「綾波レイの幸せ」掲示板 四人目/小説を語る掲示板・ネタバレあり注意
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20051204 Tagebuch
投稿日
: 2009/05/31 00:00
投稿者
:
aba-m.a-kkv
参照先
:
【タイトル】20051204 Tagebuch
【記事番号】-2147482426 (2147483647)
【 日時 】05/12/04 23:19
【 発言者 】aba-m.a-kkv
宵の深み、幽かなスタンドライトに照らされて眠る彼の横顔を眺め見る。
いつもは一緒にベッドに入って、彼は私が眠るまで見守ってくれるのだけど、
今日はいろいろしてくれたせいか、私よりも先に眠り込んでしまっていた。
本格的な睡眠というより、転寝みたいなスゥーという眠りの入り方に近かったのかもしれない。
私を喜ばせるために、この数日あまり寝ないで準備をしていたみたいだから。
今思い返してみると、そんな姿が瞼の裏に浮かんで、少しの気恥ずかしさと、微笑み浮かぶような感覚と、
とても大きな嬉しさがこみ上げてくる。
身体に半分だけ布団をかけた彼の、銀色の髪が安らかな寝息に微かに揺れる。
その表情はとても穏やかで、昔はその背中に漆黒の翼を纏っていたというのに、今は愛しさこれ以上ないくらいの天使の寝顔だ。
そんな彼をベッドの上に残して、私はその近くにある小さな机に向かっていた。
彼を起こさないように、机の上のスタンドライトの光がなるべく当たらないように、その首を傾けさせながら。
だぼだぼの、ピンク色を基調にしたパジャマの袖を軽く巻き上げて、ある秘密の隠し場所から一冊の本を取り出した。
草色の堅表紙に銀色の文字で掘り込まれているそれには、ドイツ語で「日記」の文字が。
300項ほどの厚さのあるその日記は、いまベッドの上で眠っている彼とちゃんとした形で付き合い始めてから書き始めたものだ。
もう何冊目になったことだろう。
今回のも既に半分以上に文字が並んでいた。
書き始めた頃は、自分みたいな人間が続けられるんだろうか、なんて思って、月一に二くらいかな、なんて思っていたものだけど、
時過ぎてみれば以外に“日記”になっていた。
ちなみにこの存在を彼は知らない。
誰にも見せたことはないし、私が日記を書いているっていう事実を知っているのは、紅い眸の親友くらい。
彼女なら、例え審判の笛が鳴ったとしても私の秘密を誰かに漏らすようなことはしなだろうから。
私は再び、ベッドの上の彼を見つめると、日記を開いた。
ぱらぱら、という微かな音が部屋のほとんどを埋め尽くす闇に伝わっては消えていく。
文字の羅列が私の青い眸に映っては過ぎ去っていく。
それはただの文字の羅列、直線や曲線の集合体だけど、私にとってはこれ以上ないくらい大切な思い出の塊だった。
楽しいことも、つらいことも、たいへんだったことも、嬉しかったものも、全てが詰まっているけれど、どれもこれも、
過ぎ去った今から振り返れば、それは私が歩み、その隣で彼が歩んでくれたという一つの具現化した証だ。
一頁一頁が大切なもの、大切な思い出。
頭に留めておくだけでもいいかもしれない、でも、紙の上に書き表すからわかる事や刻まれることもある。
そんな一つ一つも私がここまで日記を書いてきた動力で、私が日記を書きたいと思う意思の元なんだと思う。
いつの日か、彼と私の髪の色が白に染まったくらいに、「こんなの書いてたのよ、あたしは」みたいに取り出して、
二人で読み直して思い出を語るのも一興だろう、そんなことを考えたこともあった。
まだ何も書かれていない白紙の頁にたどり着いて、私はそこを机の上に広げた。
それからお気に入りの万年筆を取り、日付を最初の行に刻む。
12月4日。
私の特別な日。
私自身はそれほど気にかけているわけではない。
