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I’m Looking For You/JUN
日時: 2010/08/19 04:35
名前: tamb

 作者はこの話でレイに対して「シンジを想って、幸せになってもいい」と言いたいのだろう
と感じた。その意味では成功していると思うし、そういう意図の下に、シンジを主体にして書
くことで、シンジがひたすらレイを求めているという描写をしつこく続けることで生まれる効
果はある。

 いい悪いは別にして、私なら最後の一行は書かない。まあ書いたから(書かなかったから)
どうだということはないと思うけど。

 細かい部分は別にあるんだけど、恐らく作者の頭の中には私の「NO END SUMMER」がある。
いや、外してるかもしれんw 外してるかもしれんけど、それはそれとして話を進めると、
「NO END SUMMER」のシンジはレイと再会する前に女の子と付き合ってる。吹っ切ったつもり
になった、少なくとも吹っ切る努力はしてたわけだ。そしてレイと再会したその日に躊躇なく
やり倒してる(爆)。「I’m Looking For You」のシンジはもっと純粋で、レイに対して一途
だし、レイを前にしてためらいもある。
 最も大きな違いはレイで、「NO END SUMMER」のレイは恐らくシンジと再会することがなく
ても生きてそれなりの幸せを手にしたのだろうけれど、「I’m Looking For You」のレイは
朽ち果ててしまったのではないかと思わせる。どっちがどうとは言わないけれど、JUNさんっ
てとてつもなく純粋なんだなと思った。私にはその純粋さはもうない。
 というか、「NO END SUMMER」を書いた時点で既になかったわけだ(爆)。つまり最初からな
かったのだ。これはなんなのだろうと思った、というのがこの作品を読んだ時の最大の感想な
のであった。

 そしてこの話はさして甘くない。

作品はこちら。
http://tamb.cube-web.net/cont/jun/jun08.htm
メンテ

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Re: I’m Looking For You/JUN ( No.1 )
日時: 2010/08/20 19:09
名前: JUN

tambさん、公開どうもです。何かとお手数をおかけして申し訳ありませんでした。
 この作品のプロット自体は比較的前からあって、いつか書いてみたいなというのは思っていました。
 NO END SUMMERですが、意識はあります。まだFFを読み漁るだけで書くなんて思っても見なかった頃、
沢山の方のFFに触れ、今作にはある程度それが反映されています。今までの自分の作品の中でも比較的強
く。
 味噌汁のくだりは正直余計かなと思ったりもしたのですが、閉じこもって生きてきたレイが人間関係を
構築する兆候みたいなものにしたくて、入れてみました。当然新劇を意識してます。
 甘くする展開も考えたのですが、どちらかというとレイのシンジに対する一途さ、シンジのレイに対す
る一途さを強調したかったので、糖分は控えめ。今までの自分の作品の中でもかなり低いと思います。

少々レイのシンジに対する想いが痛々しくなりましたが、個人的には満足です。一途さは彼女の魅力の一つで
すから。何はともあれ、ありがとうございました。

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Re: I’m Looking For You/JUN ( No.2 )
日時: 2010/08/21 00:43
名前: のの

それでもやっぱり照れくさいし甘く感じるのは僕が枯れてるからだろうか。

はい、どもです、読みましたよー。
こちらも感想いただいてますし、感想をば。

EOE後ものの中でもこれ以上ないくらい純度が高いお話だと思います。
やっぱり僕も「NO END SUMMER」とか恋歌やYASさんといった方々の短編を思い出しました。
かく言う僕もミレアさんとこの客分競作として大学生になった二人が再会する話を書きましたし。

ストーリーはある種類型的(これは二次創作自体そういう宿命を帯びてますが)なんですが、大学生のレイをこういう
書き方にしたのはちょっと新しいかも。
やっぱりEOE後の5年ほどが、幸せじゃないというレイを望んで書くヤツはいないわけでして、これはよく書いたなと、
正直ちょっとびっくりしました。
その分純度の高まりと、それに比例して病理的偏愛が介在してくるんだけど、そこをえぐくならないようにするためには
やっぱり最後の一文は必要かもしれないですね。

ただ、王道的EOEでないレイなのに、着地で一気にJUNさんらしくなってしまったのが、ちょっと残念な気もしました。
ここまでの偏愛で、でも古いラーメン屋に出前頼む生活力あるなら
味噌汁くらい作れる気もするし。

ちょっとえらそうな感想でしたが、久々に新しいレイを読んで嬉しかったです。

■追記
二人目の方で「創作意欲が半端ない」と言い切るのが羨ましい(笑)
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Re: I’m Looking For You/JUN ( No.3 )
日時: 2010/08/21 15:11
名前: JUN

ののさん、お読みいただき、ありがとうございます。感想までいただいて感謝感謝です。

 書いててレイの想いがある程度えぐくなってしまうのは覚悟していたと言うかなんというか。ちょ
い病的すぎるかなとも思ったので、最後の着地は僕の中での躊躇いでもあります。シンジ以外にも目
を向けるようにというか。果たしてこの後そうなったかはどうか分かりませんが。もしかしたらやは
り碇くんがこの世の全てみたいな感じで終わったかもしれません。それはそれでいいと思っています。

