毎日が日曜日

Written by パッケラ


あしたはにちようび。

いかりはかせ・・・じゃなくて『ユイおかあさん』がきてくれるひ。
とてもたのしみ、きょうははやくねよう。



ユイおかあさんがきてくれた、しらないおとこのこといっしょに・・・。

「レイ、紹介するわね。息子のシンジよ。シンジ、レイと仲良くしてあげてね」

むすこ・・・ユイおかあさんのほんとうのこども・・・。

ズキン
いたい・・・むねがいたいよう・・。
むねをりょうてでおさえてたらめのまえにかおがあった。

「わぁ、かみがそらいろだ、きれーだねぇー」

「えっ!」

「さわってもいい}

「・・・・・うん・・・」

あたまをなでられる、さっきまでとちがってとてもいいきもち・・・

「おめめはまっかなんだ、ゆうひみたいだねー」

「ゆうひってなに?」

「ゆうひみたことないの」

コクン。

「ゆうがたのそらであかいろしてるの」

「そらってなに?」

「おひるはあおいろでゆうがたになるとあかいろになるんだよ」

よくわからないけどおとこのこはうれしそうにはなすし、ユイおかあさんはわらってるからたのしいことなんだっておもう。

「こんどレイちゃんにみせてあげるね」

「・・・・・うん」

おとこのこがうれしそうにわらう・・・・・わたしもたぶんわらってる。



それからつみきをしたり、ユイおかあさんにえほんをよんでもらった。
たのしかった、はやくにちようびがくればいいのに・・・・・。







きょうはおそとにだしてもらった。
ユイおかあさんがくれたしろいぼうしをかぶってシンちゃんとてをつないだ。

そらをはじめてみた。
あおいろでくもというしろいモノがうかんでいた。
とてもふしぎでしばらくそらをみあげた。

こうえんとゆうところにいった。
ブランコにのったりシンちゃんとかけっこをした。

きづいたときには『ゆうがた』になってそらはあかいろになっている。

シンちゃんがゆうひとわたしのめをキョロキョロとみていった。

「やっぱりきれーだね」

かおがあつくなってはずかしかった。。



シンちゃんとあそぶのはたのしい。

いっしょにおひるねするとさみしくなかった。

シンちゃんがきてくれるひがまちどおしい。



『まいにちがにちようびだったらいいのに・・・』




きょうもおでかけ、シンちゃんといっしょ。
うれしい。

プールにつれていってもらった。
おひさまがあついけどみずのなかはつめたくてきもちいい。
それからみずのかけあいっこしたりしてあそんだ。
はなにみずがはいってグシュグシュしたけどとてもたのしかった。

となりにおおきなプールがある。
はいってみたい。
シンちゃんといっしょにはいったらすごくたのしいはず。

「シンちゃん、おおきいプール・・・いこ」

「え〜こわいよ〜」

「だいじょうぶ」

シンちゃんはいやがってるけどみずのなかはとてもとてもきもちがいいの。
うでをひっぱってふたりでみずのなかにおちた。

ほら、ふかいみずはきもちいいでしょ。

たのしいねシンちゃん。

シンちゃん。

シンちゃん・・。

シンちゃん・・・・。












「・・・・て言う事があってからシンジはカナヅチなったのよ」

そう言うとユイはたのしそうにコロコロと笑う。

「なんかバカシンジらしいわね」

「小さい頃の事だからね、そんなのも有りさ」

碇家のリビングでシンジ・レイ・アスカ・カヲル・キョウコはユイの昔話に耳を傾けていた。
アスカは呆れ、カヲルは微笑を浮かべレイはと言うと・・・・しょんぼりしていた。

「ごめんなさいシンジ・・・・私のせいで泳げなくなったのね・・・」

レイは俯いて小声で謝罪しうな垂れていた。

「いや・・いいんだ昔の事だし、もともと水は苦手だったんだ・・・僕が泳げ無いのはレイのせいなんかじゃ無いからね」

シンジは一生懸命レイをあやすがまるで効果は無く、むしろレイはどんどん落ち込んでいった。

「うふふっ、泳げ無くしちゃったんだったら泳げる様にしてあげればいいのよ。レイ、シンジに泳ぎ方を教えてあげてちょうだい」

「えっ!」

レイはパッと顔を上げる。

「母さんの言う通りだね。レイ、僕に泳ぎ方を教えてくれる」


「うん、教えてあげる・・・私、シンジと泳ぎたい・・・」

「そうだね、がんばろうね」

シンジは包み込む様に笑い、つられてレイは優しく笑った。

レイの笑みにシンジはポーと見とれる。


「シンジ君もレイちゃんも微笑ましいわね。言っとくけど幼馴染対決だったらうちのアスカとカヲル君も負けて無いわよ」

キョウコは懐からパスケースを取り出し一枚の写真を見せた。
そこに写っているのは幼いアスカとカヲルの写真。

草原で花冠を被ったアスカがカヲルのおでこにキスをしていた。

「ママ、どうしてそんな写真持ち歩いてんのよ」

アスカは顔を真っ赤に染め、立ち上がって憤慨する、カヲルはおよよっといった感じだ。

「親は子の成長を見守る義務が有るのよ」


そう言って胸を張る、この親にしてこの子有りである。

「ふっ、うちのシンジとレイだって負けて無いわよ」

いつの間にか設置されたプロジェクターに写真が写される。
大の字に眠る幼いシンジにピッタリくっ付くように眠るレイが一枚のタオルケットをかけられて眠っていた。

「母さんなんでそんなもん持ってんだよ」

「だって可愛かったんだもん(はぁと)」


シンジはギャーギャーと騒ぎたてレイは恥ずかしくて俯く。
アスカは自分の事を棚上げしてシンジをからかう。
ユイとキョウコは微笑ましい光景に微笑を浮かべる。

喧騒の中カヲルは窓の外の空を眺めてつぶやいた。

「平和だね〜」

まさに世は安泰、流れる時間すら優しく、毎日が日曜日であった。



おまけ


「明日からさっそくプールに行きましょう」ニコッ

「えっ、明日から・・・」(汗

「大丈夫、きっと泳げる様になるわ。それに・・・溺れそうになったら・・・抱き付いてくれればいいから・・・」真っ赤

「・・・・レイ・・」真っ赤

「それじゃ、手始めに私の部屋で抱き付く練習を・・・」

「そんな練習あるか━━━!!」スパーン!

「ふうっ、アスカちゃんの突っ込みは激しいねぇ」


劇終

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