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誕生日プレゼント
件名 | : Re: 誕生日プレゼント |
投稿日 | : 2017/09/24 16:14 |
投稿者 | : タン塩 |
参照先 | : |
なんとも言えないこのかゆみがたまらないですね!
史燕さんも何処さんもご馳走さまでした♪
史燕さんも何処さんもご馳走さまでした♪
件名 | : Re: 誕生日プレゼント |
投稿日 | : 2017/09/19 23:38 |
投稿者 | : 史燕 |
参照先 | : |
○tambさん
感想ありがとうございます。
»展開に余りに無理が
やっぱりそう思います?(苦笑)
そりゃあ、レイの勘違いを全力でふざけた結果ですので……。
シンジ君はいつも被害者。
それでもなお「らしい」のでしたら、それでいいかなあと思います。
感想ありがとうございます。
»展開に余りに無理が
やっぱりそう思います?(苦笑)
そりゃあ、レイの勘違いを全力でふざけた結果ですので……。
シンジ君はいつも被害者。
それでもなお「らしい」のでしたら、それでいいかなあと思います。
件名 | : Re: 誕生日プレゼント |
投稿日 | : 2017/09/19 23:12 |
投稿者 | : tamb |
参照先 | : |
展開に余りに無理が(^_^;)。夢オチかなんかかと思った(笑)。あるいはサードインパクトの真っただ中か。願いを形にした、だからね。でも、いずれにしてもそれらしいのがすごい。
とにかく2017年にはシンジ君たちは16だということに驚愕。
何処さんの話のレスは何処さんの元ネタ読んでからー。古い方から読めば良かった。
しかしなんかエヴァ小説っていいね(笑)
とにかく2017年にはシンジ君たちは16だということに驚愕。
何処さんの話のレスは何処さんの元ネタ読んでからー。古い方から読めば良かった。
しかしなんかエヴァ小説っていいね(笑)
件名 | : Re: 誕生日プレゼント |
投稿日 | : 2017/06/11 09:59 |
投稿者 | : 史燕 |
参照先 | : |
○何処さん
わざわざ作品の投下ありがとうございます。
とてもおもしろく読ませていただきました。
カヲル君のウエディングドレスは予想外でしたけど。
わざわざ作品の投下ありがとうございます。
とてもおもしろく読ませていただきました。
カヲル君のウエディングドレスは予想外でしたけど。
件名 | : Re: 誕生日プレゼント |
投稿日 | : 2017/06/11 08:03 |
投稿者 | : 何処 |
参照先 | : |
再び帰って来たやっぱりワンコが好きがっくり!!(やっぱりわんこが好き番外編)
『…シンジ…』
『…父さん…』
“BGM:言葉にならない”
『…何故だ?』
『…他に…どうしようも無くて…』
『…そうか…』
『まさかこんな…いや、違う…判ってた…嫌な予感はしてたんだ、あの手紙が来た時から…
どうせ裏が有る、ろくな事にならないって…そんなの判ってたのに…認めたくなかった…怖くて…そう、又…いつかは…こうなるんじゃないか…そう…思ってはいたんだ、でも…』
らーらーら♪ららーらーらら♪
『結果、お前は来た。お前自身が望んで。』
『こんな事僕が望んでる訳無いだろ!』
らーらーら♪ららーらーらら♪
『…お前には失望した。』
『!何他人事みたいに言ってるんだ父さん!大体父さんだって判って…た…はず…判ってた?そうだよ、だって父さんが…!?ま、まさか…まさか父さん…』
らーらーら♪ららーらーらら♪ことーばにーならなーい♪
“BGM終了”
『シンジ。
…お前の選んだ道だ、お前が責任を取れ。』
『何言い出すんだ父さん!こんなの出来っこ無いよ!』
『お前には失望した。』
『又かよ!?いい加減ふざけないでよ父さん!やっぱり知ってたんだろ今回も!今度こそ父さんに失望したよ!』
『シンジ、もう一度言う。お前の選んだ道だ、お前が責任を取れ』
『出来る訳無いだろ!』
『…私を裏切る気か…』
『!何を言うんだ父さん!裏切り?僕が父さんの何を裏切ったんだ!大体こんなの絶対無理だよ!』
『ふっ…変わらないな、二言目には“無理”か…お前には失望した…』
『だから何でだよ!どう考えたって当然だろ!こんなの絶対無理に決まってるじゃないか!』
