注意

この作品をより楽しむ為に、ペルエヴァを先に読む事をオススメします。


作者




















 「そ、惣流、相田?」

 「「何(だ)よ!!」」

 「あ、あれ・・・・・・」

 と言って僕が指差した先には此処に居る筈のない、女の子が居たんだ・・・

 綾波みたいな水色の髪の毛で白い服を着た5,6歳くらいの可愛い女の子が・・・・・・

 ・・・しかもその女の子は宙に浮いていた・・・

 (幼女属性+幽霊属性か……できればもうちょっと……ゴスロリとか)

 僕はそんな感想を思い浮かべた。



< ペルエヴァ 2 >




 「カメラ、カメラ!!」

 「感激ですぅ…」

 「なな、何なのよあれ?」

 やっとまともなセリフが出た。

 (っていうかみんなまとも過ぎ………5点)

 チラッとみんなを見ると、考えていることは同じらしく3名を除いて、みんな頷いていた。

 あの綾波でさえ、そのまともさに顔色を変えていた。

 「ねぇ君、何処から来たのかな」

 ここでカヲル君がナンパに踏み切る。しかし……

 「ふぎゃふっ!」

 なにやら赤い光―A.T.フィールドが解き放たれてカヲル君が壁に叩きつけられて崩れ落ちる。

 (カヲル君って何となくホモ臭いんだよなぁ……当然と言えば当然の結果かな?……45点)

 「渚君! 何馬鹿なことやってんのよ! 私たちは文化祭の準備に来たんでしょ! 遊んでる暇なんかないのよ!」

 「そやそや!早よ終わらして、お好み焼きでも食いに行こうやないか」

 この2人は突然現れて宙に浮いている女の子に萌えも何も感じていないらしい・・・。

 (まぁ僕もゴスロリくらいは着ていて欲しいと思うけど………)

 様子を見ていると女の子が小さな声で何か言っているのが聞こえた。

 「・・・ばぁさんは用済み・・・ばぁさんは用済み、ばぁさんは用済み」

 「何、何なの?何を言っているの?」
 「キャッ!」「ウゲッ!」「イヤッ!」「クッ!!」

 女の子が叫ぶとA.T.フィールドが襲ってきたんだ。

 当然、カヲル君のA.T.フィールドで中和される事を期待したけどよく考えたらカヲル君はとっくに気絶してたんだ。

 (裏切ったな、僕の気持ちを裏切ったな……!)

 当然よけられるはずも無くそのままL.C.L.に返ってしまったんだ。




ペルエパ
第2話 綾波天国? と思われるもの
作・黒いハーピィ




 ・・・気がつくと見たこともない光景が目の前にあった。

 「・・何処なんだろう、此処は?」

 「ようこそお初にお目にかかる私はフィレモン。意識と無意識の狭間に住まう者。 さて君は自分が誰であるか名乗ることが出来るかな?」

 気がつくと目の前に縁の一部がギザギザになってる眼鏡を掛けた人がいた。

 「僕は、」

 1.・・・碇、碇シンジです

 2.サードチルドレン 碇シンジです

 3.碇シンジ 赤い海から戻ってきた……


 「一応、断わっておくが……再構成物や逆行物をやりたければ他に行ってもらいたい」

 2か3のどちらを選ぼうか悩んでいるとフィレモンがすかさず釘をさす。

 「(チッ)・・・碇、碇シンジです」

 内心、舌打ちしながら仕方無しに名乗る。

 「結構。此処に来て自分が誰であるかを語れる者は多くない、どうやら君は合格のようだ」

 語れるって無理矢理語らせたくせに・・・・・

 「ところで君は自分の中に複数の自分の存在を自覚したことはないかな?」

 (複数の自分? ・・・・あれかな、神のように慈愛に満ちた自分、悪魔のように残酷な自分・・・とか)

 「ボディラインを彷彿とさせるような白いプラグスーツへの愛に満ちた自分、残酷にも痛々しい姿に心踊る包帯フェチな自分・・・」

 「ちょっとまったあ!!」

 さすがにこれには反論するべきだ。そう……

 「僕はどちらかというとゴシックロリータの方に賛同したい……」

 「人はみな様々な仮面を付けて生きるもの」

 無視された。どうやらペルソナ渡されるまで完璧に仕様らしい。まぁソースをコピーしてるから仕方ないけど。

 「今の君の萌えも無数の仮面の中の一つでしかないのかもしれない・・・」

 こちらの意向を無視して話は進む……ん?

 「しかし、君は自分の萌えが何であるのか語ることが出来た」

 萌え?

 「その強い意志に対し敬意と力を贈ろう」


 ペルソナ


 「心に潜む天使や悪魔の姿をしたもう一人の君を呼び出す力」

 「いや違う!! 明らかに違う!!!」

 何故かフィレモンの手の平の上に現れたのはプラグスーツを着た綾波だった。

 「何で僕の心の中に綾波が潜んでるんだよ!!」

 「そうかお気に召さないか……」

 面白くも無さそうにフィレモンが手を振ると、プラグスーツを来た綾波はゆっくりと地面に降り立ち原寸大の大きさになる。

 「……」

 何故黙ってるんだろう? そう思って声を掛けようと口を開こうとした。

 「ごめんなさい」

 だが先に口を開いたのは彼女だった。

 「こんな時、どんな顔をすればいいかわからないの」

 思わず「笑えばいいんだよ」と口を滑らしそうになったが踏みとどまる。こんな状況で何故笑わなきゃいけないんだろうか?

