「綾波レイの幸せ」掲示板 四人目/小説を語る掲示板・ネタバレあり注意
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A little miracle of star/牙丸
投稿日
: 2009/05/31 00:00
投稿者
:
tamb
参照先
:
【タイトル】A little miracle of star/牙丸
【記事番号】-2147482073 (2147483647)
【 日時 】06/04/08 02:40
【 発言者 】tamb <tamb○cube-web.net>
ここに投下された「流星」のリライト投稿版ですが、かなり加筆されてますから別作品といってもいいでしょう。タイトルも違うし。
ここで二人が会えたのは全くの偶然です。それが天体望遠鏡の狭い視野の中に流星が入ったという偶然と重なって、説得力があるというか、いい感じになってると思う。
文章の瑞々しさとか、体言止めの多用が嫌みにならずにリリカルになってるところとか凄いなと思うんですけど、これはいいなと思ったのはラストの「綾波と両想いになれますように。」です。いい大人になってこんなセリフはあり得ないんだけど、「あの日」に戻っているなら、まさにこれしかない。あくまでも流れ星に願いをするのであって、これが例えば「君が好きだ」だったらこんなにいい話だとは思わなかったかもしれない。ここで「両想いに~」って書ける感覚はほんとに凄いと思う。こういうのは忘れないようにして下さいませ。
作品はこちら。
http://tamb.cube-web.net/cont/kibamaru/kibamaru01.htm
mailto:tamb○cube-web.net
【タイトル】Re: A little miracle of star/牙丸
【記事番号】-2147482070 (-2147482073)
【 日時 】06/04/08 03:51
【 発言者 】なお。
さわりをちょっと読んだところ、すごく印象が良かったです。これは先を読むのが楽しみになってきました!
ではまた。
【タイトル】Re: A little miracle of star/
【記事番号】-2147482070 (-2147482073)
【 日時 】06/04/09 01:51
【 発言者 】なお。
えっと、両手放しで素晴らしいと拍手はできないけど、片手だけでもそういう気分。投下時
と比べて格段に良くなってると思います。酷い疑問や矛盾は感じなくなったし、掲示板で一度
読んでいるにも関わらず飽きもしなかった。まったく別の作品に仕上がってると言っていいで
しょう。迂闊にもホロリときました。こういう話、弱いんです。
まずは部分的に気に入ったところ。
> 月は無い。だけど、隣にいるのは月のような君。
ただ月に例えたのではなく、空からすぐ近く地上まで視点を大きく動かしたところはうまい
と思います。
> さっきの星のように、綾波の心も、望遠鏡で覗ければいいのに。
>
> ―――君と、こんな近くにいることとか。
このあたりのシメの一行がいい!
では、恒例の(爆)
後書きに大目にみてくれと書いてありますが、またいい作品を読みたいので、残った片手分
をかいつまんでいきます(爆)
> 「勝手に行ってきなさいよ。ファーストと行けるってだけでこれなんだから! あと、そん
> なニヤけてちゃチカンと間違えられるわよ」
一文が短くたんたんと語っている感じなので、それに合わせて会話文も短く分割したいです。
「ファースト誘ったくらいでそんなにニヤけて、バッカじゃないの。」
「ほんと気持ち悪い男。あの女にも同情するわ。」
「まっ、せいぜいチカンと間違えられないように、がんばることね。」
「何よ、なにか文句でもあるわけ? ……フン、ないならさっさといきなさいよ。ばかシン
ジ!」
とかね……
セリフ間にはシンジから見た印象を入れたりはしたいけど、ともあれこんな感じのアスカが
いい。ってか最近ちょっとツンデレ好きみたいで、ハッキリ言って好みで書いてます(爆)
> だけど、僕は何か引っかかりを感じた。
> ミサトさんの笑顔に、どこか影がある。
> そしてこの笑顔は、何かを隠しているときの笑顔だった。
> ……何か、あるのかもしれない。
> 嫌な予感が、少しした。
読者にシンジの感情を移入させるには、ここで不吉な予感を抱かせない方が良かっただろう
と思いました。もう少しは引っ張りたいです。しかもここでそういう感じを抱かせてしまうの
は、浮かれてるにしては鋭すぎる気がして、余計に時期尚早な気がしました。逆を言うと、そ
れに気付かない方が浮かれている感じが出せそうだという事です。
でも、ここで嫌な予感がしたならしたで、そう感じさせるのも一興でしょう。これから二人っ
きりで合う事を不安がっているなんて勘違いさせた上で。そうすれば後に出てくる「ひとつの
ことを必死で信じていた僕」というのも生きてきそうな気がしました。それしか見えていない、
