Sweet Home ボツ2 |
- 日時: 2021/07/03 01:16
- 名前: tamb
- 「綾波に、聞きたいことがあるんだ」
「なに?」 「綾波は、いつも全裸で寝るってほんとなの?」 「……だれに聞いたの?」 「アスカ」
お喋り女め、とレイは思うがもちろん顔には出さない。
「だいぶ前だけど、中学生の頃、初めてうちに泊まりに来た時、アスカの部屋で寝ただろ? さぁもう夜も遅いし寝ましょうかってなった時、おもむろに全裸になったからびっくりしたって。ほんとなの? なんだか妄想をかきたてられちゃってさ」 「本当よ」 「マジで?」 「ええ」 「なんで全裸?」 「ノーパン健康法って知ってる?」 「知らないよ。なにそれ」 「日々をノーパンで過ごすと健康でいられるの。つまり身体を締め付けるのは良くないっていう話なんだけど」 「なるほど。わからないでもないな」 「それの拡張版なの。眠る時くらいは身体を全てから解放して、だらけきった状態にすると健康にいいの。シーツとタオルケットの感触も心地いいわ」 「なるほどね」 「納得した?」 「妄想が進むよ」 「嘘なんだけど」 「へ?」 「あの頃はパジャマとか持ってなかったの。碇くんに買ってもらうまで」 「ああ」 「服は制服しかないし、制服で寝たら皺になるわ。ワイシャツだけで寝てたりもしたんだけど」 「うん」 「別に着てる意味ないなって思って。そしたら下着も脱いでもいいかなって」 「普通はそこで踏み止まるもんだけどね」 「問題ないわ」 「まあ問題はないけどね」 「でもね、碇くん」 「うん」 「いま、碇くんも全裸だわ」 「そういう綾波も全裸だね」 「わたしたち、最初はパジャマを着てたわ」 「着てたね」 「脱がされたの」 「脱がしたね」 「パンツも脱がされたわ」 「そうだね」 「碇くんは、どうしてパンツもはいてないの?」 「脱がされたんだ」 「だれに?」 「この少しえっちでかわいい女の子に」
シンジはレイの頬をびーと引っ張り、それから長いキスをした。 長く深いキスから解放され、レイはシンジの胸に顔を埋める。
「わたしは、純情可憐で純真無垢で清楚な綾波さんだもの」 「えっちではないと?」 「……たぶん」 「少しも?」 「きっと」 「よし。嘘つきは懲らしめてあげないとね」 「いっぱい懲らしめて」
レイは目を閉じた。
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