「綾波レイの幸せ」掲示板 四人目/小説を語る掲示板・ネタバレあり注意
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fld_nor.gif 「彷徨う虹」伝えたい / 「I wish I could be with you」I/calu
投稿日 : 2010/05/11 02:26
投稿者 tamb
参照先
 こんなとこで引くのがありなのかよ! と絶叫したくなるような今回の「彷徨う虹」。前話
が比較的明るい雰囲気であっただけに「崩壊」の二文字が心をよぎりまくる。心なしかシンジ
の主夫モードへの切り替えも空回りに近い。
 そんな中、ついに登場した長門マキ。まごうことなくマキさんです(笑)。ミキちゃんの驚愕
もさもありなんといったところか。
 だがあの長門マキの登場をもってしても暗くなってゆく流れを変える事はできない。あのリ
ツコがマキに教えを乞うのだ。あえて言う。レイのために。

 風雲急を告げる物語、次回を待て!

 というわけで今回はほぼ急展開というだけでしたが、語彙の豊富さは健在でして、私も二回
ほど辞書をひかさせて頂きました。うはは。何を引いたかは秘密だ。

 そして!
 懸案事項だった投稿インデックスからの紹介文を、ついにマキさんに書いていただききまし
たのでございます! はぁはぁ(笑)。その辺の秘話がこちら(笑)。
http://tamb.cube-web.net/cont/calu/seven_side_stories_plus_sec.htm



 さて、流れもあるんで人称の話をちょっと。
 この話は基本三人称で、視点は場面事に異なる。
 問題は(って問題じゃないんだけど)時折入る一人称。例えば「今日はどんな話を聞かせよ
うか」だったり(ここは一人称という解釈でいいと思う)、「熱血バカもこの笑顔に参っちゃ
ったんだな」だったり「はぁ……バカシンジとおんなじで多分に牛歩的だわ、こりゃ」だった
り。
 典型的なんで後の二例について書くと、ここは三人称アスカ視点。例にあげた一人称部分が
アスカ視点であるということを強調してるというのがまずひとつ。「胸元で小さくガッツポー
ズを作った少女に柔かく微笑むと」という文章は「アスカは胸元で小さくガッツポーズを作っ
たヒカリに柔かく微笑むと」ということなんだけど、ここは「アスカは」とかの主格を省略し
て正解。というか、すっきりしてると思う。caluさんはここで主格が省略可能であるというこ
とを理解している。
 悩ましいのは

> アスカの内側をラベンダーの残り香が掠めていったような気がした

で、まずラベンダーの香りは実際にはしていない。それを強調するための「内側」を生かすと
すれば、「アスカの」あるいはそれに相当する主格を省略するのは厳しいと思う。

> 瞬間、内側をラベンダーの残り香が掠めていったような気がした

は文章的にちょっとどうかなと。この文章のように三人称アスカ視点が明確であれば、主格も
「内側」も省略して

> 瞬間、ラベンダーの残り香が掠めていったような気がした

という手はある。この方向で行くなら、

> 瞬間、ラベンダーの残り香が掠めていった

と言い切ってしまうと幻想のはかなさが強調されるかもしれない。この辺は好みの問題。

 話を戻すと、このケースで主格として使えるのは「アスカ」「彼女」の他に、アスカ視点が
明確だから「自分」がある。先に悩ましいと書いたのはこの問題のことで、つまり元の文章は

> アスカは自分の内側をラベンダーの残り香が掠めていったような気がした

ということなわけだ。こう書くと「アスカの内側を~気がした」という文章では「気がした」
のは誰かが曖昧な気もする。だが「気がした」のがアスカなのは自明なので、原文のような巧
みな省略が可能になる。文章全体がしっかりしていればこそ、というわけ。

 ひとつ前の、

> ほなまた明日、と教室を後にして後ろ手にドアを閉める。

 から始まる段落は三人称トウジ視点で書かれている。三人称で登場人物の視点で書くとき、
非常に難しいのが綾波レイの扱い。この段落は非の打ち所のない完璧な三人称トウジ視点だけ
れど、一箇所だけ悩ましい部分がある。それが

