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ふたりでクリスマス
件名 | : Re: ふたりでクリスマス |
投稿日 | : 2013/12/29 20:55 |
投稿者 | : tamb |
参照先 | : |
本文中の言葉を借りれば「破壊的」。
これほどの破壊力を持った作品を読むのはいつ以来だろうか。ちょっと思い出せないく
らい破壊的。
どこがどう破壊的かというと、たとえば温かく柔らかなとか色々あるんだけど、どこが
どうというより文章そのものが醸し出すゲロ甘さが限度を超えているというべきなのでは
ないだろうか。ここはちょっと、みたいな無用なためらいがない。それがいい。
そしてここでミニスカサンタが出現したのだった。うおお。
> ばっちり目に焼き付けた僕は悪くない。
シンジ君、断言しよう。君は悪くない。全くもって悪くない。むしろ焼き付けなかった
ら万死に値すると言える。完全に正しい行為だ。
> 聞かないでほしい。
聞きたいです(爆)。
これほどの破壊力を持った作品を読むのはいつ以来だろうか。ちょっと思い出せないく
らい破壊的。
どこがどう破壊的かというと、たとえば温かく柔らかなとか色々あるんだけど、どこが
どうというより文章そのものが醸し出すゲロ甘さが限度を超えているというべきなのでは
ないだろうか。ここはちょっと、みたいな無用なためらいがない。それがいい。
そしてここでミニスカサンタが出現したのだった。うおお。
> ばっちり目に焼き付けた僕は悪くない。
シンジ君、断言しよう。君は悪くない。全くもって悪くない。むしろ焼き付けなかった
ら万死に値すると言える。完全に正しい行為だ。
> 聞かないでほしい。
聞きたいです(爆)。
件名 | : Re: ふたりでクリスマス |
投稿日 | : 2013/12/28 14:15 |
投稿者 | : calu |
参照先 | : |
くろねこさん
問答無用のゲロ甘ですねー。
年末モードで疲弊した心が癒されます。
おまけ以降の妄想膨張も非常によろしいかと(笑)。次作も絵と併せて楽しみですね。
問答無用のゲロ甘ですねー。
年末モードで疲弊した心が癒されます。
おまけ以降の妄想膨張も非常によろしいかと(笑)。次作も絵と併せて楽しみですね。
件名 | : Re: ふたりでクリスマス |
投稿日 | : 2013/12/25 00:20 |
投稿者 | : くろねこ |
参照先 | : |
■史燕さん
はじめまして!くろねこです、よろしくですー。
甘さぶっこみました。「サンタがおねだりしてどうすんだ」とか思いながら…←
もっと、甘く、したいです。
はじめまして!くろねこです、よろしくですー。
甘さぶっこみました。「サンタがおねだりしてどうすんだ」とか思いながら…←
もっと、甘く、したいです。
件名 | : Re: ふたりでクリスマス |
投稿日 | : 2013/12/25 00:16 |
投稿者 | : 史燕 |
参照先 | : |
〇くろねこさん
はじめまして
最近お世話になり始めました史燕と申します。
よろしくおねがいします。
>「わがまま、言ってもいい?」
>「…いいよ」
>「だっこ…」
甘い、めっさ甘い。こんな風に描けるようになりたい(切実)
ただただ「すごいなあ」と思うばかりであります。
はじめまして
最近お世話になり始めました史燕と申します。
よろしくおねがいします。
>「わがまま、言ってもいい?」
>「…いいよ」
>「だっこ…」
甘い、めっさ甘い。こんな風に描けるようになりたい(切実)
ただただ「すごいなあ」と思うばかりであります。
透き通った声が僕を呼び、動かしていた包丁を休めた。どうしたの、と振り返る。
「碇くん、今日はクリスマスね」
彼女にしては珍しく、どこか浮き立ったような声。
でもそれも素直な彼女のようで、僕は密かに微笑んだ。
「そうだね、今夜はちょっと豪華なご飯にするつもりだよ。あ、肉は抜いてあるからね」
「そう」
彼女の返事を背中で聞きながら、コンロに火をつけた。鍋の様子を見ながら、手際良くサラダの準備をする。
「碇くん」
「なぁに綾波」
普段あまり料理の途中で喋りかけたりしない彼女なのだが(曰く邪魔をしたくないというのと、僕の後ろ姿を見るのが好きらしい)今日はよく話かけてくる。
クリスマスだから気分が高揚してるのだろうか。
そんな子供じみたところも可愛いと思ってしまうのを欲目というのだろう。だが仕方ない。
「今日は二人きり?」
「ん、そうだね。ミサトさんはNERVの人たちと飲みに行ってるし、アスカも今日はカヲルくんの家じゃないかな」
「そう」
「……みんなと過ごしたかった?」
これは少し狭い質問だったと、言った後に思った。彼女は僕にこんなことを言わせたくて聞いてきたわけじゃあないだろう。慌ててごめんという前に、背中に温かく柔らかな感触が押し付けらけた。
「違うの。碇くんと一緒ならそれでいい。ふたりが、嬉しい」
僕のシャツに顔を押し付けているため、くぐもって若干聞き取りにくい声だったが、僕の頬を染めさせるには十分すぎた。うん、わかってる、ごめんね。と僕も呟いてコンロの火を止めてから彼女をそっと抱きしめた。
「今日はクリスマスなの」
「うん、そうだね」
ふむ、と一瞬考えるような顔をした彼女だったが、次の瞬間にはほんのりと頬を染めてこう言い放った。
「碇くん、私と“ほわいとくりすます”しましょう」
「うん………うん!?」
意味が分からなかった。ホワイトクリスマスを“する”とはどういうことなのだろう。そもそもしようと思ってもここは常夏なのだから雪など降らない。
「いや、綾波それはどう……?」
「? 葛城三佐は、碇くんが喜ぶって……」
ミサトのニヤニヤ笑いが頭に浮かび、そして思考があらぬ方向へ飛んだ。ホワイトクリスマスってまさか……
「あの、綾波。その意味わかってる?」
「………白い……」
期待するように微笑んでいた顔が、だんだんと困ったように変化していくのをみて、僕は同居人に悪態をついた。頼むから彼女に変なことを吹きこまないでくれ、こんなに純粋なのだから!