といった風にはなりそうですよね。
しかしこのようにしてしまうと、ミサトの心情を表すのは一人称ゆえに難しくもなるでしょ
う。見た本人が察していないのだから。
> 良い思い出作ってきなさいよ。
と言ったミサトの言葉は茶化すわけでもなく、妙に心に響いた、とか、私もそれくらいしか
思い付きません。
で、ここも関連してくるんだけど。
> 隣で同じように自転車を漕ぐ君の、白いコートと水色のマフラーが、『何故だか』とても儚
> いもののように見えた。
「何故だか」その何故だかをを説明したい。例えばだけど、こんな感じで。
白い息をたなびかせ、冷たい風を切って走る。
スピードを上げると、隣で自転車を漕ぐ君の白いコートと水色のマフラーの端が闇にぼけは
じめた。
君は、そこからさらさらとした光の塵になって、僕を残してそのまま闇に溶けていってしま
う。
それくらいに君が儚く見えた。
ミサトの抱かせる不吉な予感というのを前もってぼかしておけば、ここでただ儚いとするよ
りも、いつの間にか感じていた不安といった感じで、より効果的な演出ができそうだと思いま
した。出かける時にミサトが言った「良い思い出を作ってきなさいよ。」をもう一度思い出さ
せてもいいかもしれません。それで初めて不吉であると感じさせる。流れ星がなかなか見えな
かったりするのも不吉さへのちょっとした材料になりそうですし、なんとか見れて良かったと
思った後に、また転落しますから、メリハリにもなりだと思いました。
(ここはレス直前に付け足しました)
ミサトの話でシンジは不安になり、レイの印象を儚く思う。どちらも不吉な感じがするとこ
ろですが、儚いの方がまだ柔らかいですよね。でも不吉さはだんだんと募っていった感じの方
が薄ら寒さみたいなものを感じるだろうし、読む側もなんとなくの覚悟ができそで、その後に
悪い結果になっても受け入れやすいんじゃないかとも思った。だから導きかたとしてはミサト
の語った言葉の印象より、レイに思う印象に、より強い不吉さを表した方が、順序としてもしっ
くりきそうだと、そう思いました。シンジが感じる「何故かわからない儚さ」というのも、そ
ういったプロセスがあればこそのものだと思います。
> それでも僕は、少年の僕が羨ましくなる。~
ここの下りは投下時と差程変わっていません。統合が取れていないと指摘したところは変わっ
てはいます。でも、がむしゃらだったのはレイと別れてから年月を重ね諦めるまでで、それま
でのシンジは告白もできなかったのだから、私が描くシンジの像にはあまり当てはまりません
でした。シンジって元々そういうキャラクターだと思います。
だから「何かを探して、必死に駆け回った日々。」という「何か」は「君」を探してとか、
具体的にしたほうが良さそうです。たぶんシンジががむしゃらだったのは、レイの消息を掴も
うとしていたときだったと思うから。
と、いろいろ上げたけど、これがすべて悪いという訳ではありません。少年の僕のひた向き
さについてはちょっと疑問はありますが、他は筋が通ってますし表現もかなり豊かだろうと思
います。もちろん感動もありました。物語りとしてちゃんとしてます。
ですが、それに更に突っ込んだものを目指すとなると、難しさも格段に上がってくるでしょ
う。その状態で考え過ぎると身動きが取れなくなってしまいます。それでも何かしらヒントに
なれば、という気持ちで気になった部分を隠さず上げてみました。みました、と言うか、いつ
もそのつもりなんですけど(A^-^;
私は評論家でもないし文学の知識に長けているわけでもありません。最近勘違いされてる方
もいる気がしますが、一読者としての感想を書いているつもりです。書いている方も、素人を
前提した書き方なので、多少辛辣にもなっていますでしょうが。嫌っている訳ではありません。
もっと面白い作品を読みたいという気持ちの表れだと思って欲しいです。
ですから突っ込みがあっても、あまり深く考えずに、そのあたり御理解して頂ければこちら
としても幸いです。
最後に。私、牙丸さんがこれだけ書ける人だとは思ってませんでした。さすがたくさん書い
ているだけはあります。伏兵あらわる、といったところでしょうか。牙丸さんはこれが初投稿
でしたが、次回作も目が離せななくなりました。
【タイトル】Re: A little miracle of star/牙丸
【記事番号】-2147482062 (-2147482073)
【 日時 】06/04/09 23:17
【 発言者 】牙丸
・タイトル変更
ほとんど別作品に近い形だったので、タイトルも変更しました。
流星は雰囲気重視な形でしたが、今回はストーリー重視に変えたので、それも含めて。
>「綾波と両想いになれますように。」
ここだけは、何を言われても譲れない部分でもありました。
これを書くためだけに書いたと言ってもいいぐらい(言い過ぎかも知れませんが)
両思い。つまり思いが通じて欲しいぐらいの微妙な幼さとでもいうのでしょうか?
