Episode17.5 「子供の宴」 |
- 日時: 2009/05/31 00:00
- 名前: のの
- 【タイトル】Episode17.5 「子供の宴」
【記事番号】-2147481143 (2147483647) 【 日時 】07/09/24 18:47 【 発言者 】のの
NEONGENESISEVANGELION EPISODE17.5
子供の宴
棘が刺さった。 金網に巻かれた鉄の棘をそれでも握りしめずにいられなかったのは、義憤か、自己満足か。あるいはもっと崇高な意味合いだったのだろうか。食い縛った歯はぎしりぎしりと悲鳴を上げて、表に溢れる感情の産声となっていた。それともやはり、これも自己満足――ポーズだろうか。 がしゃり。金網を揺らし、ようやく手を離した。広げた両手にいくつかの傷がついている。かまうものか、どうせすぐに、もっと痛い目にあわなけりゃならなくなるのだから。彼は自棄っぱちの気持ちを抑えきれず、痛む右手でエナメルで輝くスポーツバッグの紐を手に、肩にかけた。糞がッ。 うだるような道を歩いて家に帰るか、バスに乗るかを少し迷った。けれど、いま、バス停で蒸し暑い夏を我慢して攻略しようとは思えなかった。たとえ陽射しに打擲されようとも歩いて帰りたかった。鈴原トウジらしく、黒いジャージを着て暑苦しく歩くことで、突然の出来事との均衡を保てるのじゃないか。そう思ってのことだった。打算的に考えてのことではない。彼の皮膚感覚がそうさせた。機会の臭いで充満するこの街で育った、彼にしかない感覚が。それを尊重できること自体、この街では稀であった。特務機関ネルフという「事情」を盾に、あるいは傘にして、誰もが皆「結局、ネルフの街だから。ネルフのすることだから。」と言えば概ねの理不尽は済んでしまう。しかし、鈴原トウジはちがった。それに代表されるように、今や親友とも言うべき碇シンジに対して彼が最初にとった行動は、第一次直上会戦の際に怪我をした妹に対する責任を、彼は碇シンジに堂々と向けた。幼い怒りであった。拙い振る舞いだった。しかし、実直でもあった。 そういう彼からすると、特務機関ネルフからの誘いにはキナ臭さが感じ取れた。勘違いなら良い。しかし、「妹をジオフロント内の病棟で最善の治療を施す」という条件を付けることも可能だと言われたとき、トウジの心は大幅に揺れた。命を懸ける舞台に立つ代わりに、妹の状況は良くなる。14歳の自分が、人類の未来のために戦う。 想像しただけで震えた。妹の話をされたためにその震えが止まった時点で、決断は下っていたのかもしれない。 しかし、そんな自分をじっと見つめていた赤木リツコの目はいけすかなかったし、ニンジンをぶら下げて走らされる屈辱を簡単に飲み込めるほど、待ち受ける未来が明るくないことは、明白であった。 (結局、やっぱりワシは外側からの観客だったわけや、今までは……まあ、当たり前やけど) シンジの友人として親身になり、悩む彼を見た。苦しむ彼を。その仲間入りになる。大丈夫かもしれない、と思う反面、消えない恐怖が気になった。気になって仕方がなくて、紛らわすためにこうして大汗かきながら家路を急いでいたのだった。 わかってる。きっと自分は逃げられない。 わかってる。入らないと言えば、妹を盾にされることも考えられることくらい。 それならいっそ、これから体験する恐怖や血の味も、妹の笑顔も全部抱えて、突っ走ってしまう方がいい。 それくらいわかりやすいなら、馬鹿な自分でも納得できる。
