしかに、昨日着ていた黒いタートルネックのセー ターを着ていた。
「別にかまないよ」
そうやって受け答えをしているうちに。 ようやく、どうしてこうゆうことになっているのかを思い出してくる。
昨日の晩、僕とアスカと綾波は、久しぶりに三人で会って食事をした。 最初は食事だけのつもりだったんだけど。 いつの間にか、それは年越しのカウントダウンパーティ(?)に変わっていたのだった。 結局、僕は終電を逃し、おまけに、飲めない酒を飲まされて……… あとは、まぁ、こんなところ。 なんというか。 ほんとうに、アスカには困ったものだ。
「体、動かせる?」
綾波が聞いてくる。 いつのまにか、彼女は、黒のトレーナーと、黒いジャージに着替えていた。 たぶん、それが綾波の家着なのだろう。
「…………」
「………?? なによ?」
少し、笑みを浮かべながら見つめる僕の視線に気づいて、綾波は怪訝な顔をする。
「……別に。ただ、そのジャージ」
いって、綾波のジャージを指差す。 それだけで、綾波は僕の言いたいことがわかったみたいだ。
「いいじゃない。外にでるわけでもないし……それに、これ、結構、楽なの」
別に悪いなんていってないのに。 綾波は、視線をはずしながら僕にそう説明する。 きっと、僕はこういうところが好きなんだろうと思う。
「……そんなことより。体動かせるならどいて。シーツとカバー、洗濯するから」
「……どうして?」
「着替えないでそのまま寝ちゃったから、洗わないと」
「いまから?」
「いまから。さ、早くどいて」
言いながら、綾波はさっと、シーツをはずしにかかる。 綾波に追い出されるように、僕はベッドから降りた。
【タイトル】Re: けだるい一日 @ 【記事番号】-2147481362 (-2147481369) 【 日時 】07/01/05 22:45 【 発言者 】tamb <tamb○cube-web.net>
彼は以前にも彼女の部屋に上がったことがある。だが彼女の「家着」は知らない。 彼女も酔っていたのか、彼をベッドに上げた後、上だけ脱いで彼の隣で眠る。そして彼女は「いつのまにか」着替えている。
この微妙な距離感はドキドキもの(笑)。彼は彼女の「家着」を知らないから、おそらく付き合っているわけではない。 彼女は彼の隣で眠ってしまったことに軽く動揺しているような雰囲気がある。だが、バスルームに入るでもなく着替えてしまったりもする。
彼は彼女のことが好きだが(僕はこういうところが好きなんだろうと思う)、意図せず泊まってしまったことに対する動揺はない。逆にこの事態を喜んでいるようにも見える。なにはともあれ男としては醜態である(爆)。 手間かけさせたんだから、とりあえず「ごめん」くらい言えよ(笑)。
続き待ち〜。
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