上手く表現しにくいですが、そんな感じを目指してました。
>> さっきの星のように、綾波の心も、望遠鏡で覗ければいいのに。
>>
>> ―――君と、こんな近くにいることとか。
> このあたりのシメの一行がいい!
どうもです。シメだけはいい表現にしたいと思ってたので、よかったです。
>> 「勝手に行ってきなさいよ。ファーストと行けるってだけでこれなんだから! あと、そん
>> なニヤけてちゃチカンと間違えられるわよ」
> 一文が短くたんたんと語っている感じなので、それに合わせて会話文も短く分割したいです。
ここだけ目立って長いですね(汗)そっか分割か。
以後気をつけます。
あと、アスカがツンデレなのは私の中でもデフォです(笑)
・不吉な予感
>> だけど、僕は何か引っかかりを感じた。
>> ミサトさんの笑顔に、どこか影がある。
>> そしてこの笑顔は、何かを隠しているときの笑顔だった。
>> ……何か、あるのかもしれない。
>> 嫌な予感が、少しした。
ここは最後まで迷ってました。
もう少し、すぐ忘れてしまうような軽い感じの不安にしたかったのですが、いい表現が思い浮かばなくて……
消しても良かったかなと一瞬思ったんですが、もうこれで行っちゃえ!みたいな感じでした(爆)
ここを消すと、レイの悲しそうな笑顔に繋がらなくなりそうな気がしたので。
だから、なお。さんの
>妙に心に響いた
の感じは、ピッタリの表現だなぁと思います。
>不吉さはだんだんと募っていった感じの方が~
徐々に、徐々にですね。
>> それでも僕は、少年の僕が羨ましくなる。~
ここからのくだりは、EVAに乗っていた頃も少し含んだつもりでした。
>一つのことを必死で信じて、がむしゃらに今日という一日を生きていた僕。
これの一つのこととは、「EVAに乗ればみんなが誉めてくれる」ということ。
それによってシンジはがむしゃらにEVAに乗り続けたと。
>何かを探して、必死に駆け回った日々。
ここもレイを探してた頃も含め、EVAに乗ることで自分の存在意義を探していたことも含めたつもりでした。
でも、やっぱりシンジは流され続けたキャラって感じなんですよね。
そっちで考えると、無理があるかも(汗)
>私は評論家でもないし~
そこら辺はわかっています。
むしろ、多少キツい方が嬉しいです。
大抵の人は、読んでも上手いところを探して誉めることをすると思うんです。(作品をけなすことに力を入れる荒らしみたいなのもいますが)
でも、それだと悪いところがわからないから成長しない。
だから、なお。さんみたいにいいところも悪いところも指摘してくれる人って、すごいと思うんです。
なんだかちゃんと読んでくれてるなぁって思います。
この作品も、投下時にあれだけ指摘が来なければ、きっとここまで書くことはなかったでしょうし。
どうやら私は、私が思ってた以上に負けず嫌いだったようです。
指摘が来て、「次こそはちゃんと書いてやる!」と思って力入れて書きましたから(爆)
この、「次こそは」って想いが成長するために必要なんだと思います。
だから、本当に感謝してます。ありがとうございます。
>牙丸さんがこれだけ書ける人だとは思ってませんでした。
これはちょっと買い被ってますよ(^^;)
私自身はただの素人です。
周りの声があって初めて、こんな作品を作れるんですから。
これからも精進しますので、若輩者ですがよろしくお願いします。
【タイトル】Re: A little miracle of star/牙丸
【記事番号】-2147482061 (-2147482073)
【 日時 】06/04/09 23:44
【 発言者 】tamb <tamb○cube-web.net>
>ってか最近ちょっとツンデレ好きみたいで
ツンデレってどういう意味なんだか長年疑問だったんだけど、これを機会に調べてみた。なるほどね。2ch由来の言葉じゃないんだ。調べるって大事だな(笑)。
>私、牙丸さんがこれだけ書ける人だとは思ってませんでした。
正直、私もそう思った(^^;)。
基本的に、ストーリーというかネタを思いつけることと書けるというのは別な才能で、思いついたネタを上手く伝えられない人ってのは結構いたりする。つまり、書きたいっていう欲望が、ちゃんと書きたいとか伝えたいという欲望より勝ってしまうのね。連載が止まってしまうってのはこのケースの亜種なんだと思う。最後までストーリーを考えついたら書く気力が失せてしまうっていうあれね。
牙丸さんの場合はたくさん書いて上手くなったのか、あるいは推敲を重ねたら良くなったのどちらか、恐らくは両方なんだろうと思うけど、つまり書ける人だということですわな。努力すれば報われると。こっちもがんばんなきゃな。
mailto:tamb○cube-web.net
