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部屋とワイシャツと綾波
件名 | : Re: 部屋とワイシャツと綾波 |
投稿日 | : 2010/04/15 04:10 |
投稿者 | : tamb |
参照先 | : |
おねがいがあるーのよー。
平松愛理ってのはこんなにも萌え声だったのかと改めて思う。毒入りスープで一緒にいこう
とか、大地を這うようなあなたのいびきとか、もの凄い歌詞だ。
さて本作。ちゃんとしてると思う。執筆環境を考慮すればこの集中力は尊敬に値する。まぁ
整った環境だからいい作品が書けるってわけではないんだが(^^;)、限度はあるし。
平和になったあとのおすまし系で匂いフェチの綾波さんかわいい。アールグレイの香りとワ
イシャツの匂いの対比という意味では、アールグレイをもうちょっと引き伸ばすかもうひとつ
別の何かがあっても良かったかなと思う。
> 紅い瞳が僕を見つめる。いや、むしろ睨む。
JUNさんやyo1さんなら上目遣いでうるうるさせて言うんだろうな、と思うとなんか面白い。
NERVが総合電機メーカーになったら民業圧迫だと批判がすごいであろう(笑)。
しかしシンジ君、「な、なら早く脱いでよ」って言って「わかったわ」と脱がれてもそれは
それでかなり困るのではないだろうか?(笑)
平松愛理ってのはこんなにも萌え声だったのかと改めて思う。毒入りスープで一緒にいこう
とか、大地を這うようなあなたのいびきとか、もの凄い歌詞だ。
さて本作。ちゃんとしてると思う。執筆環境を考慮すればこの集中力は尊敬に値する。まぁ
整った環境だからいい作品が書けるってわけではないんだが(^^;)、限度はあるし。
平和になったあとのおすまし系で匂いフェチの綾波さんかわいい。アールグレイの香りとワ
イシャツの匂いの対比という意味では、アールグレイをもうちょっと引き伸ばすかもうひとつ
別の何かがあっても良かったかなと思う。
> 紅い瞳が僕を見つめる。いや、むしろ睨む。
JUNさんやyo1さんなら上目遣いでうるうるさせて言うんだろうな、と思うとなんか面白い。
NERVが総合電機メーカーになったら民業圧迫だと批判がすごいであろう(笑)。
しかしシンジ君、「な、なら早く脱いでよ」って言って「わかったわ」と脱がれてもそれは
それでかなり困るのではないだろうか?(笑)
件名 | : Re: 部屋とワイシャツと綾波 |
投稿日 | : 2010/04/11 21:05 |
投稿者 | : JUN |
参照先 | : |
おお、すごく久しぶりにタン塩さんの作品を読みました。
シャツを着る理由を言わない綾波。「うるさい」がいいですね。ちょっと凄みのある感じがまたいい。
まあ自分のワイシャツを着た綾波なんてみたら僕の自制心なんて(ry
というかNERVは職が変わったのですな。リツコさんならやりかねませんが、ゲンドウが許したのか
そしてこんな深い関係にありながら、うぶなシンジ君がかわいい
シャツを着る理由を言わない綾波。「うるさい」がいいですね。ちょっと凄みのある感じがまたいい。
まあ自分のワイシャツを着た綾波なんてみたら僕の自制心なんて(ry
というかNERVは職が変わったのですな。リツコさんならやりかねませんが、ゲンドウが許したのか
そしてこんな深い関係にありながら、うぶなシンジ君がかわいい
「あの……何してるの、綾波さん?」
「別に」
「別にって、それ僕のベッドなんだけど」
「知っているわ」
「……せめて、着替えたらどうかと思うな」
「気が済んだら着替える」
「気が済むってなんの気さ」
「……別に」