『『『見つけた。』』』
『どひいっ?!』
『…酷いわシンジぃ』『…私達見るなり』『…逃げ出すなんて思わなかった…』
『う"』
『『『…で、碇君、結論は出ましたか?』』』
『う"う"っ"』
『…ねぇシンジぃ、あんたさぁ』『…まさか綾波さんだけが』『…ウェディングドレスって思ってた訳?』
『い、いやあの、お、落ち着いてアスカ、目が笑ってないよ霧島さん、て言うか山岸さん、笑顔が超怖いんですけど…』
『…ねぇシンジぃ、』『…似合わないかな?』『…私達のウェディングドレス?』
『い、いやあのその、と、と、とても良くお似合いで綺麗で皆さんとっても御美しいです!』
『…私は?』
『!?い、いや綾波も凄い綺麗だしとっても可愛くて素敵だよ!』
『下手くそめ、もっと巧く言えシンジ。』
『と、父さん!?いくら何でもその台詞は無いんじゃない!?』
『…なら何が不満なの?』
『なかなか出来ないわよ?』
『私達美少女との結婚式なんて』
『い…いえ霧島さん、自分を美少女って言い切るのは私流石に…』
『い、いや山岸さん、アスカも霧島さんも綾波も皆確かに美少女だよ!綺麗だし可愛いよ、そ、そりゃ僕も嬉しいよ、嬉しいけどさ…これはやっぱり…』
『『『『何か問題でも?』』』』
『…大問題ぢゃないかな…』
『碇君…』『シンジぃ』『シンジ君』『碇…君…』
『『『『…私達の祝福が受けられないとでも?』』』 』
『あわわわわ……に…逃げなきゃ、逃げなきゃ駄目だ…』
『良かったな、シンジ。こんな美少女達に祝福されて。』
『意味解んないよ父さん!皆も笑ってないで止めてよ!』
『おめでとう(ニヤニヤ)』『おめでとう…プッ!』『クスクス…おめでとう』『おめで…ププッ、おめでとう』『お・め・で・と・う』『おめでとう、シンジ君』『両手に花どころじゃないな。おめでとう』『おめでとう、ラッキーボーイ』
『?!さ…さては…さては楽しんでるね皆!』
『『『『『『ん~?何の事かな~?』』』』』』
『碇君…』『シンジぃ』『シンジ君』『碇…君…』
『う゛っっ?…はっ…はひっ!』
『『『『…逃げるの?』』』』
『ひいぃ…た、助けて…誰か助けて、助け、助けてよ、僕を助けてよ!』
『呼んだかい?碇シンジ君』
『カヲル君!!…って…
あのさ…
その…
…一応形式上聞くけど…
その格好…何?』
『見ての通りウェディングドレスだよ。リリンの生み出した文明は素晴らしいね。人体の美をより際立たせる人生の門出に相応しい祝福だ、ほら、伝統に乗っ取りガーターベルトもこの通り』
『頼むから止めて。』
『今更なーに言ってんの馬鹿シンジ!ほーら、』
『私達も皆お揃いで』
『ガ、ガーターを…ううっ、は、恥ずかしい…』
『履いてるの。ベルトで吊って。』
『わわわわ!ふ、ふ、太股出さないで!見せるのは不味いよ皆!』
『ほらほらシンジ君、僕も。』
『…あのさ…
太股だすのは不味いよカヲル君、皆と違う意味で。
だから何度も見せなくて良いから。て言うか、対抗しなくて良いから。』
ーーー
『…なあ碇、赤木君や伊吹君はまだしも、葛城君は今回おとなしいな?』
『…未婚でウェディングドレスをこの年で…と断られた。』
『成る程。』
ーーー
『さ、行くわよ!』
『“それが君の運命なんだ、碇シンジ君。”ってどう?似てた?』
『素敵なチャペル…夢みたい…』
『?碇君、どうしたの?』
『大丈夫だよ碇君、この後は男子お楽しみの伝統、ガーター外しが君を待っているんだから。』
『へ?…伝統?』
ーーー
『…良かったな…シンジ…』
『つくづく不器用な男だなお前と言う奴は』
『…しかし誕生日祝いがこれか…』
『結構無茶苦茶だなこの人』
『私は知ってた。』
『でも流石に可哀想。』
『…息子いぢりも程々にしないと縁切られますよ…』
『問題無い、シンジの度量と決断力が有れば済む事だ。とっとと決めれば良いのに全く不甲斐無い。』
『碇、何を言っとる?』『…誰のせいだと…』『…お節介か』『他人事みたいに…』『他人事だからよ。』『止めたげてよぉ…』
ーーー
『そんな事出来っこ無いよ!』
『それが君の義務なんだ、碇シンジ君。』
『逃げるなぶゎかスィンズィ!』
『アハハ!ほらほらマユミ逃げない逃げない。』
『ガ、ガーターベルト碇君に口で外されるなんて聞いて無いですぅ!』
『?…伝統なのに?』
ガシャ!ぎゃいぎゃいガチャガチャ!