「あなた、だれ?」 警戒色の強い綾波レイの声に、大きな口で薄く笑う渚カヲルが答えた。 「それは僕も問いたいな、『ザ・ファースト』。君は一体、どういう者なのかな?」 フィフス・チルドレン候候補者として先日ネルフに招聘された渚カヲルが学校に通うこと自体は不自然ではない。レイやシンジとはひとつ年上で、3年生のクラスに編入したばかりだ。夏を無視した白い肌と首の上に乗っかっている細工の必要のない顔立ちはまたたく間に学校中の評判で、その容姿から「綾波レイとは親戚筋に当たる」という公然の噂が流れていた。そんな他愛のない噂ひとつに目くじらを立てるレイではないが、あまり良い気分ではなかった。血のつながりがある、という噂で不快に思っているレイにとって、噂の原因の当人から「どういう者か」と言われることは侵害も甚だしく、彼女は思わず一瞬目をそらした。直視していると、それだけで怒りがこみ上げてきそうだった。そんなレイの様子をわかっているのかいないのか、渚カヲルは笑みを浮かべたまま、レイの返事を待つことはしなかった。 「僕は基本的に、記録者として存在価値があるらしくてね……。だからときどきよく憶えていたりするんだ。あるいはあんまり憶えていないこともあったりする。今回はどちらかと言えば後者のほうで、役割を理解している程度にしか憶えていられなかったらしい。可笑しいねえ。」 レイは警戒心を強めた。渚カヲルの言動は意味がわからない。しかし、何か核心的な部分に触れている感覚をどこかでおぼえた。なんなのだろう、この人は。 「ところで、今日はシンジ君はいないのかい?」 屋上の窓から二年生の教室に視線を送った彼は、入り口の影に立つ綾波レイに視線を戻し、訊ねた。 「今日は、零号機での起動試験を行っているわ。」 「どうもご親切に……でもいいのかな?まだ正式なパイロットでもない僕に、そんなこと教えてしまっても」 「あなたは、エヴァに乗るわ」 渚カヲルが予想しなかった返答だったらしい。彼はすこし間抜けなきょとんとした顔を浮かべ、その後、探る目つきを隠そうともせずレイを見つめた。 「なぜ?君になにがわかるんだい」 「……わからないわ」 実際、わからなかった。渚カヲルと話しているこの空間が、空気が、彼の声と自分の声がつくるこの空気を肌で感じていると、なぜだかそんな気がしてしまった。自分の中で不確かなことを口にしたのははじめてだった。この一つ年上の少年と話していると、気持ちも定まらず、言葉も定まらない。早くこの場を去りたいとレイは思った。 「そうかい。それは申し訳ないね」 ぎょっとした。 この人は、いま、なにに対して返答をした? 「さあ、どうだろう」 鳥肌が立ち、一歩、後ずさりした。人智を超えている。白い肌、赤い眼、考えていることがわかる……心への干渉。 「……あなた、誰……」 誰によって、作られたの?言葉を飲み込んだ。それは言ってはならない。綾波レイとしてのなにかが止めさせた。そんな自分に驚いた。いまさらなにを戸惑うのだろう。向かい合う少年が、作られた存在だということに?そうではないはず、そうでは……はじめて会ったときからわかっていたはず。自分を必要として創ったひとと同じ手段を必要とし、ちがう目的を持つ人たちがいることはわかっていた。消えるために作られた存在。鳥肌が立つ。先ほどとはおそらく違う理由で。 「君は僕と同じだね」 その声には、熱気のこもるエントリープラグで聞いた「別れ際にさようならなんて、悲しいこと言うなよ。」と言ってくれた少年と同じ響きが含まれているような気がした。レイは俯いて太陽の光を首筋に浴びた。生かされている。だから生きているだけの存在。この少年も、おそらくは。 「僕は君に会えて嬉しいよ、綾波レイ。変わらないでいてくれて……。彼の運命の歯車のひとつがやっぱり君だって事を、君の運命の歯車のひとつに彼がいることを、僕が知っている君より少しだけ早くわかってくれればと思うけれどね。」 「彼?」 「そう、彼だよ。相変わらず『宿命』の通り3番目の座にいる、彼……。僕はきっと、こうして生きていることを実感できる時間を長く与えられた以上、彼のために生きるだろう。君がどうするかはもちろん君次第なんだから、僕がどうのこうの言うべきことではないんだけどね。