匂い - パッケラ 04/08/15-04:59 No.245
　Re: 匂い - あいだ 04/08/15-12:45 No.246
　　Re^2: 匂い - ｔａｍａ 04/08/15-19:18 No.247
　　　Re^3: 匂い - tamb 04/08/16-17:49 No.249
　　　Re^4: 匂い - tamb 04/08/18-21:28 No.250
　　　　レス逝きまーっす - パッケラ 04/08/19-00:37 No.251
　　　　　Re: レス逝きまーっす - D・T 04/08/19-20:11 No.254
　　　　　Re: レス逝きまーっす - あいだ 04/08/19-22:24 No.255
　　　　　　Re^2: レス逝きまーっす - tamb 04/08/20-21:22 No.257

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タイトル ： 匂い
記事No ： 245
投稿日 ： 2004/08/15(Sun) 04:59
投稿者 ： パッケラ

すれ違う彼女達から香る不思議な匂い
とても・・・・とても・・・甘い香り
大人達とも男の人達とも違う
やわらかく・・・切ない・・・匂い


私はいつもの様に窓際の席で本を広げ活字を目で追っていく
別段、集中して読んでいる訳では無い
なんども読み直したこの本の内容などとっくの昔に頭の中に入っているから
そんな時に私は半分だけ意識を回りに向けてみる
色々な音がチューニングしてないラヂオみたいに流れ込んで来るがその殆どを無視
一部の会話にチャンネルを合わせ音を拾っていく
特に私が聞くのはクラスの女生徒達の恋の話
彼女達はあの男子生徒が好き・・・とか
相手はどう思っているか知りたい・・・とか
彼と彼女の関係は・・・とかを話す

好きとは何？
何故大切な人を勘繰ったりするのだろう？
それが分からない私はやはり人間ではないのだろうか

そんな彼女達に共通する事が有る
それは・・・甘い匂いがする事・・・・
体臭とは違うもっと別の・・・・何か・・・


日直を届け教室の引き戸を開けた時に目の前に彼女が立っていた
帰り仕度をした彼女・・・・二号機パイロットは突然扉が開いたのに驚いた様子で目を見開いていた
一瞬、目が合う
彼女は怒った顔をして顔を背け、私の横を通り過ぎる、瞬間

あっ・・・・これは・・・

すれ違おうとする彼女の腕を掴み、引き寄せ、首筋に顔を埋める
鼻から肺一杯に息を吸い込む

・・・・甘い・・・甘い匂い・・・


「なにすんのよ！！」

私は二号機パイロットに突き飛ばされて机を椅子にぶつかった
所々傷むが彼女の怒りは正当なものと思い傷みを我慢し立ち上がる

「あなたから甘い匂いがしたから・・・・」

彼女は絶句した、当然だろう

「あなたから彼女達と同じ・・・・洞木さん達と同じ香りがしたから・・・・あなたは恋をしているのね・・・」

「んな！？」

赤みをさした彼女の顔、肯定と取る

「出会った頃には無い匂い・・・変わったのは碇君と同居を始めてから・・・・あなたは・・碇君が好きなのね」

手の平で頬を叩かれる

「うるさい！、勝手な事言ってんじゃ無いわよ！！」

落とした鞄を拾い彼女は教室を飛び出して行った

何故言ってしまったのだろう・・・・
何故止められなかったのだろう・・・・
私は疑ってしまったのだ・・・私は知りたかったのだ
彼＜碇君＞と彼女＜二号機パイロット＞の関係を・・・


「あ、綾波どうしたの。ほっぺた赤くなってるよ」

彼女と入れ違いで教室に帰って来た碇君が駆け寄る
今は会いたく無い人が来たと思った
でも彼女より先に会いたいとも思った

「アスカだね、後で僕が言っとくから」

碇君が心配そうに私の頬を見る

「・・・・いい・・・平気だから・・」

彼の両脇から腕を回して体を預ける
さほど変わらない身長なので肩に顎を乗せる形になってしまうから顔を捻って鼻先を首に擦り付ける
彼の優しい感じのする匂いが脳天から私をしびれさせた

「あー、あ、綾波！！」

碇君は酷く慌てた様だが落ち着くと私の髪をぎこち無く撫でてくれる
私は心地良さに酔いしれた

「綾波は良い香りがするね・・・とても甘い香り」

甘い？
碇君は私から甘い匂いがすると言う
彼女達と同じ・・・恋の・・・甘い香り
私は恋をしているのだろうか・・・・相手は碇君？
分からない・・・・でも今はそれで良いかも知れない・・・
碇君の傍にいれば理解出来るかもしれないから・・・