【タイトル】Re: A little miracle of star/牙丸
【記事番号】-2147482044 (-2147482073)
【 日時 】06/04/10 02:08
【 発言者 】なお。
>> 何かを探して、必死に駆け回った日々。
> ここもレイを探してた頃も含め、EVAに乗ることで自分の存在意義を探していたことも含めたつもりでした。
表現としてはずいぶん前向きですよね、でも私は、シンジがエヴァに乗っていたのはそんなに前向きな理由ではなかったと考えています。ですからがむしゃらとなると、ちょっと違うと思うのです。がむしゃらだったとしたら、それは自棄になってでしょうね。まあ、自棄でもただそれだけの理由で危険を犯してエヴァに乗っていたのだとしたら、言葉はアレですが、ただの馬鹿だと思いますよ(^_^;)
まだ「世界を救うんだ」くらいの方が、おめでたいですが、褒められます。
アスカなんかは、褒めてもらえる、が理由であっても、それはママに見て貰いたいからであって、子供が親の興味を引こうとするのと同じでしょう。それがいつのまにか一番でならなければならないという強迫観念にすり変わってしまったのです。たぶん一種のマインドコントロール。
そしてシンジの、褒めてもらえるから、は、乗らなかったら誰にも必要とされないだろう、という、これもたぶん強迫観念で、つまり裏返しの言葉だと私は思っています。ミサトもシンジの事を、「そうやって人の顔色を窺ってばかり~」なんて指摘してました。常に他人からの評価を気にしてしまうのがシンジなんです。きっと、だけど。
> EVAに乗ることで自分の存在意義を探していた
これは、そうでもあったと思います。と、いうよりもEVAに乗っているというのが拠り所となって、始めて第三新東京市にいて、ミサトの元のにやっかいになっているのが居てもいい理由(存在意義、存在理由)になっているのです。
普通、親元にいれば育ててもらっているのを感謝こそすれ、すみません、ごめんなさい、なんて肩身の狭い思いをしないでしょう。ですがシンジは違ったのです。だから常に気を使う人間になってしまったのです。幼少の頃に預けられてから。ですからEVAに乗っているからこそ、堂々とそこに居られる理由を得られるのです。
TVシリーズのエンディングが、「僕はここにいてもいいんだ!」で「おめでとう」となるのも、そういう理由だからだと思います。
【タイトル】Re: A little miracle of star/牙丸
【記事番号】-2147482043 (-2147482073)
【 日時 】06/04/10 21:30
【 発言者 】牙丸
ああぅ……なんか照れます。
>書きたいっていう欲望が~
それはよく分かる。私自身も昔から物語を作るのは好きで、サイト立ち上げる以前にも、ノートなりパソコンなりに漫画や小説を書いたりしてましたが、最後まで書き終わる前に熱が冷めちゃうんですよ(爆)
それはストーリーの大雑把な流れを考えた後、やっぱり書きたいことって言うのはラストに持っていくわけで、ラストばかり細かい設定が出来てしまう。
そこにたどり着くまでにだらだらしちゃうから、結局終わらないんですよ。
書きたいと思っていることだけじゃ、やっぱり作品は出来ないんだなぁとそのたびに思ったりします。
その分短編は、書きたいことを一つ決めれば、それを中心に据えることが出来るので書きやすいと。
でも今回のもそうだったように、書きたい意識が先走りすぎると混乱して、訳わからなくなったりとか。
やっぱり冷静になって推敲するのは大事です。
ここら辺の欲望のコントロールが難しい(汗)
>シンジがエヴァに乗っていたのはそんなに前向きな理由ではなかった
それには同意です。う~ん、やっぱり無理があったか(汗)
【タイトル】Re: A little miracle of star/牙丸
【記事番号】-2147482036 (-2147482073)
【 日時 】06/04/11 23:56
【 発言者 】tamb <tamb○cube-web.net>
>やっぱり書きたいことって言うのはラストに持っていくわけで、ラストばかり細かい設定が出来てしまう。
>そこにたどり着くまでにだらだらしちゃうから、結局終わらないんですよ。
私は、まずラストを書いた(爆)。最終的には書き直したけど。
>その分短編は、書きたいことを一つ決めれば~
というか、短編で書きたいことが沢山あって全部書いてしまうと散漫になりますわな。そういう意味では、書きたい事をひとつに絞るという難しさはあるかもね。
mailto:tamb○cube-web.net
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WEB PATIO
