【Date:】 12 Jan 2009 21:49:00
【From:】 "tamb"
【Subject:】 絆／yo1

　自爆の話。シンジに出会ってレイの凍った心が融けて、ゲロ甘でろでろの超幸せな日々
から一転して自爆、という落差にこの話のキモはあると思う。
　幸せな日々は自爆直前の走馬灯、つまりいわゆる「なぜゲンドウ」問題の差し替えとし
て描かれていて、その前提では極端なまでに乙女チック方向に振られたレイはいいと思う。
《》でくくられた想いもいい。中二でレストランでお食事してペアの指輪をプレゼントっ
てのはどうかという気もしないでもないが、実はファミレスだったということにすれば問
題ない(笑)。恐らくレイならいわゆるレストランとファミレスの区別はつくまい。時代性
を考えればシンジでも怪しいし。
　それに比べると自爆シーンはやや軽いかもしれん。代わりがいるということをレイ自身
がどう認識していたのかという問題はあるものの、一定の決断があったことは間違いがな
いので、その悲しみがもう少し描かれていると良かったかと。あるいは、自分には代わり
がいてそれも今の自分と等しく自分であってまた会えるのだから大丈夫、という想いがあ
るなら、そういう微笑を描くか。

　ラスト、これで幸せを感じるならシンジもレイもある意味では狂ってるわけで、それで
どうすんの？　というやりきれなさは残る。そしてこの展開だと三人目の登場はより強い
困難さと悲劇性を伴う。
　というわけで、作者にはあなたの考える綾波レイの幸せとは何かという問いを投げかけ
つつ次回作に期待するわけなのだが、さっきメールチェックをしたらもう来ていたのであ
った(爆)。

> パイロットシートの座席を空け

　いま気づいたんだが、あのレバーだかなんだかが座席の下にあるのかどうかはともかく、
「空け」じゃなくて「開け」かもしれん。

> ドーーーーーーーーーン！

　シリアスな話でこういう擬音を、しかも巨大なフォントで書かれると力が抜けるので、
避けた方がいいのではないかと個人的には思います。

　ちなみにラミエル、新劇場版では第6使徒として登場。話がややこしくなるよな(笑)。

作品はこちら。
http://tamb.cube-web.net/cont/yo1/yo1_01.htm