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僕とアイツと、ご主人様。
件名 | : Re: 僕とアイツと、ご主人様。 |
投稿日 | : 2012/02/10 23:48 |
投稿者 | : くろねこ |
参照先 | : |
<タン塩さん
ありがとうございます(*´ω`*)
あぁ、猫の色まで考えてませんでした(笑)無意識に黒猫で考えてた気も・・・。
この二人には素朴な三毛猫とか似合いそう。
<tambさん
猫が八匹もいたんですか!?凄いですね・・・!
私の家にも前野良猫たちが住み着いていて、六匹はいたんじゃないかな。
私は猫を飼っているので、tambさんに共感。自由気ままな生きもの。
今回の話では、とにかく嫉妬される碇くんが書きたくて(笑)チビに頑張ってもらいました。
チビくん、レイに負けない可愛い彼女探せよ。(ぉぃ
ありがとうございます(*´ω`*)
あぁ、猫の色まで考えてませんでした(笑)無意識に黒猫で考えてた気も・・・。
この二人には素朴な三毛猫とか似合いそう。
<tambさん
猫が八匹もいたんですか!?凄いですね・・・!
私の家にも前野良猫たちが住み着いていて、六匹はいたんじゃないかな。
私は猫を飼っているので、tambさんに共感。自由気ままな生きもの。
今回の話では、とにかく嫉妬される碇くんが書きたくて(笑)チビに頑張ってもらいました。
チビくん、レイに負けない可愛い彼女探せよ。(ぉぃ
件名 | : Re: 僕とアイツと、ご主人様。 |
投稿日 | : 2012/02/08 22:31 |
投稿者 | : tamb |
参照先 | : |
前にも書いたような気がするけれど、もうどこに書いたかわからないので。
かつてうちには、瞬間最大で猫が八匹いた。
簡単に書くと、まずノラの仔猫が、誰かからもらってきたとかでなくなんとなくやってきて、
居着いた。雄。彼はやがて彼女を連れてきた。ボクの彼女です。よろしくね。にゃん。
彼女もうちに住むことになり、やがて仔を産む。というようなプロセスで。
さすがに八匹ともなると収拾がつかない。イメージとしてはまさに足の踏み場もないといっ
た感じだった。それぞれの名前を呼ぶと返事をしたりやって来たりするし、性格が違うのも面
白かったけど、餌代もバカにならないので次々と里子に出した。
それからも寿命が来たり交通事故に遭ったりで、今は誰もいない。最後までいたのは「彼女」
だった。
猫というのは自由気ままな甘えん坊で、いつもは勝手にその辺で寝っ転がったり冒険に出て
大怪我して帰ってきたり喧嘩して勝ったり負けたりしてるけど、こっちが本読んだり勉強した
りしてると甘えに来たりする。放置すると怒る。こっちの都合は、たぶん考えてない。だって
猫だから。パソコンの電源を得意げに長押ししたりとかする。
男と女と猫という関係はなかなか難しい。女の子が猫と一緒に住んでいて、男の子が女の子
の部屋に行って猫と遊んでいると女の子が怒る。あたしとも遊んでよ。にゃん。
女の子と遊ぶと猫が介入してくる。膝の上に乗る。爪を立てる。にゃお。
みんなで遊べればいいのだけれど。
チビにも彼女ができると、碇くんの気持ちがわかるようになるかもね。
かつてうちには、瞬間最大で猫が八匹いた。
簡単に書くと、まずノラの仔猫が、誰かからもらってきたとかでなくなんとなくやってきて、
居着いた。雄。彼はやがて彼女を連れてきた。ボクの彼女です。よろしくね。にゃん。
彼女もうちに住むことになり、やがて仔を産む。というようなプロセスで。
さすがに八匹ともなると収拾がつかない。イメージとしてはまさに足の踏み場もないといっ
た感じだった。それぞれの名前を呼ぶと返事をしたりやって来たりするし、性格が違うのも面
白かったけど、餌代もバカにならないので次々と里子に出した。
それからも寿命が来たり交通事故に遭ったりで、今は誰もいない。最後までいたのは「彼女」
だった。
猫というのは自由気ままな甘えん坊で、いつもは勝手にその辺で寝っ転がったり冒険に出て
大怪我して帰ってきたり喧嘩して勝ったり負けたりしてるけど、こっちが本読んだり勉強した
りしてると甘えに来たりする。放置すると怒る。こっちの都合は、たぶん考えてない。だって
猫だから。パソコンの電源を得意げに長押ししたりとかする。
男と女と猫という関係はなかなか難しい。女の子が猫と一緒に住んでいて、男の子が女の子
の部屋に行って猫と遊んでいると女の子が怒る。あたしとも遊んでよ。にゃん。
女の子と遊ぶと猫が介入してくる。膝の上に乗る。爪を立てる。にゃお。
みんなで遊べればいいのだけれど。
チビにも彼女ができると、碇くんの気持ちがわかるようになるかもね。
件名 | : Re: 僕とアイツと、ご主人様。 |
投稿日 | : 2012/02/06 23:07 |
投稿者 | : タン塩 |
参照先 | : |
かわいい(*^ω^*)やはりチビは黒猫でしょうか?