-
【記事番号】-2147482073 (2147483647)
【 日時 】06/04/08 02:40
【 発言者 】tamb <tamb○cube-web.net>
ここに投下された「流星」のリライト投稿版ですが、かなり加筆されてますから別作品といってもいいでしょう。タイトルも違うし。
ここで二人が会えたのは全くの偶然です。それが天体望遠鏡の狭い視野の中に流星が入ったという偶然と重なって、説得力があるというか、いい感じになってると思う。
文章の瑞々しさとか、体言止めの多用が嫌みにならずにリリカルになってるところとか凄いなと思うんですけど、これはいいなと思ったのはラストの「綾波と両想いになれますように。」です。いい大人になってこんなセリフはあり得ないんだけど、「あの日」に戻っているなら、まさにこれしかない。あくまでも流れ星に願いをするのであって、これが例えば「君が好きだ」だったらこんなにいい話だとは思わなかったかもしれない。ここで「両想いに~」って書ける感覚はほんとに凄いと思う。こういうのは忘れないようにして下さいませ。
作品はこちら。
http://tamb.cube-web.net/cont/kibamaru/kibamaru01.htm
mailto:tamb○cube-web.net
【タイトル】Re: A little miracle of star/牙丸
【記事番号】-2147482070 (-2147482073)
【 日時 】06/04/08 03:51
【 発言者 】なお。
さわりをちょっと読んだところ、すごく印象が良かったです。これは先を読むのが楽しみになってきました!
ではまた。
【タイトル】Re: A little miracle of star/
【記事番号】-2147482070 (-2147482073)
【 日時 】06/04/09 01:51
【 発言者 】なお。
えっと、両手放しで素晴らしいと拍手はできないけど、片手だけでもそういう気分。投下時
と比べて格段に良くなってると思います。酷い疑問や矛盾は感じなくなったし、掲示板で一度
読んでいるにも関わらず飽きもしなかった。まったく別の作品に仕上がってると言っていいで
しょう。迂闊にもホロリときました。こういう話、弱いんです。
まずは部分的に気に入ったところ。
> 月は無い。だけど、隣にいるのは月のような君。
ただ月に例えたのではなく、空からすぐ近く地上まで視点を大きく動かしたところはうまい
と思います。
> さっきの星のように、綾波の心も、望遠鏡で覗ければいいのに。
>
> ―――君と、こんな近くにいることとか。
このあたりのシメの一行がいい!
では、恒例の(爆)
後書きに大目にみてくれと書いてありますが、またいい作品を読みたいので、残った片手分
をかいつまんでいきます(爆)
> 「勝手に行ってきなさいよ。ファーストと行けるってだけでこれなんだから! あと、そん
> なニヤけてちゃチカンと間違えられるわよ」
一文が短くたんたんと語っている感じなので、それに合わせて会話文も短く分割したいです。
「ファースト誘ったくらいでそんなにニヤけて、バッカじゃないの。」
「ほんと気持ち悪い男。あの女にも同情するわ。」
「まっ、せいぜいチカンと間違えられないように、がんばることね。」
「何よ、なにか文句でもあるわけ? ……フン、ないならさっさといきなさいよ。ばかシン
ジ!」
とかね……
セリフ間にはシンジから見た印象を入れたりはしたいけど、ともあれこんな感じのアスカが
いい。ってか最近ちょっとツンデレ好きみたいで、ハッキリ言って好みで書いてます(爆)
> だけど、僕は何か引っかかりを感じた。
> ミサトさんの笑顔に、どこか影がある。
> そしてこの笑顔は、何かを隠しているときの笑顔だった。
> ……何か、あるのかもしれない。
> 嫌な予感が、少しした。
読者にシンジの感情を移入させるには、ここで不吉な予感を抱かせない方が良かっただろう
と思いました。もう少しは引っ張りたいです。しかもここでそういう感じを抱かせてしまうの
は、浮かれてるにしては鋭すぎる気がして、余計に時期尚早な気がしました。逆を言うと、そ
れに気付かない方が浮かれている感じが出せそうだという事です。
でも、ここで嫌な予感がしたならしたで、そう感じさせるのも一興でしょう。これから二人っ
きりで合う事を不安がっているなんて勘違いさせた上で。そうすれば後に出てくる「ひとつの
ことを必死で信じていた僕」というのも生きてきそうな気がしました。それしか見えていない、
といった風にはなりそうですよね。
しかしこのようにしてしまうと、ミサトの心情を表すのは一人称ゆえに難しくもなるでしょ
う。見た本人が察していないのだから。
> 良い思い出作ってきなさいよ。