生まれた日だからって、そこに何があるだろうか。
自分が年を重ねたとしても、そこに何もなければ、その日に意味はないのだから。
でも、今の私は独りじゃない。
私の隣で、私と手を繋いで、共に歩いてくれる人がいる。
頬杖をつく左手の指から伝わる微かに冷たい感触も、その絆の目に見える一つ。
その絆が、再び一年を巡った、そのことが、この日の意味に色を加えてくれる。
私が生きてきたという始まりから数え、さらにそこに意味というものをもってから年を重ねたということに。
それは、彼の日も同じ、そして、私と彼が絆を結んだ日も、また然り。
だから、日記に綴る日付も、どこか重く感じた。
それから、今日の出来事を綴っていく。
たくさんの嬉しいことが過ぎていった日で、いくらでも書けるんじゃないか、なんて思いを持ちながら、
いつの日か振り返った自分がこの日を見つめ返せるのに十分な言葉と量を選びながら万年筆を滑らせていく。
それから、その出来事を通して私の中に生まれた思いを書いていった。
「見開き分にその日の出来事を詰める」と書き始めたときから決めているルールに従うために、時たま筆を止めて言葉を選び、
文字を選び、今日という日を刻む。
そして、最後に残った空白に自分のサインを走らせた。
最初の頃の日記には惣流・アスカ・ラングレー、途中からはそこにもう一つの名前が加わったサインを使って。
万年筆独特の音が消えて、私は全体を見渡す。
ドイツ語の文字が紙の上に踊り、また再び、一日、が日記の中に加わった。
でも、今日は、今日という日だったからなのか、私は万年筆のキャップを閉じずに、手の中で遊ばせたまま日記を眺めた。
静寂が幾許も流れないうちに、私の中で決め事の一つがふと消えた。
それに伴って、一つのことがふと心の中にのぼる。
私は再び、眠る彼の顔を横目で見る。
それから、紙の擦れる音を微かに響かせて、次の頁を、まだ何も刻まれていない真っ白な頁を開いた。
『愛しているよ、アスカ』
その頁に、私は今日彼が囁いてくれた言葉を紡ぐ。
銀色の髪を纏う彼は、優しくキスをして、私にこういってくれる。
今までに、数えることのできないくらいたくさんに。
愛を知らなかった私に、愛を求めていた私に、過去の私の分も有り余るくらいに、彼は私に与えてくれる。
今日という日にもまた変わりなく。
それから、その下に私の想ったことを綴っていく。
『何故だろう、そう不思議に思ったことがあった。
こんなにもたくさん、こんなにも緩やかに“愛しているよ”そう言っているのに、こんなにも深く、こんなにも重く、心に伝わっていく。
愛されているんだ、って、そう感じる。
これってすごいことなんだと思う。
これって、すごく幸せなことで、すごく大切なことなんだと思う。
私は未だに“愛”っていうものがどういうものなのかよくわかっていない。
貴方と出会って、貴方と絆を結んで、貴方と共に歩いて、少しずつ少しずつその意味を理解していっているけれど、まだまだだと思う。
でも、こういう気持ちが、そしてそこから生まれる気持ちが、愛され、愛す、ということなんだろう。
だから、私はこの想いを伝えていきたい、貴方に。
貴方が私にしてくれるように、私は貴方みたいにたくさん、上手に伝えることは出来ないけれど。
私が今持てる全ての想いを、私が今紡げる全ての言葉で』
少し空白をあけて、私はその下にゆっくりと丁寧な綴りで、一つの文を添えた。
そして自分のサイン、昔の名前にもう一つの名が加わった、私と彼とを結ぶ絆のもう一つの具現化した証を刻んで、日記を閉じた。
今日が終わる。
私の特別な全ての日の中の一日が。
パタン、という微かな音が小気味よく暗闇に響いて消えた、スタンドライトの光が部屋の奥に行くにつれて暗闇に食われるように。
日記を秘密の隠し場所に仕舞って、スタンドライトを切った。
光と暗闇が共存していたその場所は、一瞬にして闇に満ちる。