 「お気に召さないならこの力を贈ろう」

 そういってフィレモンの手の平に現れたのは制服姿の綾波だ。なぜか口にトーストを咥えている。


 ペルソナ


 「心に潜む天使や悪魔の姿を……」

 「やっぱり違う!!」

 フィレモンの口上を一括すると、やはり彼は手を振りその上に在ったものを振り落とす。

 「あ〜ん、チコクチコクゥ!」

 そんなセリフと共に早足で駆ける足音。

 「初日から遅刻じゃ、かなりヤバイッて感じだよねー!」

 嫌な予感がして避ける体制を整え回避を試みるが、

 ゴチーン!!

 不条理にも走ってきた相手はその試みを見透かしたかの様に軌道を修正して見事ぶつかってくる。

 「「いったー」」

 僕と彼女が一緒にそんなセリフを口にする。ただし僕のは恨めしく、彼女のは可愛い声である。

 「なにすんだよ!!」

 顔を真っ赤にして怒るが彼女のスカートの中身が見えると別の意味で顔が真っ赤になるのがわかる。

 「あっ!」

 彼女もそれに気付いたらしく慌ててスカートを抑える。

 「ごっめんね! マジで急いでたんだァ!」

 そういってすかさず立ち上がり何処へともなく走っていく。

 「ほんと、ごめんね」

 一体全体意味不明だが、彼女はそういって去っていった。

 「それでは次はこの力を贈ろう」


 ペルソナ


 「心に潜む……」

 「却下!!」

 当然、タイミング的に出てきたフィレモンのセリフを速攻で遮るが、既に彼の手からはペルソナと呼ばれたものが解き放たれていた。

 「……」

 今度は制服姿の包帯を巻いたレイだ。やっぱり黙っている。

 「君は?」

 「ごめんなさい、わからないの」

 「は?」

 「たぶん、私は3人目だと思うから」

 確かにここに来て3人目の綾波なのだろうが全く意味不明である。

 (いったいどうすればいいんだよ)

 「さてもうちょっとピッチを上げて次はこの力だ」


 ペルソナ


 「ちょっとまてぇ!!!!」

 またペルソナをだすフィレモンのセリフは最早、不可解の域に達してる。

 「ピッチって何だ!!ピッチって!!!」

 「少年よ、気にしてはいけない」

 といってフィレモンが手を振るとまた綾波が原寸大の大きさになる。

 「ゴ…」

 ゴスロリ。正確にはゴシックロリータと呼ばれるフリルだらけの暗色系のドレスを着た綾波だった。

 「私の心をあなたにもわけてあげる」
 
 え?

 「この気持ち、あなたにもわけてあげる」

 キモチ?

 「癒えるでしょ。ほら、心が癒えるでしょ」

 暖かい……

 「スキ? いえ、違うわ。……モエル? そう、萌えるのね」

 萌える?

 「萌えに満ち満ちている。あなた自身の心よ」

 そうか……

 「……僕は萌えたい。僕は萌えていたい!僕は萌えていてもいいんだ!」

 「おめでとう」

 プラグスーツの綾波が、

 「おめでとう」

 元気で明るい綾波が、

 「おめでとう」

 包帯付きの綾波が祝福してくれる。

 「ありがとう」

 祝福のことばの中でシンジの口元から微笑がこぼれる。

 幸せな笑顔――それは補完されたシンジの姿だった。

 「お気に召していただけたかね?」

 「はい!」

 「じゃあ、次いってみよう」


 ペルソナ


 「またんかい!!」

 祝福は瞬時に消えフィレモンの手の平の上にまた綾波が現れる。

 「これでハッピーエンドじゃないのかよ!!」

 「それじゃあ、面白くないだろう」

 つまらなさそうなフィレモンのセリフと共に何処からかブーイングが聞こえてくる。

 「誰か……誰か僕を助けてよ」

 救済を求める声はあっさり無視され、フィレモンの手から綾波が解き放たれる。

 「白?」

 何故かそれは何処までも真っ白で髪の毛すらも真っ白である。ただ眼のある場所が虚ろで暗い。

 「へ?」

 それはどんどん大きくなり原寸大の大きさになって……

 「ちょっと……」

 大きくなって……

 「何で……」

 シンジをその手で包むくらいに大きくなると虚ろな目を閉じ、

 「綾波」

 開く。

 「レイ?」

 赤い瞳は真っ直ぐシンジを見据えていた。

 「うわあああああぁ」

 余りにも巨大な深紅の瞳はシンジの心に恐怖を与え、遂には彼の自我にヒビすら入れる。

 「エヴァンゲリオン初号機パイロットの欠けた自我をもって萌えの補完を」

 「三度の報いの時が、今」

 A.T.フィールドが共鳴し巨大な光り輝く紋様が浮かび上がり……


 「ちょーっと、まてぇええええええ」


 魂の叫びを前に儀式はあっさりと没になる。

 「なんでいきなりEOEなんだよ!!」

 「シンジ君、君が叫んだりするからだろう」

 何で僕の所為なのだろうか? そんな疑問も心に浮かべるまもなく、

 「さてお疲れの君にはこの力を贈ろう」


 ペルソナ


 「心に潜む天使や悪魔の姿をしたもう一人の君を呼び出す力」

 最早、フィレモンのセリフにツッコミを入れる気力も無く、彼の手の平の上にある者を見つめる。が、

 (あれ?)