やっぱり君には彼が似合っていると思うからさ。」 饒舌な少年は、喋りすぎている自分に気づいたらしく、肩をすくめた。それからすこし考えた。頭の中の何かと照らし合わせて考え事をしているようにレイには思えた。それから彼は、すこし厳しい顔つきになった。先ほどとは異なる、余裕があまり感じられない顔だ。 「なに、まだ少し、時間はある。ほとんど残されていないだろうが……なにしろ既に僕が選出されているのだから、前奏曲はすでに終わっているということになる。だから、僕たちは絶えず動き続けていて、ひとりひとりが勝手に時間という概念をつくり、後戻りができなくなっていることを自覚するべきだと思うよ。君は特にね。後悔したっていいし、嘘をついたってかまわない……でも、取り返しのつかない事だけは、しないように生きたほうがいい。もし侵してしまったら、あくまでも渋々と受け入れるべきであって、簡単に承るべきじゃない。そうでなくっちゃ、僕らの場合、自分たちが100%誰かに生かされていることを、自分から認めてしまうことになる。僕はそれを、絶対に認めるつもりはない。」 君はどうだい? 渚カヲルが最後にそう呟く。レイはすこし考え、自分が言える言葉を必死で探した。いくつかの人間の顔が浮かび、消えて、埋まりつつある胸の空洞と、すかすかだった身体の密度の濃さを自覚すると、顔を上げた。 「わたしは人形じゃない。」 渚カヲルがゆっくり歩き出す。すれ違いざま「ありがとう。」という言葉を残していった。それがどういう意味なのか、今のレイにはまだわからない。彼女がそれを知るのは、身体の内側から雨を降らせた瞬間に於いてであった。
ひと月前に頼まれてデートをしたときの男に似て、つまらない顔をしていた。 道を尋ねてきた同年代の少年を無視したばかりのアスカは、あまり思い出せもしない顔と比べている自分がおかしくなって、すこしだけため息をついた。印象的な男なんて、良くも悪くもみんな自分を困らせる。ただ一人だけ、なにを言っても笑ってかわしてくれる男の人を思い浮かべながらアスカは別の種類のため息をついた。ラベンダーの香りをつけて来たときは、青天の霹靂だった。知ってはいけないことを知ってしまった。 兵装ビルが地上に出てこないこの真昼間に中学生の自分が制服姿でブラブラ歩いている。うだるような暑さなので、しゃきっとした姿とはおよそ言えないので、もし今、ラベンダーの香りを思い出させる男の人に会ったら、きっと逃げてしまうだろうと思った。 第三新東京市は午後七時になると対使徒迎撃専用都市としての姿をみせる。その時間以降、人員を削減して施設を管理するからだ。もしも夜に使徒が急襲してきた場合、速やかに迎撃できるよう、戦闘状態に移行しやすいようにしておくのだった。 ドイツはネルフの支部こそあるものの、ジオフロントも迎撃戦用都市もない。だから、昼と夜とで様変わりするこの街は、アスカには馴染めなかった。 それでもこうして街を散歩できるのは、学校でできた友人によるところが大きい。学級委員長の洞木ヒカリがアスカの容姿と能力を妬まず、むしろ漢字を教えたり街を色々案内したからこそ、アスカはこうして安心して街を歩けるのだった。三丁目の交差点から市役所前駅方面に向かっていく途中の角を左に曲がり、ファーストフードのハンバーガー屋に入った。世界共通の味はアスカを安心させる。それ以外にも、ヒカリから教わったケーキ屋はベルリン中探しても見つからないくらい美味しい。甘すぎず、控えめすぎない甘いクリームの繊細な味に病みつきになったアスカは、ネルフに入ってはじめて体調管理について注意を受ける羽目になるほどだった。その時両脇にいた、自己主張のないパイロット二人の顔を思い出したので、アスカは思わずストロベリーシェイクを取り消して、アイスティーを頼んだ。