レイの心模様

第20話     翼と畏怖と信頼と


シンジの帰還

それはレイにとって大きな慶びであった

今までも感じていたシンジの優しさ

でも、今はそれだけではない

シンジは初号機から帰ってきてから雰囲気が何処か変わった

どう言い表せば良いのかわからない

アスカに言わせれば、優しさ以外に心強さを感じるらしい

シンジの傍にいると、今まで以上に安心感を感じる

これが心強さなのかは判らない

しかし、シンジから感じる暖かさにレイは心から嬉しいと感じる

先の戦いでは結局シンジを護れなかったが

もし、次の使徒戦でシンジに危険が及ぶのであれば・・・・・

レイは以前の決意をもう一度しっかりと心に刻み込む





衛星軌道上に使徒が現れた

一定の距離を開けたまま制止している使徒

まるでこちらに攻撃するための武器がない事を知っているかのように

弐号機に対して、狙撃命令が下る

レイはそのバックアップを命じられる

初号機は前回の事件により凍結されている

弐号機から離れた所に射出される零号機

弐号機が持つポジトロンライフルが使徒に照準を合わせた瞬間

弐号機に光線が射しかかる

苦しみ出すアスカ

レイは急いでライフルの照準を使徒に合わせて撃つ

だが、A・Tフィールドに簡単に弾かれる

焦るレイ

その間にもアスカは苦しみ続け、遂にパルスが微弱となる

レイに槍を使用する様にゲンドウから直接命令が下る

その時、レイは何かを感じる

力強い何かの波動

騒ぎ出す発令所

レイは理解した

この波動は初号機の、シンジの物であると

そう思った瞬間、土が盛り上がり初号機が飛び出してきた

背に12枚の禍禍しい羽を背負って

そのまま使徒の元に飛び立つ初号機

あっさりと使徒を殲滅する

その姿に畏怖を覚えるレイ

だが、翼を広げて降りてくる初号機は神々しさを感じさせる

魅入られるレイ

発令所も静まり返っている

そのまま収容される三機のエヴァ

シンジにあの翼について詰め寄るミサト

シンジに対して怯えたような態度をとるアスカ

後ろに控えながらも興味深そうな目の光を宿すリツコ

レイはシンジを観察する

だが、シンジに変わったところは無い

何時もの様にミサトの質問にうろたえ

アスカの態度に気遣いをみせ

リツコの瞳の光に怯えるシンジ

レイは安心する

シンジはシンジであると

それは変わる事の無いシンジへの信頼


後書き


初号機の覚醒によるストーリー展開を始めました

後使徒は二体

はてさて、どうなるんでしょうね(笑

それでは

タッチでした




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