「綾波、ホワイトクリスマスはね、雪が降ったクリスマスの事を言うんだ。だから“する”は日本語がおかしいよ」
「そうなの……私間違えたのね……」
「いや、いいんだ。日本語は難しいんだ」
困り顔を通り越して泣きそうになる彼女を見ていられなくて、僕はよく分からないフォローをしてしまった。僕は悪くない。もちろん彼女も。悪いのは何もかも同居人のせいだ。もし間違って僕がその言葉の意味通りに解釈して綾波に飛びついていたらどうするのだ。彼女は驚いて泣き出すかもしてないではないか。
「さ、綾波、もうすぐ料理できるから待ってて」
「わかった」
■□■□■□■□■□■
「ごちそうさまでした」
「はい、お粗末さまでした」
もともと量は少な目に作っておいたのだが、彼女は綺麗に食べてくれた。碇くんのご飯はいつもおいしい、と言いながら食器を洗う彼女の後ろ姿を眺める。(片付けは彼女がやると言い張った)
エプロンをつけて台所にたつ彼女は、やはりお母さんのようであり若い奥さんのようである。もっとずっとこんな姿を見ていたいな、と思ったところで我に返り、考えるのをやめた。なんだか気恥ずかしかった。
「碇くん、ケーキ」
ひとしきり仕事が終わり、今度はテーブルにケーキを置く彼女。前に食べた苺のケーキが気に入り、今回も苺の乗ったものにしたのだった。早くしましょ、と言いたげな瞳も、やっぱり苺の色だった。
「あ、待って……」
「どうしたの?」
ケーキを切り分け、砂糖でできたサンタを彼女の皿に置いてあげたとき、思い出したように綾波は立ち上がった。僕の声には返事をせず、慌ててアスカの部屋へ向かう。何故、アスカの部屋に入ったのかは謎だったが、数分後に出てきた彼女の姿を見たときにその謎は解かれるのだった。
そして数分後。
「碇くん、見て」
思わず唾を飲み込んだ。サンタ服だった。赤い服が青い髪と白い肌によく映える。ミニスカートからのびた脚が眩しい。世の中にこんなに可愛いサンタがいるのだろうか。否、いる。現に今、ここに、だ。
「あ……あ……」
「変…?」
僕のマヌケ面を見て、彼女が心配そうな顔をする。破壊的だった。
「すごく、かわいい」
「……そう」
馬鹿な僕の返事に満足したのか、綺麗に笑う。
そのまま近づいてきた。
「今日はクリスマスなの」
「そうだね」
「アスカに、借りたの」
「そうだったんだ」
「わがまま、言ってもいい?」
「…いいよ」
「だっこ…」
彼女が言い終わる前に抱きしめていた。きつくきつく。消えてしまわないように。はふ、と彼女が生暖かい溜息をついた。あるいは苦しかったのかもしれない。少しだけ力を緩めたが、離しはしなかった。
「大好き」
胸から聞こえたこの声もやはり、くぐもった声だった。愛しさがこみ上げる。
「愛してる」
本当はこんな言葉を軽々しく言ってはいけないように思うが、この愛情を伝える術は他に思いつかなかった。そのまま彼女の顎に手をかけ、柔らかな唇をひとつ啄む。ここから僕の思いが伝わればいいのに、と、そんなことを思った。
彼女が背中に回した腕は細く弱弱しく、けれどとても安心して心地良かった。
「メリークリスマス」
ぽつり、誰に言うでもなく呟いた。
■□■□■□■□■□■
(おまけ)
「あ、碇くん」
「なぁに、綾波」
ぽやんとした空気に飲まれた僕は呆けたように応える。僕を抱いていた腕はするすると名残惜しそうに離れた。
「あのね、アスカからもう一つ貰ったの。これは新品だけど…」
「ん?どれ?」
見せてみてよ、という僕の目を覗き込んで、何故かまた赤くなる彼女を見て、なんだか嫌な予感がした。
白い腕が、スカートの裾を掴む。そのままゆっくり持ち上げた。
「アスカが選んでくれたの。赤くてね、リボンがふりふりしてて……」
「だ、ダメだよあやなみぃ!!」
口ではダメと言っておきながら、ばっちり目に焼き付けた僕は悪くない。もちろん、彼女も悪くない。アスカがいけないんだ。
この後どうなったかなんて、聞かないでほしい。