高校生のアルバイトの男子がメニューを打ち直し、「以上でよろしいですか?」と訊いてくる。無言で真っ赤なカードを渡し、チーズバーガーのセットが乗ったトレイを引き寄せた。もう片方の手でカードを受け取り、席に着く。二十世紀のころは分煙なんていう中途半端なやりかたで喫煙者と禁煙者を区切っていたらしいが、今や煙草を吸える飲食店はほとんどない。喫煙できるという看板とマークが出来上がるほどで、年配のネルフ職員がよく嘆いているのはドイツでも日本でも変わらない。 別にあたし、太ってないじゃない! アスカの思考はすこし戻り、右隣の碇シンジの苦笑と左隣の綾波の仮面じみた無表情を思い出し、むっとした表情でハンバーガーを齧った。大体痩せすぎの女だって考えものよ、不健康ったらありゃしない……。一瞬、細い首と白い部屋が脳裏に浮かび、ハンバーガーは料理ではなく動物の肉の味としか思えなくなった。暗転した視界が元に戻ると、穴場のハンバーガー屋のBGMが再び聞こえ始め、窓から差し込む白い光と、もともと白いのにますます白むテーブルが目に映った。幸運にも揚げたてだったポテトを何本かまとめて口に放り込み、咀嚼し、アイスティと一緒に流し込む。そうすることでやっと現在位置を再認識したアスカは、高鳴る動悸を意識して抑えながら、両肘をテーブルに掛けて項垂れた。 「強くなりなさいよ、そろそろ……。」 いつまでこうしてしょっちゅうしょげては、その度に自分で自分を奮い立たせ続けるのだろう。使徒がいなくなるまで?使徒がいなくなったら忘れられる?あの女と絡み合う醜い父を許せるはずがない。使徒が永久になくならなければ、こうしてエヴァに乗って、戦いの場で自分を輝かせ続けられる。そんなことも望めないけれど。 「フィフスチルドレン候補……あの女そっくりの…………。」 ドイツでは写真で見ただけの綾波レイを実際に見たのは、登校途中のベンチでだった。なぜか学校に行かずに文庫本を開いていた綾波レイは木漏れ日を浴び、クセのある水色の髪をなびかせていた。幼い頃、セカンドインパクト後も反キリスト教の暴徒に壊されなかった聖堂で見た壁画の女神が脳裏に浮かんでしまった。そのせいで、手を握ってくれていた母と父の顔も思い出した。 『キレー』 大聖堂の天井を飾るステンドグラスに見とれたアスカは、はしゃいでくるくると回ったのだった。七色のガラスを通して姿を変えた光を浴びるプリマドンナの様に。 『おやおや。アスカったら、まるでお姫様のようだ!』 父が喜ぶ傍ら、母は静かに笑う。そしてちらりと脇を見、見たことのない笑みを母は浮かべた。いまなら失笑なのか苦笑なのか、どちらかであったとわかる。幼い頃のアスカには、自分を見ない母としか映らず、ママ!と何度も呼びかけて注意を引きながら、つい、母が気に取られた絵をちらりと見つめた。 一輪の花を男性から受け取る女神の絵だった。土とも血ともとれるものが根には付着している。色が退色したのか、意図的なギミックか、14歳のアスカが思い出してもわからない。ただ、根付いていた花を摘んだ罪を理解している女性なのだと、今なら、なんとなくそんなことまでは考えられた。風を浴びながら誰にも触れられない綾波レイからは、なぜかその女性を髣髴とさせる清らかさと穢れが見えた。何故なのか、わからない。母が気にとられた嫌いな絵を髣髴とさせる。不覚にも。それが許せず、あの時はわざわざ花壇の淵に立ってまで彼女を見下ろした。気分は晴れなかったが。いずれにせよ、第一印象から、嫌いになるには十分な理由があった。 その綾波レイにそっくりな渚カヲル。ただ、同じ赤い瞳でも、突き放したような冷たい感じがした。アスカはすでに大学を卒業しているほどの秀才で、理論派でもあるが、決断の際、最初に浮かぶ己の感覚を最優先する少女であった。