『他はともかくカヲル君のガーター外しは嫌だぁっ!』
『『『『それが本音か』』』』
『…よね…』
史燕さんへ
正直すまん。折角持ち上げて貰いながらこんなんで。真面目に筆滑った。
ついこっち方面に流れてもうた。ごみん。
http://www.youtube.com/watch?v=2A__DXODRe4
『…シンジ…』
『…父さん…』
“BGM:言葉にならない”
『…何故だ?』
『…他に…どうしようも無くて…』
『…そうか…』
『まさかこんな…いや、違う…判ってた…嫌な予感はしてたんだ、あの手紙が来た時から…
どうせ裏が有る、ろくな事にならないって…そんなの判ってたのに…認めたくなかった…怖くて…そう、又…いつかは…こうなるんじゃないか…そう…思ってはいたんだ、でも…』
らーらーら♪ららーらーらら♪
『結果、お前は来た。お前自身が望んで。』
『こんな事僕が望んでる訳無いだろ!』
らーらーら♪ららーらーらら♪
『…お前には失望した。』
『!何他人事みたいに言ってるんだ父さん!大体父さんだって判って…た…はず…判ってた?そうだよ、だって父さんが…!?ま、まさか…まさか父さん…』
らーらーら♪ららーらーらら♪ことーばにーならなーい♪
“BGM終了”
『シンジ。
…お前の選んだ道だ、お前が責任を取れ。』
『何言い出すんだ父さん!こんなの出来っこ無いよ!』
『お前には失望した。』
『又かよ!?いい加減ふざけないでよ父さん!やっぱり知ってたんだろ今回も!今度こそ父さんに失望したよ!』
『シンジ、もう一度言う。お前の選んだ道だ、お前が責任を取れ』
『出来る訳無いだろ!』
『…私を裏切る気か…』
『!何を言うんだ父さん!裏切り?僕が父さんの何を裏切ったんだ!大体こんなの絶対無理だよ!』
『ふっ…変わらないな、二言目には“無理”か…お前には失望した…』
『だから何でだよ!どう考えたって当然だろ!こんなの絶対無理に決まってるじゃないか!』
『『『見つけた。』』』
『どひいっ?!』
『…酷いわシンジぃ』『…私達見るなり』『…逃げ出すなんて思わなかった…』
『う"』
『『『…で、碇君、結論は出ましたか?』』』
『う"う"っ"』
『…ねぇシンジぃ、あんたさぁ』『…まさか綾波さんだけが』『…ウェディングドレスって思ってた訳?』
『い、いやあの、お、落ち着いてアスカ、目が笑ってないよ霧島さん、て言うか山岸さん、笑顔が超怖いんですけど…』
『…ねぇシンジぃ、』『…似合わないかな?』『…私達のウェディングドレス?』
『い、いやあのその、と、と、とても良くお似合いで綺麗で皆さんとっても御美しいです!』
『…私は?』
『!?い、いや綾波も凄い綺麗だしとっても可愛くて素敵だよ!』
『下手くそめ、もっと巧く言えシンジ。』
『と、父さん!?いくら何でもその台詞は無いんじゃない!?』
『…なら何が不満なの?』
『なかなか出来ないわよ?』
『私達美少女との結婚式なんて』
『い…いえ霧島さん、自分を美少女って言い切るのは私流石に…』
『い、いや山岸さん、アスカも霧島さんも綾波も皆確かに美少女だよ!綺麗だし可愛いよ、そ、そりゃ僕も嬉しいよ、嬉しいけどさ…これはやっぱり…』
『『『『何か問題でも?』』』』
『…大問題ぢゃないかな…』
『碇君…』『シンジぃ』『シンジ君』『碇…君…』
『『『『…私達の祝福が受けられないとでも?』』』 』
『あわわわわ……に…逃げなきゃ、逃げなきゃ駄目だ…』
『良かったな、シンジ。こんな美少女達に祝福されて。』
『意味解んないよ父さん!皆も笑ってないで止めてよ!』
『おめでとう(ニヤニヤ)』『おめでとう…プッ!』『クスクス…おめでとう』『おめで…ププッ、おめでとう』『お・め・で・と・う』『おめでとう、シンジ君』『両手に花どころじゃないな。おめでとう』『おめでとう、ラッキーボーイ』
『?!さ…さては…さては楽しんでるね皆!』
『『『『『『ん~?何の事かな~?』』』』』』
『碇君…』『シンジぃ』『シンジ君』『碇…君…』
『う゛っっ?…はっ…はひっ!』
『『『『…逃げるの?』』』』
『ひいぃ…た、助けて…誰か助けて、助け、助けてよ、僕を助けてよ!』
『呼んだかい?碇シンジ君』
