「綾波レイの幸せ」掲示板 四人目/小説を語る掲示板・ネタバレあり注意
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fld_nor.gif 許してあげる
投稿日 : 2009/12/28 00:24
投稿者 : tamb
参照先 :
 2ちゃんからの再掲シリーズその3。初出は「落ち着いてLRS小説を投下するスレ7」の
108~110。直前の103~104氏の怒ってるレイでキスというネタがあまりに可愛かったので、
同じネタで書いてみた。スレの皆様とパクリを了承してくれた同氏に感謝します。
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件名 : Re: 許してあげる
投稿日 : 2010/01/19 19:48
投稿者 : タン塩
参照先 :
このネタ、書こうと思ったけど書けなかった。拗ねる綾波はいいですね。
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件名 : Re: 許してあげる
投稿日 : 2009/12/28 00:25
投稿者 : tamb
参照先 :
 綾波が怒ってる。それも、かなり。

「そう? いつもと同じだと思うけど?」

 アスカには分からない。ミサトさんにもリツコさんにも分からないだろう。
 でも、僕には分かる。僕にしか分からない。
 綾波が怒ってる。
 原因は僕だろうか。僕が何かしたのだろうか。分からない。

「綾波、待ってよ。一緒に帰ろう」

 僕は何も気づかない振りで、そう声をかける。彼女は僕を無視してすたすたと歩き出す。

「ねえ綾波、ご機嫌ななめ?」

 玄関で追いつき、少しおどけた感じで言ってみる。彼女が振り向き、僕を睨みつけた。

「ええ、とても」

 彼女がはじめて見せてくれた反応。それはあまりに冷たく、僕をたじろがせた。

「ど、どうして?」
「知らない」

 彼女は再びそっぽを向き、靴を履き替え始めた。取り付く島もないとはこのことだ。

「僕に悪いところがあったなら直すよ。だから教えて」

 綾波が再び僕を睨む。

「わからないの?」
「ごめん。わからないんだ」
「本当に?」
「ごめん」
「碇くん、洞木さんと仲が良すぎるの」
「……へ?」

 僕が委員長と仲がいい? 寝耳に水とはこのことだ。

「洞木さんとお付き合いするといいわ。さよなら」
「ち、ちょっと待ってよ」僕は慌てて言った。「身に覚えがないんだ」
「昼休み、私のことはほったらかしで、洞木さんと仲良く話をしてたわ」
「あ……」

 彼女はまた僕を睨んだ。僕は思わず笑いそうになってしまった。

「あれはさ、くせのないお肉料理を教えてもらってたんだ。ほら、綾波ってお肉食べない
だろ? でも、挑戦だけはして欲しいなって思って」
「……」
「鳥のささみがいいんじゃないかって。カレー粉とにんにくで焼き揚げたらいいんじゃな
いかってアイディアを出してくれたんだ。作り方を教えてもらってたら話が長くなって」
「……本当?」

 少し上目遣いに、疑い深そうに言う。

「ほんとだよ。委員長に聞いてみてもいいよ」
「本当なら、許してあげてもいいわ」
「ほんとだってば」
「じゃあ――」

 綾波は眼を閉じ、軽く上を向いた。彼女がキスをねだる時のポーズ。

「こ、ここで?」
「……」
「みんな見てるよ?」
「……」

 綾波は答えない。私には関係ない、心の中でそう言っているのだろう。
 僕は覚悟を決めた。
 両手で綾波の頬を軽くはさむようにして、口づけた。唇を触れ合わせるだけで、でも少
し長めに、十秒。綾波が僕の肩に手を回してきた。もう十秒。そこで離れて、見詰め合う。

「おおおおお~」

 クラスのみんなのどよめきが聞こえる。でも、もう僕には関係ない。
 綾波は逆に頬を赤くしてる。それがやたらと可愛かった。

「行きましょう」

 彼女が僕の腕を取り、半ば引っ張るようにして言う。今になって恥ずかしくなったのだ
ろうか。

「どこに行くの?」
「スーパー。鳥のささみ、買うんでしょう?」
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