Re: 親父補完委員会((笑))【ゲン ( No.20 ) |
- 日時: 2013/08/24 22:33
- 名前: 何処 ID:2qBCRUNYtN8
- 使徒迎撃用決戦特化型要塞都市・第三新東京、現代に蘇った城塞都市。
一見何の変轍も無い街並みだが、この街は状況に応じその形を変える。 忍者屋敷と称される数多の仕掛が作動する様はまるで手品。 間近で見れば圧巻の一言。しかしそれはあくまでも間近で見た場合だ。
遠景から眺めればどこか現実味に薄く、その光景はさながら映画のセットかCG加工画像。 高層ビル群はその全てが地下への退避機能を持ち、中でも商用ビルはそれ自体がシェルターの役割を果たす。 それ以外にもABC対応完全密閉式の緊急退避シェルターは無数に点在、最も大きなタイプは千人を収容し1週間の避難生活が可能である。
要所には特殊装甲を施された遮蔽防護ビル、武装を有した…否、ビルの偽装を施された各種砲台、エヴァンゲリオン専用武装保管庫と充電器具設置拠点がその解放の時を言葉も無く唯待ち侘びている。
無論それだけではない。偽装各種センサー群、エヴァンゲリオン緊急射出口、非常事態に備えた応急滑走路兼緊急通路形成用可変装甲防護壁路面が至る所に張り巡らされ、エヴァによる都市中央から外縁部までの縱深防御活動を可能としている。 加えて要塞都市近隣山中には山に偽装した要塞群とジオフロント発掘に合わせ極秘裏に掘削された超巨大空間が複数あり、そこではこの要塞都市維持の要と言える発電所が稼働中だ。 又同時にそこは都市修繕用特殊重機群、備蓄資材等を納めた巨大ストックヤードをも兼ね、工作部隊が即時対応体制で常時待機中。 眠れる牙達はその機能を解放する時を只沈黙して待っている…
そして、彼等は目覚めた。
【−雌伏《前編》−】 《ジッタードール》 Lily http://www.youtube.com/watch?v=7F6aPSHZCIo&sns=em
「お待たせ、使徒の能力シミュレートの結果よ。」
「ありがと。パレットガンも漸く完成したし、これで一応真っ当な作戦計画が立てられるわぁ…」
「あら、随分頼もしいわね。」
「言うだけならタダよ。ま、現状で挙げられるプランなんて中距離戦闘で牽制後の格闘戦って流れ位しか無いけどね。」
「呆れた、作戦部長自らそんな無責任な台詞吐いて良いの?」
「現実だから仕方無いわー。で、これの概要取り敢えず口頭で説明してくれる?」
「そうね、今回シミュレートパートでは取り敢えず今回の戦闘から割り出した使徒の能力を基準に敵を設定したわ。」
「でしょうねー。まぁ、次回も同じ様な敵が現れるとはちょっち考え辛いけど。」
「ええ、次の使徒の能力が未知である以上これはあくまでも目安よ。けれど例え大まかでもそれを踏まえた計画下での迎撃ならば、推測計画でいきなり戦った前回よりは大分対応が違うのではない?」
「確かに。色んな意味で後手を踏まず対応するには計画は必要だし、それに多少とは言え対抗手段が有るだけ今回よりは未だマシかもね〜。でも使徒の能力には本当呆れるわ。至近距離からの戦車砲弾直撃でも殆ど効果無いんですもの。」
「本当、私達の予想を遥かに越えるわ、これでは高い予算を注ぎ込んだあれだけの兵装が殆ど無駄よ。」
「全く効かないって訳じゃ無いなら手段が有るだけ無いよりはマシよ。しっかし…キっツいわねー、リツコぉこのデータマジな訳ぇ?」
「嘘ついてどうするのよ。ミサトも映像は見たでしょ?」
「見たから信じたく無くて言ってるの。大体ICBM転用のバンカーバスター片手で潰すなんて冗談通り越してもう笑い話よ。」
「加えて言うなら貴女もご覧の通りN2地雷の直撃でもATフィールドの完全突破は無理だったわ…やはり通常兵器で使徒相手に効果を出すには想定通りエヴァのATフィールド中和能力頼りね。」