『カヲル君!!…って…
あのさ…
その…
…一応形式上聞くけど…
その格好…何?』
『見ての通りウェディングドレスだよ。リリンの生み出した文明は素晴らしいね。人体の美をより際立たせる人生の門出に相応しい祝福だ、ほら、伝統に乗っ取りガーターベルトもこの通り』
『頼むから止めて。』
『今更なーに言ってんの馬鹿シンジ!ほーら、』
『私達も皆お揃いで』
『ガ、ガーターを…ううっ、は、恥ずかしい…』
『履いてるの。ベルトで吊って。』
『わわわわ!ふ、ふ、太股出さないで!見せるのは不味いよ皆!』
『ほらほらシンジ君、僕も。』
『…あのさ…
太股だすのは不味いよカヲル君、皆と違う意味で。
だから何度も見せなくて良いから。て言うか、対抗しなくて良いから。』
ーーー
『…なあ碇、赤木君や伊吹君はまだしも、葛城君は今回おとなしいな?』
『…未婚でウェディングドレスをこの年で…と断られた。』
『成る程。』
ーーー
『さ、行くわよ!』
『“それが君の運命なんだ、碇シンジ君。”ってどう?似てた?』
『素敵なチャペル…夢みたい…』
『?碇君、どうしたの?』
『大丈夫だよ碇君、この後は男子お楽しみの伝統、ガーター外しが君を待っているんだから。』
『へ?…伝統?』
ーーー
『…良かったな…シンジ…』
『つくづく不器用な男だなお前と言う奴は』
『…しかし誕生日祝いがこれか…』
『結構無茶苦茶だなこの人』
『私は知ってた。』
『でも流石に可哀想。』
『…息子いぢりも程々にしないと縁切られますよ…』
『問題無い、シンジの度量と決断力が有れば済む事だ。とっとと決めれば良いのに全く不甲斐無い。』
『碇、何を言っとる?』『…誰のせいだと…』『…お節介か』『他人事みたいに…』『他人事だからよ。』『止めたげてよぉ…』
ーーー
『そんな事出来っこ無いよ!』
『それが君の義務なんだ、碇シンジ君。』
『逃げるなぶゎかスィンズィ!』
『アハハ!ほらほらマユミ逃げない逃げない。』
『ガ、ガーターベルト碇君に口で外されるなんて聞いて無いですぅ!』
『?…伝統なのに?』
ガシャ!ぎゃいぎゃいガチャガチャ!
『他はともかくカヲル君のガーター外しは嫌だぁっ!』
『『『『それが本音か』』』』
『…よね…』
史燕さんへ
正直すまん。折角持ち上げて貰いながらこんなんで。真面目に筆滑った。
ついこっち方面に流れてもうた。ごみん。
http://www.youtube.com/watch?v=2A__DXODRe4
Written by史燕
2017年6月。
僕らはいつの間にか高校生になって、第三新東京市での数々の出来事も過去のものになろうとしていた。
僕はサードインパクトの後いつの間にか元通りになった世界で、世界を滅ぼし、そして救った英雄ではなく、今日もまたどこにでもいるただの一般人として生活をしている。
結局、第三新東京市は都市としての機能を失い、その結果として、僕たちNERVの関係者はバラバラにそれぞれの道を歩き始めた。
僕は進学の都合もあり第二東京市に戻り、最近ではかつての仲間たちと連絡を取る事さえなくなっていた。
そんなある日のことだった。
「来い
ゲンドウ」
いつかどこかでみたような、それでいてなぜか懐かしい手紙が、父さんから届いた。
父さんとは数か月に一度顔を合わせるようになったけど、まだ少し距離感がつかめないでいる。
それでも、こんな形での呼び出しは、あの運命の日以来一度もなかった。
「ひとまず、行ってみようかな」
平日だけどね。
こっちの都合は考えてくれないのは、相変わらず。
それもそれで父さんらしいと思える程度には、僕も父さんのことを理解し始めたのかもしれない。
そして、僕は指定された日に再びこの、第三新東京市の土を踏みしめていた。
「シンちゃ~ん、お久しぶり」
お迎えはこれもいつかのように、ミサトさんの青いルノー。
「まさか、またN2に巻き込まれたりしませんよね」
何か作為的なものを感じて、思わず言ってしまった。
「じょーだんじゃないわ。その前に逃げ切ってやるんだから」
クラッチを入れながら、ミサトさんは言った。
なんというか、運転の方も相変わらずだった。
