ピンポ～ン

来客を知らせるチャイムの音に

「は～い」

パタパタとアイは玄関へと小走りに駆ける

誰が来たかは大体予想がついていて

確認もせずに

ガチャ

と、鍵を解除して玄関のドアを開けた

「こんにちわ」

そこには予想に反せず、自分の母、碇レイが立っていた

「こんにちわ、お母さん、どうぞあがって」

アイは笑顔でそう言ってレイに家に入るよう促した

「ありがとう」

レイは軽く笑顔で答えると、ゆっくりとアイの家にあがる




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　綾波レイの幸せシリーズ？

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　突発電波作品



レイの手には大きなプレゼントが

そう、今日はクリスマスイヴ

レイは孫のカヲルにプレゼントを渡しに来たのだ

「バ～バ～！」

カヲルの元気で嬉しそうな声がリヴィングに響く

レイは駆け寄って来るカヲルを抱き上げると

「ん～！やっぱカヲルちゃんは可愛いでしゅね～、も、バ～バ嬉しい」

そう言ってカヲルの顔に雨アラレとキスをしまくる

いつもは知的で静かなレイがカヲルの前だと途端に孫馬鹿になってしまうこの光景

だが、実はそれは何時もの事なので既にアイは見慣れてしまっている

「ハイハイ、母さんもカヲルも其処までにして」

パンパンと手を叩きながら二人を制止するアイ

カヲルもレイもアイに不満の顔を向けるが

「今からパーティーやるんだから、大人しく座って！」

アイの言葉にリヴィングをみやるレイ

其処には自分の夫である碇シンジと、アイの夫、渚シンジの両親、渚カヲル、アスカ夫妻、自分の息子聖夜とその妻奈々、その娘セイラがあきれた表情でこちらを見ている姿が

レイは急に恥ずかしくなると、孫のカヲルを降ろすと、シンジの隣にしずしずと腰を下ろした

やがてゲンドウ以外の面子（ユイ、リツコ、ミサト、加持、etc）が集まったところでパーティーは始まった

ゲンドウは所用が有るとの事で今回のパーティーは欠席となっている





賑々しく進む宴

やがてレイが壊れ・・・・・

「ん～、セイラちゃんも可愛くなって～！最近甘えてくれなくなってバ～バ寂しい！」

とセイラに抱きついたかと思えば

「カヲルちゃん可愛い～」

とカヲルにキスの嵐を降らせる

碇シンジ達は既に慣れたもので、レイが満足するまで我関せずでお互いに酒を酌み交わしあいながら談笑を続け・・・・・

宴も終わりを迎える

碇シンジや渚カヲル、アスカが自分達の孫にプレゼントを渡している間、消えているレイの姿

そして、レイ以外の大人が子供達にプレゼントを渡し終えた所で


































「Merry X'mas！」

何処に隠していたのかサンタの衣装を纏って姿を現すレイ

「あ！バ～バサンタだ～」

すぐに正体を見抜いた（シンジ達もすぐに見抜いたがｗ）カヲルがレイサンタに抱きつく

レイはカヲルを抱き上げると

「カヲル君は良い子にしてたかな～？」

と、まだ芝居を続けた

「うん、してた！」

元気良くカヲルが答えると

「そうかい、じゃあ、良い子のカヲル君にはこれをあげよう」

用意していたプレゼントを渡すレイ

カヲルの喜びようにレイは目を細めて微笑んでいた












その窓の外、ベランダには悔しそうに涙を流しつつぶら下がるサンタの格好をしたゲンドウが居た

「っく、レイめ！それは私の役だったのに！」

と呟きながら・・・・・

当然、数分後駆けつけた警官に一時身柄を拘束されてしまったのだった