 もしレイが紅い海から還ってきたら、シンジの前から姿を消すのではないか、それはふと思ってい
たりしたので。EOEの「碇くんが呼んでる……」はそんな匂いを感じさせるような。ですが果たして
それが「綾波レイの幸せ」に繋がるかと言えば、それはやはり違うだろと。それをシンジに救済して
欲しい、たとえ偏愛であれ、綾波レイの心が満たされるのであれば、それは正しいことだと思ってい
ます。僕の書くレイはいずれも少し偏愛というか、依存じみていますが、それはそういうことです。
止めるつもりは、今のところありません(爆)

 長くなりましたが、ありがとうございました。またよろしくお願いします。

■追記
基本痛い話が読めない性分でして(汗)うっかり読んでしまうとそれは創作意欲へ昇華されます。どんな話が正しいかなどと傲慢なことを言うつもりは全くありませんが、キャラが理不尽に不幸な目に遭うのはやはりなんというか。反動で甘い話を書いてしまいますね(笑)
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Re: I’m Looking For You/JUN ( No.4 )
日時: 2010/08/24 04:32
名前: tamb

 もしかすると誤解があるかもしれないので(ないかもしれなけど)補足しておくと、

> 私なら最後の一行は書かない。

 の「最後の一行」は文字通り最後の一行のことで、つまり私なら

> 「…………お味噌汁の作り方を、教えて欲しい」

 で作品を終わらせるであろうということです。
 繰り返しになるけどだからどうだということはなくて、やっぱり好みの問題だと思うのです。

 この話がどうだかは定かではないけど、こういう落とし方をしようと思ってストーリーを考
えたのだとすれば、展開がやや強引過ぎる嫌いはあるように思う。別にMAGIの中にIDとか画像
とか残っててもいいだろうし、それを消すとするならシンジの記憶からも消してもいい。ただ
あらゆる偶然性を排除すると話は成立しにくくなるし、シンジの記憶に残っていたのはレイの
シンジへの想いということは想像できる。その辺はバランスの問題で、話を書こうとする以上
は誰しもが永遠に追求することだとは思うけれど。
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Re: I’m Looking For You/JUN ( No.5 )
日時: 2010/08/24 17:43
名前: JUN

■tambさん
>> 私なら最後の一行は書かない。

すみません、誤解していました。ラストにある会話のまとまりそのものかと思いまして(汗)
自分も好みの問題かと思いますが、確かになくてもよいかな。あったからどうと言うあれでもないか。最後をやり取りの台詞二つで締める、というのは半端な落ちになったりならなかったり。そう言われ
るとないほうがいいのかもしれません(爆)

最初は記憶もなくさせようかと思ったのですが、それだと連載級の長さになりそうで。さらりと落ち
に持っていけない私の手腕でしょう。精進したいと思います。
何かと穴が多い作品ですが、それは私の筆力の不足によるものでしょう。まだまだです。うーん。
話の中で整合性を取るには、シンジの記憶はないと辛いし。探しもせず、近づきもしなければ、永遠
に見つからない。
いただいた某メールのような話なら、それはアリですが。
まだまだ修行です。いつか読んだ人の記憶に残るような話を書きたい。ゲロ甘であれ、シリアスであ
れ。
ご指摘、ありがとうございました。

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Re: I’m Looking For You/JUN ( No.6 )
日時: 2010/08/28 08:06
名前: calu

JUNさん

caluです。こんにちは。

相変わらずの創作意欲には本当に頭が下がりますが、本作、ストーリー性があって、リズム感も良く、
楽しく読ませていただきました。
作中、時間との戦いの中でレイを探し続けるシンジに、昇華しきれない願望を前に悩むレイと、いい意味での
人間臭さを感じ、それがこの作品の味の一つになっていると思います。
また、ラーメン屋の友人の存在もいいですよね。何かやらかしそうで特に何も無かったのですが(笑)。
シンジがラーメンを届けた時に、一度レイにシンジを拒絶させたりすると、また別の味が出てきたかも知れま
せんね。でも、それをしないからこそhappy endを裏切らず、安心して読めるJUNさんの作品なんでしょうね。
一度JUNさんの連載なども読ませて頂きたいなぁ、などと思ってしまいました。

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Re: I’m Looking For You/JUN ( No.7 )
日時: 2010/08/28 12:56
名前: JUN

caluさん、感想ありがとうございます。続くうちは書き続けたいなと思っています。いつまでいける
か分かりませんが。
コウイチを巧く活かせなかった感はあり、無念と言えば無念。オリキャラは難しいですね。ふむむ
性格付けは好きだったのですが。

> 一度レイにシンジを拒絶させたりすると、また別の味が出てきたかも知れませんね。

それも、考えたりはしました。シンジから逃げ出したりしてその後の説得。というのもいいかなと思い
ました。しかし、本作のレイ、表面上はシンジの幸せのために自分は一人で生きると言っていますが、
本心はシンジが欲しくてたまらない。だから、逃げ出すことなんて出来ないんです。僕の中では。
ちょっと無理がありますが。あまりやきもきするような展開は苦手ですし。多分円滑に行くんだろう
な、という風に思いながら読んでいただきたいと思います。

> happy endを裏切らず、安心して読める

ということですね。

連載は、今のところ考えてませんが、もしそれが可能な筆力を得て、且つプロットが整えば書いてみ
たいです。もしそういったことがあれば、よろしくお願いします。

メンテ

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