> そして綾波だ。

 という文。通常、トウジはレイを呼ぶとき「綾波」と呼ぶ。だが三人称で書いた場合に「綾
波」と書くべきなのか「レイ」と書くべきなのか。この段落では少し先に

> トウジはレイに感じていた

 という文章があり、ここでは「レイ」と書いている。綾波と書けばよりトウジ寄りになるし、
レイと書けば客観的になる。正直、ここで「綾波」を選択したのはこの段落の傷になってると
思う。ただ、そんなに違和感あるかと言われればぶっちゃけないし、caluさんクラスの書き手
にこんな細かいことはいちいち指摘しないけれど、全体にもっと曖昧な文章を書く人だったと
したら修正の対象になるかもしれない。逆にもっと書けない人にもそんなことは言わないけど。
まぁこんなことばっか書いてるからトラウマになるだのなんだの言われるんだが(^^;)。

作品はこちら。
http://tamb.cube-web.net/cont/calu/calu01_04a.htm
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件名 Re: 「彷徨う虹」伝えたい / 「I wish I could be with you」I/calu
投稿日 : 2010/05/19 00:39
投稿者 calu
参照先
最近たまに感じるtambさんとのシンクロ(笑)。

>ここだけ口語調に振るなら、やっぱ段落替えとかして
> ――そして綾波だ。
的確なアドバイスを有難うございます。いや、本当に勉強になります(^^)。
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件名 Re: 「彷徨う虹」伝えたい / 「I wish I could be with you」I/calu
投稿日 : 2010/05/14 20:24
投稿者 tamb
参照先
> > そして綾波だ。
> 最初ここは『レイ』にしておりましたので、tambさんの指摘にドキッとしました。

 おおーっ! 凄まじいシンクロ!
 経験者の中には打ち合わせ済みを疑う方もおられるかもしれませんが、少なくとも今回は打
ち合わせなし! つか、こんなことで打ち合わせなんかやってられんわ(笑)。
 まぁでも、ここだけ口語調に振るなら、やっぱ段落替えとかして

 ――そして綾波だ。

 とかにするのが普通だわな。それがベストかどうかはともかく。
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件名 Re: 「彷徨う虹」伝えたい / 「I wish I could be with you」I/calu
投稿日 : 2010/05/12 02:47
投稿者 calu
参照先
JUNさん

感想をいただきとても嬉しいデス。有難うございます。

>そしてこの語彙を以てゲロ甘なんぞ書かれた日には僕の居場所がなくなるので勘弁してくださいw
それは絶対に無いです。とてもではないですが、私にはJUNさんのような甘い幸せを
紡げそうにはありません。でもいつかは書きたいですね。「彷徨う虹」が終局を迎えた後には。

引き続き物語は揺れていきますが、次作も読んで頂けましたら有り難いです。
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件名 Re: 「彷徨う虹」伝えたい / 「I wish I could be with you」I/calu
投稿日 : 2010/05/12 02:29
投稿者 calu
参照先
tambさん

本作も公開頂き有難うございました。
このクールは原作で申しますと『男の戦い』からシンジのサルベージまでを予定している
のですが、当初三部作を予定しておりましたところ、一作目をこんなとこで切った(爆)為、
四話構成になる予定です。いずれにしましても『男の戦い』は、個人的にとても
好きなエピソードですので、頑張って書いて参りますので引き続き宜しくお願いいたします。

>そんな中、ついに登場した長門マキ。
ついに書いちゃいました…なんと大それた事を(^^;;;)。だってファンなんですもの。
でも原作のイメージを崩さないように必死です(笑)。

>紹介文を、ついにマキさんに書いていただききまし
たのでございます!
秘話を読む限り、ミキは私を完全に無視していたようだ。嗚呼orz

>さて、流れもあるんで人称の話をちょっと。
何も考えずに感覚だけで書いておりますので(汗)とても勉強になります。

> そして綾波だ。
最初ここは『レイ』にしておりましたので、tambさんの指摘にドキッとしました。
最終的にこの短いセンテンスだけ若干口語調に振ったことから、『綾波』にした次第ですが、
鋭いご指摘を有難うございました。
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件名 Re: 「彷徨う虹」伝えたい / 「I wish I could be with you」I/calu
投稿日 : 2010/05/11 21:24
投稿者 JUN
参照先
 caluさんの作品を読むたびに自分の語彙の少なさに愕然とするのですがw
 シンジの側に寄り添うレイは健気だし、マキちゃんはかわいい。
 それだけに払拭できないイタい予感がチクチクします。
 一介の読者がとやかく言うのもアレですが、ハッピーエンドを希望します。
 そしてこの語彙を以てゲロ甘なんぞ書かれた日には僕の居場所がなくなるので勘弁してくださいw
 次作、お待ちしています。
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