Re: 親父補完委員会((笑))【ゲン ( No.28 ) |
- 日時: 2014/02/01 15:16
- 名前: 何処 ID:rPTFEo_b_Gk
- シンジが、使徒を倒した。
それは良い、だが、同時にシンジは稼働中の初号機に救難の為とは言え一般人を…それもよりにもよってシンジと同学年の少年を…乗せてしまった。
…まずい事になった…
【−疑惑(中編-3-)−】
執務室には私と冬月の2人だけ、私達は机を挟み向かい合っている。
「碇…どうする?」
執務机の前に立った冬月が眉間に皺を寄せて問い掛けて来た。
「委員会にはそのまま報告する、救難の為やむを得ないパイロットの判断だったとな。」
「だが碇、機密兵器に一般人を乗せた事だけでも老人達は煩かろう、ここぞとばかりに大騒ぎするぞ?それに…」
冬月の台詞を遮り、椅子に座り直しながら話を継いで語る。
「ああ、だがそちらは大丈夫だ。幸いシンクロ率の記録情報はシンジの物だけ、提出記録の内2人を載せた時点からのエントリープラグ内情報は戦闘被害による機器故障で未記録とする。」
「…うむ、それしかあるまい。レコーダーもアンビリカルケーブル切断衝撃による機器故障として処理しよう。後は…」
再び冬月の台詞を継いで私は答える
「赤木君には私から命令する。彼女の事だ、恐らくもう気付いて対処している筈、併せて彼女のIDをAA級に格上げする。」
「うむ、頃合いだな。何時までも隠す訳にはいかん、では技術陣への箝口令は通常の対処で行おう。未だ我々の計画は…」
「そうだ、例え老人達が気付いているにせよ未だ秘匿しなければならない。」
私の台詞に頷く冬月
「碇、では老人達への説明は頼んだぞ。儂は保安警備陣とセキュリティ強化の打ち合わせをしてくる。」
「頼む。」
踵を返し出口に向かう冬月が、ふと足を止め何かを思い出したかのように背を向けたまま問い掛けてきた。
「処で碇、例の…」
「ああ、奴は恐らくインフィニティだ。」
冬月の背中に答える。 足を止め背を向けたまま再び冬月が問う。
「やはり…しかし碇、取り込まれてインフィニティ化したした存在は…」
「ああ、南極でアダム化して死んだ調査隊員と旧東京のリリスに同化された犠牲者以外には居ない事になっている…公式には。」
「南極調査隊か…その娘が対使徒戦の第一線で奮闘中とは因果な物だ。」
「真のインパクト発生を阻止したあの献身、葛城教授には感謝せねば。」
「全くだな。しかし碇…」
冬月の台詞を遮り端的に答える。
「南極の犠牲者達は全員死亡、記録上旧東京の犠牲者達はサンプルを除き全員が処理されている。それは間違い無い筈だ。」
「では…」
「恐らく老人達の火遊びの結果だろう。最悪の場合裏死海文書の記述に無い使徒の出現も考えられる。」
「とすれば碇…」
「記述は守らねばならん。もし記述より外れた存在が現れれば使者が動くだろう。」
「まずいな…」
「ああ。それが使者に隠匿できるならそれに越した事は無い。だがその前にある程度の目処はつけておきたい。一段階計画を進める。」
私の答えは冬月の予想通りだったのだろう。背を向けたまま頷きながら冬月は確かめる様に一つだけ問い掛けてきた。
「良いんだな?」
「今更だ。これから新たにエヴァンゲリオンを建造しようにも人造人間の素体は既に使い果たしている、遺産やサンプルを使う訳にもいかない。」
「うむ。レイかセカンドを使うにも今からでは時間が足りん。量産型とて果たして間に合うかどうか判らんとなれば…」
「必要となれば仮設機体も駆り出す。マルドゥクに登録された中から適当な者を拾う必要も有るかもしれない。」
「そうだな…となれば一刻も早くダミープラグを完成させねばならん。レイの覚醒もそうだが…」
「ああ。アダムと共にセカンドもこの際ここに呼ぶ。」
「…儂等は地獄行きだな。」
自嘲する冬月
「構わん。判っている筈だ冬月、人類存続の為には手段を選ぶ事は出来ない。それに寧ろ私達だけで片が付くなら稀幸だ。」
「うむ、儂等だけなら構わんな。使徒の母体と化した犠牲者達の為にも…」
プシュン
「…子供達に罪業を課すごとき事態は避けねばな…」
プシュン
冬月が一歩踏み出し、自動ドアの向こうへ消える寸前に呟いた台詞は私以外誰も居ない執務室にいつまでも残った。
―――
無闇に広い部屋の中心、一卓の執務机に座る男と、向かいに立つ女
「…では君の方で既に処置したのだな?」
「は、データは既にマスキングし、B級機密指定を掛けました。」
「的確な判断だ。」
「それと同時に戦闘記録内の該当箇所は戦闘行動に伴う通信不良で幾つかデータの欠損が見られ全体にかなりノイズが入り、部分的に裁ち切れがありました。ですが敢えて修復は行わずそのままにしてあります。」
「ご苦労。」
「それと司令、一つ質問が在ります。」
「…あの少年達の事だな?」
「はい。確率的に有り得ません、まさかあのふ…」「少し待て」「…?」
男の微かな動きに反応したのだろう、装甲シャッターが重々しい音を発てながら執務室の外周を覆い出す。
「こ、これは一体…」
「…」
珍しく慌てた様子の女に男は何時もの姿勢のまま沈黙で答える。 全てのシャッターが落ち辺りを暗闇が満たすと同時に床に描かれた生命の樹の図柄が発光する。
「S級機密指定特別会議場…委員会との中継会議は此所で行われている。」
「こ…ここが…」
「これから君に話す事は第一級の特秘事項だ。大袈裟に見えるだろうが万が一の場合も有る、気を遣うのに越した事は無い。」
「!?」
「これはAA級情報開示ID証、私の権限で委員会の承認無しに発行出来る最上級のID証。」
男が懐から取り出した一枚の樹脂片を示す。 女の表情に衝撃が走る
「それは…」
「ああ、君の質問に対する答えの鍵だ。」
「…」
手の樹脂片を卓上に置き、男は語り続ける。
「…質問に答える前に君には機密保持の為宣誓と確約書への記名をして貰う。」 「そ…それ程の…」
女の顔に再び緊張が走る
「今なら一切を忘れる条件で君を解放出来る。だがもし君があくまで疑問の解を求めるのなら…相応の責務を背負って貰う事になる。どちらかを選べ。」
「………」
「………」
暫しの沈黙、と、女の手が卓上の樹脂片へと伸びる。
「…ネルフ科学技術局局長兼技術開発部総括首席研究員赤木リツコ、機密保持宣誓を行います。」
「…判った。では書類に記名する前にこれを見て貰おう。」
男の台詞と共に装甲シャッターの一面がモニターと化し、画像を投影し始める…
http://www.youtube.com/watch?v=rPTFEo_b_Gk&sns=em
―――
「…お帰りなさい。」
「…ただいま…」
ミーンミーンミーンミー――ンミー―ー・・・・・・…
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