いままで光に当てていた私の青い眸は、何も映さない。
でも、幾度となく迎えたとおりに、私は椅子から腰を上げ、ベッドに入る、彼が眠るその隣に。
段々と闇に慣れた目が、隣の彼の輪郭を映すと、私は少し身体を起こして、彼の顔に近づいた。
そして、刹那だけ、口唇を重ねる。
それから、その耳元で囁いた。
日記の最後に綴った私の想いを、小さな、小さな声で。
でも、私の全てを乗せた言葉で。
「カヲル……あたしは、いつまでも、いつまでも、あんたのこと愛しているわ……」
アスカ、一年間ありがとう、そして、また一年間よろしく。
【タイトル】Re: 20051204 Tagebuch
【記事番号】-2147482423 (-2147482426)
【 日時 】05/12/05 21:59
【 発言者 】なお。
アスカ様誕生記念ですね。すっかり忘れていましたw
どうりでオフの翌日のこの日、皆でやったガチャでアスカ様が一番出た訳だw
ちなみに私がゲットしたシンジくん、右腕の変わりに左腕がもう一本入ってました。
いちおう付けてはみたのですが、とても無気味です(爆)
レイさんは完璧です。そうでなかったらキレてますw
> いつもは一緒にベッドに入って、彼は私が眠るまで見守ってくれるのだけど、
> 今日はいろいろしてくれたせいか、私よりも先に眠り込んでしまっていた。
すごく意味深w
先に寝てしまうほど疲れるいろいろってなんだー!(゚o゜)\バキ
すみません。疲れたのは準備ででした。
> 月一に二くらいかな、
ここはニュアンスはわかるのですが、どう読んでよいのかわかりませんでした。
> 私は未だに“愛”っていうものがどういうものなのかよくわかっていない。
どんなものかって誰もわかっていないのかもしれない。でもアスカはしっかりと感じてます。
愛とは理解するものじゃなくて感じるものなんでしょうね。
> アスカ、一年間ありがとう、そして、また一年間よろしく。
傍役でしか書いたことなくてスマンw
でもお世話になってます。私からもよろしくと言わせてもらいます。
【タイトル】Re: 20051204 Tagebuch
【記事番号】-2147482420 (-2147482426)
【 日時 】05/12/06 20:28
【 発言者 】tamb <tamb○cube-web.net>
Tagebuchを検索したのは私だけではあるまい(笑)。
>最初の頃の日記には惣流・アスカ・ラングレー、途中からはそこにもう一つの名前が加わったサインを使って。
結婚してるよー(笑)。しかも新婚だな?
アスカが独り語りで人称に「私」を使うことの是非って話はどこかに書いたっけかな。もちろんケースバイケースだけど、結構いいかなと思います。この話だと、静かで満たされた幸福感みたいなのが伝わってきます。
ちょっとしょーもないことを。結婚するとアスカ様化するという話があるけど、最初っからアスカ様だった場合はどうなるんだろう(^^;)。
>> 今日はいろいろしてくれたせいか、私よりも先に眠り込んでしまっていた。
>すごく意味深w
スルーだ(笑)。
アスカちゃん、誕生日おめでとう。
mailto:tamb○cube-web.net
【タイトル】Re: 20051204 Tagebuch
【記事番号】-2147482416 (-2147482426)
【 日時 】05/12/12 01:33
【 発言者 】tama
きゃーーーーーーーーーーーーーー!!
忙しさにかまけて、アスカ誕生日スルーしてましたよ;;
でも、やはりaba-m.a-kkv さん、すごいです。
・・・私もなんかしないと、委員会に名前を入れている身として。だ、大反省(爆
【タイトル】Re: 20051204 Tagebuch
【記事番号】-2147482398 (-2147482426)
【 日時 】05/12/15 21:39
【 発言者 】牙丸
おお。新婚さんだ!