 居ない。既に解き放たれたのだろうかシンジは辺りを見回すが気配は無い。

 「ネタ切れ?」

 絶対に有り得ないセリフを吐くと突如シンジの体が変形をはじめる。

 「な、な、」

 変形は腰を中心にシンジの胸から膨らんでいく。

 「う、うわっ!!」

 その重みに耐えられずシンジが尻餅をつくと膨らみは徐々にシンジから離れ始め、遂には青い髪の少女が現れる。

 「あ、綾波?」

 何時の間にか服は破けてシンジとレイはひとつになってる。

 「ここは……」

 ひとつになった。といっても実際は綾波の手がシンジの身体に埋まっており、腰の部分は中途半端に融合している。

 「――アヤナミ? ――ここは?」

 何時の間にか僕らの周りに綾波が並んでいる。プラグスーツの綾波が傍らに座り、元気な綾波が反対側でうつぶせに寝ている。

 「……僕は氏んだの?」

 包帯を巻いた綾波が僕の足元に立っており、ゴスロリの綾波の膝が僕の頭の下に在った。

 「いいえ。全てが1つになってるだけ」

 そしてその世界の全てをあの白い天使の綾波が包みこむ。

 「これがあなたの望んだ世界、……そのものよ」

 世界は安らぎに包まれていた。

 「でも、これは違う」

 しかしその安らぎを否定された。

 「違うと思う」

 綾波はその言葉に聞き入っている。

 「萌えは終わっちゃいけないんだ。萌えは時代がうつろうにつれ変わるものなんだ」

 「いいの?」

 「この世界を否定すれば他の萌えの恐怖が始まるのよ」

 「……いいんだ」

 シンジは躊躇い勝ちに綾波の腕を取るとゆっくりと自分の体から引きぬく。

 「ありがとう」

 そういって綾波の手を取るとシンジは意識を失った。





 ・・・ここは?・・・僕は・・・



 「じゃあ、・・・・・も同じ・・・・を見てい・・言うのかい?」

 「そうや。・・・モンやったか?多分、碇も今・・・なじ夢・・・・やないか?」

 「俺もそう思う。後で・・・も聞いてみよう」


 ・・・誰かの声が聞こえる・・・誰だろう?・・・

 「知らない天井だ」

 「おっ、碇、目が覚めたか?」

 「うん、夢を見てたんだ」

 そのセリフで皆いきなり顔を真っ赤にする。

 「どうしたの?」

 「いや、気にするな。シンジ」

 「そや、気にしたらアカン」

 問うもトウジとケンスケはすぐさま話を逸らそうとする。

 「あ」「う」「……」

 女性陣などその話題に言葉も出ないのか顔を真っ赤にしてるだけである。

 「???」

 「シンジ君、とりあえず病院に行こう」

 疑問符を浮かべるもカヲルの的確な説明でシンジは納得したのか、皆で病院に行くことになった。

 「????」

 この後、病院でペルソナを呼び出す羽目になるのだがどのようなペルソナが出てきたのか、それは別の話。


あなたの心の中で続くかも



後書き

こん〜 黒いハ―ピィです。

まず始めに心に残ったのは『赦されるのだろうか』と言う事です。
…………………
じゃあ書くなって突っ込まれそうですが過ぎた事は仕方ありません。
まぁそんな事より相互リンクありがとうございます、綾吉さん。
こんな所でしょうかね……
感想・質問のメールなど待ってます。
ただしこの作品に対しての質問はマトモな答えは期待しないで下さい。

次は……何を書こう











綾吉 :コメント難しいな〜

シンジ :そうですね〜。でもギャグ、なんですよね?

綾吉 :そう思いたい(爆)しかし、これで尚更相互記念SS何を書けば良いのか分からなくなったな(汗)

シンジ :そうですね〜送り先のサイトさんの趣旨から外れたのはお互い嫌ですからね〜

レイ  :・・・碇君・・・・・・不潔!

シンジ :えっ?綾波っ!これは違うんだよ!!

レイ  :・・・・・・(ボソッ)嫌い

シンジ :うわぁぁぁぁぁぁん!!!!(自我崩壊)




サードインパクト



綾吉 :黒いハーピィさん、相互リンク記念SSありがとうございました♪
    :勿論こちらからも贈りますよ♪
    :でも、締め切りは年内でお願いします(爆)

レイ :皆さん、ハーピィさんに感想メール送って下さいなの(ハァト)




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