と言ったミサトの言葉は茶化すわけでもなく、妙に心に響いた、とか、私もそれくらいしか
思い付きません。
で、ここも関連してくるんだけど。
> 隣で同じように自転車を漕ぐ君の、白いコートと水色のマフラーが、『何故だか』とても儚
> いもののように見えた。
「何故だか」その何故だかをを説明したい。例えばだけど、こんな感じで。
白い息をたなびかせ、冷たい風を切って走る。
スピードを上げると、隣で自転車を漕ぐ君の白いコートと水色のマフラーの端が闇にぼけは
じめた。
君は、そこからさらさらとした光の塵になって、僕を残してそのまま闇に溶けていってしま
う。
それくらいに君が儚く見えた。
ミサトの抱かせる不吉な予感というのを前もってぼかしておけば、ここでただ儚いとするよ
りも、いつの間にか感じていた不安といった感じで、より効果的な演出ができそうだと思いま
した。出かける時にミサトが言った「良い思い出を作ってきなさいよ。」をもう一度思い出さ
せてもいいかもしれません。それで初めて不吉であると感じさせる。流れ星がなかなか見えな
かったりするのも不吉さへのちょっとした材料になりそうですし、なんとか見れて良かったと
思った後に、また転落しますから、メリハリにもなりだと思いました。
(ここはレス直前に付け足しました)
ミサトの話でシンジは不安になり、レイの印象を儚く思う。どちらも不吉な感じがするとこ
ろですが、儚いの方がまだ柔らかいですよね。でも不吉さはだんだんと募っていった感じの方
が薄ら寒さみたいなものを感じるだろうし、読む側もなんとなくの覚悟ができそで、その後に
悪い結果になっても受け入れやすいんじゃないかとも思った。だから導きかたとしてはミサト
の語った言葉の印象より、レイに思う印象に、より強い不吉さを表した方が、順序としてもしっ
くりきそうだと、そう思いました。シンジが感じる「何故かわからない儚さ」というのも、そ
ういったプロセスがあればこそのものだと思います。
> それでも僕は、少年の僕が羨ましくなる。~
ここの下りは投下時と差程変わっていません。統合が取れていないと指摘したところは変わっ
てはいます。でも、がむしゃらだったのはレイと別れてから年月を重ね諦めるまでで、それま
でのシンジは告白もできなかったのだから、私が描くシンジの像にはあまり当てはまりません
でした。シンジって元々そういうキャラクターだと思います。
だから「何かを探して、必死に駆け回った日々。」という「何か」は「君」を探してとか、
具体的にしたほうが良さそうです。たぶんシンジががむしゃらだったのは、レイの消息を掴も
うとしていたときだったと思うから。
と、いろいろ上げたけど、これがすべて悪いという訳ではありません。少年の僕のひた向き
さについてはちょっと疑問はありますが、他は筋が通ってますし表現もかなり豊かだろうと思
います。もちろん感動もありました。物語りとしてちゃんとしてます。
ですが、それに更に突っ込んだものを目指すとなると、難しさも格段に上がってくるでしょ
う。その状態で考え過ぎると身動きが取れなくなってしまいます。それでも何かしらヒントに
なれば、という気持ちで気になった部分を隠さず上げてみました。みました、と言うか、いつ
もそのつもりなんですけど(A^-^;
私は評論家でもないし文学の知識に長けているわけでもありません。最近勘違いされてる方
もいる気がしますが、一読者としての感想を書いているつもりです。書いている方も、素人を
前提した書き方なので、多少辛辣にもなっていますでしょうが。嫌っている訳ではありません。
もっと面白い作品を読みたいという気持ちの表れだと思って欲しいです。
ですから突っ込みがあっても、あまり深く考えずに、そのあたり御理解して頂ければこちら
としても幸いです。
最後に。私、牙丸さんがこれだけ書ける人だとは思ってませんでした。さすがたくさん書い
ているだけはあります。伏兵あらわる、といったところでしょうか。牙丸さんはこれが初投稿
でしたが、次回作も目が離せななくなりました。
【タイトル】Re: A little miracle of star/牙丸
【記事番号】-2147482062 (-2147482073)
【 日時 】06/04/09 23:17
【 発言者 】牙丸
・タイトル変更
ほとんど別作品に近い形だったので、タイトルも変更しました。
流星は雰囲気重視な形でしたが、今回はストーリー重視に変えたので、それも含めて。
>「綾波と両想いになれますように。」
ここだけは、何を言われても譲れない部分でもありました。
これを書くためだけに書いたと言ってもいいぐらい(言い過ぎかも知れませんが)
両思い。つまり思いが通じて欲しいぐらいの微妙な幼さとでもいうのでしょうか?