「でもN2でなら一応ダメージは与えられたわ…選択肢に制約が無いならいっそ面倒な事省いて回復の隙を与えずN2の連打噛まして一気に決着付けたい所よね〜。」
「それ新手の焦土作戦?使徒倒す前に世界滅ぼしてどうするのよ…気持ちは解るけど。そもそもあの防御力と自己進化能力相手に手持ちのN2全部使っても殲滅出来るかどうかすら怪しいわ。」
「うえぇ、始末に負えないわね全くぅ…はぁ、やっぱ白兵戦しか無い訳かぁ。巨大人型兵器を繰り出してやる事が取っ組み合い掴み合い殴り合いな乱闘騒ぎとはねぇ…頭痛いわーアニメじゃあるまいしどこの特撮怪獣プロレスよ一体。」
「他に方法が無いんだから仕方無いでしょ。現時点での装備はこれが精一杯なんだから贅沢言わないで。でもエヴァが近接戦闘に縺れ込めれば使徒のATフィールドは無効化出来る、そうなれば既存戦力でも多少の効果は見込めるわね。」
「…どの程度?」
「今回の使徒の自己進化能力による回復速度からすれば…ま、牽制程度の威力は期待出来そうよ」
「うえー、自分で言ってて何だけど本っ当無いよりマシな程度なのねぇ…で、マギによる対使徒戦シミュレートの結果はどうだった?」
「ミサトと一緒よ。都市直上での白兵戦−マギは三基全てそう結論付けたわ。」
「あーやっぱそれしか無いかぁ。暴走なんてイレギュラー無視して真っ当にやり合うなら地の理を活かす事ぐらいしか勝ち目は無いって事よねー。」
「“手段が有るだけ今回よりはマシ”なんでしょ?」
「言わないでよリツコぉ…さぁて、次はエヴァの戦術立案か。取り敢えず白兵戦理論に集団戦闘方法、各種非正規戦・非対称戦術理論を基礎にしてぇっと、それに市街戦方法論と屋外戦闘教則に逮捕術とインドア戦ノウハウ辺りかしらぁ?他には狩猟技術に各種格闘技っと、兎に角使えそうな物は片っ端から検討しないといけないわね。」
「確かに。尋常な手じゃ勝ち目が薄いなら折角の資産を有効活用しない手は無いわ。」
「資産?」
「ええ、資産よ。私達人類の道具の使用に始まる闘争の歴史と言う資産。これは使徒に対しての数少ないアドバンテージよ。」
「闘争の歴史が資産か…皮肉なものね。」
「全くね、無様にも私達は同族相争うなんて知性の欠片すら無い哀れな喜悲劇すら利用しなければならない…とんだ喜劇だわ。」
「残念ながら現実は厳しいのよ、選り好みや好き嫌いは言ってられないわ。人は木石の如く風雪に晒されて沈黙は出来ない、ならば声を上げ手と足と頭を使うしか無いでしょ。」
「あら?石だってタイムスケールが違い過ぎて人類が観測出来ないだけで実は生命体かも知れないわよ?」
「〜リツコ〜揚げ足取らないでよぉ〜」
「事実よ。植物だって実は特定環境下ではあらゆる手段を使って生き残りを模索しているわ。妨害乗っ取り略奪寄生侵食擬態、果ては罠に毒殺絞殺・凡そ人間の考える範囲を越え彼等は生きている。」
「フムン、過当競争下での自己保存能力の発露って奴ね。」
「ええ、ましてや動物となれば個体生命維持の為ならそれこそ何でもするわ…例えそれが自滅行為でもね。」
「ドードー鳥の様に闘争を忘れた生物は環境の変化に対応出来ず淘汰されるのが自然の理…か…」
「ま、最もサーベルタイガーみたいに闘争に特化した極端な進化でも時代に適応出来なくなって自滅したわ。環境順応も過ぎれば毒ね、最低限のフレキシビリティは確保しておかないと。」
「全くね。…とは言え現状で手持ちのカードは少ないわ。フレキシビリティを生かそうにもレイが完全回復するまではパイロットはシンジ君独り…前回みたいな無理はさせられない。」
「ええ。幸いな事に初号機の破損も未だ修理の効く範囲内、後一週間で再稼働出来るわ。とは言え…」
「一週間…大人しく待っててくれれば良いけど。」
「そうね、一週間以内に使徒が出現する可能性は否定出来ないわ。」
「最悪の場合も想定しなきゃね…」