下校して自分の部屋に帰って来たら、ドアの鍵が開いていた。部屋に入ると、や
っぱり綾波。高校の制服のまま僕のベッドで丸まって、頑として動く気はないら
しい。
「……いいけど」
こういう時の綾波は梃子でも動かないのは知っている。諦めた僕は、とりあえず
自分が着替えることにして、ワイシャツと制服ズボンを脱ぎ捨て、Tシャツとジ
ーンズに着替えた。
着替えを終えて振り返るといつの間にか綾波が起き上がっていて、僕をジーと見
つめていた。
「き、気は済んだの?」
「……着替えるわ」
「って、ちょっと!」
止める間もなく制服を脱ぎ出す綾波。僕はやむなく綾波に背を向ける。いまさら
な気もするけれど、親しき仲にも礼儀有り。
「いいわ」
振り返ると、下着の上に大き目の男物のワイシャツを着ただけの綾波。
「……その格好が好きだね、綾波」
「楽だから」
そう言いながら、自分の制服をハンガーに掛ける綾波。僕も自分の脱いだ制服を
片付けようとして気付く。
「……綾波、僕のワイシャツは?」
「返さないわ」
「だ、ダメだよそんな」
「明日洗って返すから問題ないわ」
「そうじゃなくて、今日は汗かいたからさ」
「すぐわかったわ。いつもより匂いが濃いもの」
「な、なら早く脱いでよ」
「イヤ」
「で、でも」
「イヤ」
「……最初から狙ってたね、綾波」
「そんなことないわ」
絶対嘘だ。そのニヤリは何?
「そんなことより、お茶にしましょう」
そう言ってヤカンに水を汲んで火に掛ける綾波。ティーポットにリーフをスプー
ン三杯。手慣れた動き。和らいだ空気。
やがてチンチンと音を立てて沸騰するヤカン。火を止めてヤカンを取り上げ、テ
ィーポットに軽くお湯を注いで蒸らすこと十秒。茶葉が開いたのを見計らって、
ゆっくりと湯を注ぎ込む。
そして待つこと一分半。二つのティーカップに、交互に均等に紅茶を注ぐ。
「…お待たせ」
「ありがとう」
レモンも砂糖も使わない。ただアールグレイの香りを楽しむ。
「おいしい」
「…よかった」
微笑み。和やかさ。あの頃なかったものが、今ここにある。
「で綾波、シャツ返してくれない?」
「しつこいわ」
「で、でもさ、ここんとこ洗濯してなくて、洗わないと替えがないんだ」
「洗ったわ」
「へ?」
おりしも脱衣所から軽やかな電子音。超法規的組織から総合電機メーカーに衣更
えしたNERVの最新ヒット商品、静音洗濯機だ。反回転トルクドラムによる逆位相
振動がどうのとかリツコさんが講釈していたけど、とにかく静かなことは間違い
ない。
立ち上がった綾波は、やがて洗濯物を抱えて戻って来た。
「碇くん、ベランダ、開けて」
「あ、あの」
「開けて」
「…はい」
僕が開けたベランダに出て、洗濯物を干し始める綾波。
「大丈夫、天気がいいから夕方には乾くわ」
「あ、ありがとう」
「どういたしまして」
「って、ダメだよ綾波!そんな格好でベランダに出ちゃ」
「構わないわ」
「僕が構うの!シャツ一枚の女の子なんて近所の人に見られたら誤解されるよ!」
「誤解なの?」
「へ?」
「誤解、なの?」
紅い瞳が僕を見つめる。いや、むしろ睨む。
「いや、その、あの…」
「誤解なの?」
「いやその……誤解じゃないけど」
「お代わりは?」
「え?」
いつの間にか干し終わった綾波が、紅茶のポットを手に取った。慌ててカップを
差し出す。
「も、もらいます」
「はい」
二杯目の紅茶。気まずい雰囲気。
「私は碇くんの、何?」
「え、いやその、こ、こい……」
「聞こえないわ」
「こ、ここ、こいび」
「はっきり言って」
「こ、恋人だよ!」
「いいわ、許してあげる」
柔らかい微笑み。これだから僕は君にかなわない。
「で、何で僕のシャツを着たがるの?」
「うるさい」
【終わり】