黒い子猫がフミフミ言ってる絵柄をイメージしました。
黒い子猫がフミフミ言ってる絵柄をイメージしました。
“ガチャッ……”
「ただいまー。」
ご主人の声が、玄関から聞こえて僕は目を覚ました。
パタパタと近づいてくるスリッパの音。
「チビー。」
僕の名前が優しく呼ばれる。だから僕は、“おかえり”とご主人にすり寄る。
「ニャー…」
「遅くなってごめんね。お腹すいたでしょ。」
なでなで。白くてほっそりした、でも柔らかい手で頭を撫でられる。
でも、ご主人。僕は『お腹すいた』じゃなくて『おかえり』って言ったんだよ。
左肩にかけていた鞄をソファーに置いて、右手に持った白いビニール袋はそのままに、ご主人はキッチンへと向かった。
僕も、もちろんついていく。
「チビ、はい。どーぞ。」
コトン……
マットの上に置かれたごはん。あぁ、いいニオイ。
いただきます、と言って僕はごはんを食べる。
「今日はね、碇くんが来てくれるんだよ。」
「だから、お利口にしててね。」
もぐもぐと口を動かしながら、ご主人の声を耳に入れる。
どうやら今日はお客様が来るみたい。『碇くん』という人は、よくこの家に来る。僕は、実はあんまり好きじゃないんだ。これは、ご主人には内緒。
だって他の友達とは違う、なにやら特別な人らしい。僕には違いが分からないけど。
とりあえず、お利口にしておけ、ということだ。
「じゃあ、ちょっとシャワー……」
独り言のようにつぶやいて、ご主人は今度はお風呂場へと行ってしまった。
ぽつり、なんだか取り残された気持ち。僕は半分になったごはんを一瞥して、リビングへと向かうことにした。
窓から、ちょうど綺麗な夕日が見えて、僕はさよなら、と太陽さんにあいさつをした。
“ガチャッ……”
「お邪魔します。」
また、玄関から声。
トントンと、乾いた足音。僕に、近づいてくる。
「綾波ー?勝手に上がっちゃったよー?」
ご主人とは違う、力強くドアを開ける音に僕はたまらず飛び上がる。
もう少し、静かにしてよ。
「あ、こんばんは、チビ。」
ソファーで丸くなっていた僕に気づいた『碇くん』が、あいさつをしてきた。
チラッと睨んで、目を閉じた。
さっき驚かせた仕返しさ。
「あいかわらず、冷たいなー。」
ははは、と柔らかく笑う、『碇くん』。
横で、軽くソファーが沈む。僕に無断で座りやがったな、この。
「綾波はお風呂かな?」
そうだよ、ご主人は今シャワー中。
僕はシャワーが嫌いだけど、ご主人は好きみたい。人間って不思議。
「じゃあ、ちょっと待ってる間遊ぼうよ。」
見てみて、と。
目の前に出された、猫じゃらし。フリふり、僕を誘惑する。
やだよ、お前となんか遊びたくないもん。ご主人じゃなきゃやだ。
「ほれほれ……」
フリふり……揺れる猫じゃらし。
からだがムズムズしてきた。
我慢できずに、僕はそれに飛び掛かる。
ひょいっと、寸でのところでかわされる。ムカつく~~……
「あはは、可愛いなぁ……」
右手に猫じゃらしを持ったまま、『碇くん』が笑った。
そして、僕の喉を撫でた。
ご主人とは違った、大きくてゴツゴツした手。
あったかくて、気持ちいい。
こいつの事はあんまり好きじゃない。だって、こいつが来るとご主人が僕を見てくれないから。
でも僕は、こいつの手が大好き。もしかしてご主人も、こいつの手が気に入ったのかな。
「碇くん。」
「あ、綾波、お邪魔してるよ。」
「ごめんなさい、私シャワー浴びてて……」
「いいよいいよ、僕もちょっとコイツと遊んでてさ。」
僕のことをコイツと呼ぶな。偉そうなヤツだな……。
「あ、そうなの……。チビ、よかったわね。」
よくなんかないけど。ご主人が優しく撫でてくれたから、僕は“うん”と返事をした。
それから、ご主人と『碇くん』はご飯を食べて、リビングでくつろいでいた。