「ええ、今回は運良く勝てたけどそうそう簡単に勝たせてはくれないでしょうし…。」
「…零号機も駆り出す必要、有るかもね。」
「…一応仮復旧は済んでいるわ。レイの体調も今は安定している…けれどあくまでも“一応”よ。それも“シンクロにレイが成功すれば”の話。シンジ君に零号機が適合するか試す余裕は未だ無いわ。」
「…破損機体に稼働可能か不明な機体、素人と怪我人頼りのタイトロープか…」
―――
「碇、作戦部の提出した対使徒作戦計画だが…」
「ああ、目は通した。作戦部長は優秀だ、この短期間で良くここまで纏めたものだ。」
「…エヴァンゲリオン有人化は成功だったな。シナリオの旧解釈通りならジオフロントで覚醒した初号機が殲滅する筈だった…危うい賭ではあったが。」
「そしてその賭に我々は勝った…人類の手で僅かながらシナリオは書き換えられた。そしてこれは我々の計画の第一歩だ」
「うむ。どうする碇?彼女も赤木君の様に二次要員として…」
「駄目だ。知ったが故に出来ぬ事も存在する。知らぬからこそ出来る事、それの遂行が現在彼女の主任務である以上彼女には第三者でいて貰う。」
「うむ、我々の計画はあくまでも秘密裏に進行させねばならんからな、しかし…優秀なだけに惜しい、能力を生かすには今の彼女の立場は制約が有りすぎる。」
「だがだからと言ってシナリオを逸脱されても困る。かと言ってアドリブも効かない三流でも役に立たない。ましてやシナリオすら遂行出来ない様な無能は不要だ、優秀かつ任務に忠実、シナリオを逸脱する恐れも少ない…ネルフに必要な人材だよ彼女は。」
「その優秀な人材にこのネルフと言う組織自体が結末の知れたシナリオルートをなぞるだけの存在だと知れればさぞ…」
「それだけの役割なら作戦部長なぞと言う役職自体不要だよ冬月。確かに各使徒のシナリオにおいて使徒そのものの結末は確定している、だがその過程を変え最小限の被害に止める事は可能だ。」
「人類の未来は自らの手で切り開き掴み取らねば意味が無い…か。その為のチルドレン…だったな。」
「チルドレン“も”だ。エヴァンゲリオン、第三新東京市、ネルフ、そして彼女を含むスタッフ達全員…全てが人類の持つ可能性の一つだ。」
「うむ。だが碇、シナリオへの直接介入は老人達が喧しいぞ?」
「計画は順調、タイムスケジュールは守られ結末もシナリオ通り、被害は軽減…彼等は何も言えんさ。」
「確かに。だがな、ストーリー改変やシナリオの一部変更、エピソード追加と削除…老人達は兎も角どれも次期使徒の進化への影響は避けられん。場合によっては裏死海文書の記述解釈に矛盾が…まさか碇!?」
「ああ、解釈を変更すれば問題無い。それに使徒の進化はエヴァの覚醒を近付ける。量産型に添付予定の疑似覚醒モードなど比では無い、使徒は真のエヴァ…覚醒した初号機には決して勝てない。」
「確かにその通りだな。そもそもエヴァ本来の使命は受精卵子に集う精子の排除…つまり使徒を倒す為の物。それに考えてみればセカンドインパクトの時点で既にシナリオは老人達に書き換えられていたか。」
「ああ、アダムの初期化、その時点で既に彼等の手でシナリオの改変は成されている。セカンドインパクトに始まり、アダムに共鳴し旧東京に現出したリリスの封印、休眠中の使徒の捕獲、斯くしてシナリオは改変された。しかしネブカトネザルの鍵は喪われ塔を経た神への道は閉ざされたまま、ソロモンの轍を踏むにも我々に残された時間は少ない。」
「槍とアダム…そしてリリス…斯くして再臨劇は繰り返されるか。いよいよだな碇。」
「ああ…全てはこれからだ…」
波音リツカバー http://www.youtube.com/watch?v=2qBCRUNYtN8&sns=em
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