機体との同調率を重視するエヴァという特殊な兵器に乗っていることを考えれば、それほど不自然な話ではないし、彼女はそうやって厳しい訓練を勝ち抜いてきただけに、その感覚には実績に裏打ちされた自信があった。二人はそっくりだが、決定的にちがうなにかがある。おそらくは意識の違いなのか、綾波レイの人間味のなさと渚カヲルの超然とした雰囲気は、それぞれ別の要因から来るもののように思えてならなかった。 「フィフスチルドレン……それだけでもいけすかないってえのに。」 そのうえ正体不明とあってはますます気分が悪い。アイスティを飲み干した彼女は、さらに気分の悪い事実にストローを噛んだ。 マルドゥック機関により選出されたフォースチルドレン。クラスメートであり、友人のヒカリが恋する相手だ。粗野で、声が大きくて、頭の悪いあいつがどうしてフォースチルドレンなのか。エヴァの操縦ということなら、渚カヲルのような奴のほうがよっぽど似合っている。シンジといい暑苦しいあいつといい、どうして自分が良い印象を抱かない奴ばかり、チルドレンに選ばれるんだろう。 あんな奴でも、シンジよりは乗りこなせそうだけど……。でも、友人が恋する相手が使徒と戦う運命にある、というのは嫌な気分だった。ライバルが増えるのは嫌だし、そもそもあんな奴に自分が命を懸けて操縦しているものと同じものを使って欲しくない。 でも、死なれてヒカリが悲しむのは、もっと嫌だ。だから死ぬのは許さない。足手まといも許さない。あいつのためじゃなくて、ヒカリのために、戦おう。 そう思うと、なぜだか気が楽になった。どうしてなのか、よくわからなかった。戦う理由が変わっているからだとは、わかっていなかった。
【タイトル】Re: Episode17.5 「子供の宴」 【記事番号】-2147481142 (-2147481143) 【 日時 】07/09/24 18:21 【 発言者 】のの
突如投下です。 映画見てから唐突に書いたものなので、まだ途中。 書き上げられるかはわかりませんが、舞台設定は新劇場版なのでかなり新しいSSといっても間違いではないかもしれません(笑)
にしても新劇場版のアスカをどう動かすのか、まったく予想もつかないなあ。
【タイトル】Re: Episode17.5 「子供の宴」 【記事番号】-2147481141 (-2147481143) 【 日時 】07/09/24 20:03 【 発言者 】みれあ
確かにこれは新しい(笑
プロローグで物語の筋にどうこう言うことは出来ないしそもそも私程度の技量ではおこがましく以下略というわけで続きを楽しみにして画面の前に正座しております。
ちなみに。 >>新劇場版のアスカ 確かに予想がつきません。というか破以降がそもそも予想できない!
あ、あと、アスカの父は静止バンクから買った云々じゃありませんでしたっけ?それとも貞本版の独自設定でしたっけ?と嫌なところを突っついておきます(笑)
【タイトル】Re: Episode17.5 「子供の宴」 【記事番号】-2147481136 (-2147481143) 【 日時 】07/10/18 04:21 【 発言者 】tamb <tamb○cube-web.net>
なぜエヴァに乗るのか、という問題があって、例えばシンジ君の場合は明確な理由がな く、つまり流されて乗っているわけだけど(強いて言えば「逃げちゃダメだ」という強迫 観念)、この物語にシンジ君は出てこない。 トウジの場合は
> これから体験する恐怖や血の味も、妹の笑顔も全部抱えて、突っ走ってしまう
だし、アスカなら
> ヒカリのために、戦おう。
と、ある意味むりやり自分を納得させているわけだ。 レイが絆であると言うのはもっと先になる。 そして、カヲルには何があるのだろうか。
カヲルをこういう、有体に言えば超能力者設定にしたのは興味深い。使徒のなんたるか の根幹にかかわる。それとも記録者というのは使徒とは異なるのだろうか?