おとなしめというか、素直なアスカの話って結構好きだったりします。
数日寝ないで頑張ってたカヲルもいいです。
誕生日おめでとうです、アスカ。
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【記事番号】-2147482426 (2147483647)
【 日時 】05/12/04 23:19
【 発言者 】aba-m.a-kkv
宵の深み、幽かなスタンドライトに照らされて眠る彼の横顔を眺め見る。
いつもは一緒にベッドに入って、彼は私が眠るまで見守ってくれるのだけど、
今日はいろいろしてくれたせいか、私よりも先に眠り込んでしまっていた。
本格的な睡眠というより、転寝みたいなスゥーという眠りの入り方に近かったのかもしれない。
私を喜ばせるために、この数日あまり寝ないで準備をしていたみたいだから。
今思い返してみると、そんな姿が瞼の裏に浮かんで、少しの気恥ずかしさと、微笑み浮かぶような感覚と、
とても大きな嬉しさがこみ上げてくる。
身体に半分だけ布団をかけた彼の、銀色の髪が安らかな寝息に微かに揺れる。
その表情はとても穏やかで、昔はその背中に漆黒の翼を纏っていたというのに、今は愛しさこれ以上ないくらいの天使の寝顔だ。
そんな彼をベッドの上に残して、私はその近くにある小さな机に向かっていた。
彼を起こさないように、机の上のスタンドライトの光がなるべく当たらないように、その首を傾けさせながら。
だぼだぼの、ピンク色を基調にしたパジャマの袖を軽く巻き上げて、ある秘密の隠し場所から一冊の本を取り出した。
草色の堅表紙に銀色の文字で掘り込まれているそれには、ドイツ語で「日記」の文字が。
300項ほどの厚さのあるその日記は、いまベッドの上で眠っている彼とちゃんとした形で付き合い始めてから書き始めたものだ。
もう何冊目になったことだろう。
今回のも既に半分以上に文字が並んでいた。
書き始めた頃は、自分みたいな人間が続けられるんだろうか、なんて思って、月一に二くらいかな、なんて思っていたものだけど、
時過ぎてみれば以外に“日記”になっていた。
ちなみにこの存在を彼は知らない。
誰にも見せたことはないし、私が日記を書いているっていう事実を知っているのは、紅い眸の親友くらい。
彼女なら、例え審判の笛が鳴ったとしても私の秘密を誰かに漏らすようなことはしなだろうから。
私は再び、ベッドの上の彼を見つめると、日記を開いた。
ぱらぱら、という微かな音が部屋のほとんどを埋め尽くす闇に伝わっては消えていく。
文字の羅列が私の青い眸に映っては過ぎ去っていく。
それはただの文字の羅列、直線や曲線の集合体だけど、私にとってはこれ以上ないくらい大切な思い出の塊だった。
楽しいことも、つらいことも、たいへんだったことも、嬉しかったものも、全てが詰まっているけれど、どれもこれも、
過ぎ去った今から振り返れば、それは私が歩み、その隣で彼が歩んでくれたという一つの具現化した証だ。
一頁一頁が大切なもの、大切な思い出。
頭に留めておくだけでもいいかもしれない、でも、紙の上に書き表すからわかる事や刻まれることもある。
そんな一つ一つも私がここまで日記を書いてきた動力で、私が日記を書きたいと思う意思の元なんだと思う。
いつの日か、彼と私の髪の色が白に染まったくらいに、「こんなの書いてたのよ、あたしは」みたいに取り出して、
二人で読み直して思い出を語るのも一興だろう、そんなことを考えたこともあった。
まだ何も書かれていない白紙の頁にたどり着いて、私はそこを机の上に広げた。
それからお気に入りの万年筆を取り、日付を最初の行に刻む。
12月4日。
私の特別な日。
私自身はそれほど気にかけているわけではない。
生まれた日だからって、そこに何があるだろうか。
自分が年を重ねたとしても、そこに何もなければ、その日に意味はないのだから。