上手く表現しにくいですが、そんな感じを目指してました。
>> さっきの星のように、綾波の心も、望遠鏡で覗ければいいのに。
>>
>> ―――君と、こんな近くにいることとか。
> このあたりのシメの一行がいい!
どうもです。シメだけはいい表現にしたいと思ってたので、よかったです。
>> 「勝手に行ってきなさいよ。ファーストと行けるってだけでこれなんだから! あと、そん
>> なニヤけてちゃチカンと間違えられるわよ」
> 一文が短くたんたんと語っている感じなので、それに合わせて会話文も短く分割したいです。
ここだけ目立って長いですね(汗)そっか分割か。
以後気をつけます。
あと、アスカがツンデレなのは私の中でもデフォです(笑)
・不吉な予感
>> だけど、僕は何か引っかかりを感じた。
>> ミサトさんの笑顔に、どこか影がある。
>> そしてこの笑顔は、何かを隠しているときの笑顔だった。
>> ……何か、あるのかもしれない。
>> 嫌な予感が、少しした。
ここは最後まで迷ってました。
もう少し、すぐ忘れてしまうような軽い感じの不安にしたかったのですが、いい表現が思い浮かばなくて……
消しても良かったかなと一瞬思ったんですが、もうこれで行っちゃえ!みたいな感じでした(爆)
ここを消すと、レイの悲しそうな笑顔に繋がらなくなりそうな気がしたので。
だから、なお。さんの
>妙に心に響いた
の感じは、ピッタリの表現だなぁと思います。
>不吉さはだんだんと募っていった感じの方が~
徐々に、徐々にですね。
>> それでも僕は、少年の僕が羨ましくなる。~
ここからのくだりは、EVAに乗っていた頃も少し含んだつもりでした。
>一つのことを必死で信じて、がむしゃらに今日という一日を生きていた僕。
これの一つのこととは、「EVAに乗ればみんなが誉めてくれる」ということ。
それによってシンジはがむしゃらにEVAに乗り続けたと。
>何かを探して、必死に駆け回った日々。
ここもレイを探してた頃も含め、EVAに乗ることで自分の存在意義を探していたことも含めたつもりでした。
でも、やっぱりシンジは流され続けたキャラって感じなんですよね。
そっちで考えると、無理があるかも(汗)
>私は評論家でもないし~
そこら辺はわかっています。
むしろ、多少キツい方が嬉しいです。
大抵の人は、読んでも上手いところを探して誉めることをすると思うんです。(作品をけなすことに力を入れる荒らしみたいなのもいますが)
でも、それだと悪いところがわからないから成長しない。
だから、なお。さんみたいにいいところも悪いところも指摘してくれる人って、すごいと思うんです。
なんだかちゃんと読んでくれてるなぁって思います。
この作品も、投下時にあれだけ指摘が来なければ、きっとここまで書くことはなかったでしょうし。
どうやら私は、私が思ってた以上に負けず嫌いだったようです。
指摘が来て、「次こそはちゃんと書いてやる!」と思って力入れて書きましたから(爆)
この、「次こそは」って想いが成長するために必要なんだと思います。
だから、本当に感謝してます。ありがとうございます。
>牙丸さんがこれだけ書ける人だとは思ってませんでした。
これはちょっと買い被ってますよ(^^;)
私自身はただの素人です。
周りの声があって初めて、こんな作品を作れるんですから。
これからも精進しますので、若輩者ですがよろしくお願いします。
【タイトル】Re: A little miracle of star/牙丸
【記事番号】-2147482061 (-2147482073)
【 日時 】06/04/09 23:44
【 発言者 】tamb <tamb○cube-web.net>
>ってか最近ちょっとツンデレ好きみたいで
ツンデレってどういう意味なんだか長年疑問だったんだけど、これを機会に調べてみた。なるほどね。2ch由来の言葉じゃないんだ。調べるって大事だな(笑)。
>私、牙丸さんがこれだけ書ける人だとは思ってませんでした。
正直、私もそう思った(^^;)。
基本的に、ストーリーというかネタを思いつけることと書けるというのは別な才能で、思いついたネタを上手く伝えられない人ってのは結構いたりする。つまり、書きたいっていう欲望が、ちゃんと書きたいとか伝えたいという欲望より勝ってしまうのね。連載が止まってしまうってのはこのケースの亜種なんだと思う。最後までストーリーを考えついたら書く気力が失せてしまうっていうあれね。
牙丸さんの場合はたくさん書いて上手くなったのか、あるいは推敲を重ねたら良くなったのどちらか、恐らくは両方なんだろうと思うけど、つまり書ける人だということですわな。努力すれば報われると。こっちもがんばんなきゃな。