視点をいかに固定するか(あるいはしないか)というのは結構悩ましい問題で、私なん ぞはどうしたらいいのかサッパリわからなくなっているわけですが、これはかなり自制し てる感じがして、なおかつレイパートとアスカパートのラスト、
> 彼女がそれを知るのは、身体の内側から雨を降らせた瞬間に於いてであった。
> 戦う理由が変わっているからだとは、わかっていなかった。
ここでどかんと神視点に切り替わってるのが鮮烈で素晴らしい。意識してるなら凄いし、 無意識ならもっと凄い。
> 当人から「どういう者か」と言われることは侵害も甚だしく
これ、侵害じゃなくて心外だよな? 侵害でも意味が通らんことはないだけに、解釈に 苦しむ。誤変換ってのはこういうとき困るよなー。
続き待ちです。
mailto:tamb○cube-web.net
【タイトル】Re: Episode17.5 「子供の宴」 【記事番号】-2147481135 (-2147481143) 【 日時 】07/10/22 00:46 【 発言者 】のの
これ、つづき書いてます。ペースは遅いですが。
新・劇場版を見て納得できたのが、当たり前だけど、エヴァってシンジ君のお話なんだな、という点。 なので、このお話も最終的にはシンジ君の視点で包むということをしつつ、しかしきっちりメイン・キャラクター(というか子供たちを) を書くには、と思ってなんとなく書いたのがコレ。
■ミレちゃん >アスカの父は静止バンクから買った云々じゃありませんでしたっけ? 明らかなのは貞本エヴァでは精子バンクという設定でしたねえ。 アニメだとなんとなく父親本人というのは存在しているように思えます。 キョウコさんが死んだときに愛人と密談していたし。
■tambさん 最終的にシンジ君を書くには、結局他の子供たちがどう考えているのかというお話も書かなきゃなあと。 現時点では大人の視点を入れるかで悩んでます……そこまでいくと細分化されすぎている気もするし。
>> 彼女がそれを知るのは、身体の内側から雨を降らせた瞬間に於いてであった。
> >戦う理由が変わっているからだとは、わかっていなかった。
>ここでどかんと神視点に切り替わってるのが鮮烈で素晴らしい。 >意識してるなら凄いし、 >無意識ならもっと凄い。
あんまり意識してないっす^^; 各人のパートの最後を切れ味良く終わろうと思ったらこうなったという感じで。 なんかかっこいいなと思ったら、そうか、神の視点でしたね、ここだけ。言われないとわからなかったです^^;
>>当人から「どういう者か」と言われることは侵害も甚だしく
>これ、侵害じゃなくて心外だよな?
ですね(爆) でも「プライバシーの侵害」という感覚もあったのか見すごしてました。 本当だったら「侵害」を使いたいので文章かえようかなー。
【タイトル】Re: Episode17.5 「子供の宴」 【記事番号】-2147481134 (-2147481143) 【 日時 】07/10/22 15:04 【 発言者 】みれあ
■ののさん 静止バンクってなんだ。静止って。 さておき。 >アスカの父 とりあえずマンガだけ読み直しましたが、 キョウコの夫≠アスカの父 っつうことで、アスカを産むころにはもうアスカパパ(敢えてこう書きます)とキョウコさんの仲は終了していたような感じですね、うん。
最近ときおり何か書きたい衝動にかられるのですが、いざ携帯のメモなりPCのメモ帳に向かうと文が紡げない。もう限界かしら(笑
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