少女だけが持つ・・・甘く・・・切ない・・・香りの意味を・・・


END


今早朝5時前
何故が眠れず、が目蓋は重い。暇つぶし。
ボケた頭と通常電波意外の電波受信で書いてみた久々のシリアスでんがな。
推敲はしてない出来ない読み返してないの三拍子（笑）
ンマー、暇つぶしに読んどくれ。

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タイトル ： Re: 匂い
記事No ： 246
投稿日 ： 2004/08/15(Sun) 12:45
投稿者 ： あいだ

行動の突拍子の無さがいかにも綾波っぽくていい感じ。
パッケラさんのシリアスって珍しいけど、いい出来だと思います。
こういうのは好き。

> 彼女は怒った顔をして顔を背け、私の横を通り過ぎる、瞬間
> あっ・・・・これは・・・
> すれ違おうとする彼女の腕を掴み、引き寄せ、首筋に顔を埋める
この辺り、表現が秀逸だなぁと。
細かい説明は抜きで、文章に拠らずアクションに拠って知らしめる。
テンポというか、そういうものを感じました。
見習いたい所です。

> 傷む
これは「痛む」かなぁ、とか(笑)

> 碇君
基本的に私は「碇くん」派なんですが、この文章だと、「碇君」がとても合っている気がする。
まだ発展途上の関係だからかな？
うーん、これぐらいの時期のモノも書いてみたくなってきたなぁ。
綾波が自分というものを模索している頃の、曖昧な関係っていいんですよねぇ。

なんでそんな時間に起きているのか、というのは置いておいて(笑)

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タイトル ： Re^2: 匂い
記事No ： 247
投稿日 ： 2004/08/15(Sun) 19:18
投稿者 ： ｔａｍａ

シリアスだー！
そしてなんでだろ？
私はこれはすごくHな感じがして読みながら赤面したわけですよ。
すごくなんかセクシーな視点だと思うのですが…私だけ？
これすごく場面を想像するとどきどきしませんか？
∑（゜Д゜；））
あ、でも別にパッケラさんがHだといってるわけではないですよ。
誤解しないで下さいね。


> なんでそんな時間に起きているのか、というのは置いておいて(笑)

だいたい同じ時間帯までおきているにも関わらず、すれ違いチャット掲示板の罠。

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タイトル ： Re^3: 匂い
記事No ： 249
投稿日 ： 2004/08/16(Mon) 17:49
投稿者 ： tamb

かつて「女のこは甘い匂いがするようになってなんぼ」などという、非常にとてつ
もない発言をした人がいたけど。

自分の恋心に気づかないレイが切なくていいです。

>基本的に私は「碇くん」派なんですが、この文章だと、「碇君」がとても合っている気がする。

綾吉さんの言ってた、「君」と「くん」を二人の距離感で使い分ける、というのが、
まさにこれのような気がします。自分の恋心を知って彼をもっと意識するようにな
ると、彼のことを「碇くん」と平仮名で発音するようになるのかもしれません。


>私はこれはすごくHな感じがして読みながら赤面したわけですよ。
>すごくなんかセクシーな視点だと思うのですが…私だけ？

どうだろう。どきどきはするし、性的な視点であることは間違いないと思うけど、
セクシーとかすごくHとかは感じなかった。女のこの視点、なのかな。

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タイトル ： Re^4: 匂い
記事No ： 250
投稿日 ： 2004/08/18(Wed) 21:28
投稿者 ： tamb

>セクシーとかすごくHとかは感じなかった。

のだが、某所の某絵（バラしてもいいですか？）を見て考えが変わった。
お互いの甘い匂いを感じ合う姿は、この上もなくセクシーです。

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タイトル ： レス逝きまーっす
記事No ： 251
投稿日 ： 2004/08/19(Thu) 00:37
投稿者 ： パッケラ

自分で読み返してみて・・・良い出来ぢゃんΣ（￣■￣；）
仕事が休みで真面目ポイントが蓄積してたのと朝まで起きて頭がボケてたから書けたのでしょう。
私にとってはまさに奇跡です（笑
（誤字はいつもどおり）