でも、今の私は独りじゃない。
私の隣で、私と手を繋いで、共に歩いてくれる人がいる。
頬杖をつく左手の指から伝わる微かに冷たい感触も、その絆の目に見える一つ。
その絆が、再び一年を巡った、そのことが、この日の意味に色を加えてくれる。
私が生きてきたという始まりから数え、さらにそこに意味というものをもってから年を重ねたということに。
それは、彼の日も同じ、そして、私と彼が絆を結んだ日も、また然り。
だから、日記に綴る日付も、どこか重く感じた。
それから、今日の出来事を綴っていく。
たくさんの嬉しいことが過ぎていった日で、いくらでも書けるんじゃないか、なんて思いを持ちながら、
いつの日か振り返った自分がこの日を見つめ返せるのに十分な言葉と量を選びながら万年筆を滑らせていく。
それから、その出来事を通して私の中に生まれた思いを書いていった。
「見開き分にその日の出来事を詰める」と書き始めたときから決めているルールに従うために、時たま筆を止めて言葉を選び、
文字を選び、今日という日を刻む。
そして、最後に残った空白に自分のサインを走らせた。
最初の頃の日記には惣流・アスカ・ラングレー、途中からはそこにもう一つの名前が加わったサインを使って。
万年筆独特の音が消えて、私は全体を見渡す。
ドイツ語の文字が紙の上に踊り、また再び、一日、が日記の中に加わった。
でも、今日は、今日という日だったからなのか、私は万年筆のキャップを閉じずに、手の中で遊ばせたまま日記を眺めた。
静寂が幾許も流れないうちに、私の中で決め事の一つがふと消えた。
それに伴って、一つのことがふと心の中にのぼる。
私は再び、眠る彼の顔を横目で見る。
それから、紙の擦れる音を微かに響かせて、次の頁を、まだ何も刻まれていない真っ白な頁を開いた。
『愛しているよ、アスカ』
その頁に、私は今日彼が囁いてくれた言葉を紡ぐ。
銀色の髪を纏う彼は、優しくキスをして、私にこういってくれる。
今までに、数えることのできないくらいたくさんに。
愛を知らなかった私に、愛を求めていた私に、過去の私の分も有り余るくらいに、彼は私に与えてくれる。
今日という日にもまた変わりなく。
それから、その下に私の想ったことを綴っていく。
『何故だろう、そう不思議に思ったことがあった。
こんなにもたくさん、こんなにも緩やかに“愛しているよ”そう言っているのに、こんなにも深く、こんなにも重く、心に伝わっていく。
愛されているんだ、って、そう感じる。
これってすごいことなんだと思う。
これって、すごく幸せなことで、すごく大切なことなんだと思う。
私は未だに“愛”っていうものがどういうものなのかよくわかっていない。
貴方と出会って、貴方と絆を結んで、貴方と共に歩いて、少しずつ少しずつその意味を理解していっているけれど、まだまだだと思う。
でも、こういう気持ちが、そしてそこから生まれる気持ちが、愛され、愛す、ということなんだろう。
だから、私はこの想いを伝えていきたい、貴方に。
貴方が私にしてくれるように、私は貴方みたいにたくさん、上手に伝えることは出来ないけれど。
私が今持てる全ての想いを、私が今紡げる全ての言葉で』
少し空白をあけて、私はその下にゆっくりと丁寧な綴りで、一つの文を添えた。
そして自分のサイン、昔の名前にもう一つの名が加わった、私と彼とを結ぶ絆のもう一つの具現化した証を刻んで、日記を閉じた。
今日が終わる。
私の特別な全ての日の中の一日が。
パタン、という微かな音が小気味よく暗闇に響いて消えた、スタンドライトの光が部屋の奥に行くにつれて暗闇に食われるように。
日記を秘密の隠し場所に仕舞って、スタンドライトを切った。
光と暗闇が共存していたその場所は、一瞬にして闇に満ちる。
いままで光に当てていた私の青い眸は、何も映さない。
でも、幾度となく迎えたとおりに、私は椅子から腰を上げ、ベッドに入る、彼が眠るその隣に。