二人とも、お喋りとかテレビに夢中で、僕にかまってくれない。
仕方ないさ、だって僕、猫だから。たまには気を使ってあげないとね。
カーテンを頭で押し上げて、窓の外を見てみる。ベランダの柵の向こうに、街の光が鮮やかに見えた。
ちょっと上を見てみると、綺麗なお月さまが見えたから、僕は“こんばんは”と挨拶をする。
星が、キラキラしてて、綺麗だった。
「じ、じゃあ、もう寝ようか……」
「うん……」
なぜか、『碇くん』はこの家に泊まる。
ご主人は、男の人を泊めないのに。変なの。特別な人だからかな。
もう僕も眠くなってたから、ちょうど良かった。
寝室に向かう二人に、ついていく。なぜかいつも追い出されちゃうから、今日はこっそりと。
“パタン……”
ご主人の部屋。リビングより、ちょっと物が多い。
僕は床に置いてある本やクッションをよけながら歩く。
“チュ……”
不意に聞こえた、微かな音。
僕は目を上げる。
ご主人と『碇くん』が、鼻をくっつけていた。何やってんだろ。
そっと、『碇くん』の腕がご主人の腰にまわる。ぎょっとした。
おい、僕のご主人だぞ!
「あ……」
小さく漏れたご主人の声に反応するように、またヤツは腕に力を加えた。
ご主人は、それに応えるようにヤツの首に腕をまわした。
幸せそう、だと思った。
人間の気持ちなんて、よく分かんないんだけど。なんとなく、幸せなんだろうな、っと思った。
“ドサッ……”
不意にベッドに倒れこむ二人。僕は急な音にびっくり。なんだなんだ?
「ん……」
「あやなみ……」
耳に届くご主人の声。そして今まで聞いたことのない、『碇くん』の低く、かすれた声。
おい、ご主人が苦しがってるんじゃないか!どいてやれよ、アホ!
僕は思いっきり『碇くん』を睨みつけた。
……と。
目があった。やばい、付いて来たの、ばれちゃった。
「…………」
びっくりしたような、ヤツの顔。ざまあ見ろ。
ふふん、と僕はひげを動かす。ヤツは動かない。
今度はご主人も僕に気づいたみたい。
“一緒に寝ようよ”と鳴いてみる。だって、いつもいっしょに寝てるから。
ご主人はいい匂いがして、大好き。
『碇くん』にはもったいない。
「あ……チビ……なんで……?」
「ついて来ちゃったのかな。」
「いつも、一緒に寝てるから……ぁっ……」
「今日は僕と、だから。」
「や……シンジ……」
僕を無視して、しかもご主人に咬みつきやがった。許さない。
僕はひたすら『碇くん』を睨む。
……『シンジ』っていうのが、本当の名前なんだろうか?よく分からない。
「…………。」
「…? どうしたの、シンジ……」
「なんか…見られてるみたいでさ……」
「…………。」
『碇くん』か『シンジ』知らないけど、“みたい”じゃない。僕は“見てる”んだ。
睨んでるんだよ、お前の事!
少し鬱陶しそうに僕を見る目。こんな目をされたのは初めてだった。ますますムカつく。
「ちょっと待ってて……」
「?」
のそのそと起き上がる『シンジ』に、僕も、そしてご主人も不思議に思った。
「ニャッ……」
「お前はこっちで寝なさい。」
不意に持ち上げられて、そのままリビングへ連れて行かれる。
おい、放せよ!
バタバタ暴れてみるけど、効果はなかった。
「今日はレイを僕にちょうだい。」
ドアを閉められる直前、聞こえた小さな声。
トントンと足音が遠ざかって。
バタンと、ご主人の部屋のドアが閉まる音がした。
呆気にとられる、僕。
――――――今日は、レイを僕にちょうだい。
さっきのヤツの言葉を思い返す。ぐるぐるグルグル頭を回って。
理解するのに、少し時間がかかった。
次にこみあげて来たのは、怒り。そして嫉妬というやつ。
あげないよ、僕のご主人様なのに!
こうしてまた、ヤツが嫌いな理由が一つ、増えた。