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contenerezza
件名 | : Re: contenerezza |
投稿日 | : 2021/05/12 21:24 |
投稿者 | : tamb |
参照先 | : |
レイらしい。少し無頓着なところも、寂しげなところも。
生きる意味なんてのは設定されてるもんじゃなくて見つけるもんなんだよ、ということなんですよ。本当の自分探しとか、自分がそこにいていい理由なんて、意味がない。今の自分が本当の自分だし、それは変わってゆく可能性を持ったものだし、逆に言ってそこにいてはいけない理由ってなんだよって話です。なりたい自分になるしかないのです。そこにいたけれはいればいい。
ま、こういう開き直りというか悟りにも近い境地に至るには何十年もかかるわけだが。ぶっちゃけもう今さらどうしようもないんでね(笑)。
だから、逢おうと思えばまた逢えるんですよ。
生きる意味なんてのは設定されてるもんじゃなくて見つけるもんなんだよ、ということなんですよ。本当の自分探しとか、自分がそこにいていい理由なんて、意味がない。今の自分が本当の自分だし、それは変わってゆく可能性を持ったものだし、逆に言ってそこにいてはいけない理由ってなんだよって話です。なりたい自分になるしかないのです。そこにいたけれはいればいい。
ま、こういう開き直りというか悟りにも近い境地に至るには何十年もかかるわけだが。ぶっちゃけもう今さらどうしようもないんでね(笑)。
だから、逢おうと思えばまた逢えるんですよ。
件名 | : Re: contenerezza |
投稿日 | : 2018/10/11 21:53 |
投稿者 | : 史燕 |
参照先 | : |
○ののさん
感想ありがとうございます。
――シンジにとっての日常、レイにとっての日常
――エヴァのあった日常、エヴァのない非日常
このあたりが発想の根底にあるのですが、全然書けてませんね(爆)
>なんにせよ、二人がまた会えるようになることを祈るばかりです。
別れた二人の道が再び交わることがあるのか、それは私にもわかりません。
ただ、生きているということは、歩き続けるということなので。
彼らの歩む道に意味があるのか、使命があるのか。
それさえも、今後彼らが歩んだ先に見つかるものなのだと思います。
感想ありがとうございます。
――シンジにとっての日常、レイにとっての日常
――エヴァのあった日常、エヴァのない非日常
このあたりが発想の根底にあるのですが、全然書けてませんね(爆)
>なんにせよ、二人がまた会えるようになることを祈るばかりです。
別れた二人の道が再び交わることがあるのか、それは私にもわかりません。
ただ、生きているということは、歩き続けるということなので。
彼らの歩む道に意味があるのか、使命があるのか。
それさえも、今後彼らが歩んだ先に見つかるものなのだと思います。
件名 | : Re: contenerezza |
投稿日 | : 2018/10/10 12:50 |
投稿者 | : のの |
参照先 | : |
拝読。
>レイとシンジで、それなりに違いが出せていればいいのですが。
より寂しい佇まいですね。
シンジはEOEを経て「日常に戻った」けれど、このレイからは「役割を失った」印象を強く受けました。
役割が最初からある人生、というのも、あまりいいものじゃないんだな、ということまで考えてしまいましたよ……。
若い頃はえてして自分の使命は何かなどと考えがちで、そういう意味ではレイもその呪縛から距離を置くことが大事で、やりたいようにやりゃいいのよ、と14歳のおじさんは思うのでした。
なんにせよ、二人がまた会えるようになることを祈るばかりです。
史燕さん、ありがとうございます。
>レイとシンジで、それなりに違いが出せていればいいのですが。
より寂しい佇まいですね。
シンジはEOEを経て「日常に戻った」けれど、このレイからは「役割を失った」印象を強く受けました。