段々と闇に慣れた目が、隣の彼の輪郭を映すと、私は少し身体を起こして、彼の顔に近づいた。
そして、刹那だけ、口唇を重ねる。
それから、その耳元で囁いた。
日記の最後に綴った私の想いを、小さな、小さな声で。
でも、私の全てを乗せた言葉で。
「カヲル……あたしは、いつまでも、いつまでも、あんたのこと愛しているわ……」
アスカ、一年間ありがとう、そして、また一年間よろしく。
【タイトル】Re: 20051204 Tagebuch
【記事番号】-2147482423 (-2147482426)
【 日時 】05/12/05 21:59
【 発言者 】なお。
アスカ様誕生記念ですね。すっかり忘れていましたw
どうりでオフの翌日のこの日、皆でやったガチャでアスカ様が一番出た訳だw
ちなみに私がゲットしたシンジくん、右腕の変わりに左腕がもう一本入ってました。
いちおう付けてはみたのですが、とても無気味です(爆)
レイさんは完璧です。そうでなかったらキレてますw
> いつもは一緒にベッドに入って、彼は私が眠るまで見守ってくれるのだけど、
> 今日はいろいろしてくれたせいか、私よりも先に眠り込んでしまっていた。
すごく意味深w
先に寝てしまうほど疲れるいろいろってなんだー!(゚o゜)\バキ
すみません。疲れたのは準備ででした。
> 月一に二くらいかな、
ここはニュアンスはわかるのですが、どう読んでよいのかわかりませんでした。
> 私は未だに“愛”っていうものがどういうものなのかよくわかっていない。
どんなものかって誰もわかっていないのかもしれない。でもアスカはしっかりと感じてます。
愛とは理解するものじゃなくて感じるものなんでしょうね。
> アスカ、一年間ありがとう、そして、また一年間よろしく。
傍役でしか書いたことなくてスマンw
でもお世話になってます。私からもよろしくと言わせてもらいます。
【タイトル】Re: 20051204 Tagebuch
【記事番号】-2147482420 (-2147482426)
【 日時 】05/12/06 20:28
【 発言者 】tamb <tamb○cube-web.net>
Tagebuchを検索したのは私だけではあるまい(笑)。
>最初の頃の日記には惣流・アスカ・ラングレー、途中からはそこにもう一つの名前が加わったサインを使って。
結婚してるよー(笑)。しかも新婚だな?
アスカが独り語りで人称に「私」を使うことの是非って話はどこかに書いたっけかな。もちろんケースバイケースだけど、結構いいかなと思います。この話だと、静かで満たされた幸福感みたいなのが伝わってきます。
ちょっとしょーもないことを。結婚するとアスカ様化するという話があるけど、最初っからアスカ様だった場合はどうなるんだろう(^^;)。
>> 今日はいろいろしてくれたせいか、私よりも先に眠り込んでしまっていた。
>すごく意味深w
スルーだ(笑)。
アスカちゃん、誕生日おめでとう。
mailto:tamb○cube-web.net
【タイトル】Re: 20051204 Tagebuch
【記事番号】-2147482416 (-2147482426)
【 日時 】05/12/12 01:33
【 発言者 】tama
きゃーーーーーーーーーーーーーー!!
忙しさにかまけて、アスカ誕生日スルーしてましたよ;;
でも、やはりaba-m.a-kkv さん、すごいです。
・・・私もなんかしないと、委員会に名前を入れている身として。だ、大反省(爆
【タイトル】Re: 20051204 Tagebuch
【記事番号】-2147482398 (-2147482426)
【 日時 】05/12/15 21:39
【 発言者 】牙丸
おお。新婚さんだ!
おとなしめというか、素直なアスカの話って結構好きだったりします。
数日寝ないで頑張ってたカヲルもいいです。
誕生日おめでとうです、アスカ。