> この辺り、表現が秀逸だなぁと。
ここは私も気に入っています。でもなんか見たことありませんか？
実はＤ・Ｔさんの「揺れる」を参考（パクリ）にしたのです。
「揺れる」を読んだ時にこうゆう表現で心拍が上がった様な感じがしてドキドキしました。
これすげえよ、いつか使おう。っと思ってまして今回、レイの衝動的な行動を表現するのに使わせていただきました。

> 「君」と「くん」
私はこだわりが無かったのでこの話題にレスを入れなかったのですが、なるほど。
読み手は漢字と平仮名の使い分けで二人の距離感を読み取ってたのか。これから使ってみよーっと。

> シリアスだー！
エッ Σ(゜Д゜;≡;゜д゜) エッ！！
不味かった？（笑

> 私はこれはすごくHな感じがして読みながら赤面したわけですよ。
> すごくなんかセクシーな視点だと思うのですが…私だけ？
この作品は榎本ナリコ作「センチメントの季節」という漫画をイメージして書きましたので少し性的な視線になっております。
のっぺりとした日常をすごしながら心は思い悩み露わしていく・・・そんな雰囲気を表現したかったのですかうまく伝わりましたでしょうか？

> お互いの甘い匂いを感じ合う姿は、この上もなくセクシーです。
セクシーです、実にセクスゥィ～イです。一番恋愛が楽しい時ですよね。

最後に
盗み聞き、女の子を捕まえて匂いを嗅ぐ、男の子に抱きついて匂いを嗅ぐ。
と書くとまるっきり変態さんの様です（爆

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タイトル ： Re: レス逝きまーっす
記事No ： 254
投稿日 ： 2004/08/19(Thu) 20:11
投稿者 ： D・T

＞実はＤ・Ｔさんの「揺れる」を参考（パクリ）にしたのです。

　Σ（￣■￣；）パクられた！？

　というのはもちろん冗談です。
　私の文章なんかを参考にして頂いて、すごく嬉しいです。
『揺れる』を書いたことも、何かの役に立ったのですね。それがとても嬉しい。

＞『匂い』
　抱きつき魔の綾波が可愛い（笑）。
　アスカに叩かれちゃったのはすごく痛かっただろうけれど（笑）。

　そして

＞最後に盗み聞き、女の子を捕まえて匂いを嗅ぐ、男の子に抱きついて匂いを嗅ぐ。
＞と書くとまるっきり変態さんの様です（爆

　パッケラさんがシリアスを書いた！？　とか、頬を赤らめるアスカ可愛い！　とか、いろんな事が台無しだ！（笑）


　もっとパッケラさんのシリアス物読みたいです。もちろん『変人リツコさん』もですけれど（笑）。

　それでは～。

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タイトル ： Re: レス逝きまーっす
記事No ： 255
投稿日 ： 2004/08/19(Thu) 22:24
投稿者 ： あいだ

＞パッケラさん
> > この辺り、表現が秀逸だなぁと。
> ここは私も気に入っています。でもなんか見たことありませんか？

実はですね、後から気が付いたんですが、某作品の結末は、こういうシーンがある事が決まってまして、うわ、先にやられたなぁ。。。って気分で一杯です(笑)

> この作品は榎本ナリコ作「センチメントの季節」という漫画をイメージして書きましたので少し性的な視線になっております。

これ、読んだ事はないですけど、単行本の表紙だけは知ってます。ちょっとエッチっぽいヤツですよね？

これからもガンガンシリアスと超絶リツコさんとを交互に書いて下さい(笑)
サザンオールスターズのように(笑)

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タイトル ： Re^2: レス逝きまーっす
記事No ： 257
投稿日 ： 2004/08/20(Fri) 21:22
投稿者 ： tamb

>> この作品は榎本ナリコ作「センチメントの季節」という漫画をイメージして書きましたので
>>少し性的な視線になっております。

>これ、読んだ事はないですけど、単行本の表紙だけは知ってます。ちょっとエッチっ
>ぽいヤツですよね？


ご存知かもしれませんが、榎本ナリコ氏というのは、かの有名な「大人は判ってくれ
ない」の野火ノビタ氏のドッペルゲンガーであります。
http://esbooks.yahoo.co.jp/books/detail?accd=31192575&introd_id=Xmo46WkGo36G9m9Gi812iiXm6kG13163&pg_from=u

「榎本ナリコ＋野火ノビタ」という本もありまして、これの１にはエヴァ二次創作も
入ってます。これは読んでもいいと思います。めちゃめちゃキツいけど。
http://esbooks.yahoo.co.jp/books/detail?accd=07096790