役割が最初からある人生、というのも、あまりいいものじゃないんだな、ということまで考えてしまいましたよ……。
若い頃はえてして自分の使命は何かなどと考えがちで、そういう意味ではレイもその呪縛から距離を置くことが大事で、やりたいようにやりゃいいのよ、と14歳のおじさんは思うのでした。
なんにせよ、二人がまた会えるようになることを祈るばかりです。
史燕さん、ありがとうございます。
Written by史燕
カタリ、と音がした。
転がってきたのは何の変哲もない真っ白なカップ。
今までそれを戸棚に仕舞っていたことも忘れていたような、そんなカップだ。
だけど、そんなどこにでもあるようなカップが、彼女――綾波レイにどこか懐かしい、とてもあたたかな印象を与えた。
(どうして、かしら)
サードインパクトから数年が経ち、第三新東京市で過ごした日々も、遠い過去になりつつあった。
記憶という、自身の行動の記録を累積した集合の中から、必死にその理由を思い出そうとする。
「……わからない」
綾波レイという存在は、そもそも何かへの執着というものとは無縁だ。特に、三人目と呼ばれる彼女に、二人目と呼ばれる彼女から引き継がれて以来、それはいっそう顕著だった。
もう終わってしまった話だが、約束の日と呼ばれたその日まで、自身に課せられた使命を果たすために彼女は存在したのだ。
サードインパクトが終息し、自身の役割は終わった。
なぜ今も自分が存在しているのか、彼女自身にも答えは見つからない。
「……わからない」
使徒も、エヴァも無くなったこの世界で。
「……わからない」
世界が、運命が、彼女に何を求めているのか。
ただ一つ言えるのは、まごうことなき事実として、彼女もまた、あの日から再び始まったこの変わりのない日々の一部として、確かに存在しているということだ。
「……片づけないと」
目の前に転がったカップを、ひとまず手に取ってみる。
コトリ、とその奥からまた、同じ形をしたカップが転がり出てきた。
(……いったいどういう仕舞い方をしたのかしら)
以前片づけたのは間違いなく自分のはずなのだが、同じものが二つも戸棚の奥から転がり出てくるとは、まったくどうしたものか。おそらく引っ越しに際して色々なものを無頓着に仕舞ってしまった自分が悪いのだけど。
とりあえずそのカップを二つ横に並べてみる。
見れば見るほど、特徴がないのが特徴のようなそんなカップだ。
ところが、それが二つ並ぶとなぜか、胸にこみあげてくるものがあった。
「……この気持ち、なに」
懐かしいような、淋しいような、言い知れない想い。
「……だけど、嫌じゃない」
今まで一人暮らしを続けてきた自分が、二つもカップを並べる機会などあっただろうか。
そう訝しみながらも、二つのカップが並ぶ光景は、どこか見覚えがあった。
「……たしか、紅茶を淹れたんだったわ」
二つの白いカップから湯気を立てる琥珀色の液体。
それを彼が手に取り、同様に自分も口づけた。
――少し苦かったね。
たしか彼はそう言った。
そして自分はこう返したはずだ。
――でも、あたたかいわ。
そう言った自分に少し困ったような、申し訳ないような色を匂わせながら、それでも嬉しそうに、彼は微笑んだのだ。
「いかりくん」
思わずその名前を口にしていた。
傷つき苦しみながら、それでも最後にそんな苦しい世界を再び歩んでいくことを決意した、男の子の名前。
むしろどうして今まで忘れていたのか。
彼と自分との大切な思い出の1ページ。
そう、たしかに共有したのだ。
同じ香りを、同じ時間を、同じあたたかさを、このカップで。
「いかりくん」
彼とはもう、長い間会っていない。
彼とつないだ手のぬくもりも、今となっては思い出せない。
しかし、無味乾燥な日々の中で、薄れていく記憶の中で、彼の表情だけは、今も鮮明に思い出すことができる。
サードインパクトから数年が過ぎた。
NERVという組織も、もはや過去のものとなった。
今はまだ難しいけど。
それでもきっとまた会えるから。
「また、触れてもいい?」
記憶の中の彼に、そっと問いかけるのだ。