ところが行先は、NERV本部ではなかった。
「どこに行くんですか?」
「気になる? 大丈夫、いいところよ」
そう言ってはぐらかして、結局ミサトさんは最後まで教えてくれなかった。
「着いたわよ」
僕はミサトさんに連れられてきたのは、小さな小さな教会だった。
「えっ、ここですか?」
「そうよ、みんなあなたを待ってるわ」
ミサトさんに促されるままに、僕は教会の扉を開いた。
すると――
「「「「おめでとう」」」」
勢ぞろいしているNERVのみんなが、いきなり僕に祝いの言葉をかけてきた。
扉を開いた先には奥の祭壇へと続くヴァージンロード。
「さあ、行くぞ」
呆然としている僕の手を引いて、なぜか正装をした父さんがヴァージンロードを進んでいく。
「さて、片方の主役は登場したな。それでは、次はもう片方の主役の登場と行こうか」
なぜか祭壇の前にいた副司令が、戸惑う僕をよそに、当然のように話を進める。
そして、僕の前へもう一人の主役が姿を現した。
薄いヴェールに包まれた、特徴的な碧い髪。
僕の中でもっとも強く記憶に残っているプラグスーツとは、同じ色でありながら全く違う純白のドレス。
そして、僕の視線を掴まえて放さない、真紅の瞳。
そう、綾波レイだ。
「……碇君」
「久しぶりだね、綾波」
そう、ほんとうに久しぶりだ。
「なぜここにいるのか」とか「どうしてそんな姿なのか」とか、本来ならば口から飛び出す疑問の一切を消却して。
僕はただ、彼女に会えたことがうれしかった。
「……碇君、私、16歳になったの」
「うん、知ってるよ」
僕と同い年なのだから、知らないわけがない。
「……碇君、今日は何月何日?」
「え…っと、6月6日かな」
「……だから、私をもらって」
コクン、と首をかしげながらそう言う彼女に思わず「うん」と首を縦に振りそうになる。
「あの、綾波。僕は確かに16歳になったけど、結婚はできないんだよ?」
なにかいつも通り勘違いしてる――そして周囲はそれをなぜか止めていない――ことに気づきつつ、僕は理性を総動員して彼女に言った。
「……わかっているわ。でも、私を今日あなたの物にしてほしいの。それが、私からの誕生日プレゼント」
説明を、いや助けを求めて、周囲を見渡すが、誰も彼女を止めてくれそうにない。
そこで、この中で(悔しいけれど)一番彼女のことを理解しているであろう人物にして、おそらくはこの一連の騒動の元凶であるであろう人物――父さんに声をかけた。
「父さん!!」
「問題ない」
ダメだった。ある意味いつもどおりだったけど。
さすがに見かねたのか、副司令が説明をしてくれた。
「シンジ君」
「はい」
「これは、彼女が言い出した願いを碇が形にしたものなんだ。君と一緒になりたいというね」
「それは、わかりますけど」
続いてミサトさんが、言葉を発した。
「私たちは、幸せになってほしいのよ。レイにも、もちろんあなたにもね」
「もしそうだとしても、いくらなんでも急過ぎますよ」
「それは済まないと思っているわ。でも、私たちも形にしてあげたかったの。あくまで仮の、だけど」
ただのおふざけではない。
それが伝わってきた。
もちろん、結婚式なんてまだ僕たちには早い。
それは織り込み済みで、それでもこうして茶番じみたサプライズを僕の誕生日にしてくれたのだと思う。
「……碇君、ダメ?」
そう彼女に言われて、断ることができるはずもない。
「大人って、ずるいですね」
「それが、大人になるということだからな」
父さんが、珍しく微笑みながら、僕にそういった。
「それじゃ、神様に代わって、僕が証人を務めようか」
祭壇の奥からひょっこり、いつもとまるで変わらない気軽さで、カヲル君が姿を現した。
「カヲル君、どうしてそこに?」
「君のためなら、一肌脱ぐのは当たり前だろう?」
いつものように笑いながら、カヲル君はそう言ってのけた。
「神の使いが直々に証人をしてしまうとは、なんとも剛毅なものだな」
「それだけ、彼と彼女の幸せには価値があると思いませんか?」
「たしかに、君の言う通りだ」
こうして僕と綾波は、たくさんの証人たちの前で誓いを交わす。
彼女と僕がたとえ死が二人を分かつとも共に在るということを。
~~Fin~~