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【タイトル】Re: A little miracle of star/牙丸
【記事番号】-2147482044 (-2147482073)
【 日時 】06/04/10 02:08
【 発言者 】なお。
>> 何かを探して、必死に駆け回った日々。
> ここもレイを探してた頃も含め、EVAに乗ることで自分の存在意義を探していたことも含めたつもりでした。
表現としてはずいぶん前向きですよね、でも私は、シンジがエヴァに乗っていたのはそんなに前向きな理由ではなかったと考えています。ですからがむしゃらとなると、ちょっと違うと思うのです。がむしゃらだったとしたら、それは自棄になってでしょうね。まあ、自棄でもただそれだけの理由で危険を犯してエヴァに乗っていたのだとしたら、言葉はアレですが、ただの馬鹿だと思いますよ(^_^;)
まだ「世界を救うんだ」くらいの方が、おめでたいですが、褒められます。
アスカなんかは、褒めてもらえる、が理由であっても、それはママに見て貰いたいからであって、子供が親の興味を引こうとするのと同じでしょう。それがいつのまにか一番でならなければならないという強迫観念にすり変わってしまったのです。たぶん一種のマインドコントロール。
そしてシンジの、褒めてもらえるから、は、乗らなかったら誰にも必要とされないだろう、という、これもたぶん強迫観念で、つまり裏返しの言葉だと私は思っています。ミサトもシンジの事を、「そうやって人の顔色を窺ってばかり~」なんて指摘してました。常に他人からの評価を気にしてしまうのがシンジなんです。きっと、だけど。
> EVAに乗ることで自分の存在意義を探していた
これは、そうでもあったと思います。と、いうよりもEVAに乗っているというのが拠り所となって、始めて第三新東京市にいて、ミサトの元のにやっかいになっているのが居てもいい理由(存在意義、存在理由)になっているのです。
普通、親元にいれば育ててもらっているのを感謝こそすれ、すみません、ごめんなさい、なんて肩身の狭い思いをしないでしょう。ですがシンジは違ったのです。だから常に気を使う人間になってしまったのです。幼少の頃に預けられてから。ですからEVAに乗っているからこそ、堂々とそこに居られる理由を得られるのです。
TVシリーズのエンディングが、「僕はここにいてもいいんだ!」で「おめでとう」となるのも、そういう理由だからだと思います。
【タイトル】Re: A little miracle of star/牙丸
【記事番号】-2147482043 (-2147482073)
【 日時 】06/04/10 21:30
【 発言者 】牙丸
ああぅ……なんか照れます。
>書きたいっていう欲望が~
それはよく分かる。私自身も昔から物語を作るのは好きで、サイト立ち上げる以前にも、ノートなりパソコンなりに漫画や小説を書いたりしてましたが、最後まで書き終わる前に熱が冷めちゃうんですよ(爆)
それはストーリーの大雑把な流れを考えた後、やっぱり書きたいことって言うのはラストに持っていくわけで、ラストばかり細かい設定が出来てしまう。
そこにたどり着くまでにだらだらしちゃうから、結局終わらないんですよ。
書きたいと思っていることだけじゃ、やっぱり作品は出来ないんだなぁとそのたびに思ったりします。
その分短編は、書きたいことを一つ決めれば、それを中心に据えることが出来るので書きやすいと。
でも今回のもそうだったように、書きたい意識が先走りすぎると混乱して、訳わからなくなったりとか。
やっぱり冷静になって推敲するのは大事です。
ここら辺の欲望のコントロールが難しい(汗)
>シンジがエヴァに乗っていたのはそんなに前向きな理由ではなかった
それには同意です。う~ん、やっぱり無理があったか(汗)
【タイトル】Re: A little miracle of star/牙丸
【記事番号】-2147482036 (-2147482073)
【 日時 】06/04/11 23:56
【 発言者 】tamb <tamb○cube-web.net>
>やっぱり書きたいことって言うのはラストに持っていくわけで、ラストばかり細かい設定が出来てしまう。
>そこにたどり着くまでにだらだらしちゃうから、結局終わらないんですよ。
私は、まずラストを書いた(爆)。最終的には書き直したけど。
>その分短編は、書きたいことを一つ決めれば~
というか、短編で書きたいことが沢山あって全部書いてしまうと散漫になりますわな。そういう意味では、書きたい事をひとつに絞るという難しさはあるかもね。
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