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[834] ワールドエンドはエントランスの片隅で/aba-m.a-kkv
日時: 2021/10/23 23:15
名前: tamb

 aba-m.a-kkvさんの新連載。これもまた、企画をきっかけに生まれた作品ともいえる。恐らくはLAK作品になるであろうと思われる。というか既にLAKである。

 一行目から既に謎である。散りばめられた伏線、何が起こっているのかよくわからない。でもとにかくわくわくする。

 コンビニにスイーツを買いに行かせるのが、とても、らしい。一緒に行けばいいのに(笑)。でもそれは「一緒に過ごせればなんでも」いいという気持ちの裏返しでもあると思う。だからたぶん、もし普通に帰って来たとしても、ありがと、と言って笑顔を見せるくらいで済ませるのだろう。

 変わらぬ想いと、いってくる、というアスカの言葉を信じて、今はただひたすら続きを待ちたい。タイトルにどう結びつくのかも含めて。

追記:第二部以降もこのスレで扱います。

作品はこちら。
http://ayasachi.sweet-tone.net/cont/cont_index.htm#world_end
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Re: ワールドエンドはエントランスの片隅で/aba-m.a-kkv ( No.4 )
日時: 2021/11/10 20:08
名前: tamb

 さて、第二部です。

 これは凄い。
 読み進めていて、背筋にこれほどの戦慄が走るのはいつ以来であろうか。途中から編集者視点を放棄して読みふけりました。
 存在意義、レーゾンデートルは想いによって形作られる。「タブリスという宿命ではない、渚カヲルという存在そのものに対して」とか、もうたまらん。
 セカイ系と言うなら言えばいい。そんな軽い言葉は物語が吹き飛ばす。
 失いたくない。それが全てで、他に必要なものは何もない。左手の傷はその証。
 数回読んで冷静な視点を取り戻したつもりですが、終段は自信なし。誤変換とか妙な文章とかあったら指摘をお願いします。
 逆に言えば、誤変換とかがどうとかいう領域を吹き飛ばすほどの強度を持った物語であるとも言えるのです。それはある意味での境地、理想形でもあります。
 しかしこれほどの物語が物語の一部であるとは!


>少し手を引いて道を指し示せば、どこまでも飛んでいけるだけの翼を彼女は持っているということがわかった。
>
>それはカヲルにとって眩しく、青空を見上げた時に映る太陽のように爽やかで温かく心地良いものだった。

彼女が翼を持っている、という事実が、カヲルにとって「心地よい」という感情を生む、という文章が凄い。これ、何気ないようだけど、書ける? 嬉しいとかならまだわかる。彼女が翼を持ってることが「眩しく、青空を見上げた時に映る太陽のように爽やかで温かく心地良い」だぜ。凄すぎない? 少し後に出てくる、アスカを失いたくないという感情に対する心地よさも同じ。これほど愛情に満ち溢れた文章。


>いつだってカヲルの予想を越えてくれる

普通は「越えてくる」ですよね。でも「越えてくれる」だと、そう来たか、的な意外さ、嬉しさがよく出てる感じがします。これもちょっと書けないなー。

>カヲルは初号機の追撃が遅れたであろう理由を目にし、理解し、驚愕した。

カヲルのびっくり仰天具合が目に浮かぶ(笑)。


>「カヲル君、ごめん、でも仕方がなかったんだ」

同じくアスカの有無を言わせぬ、その存在意義を掛けた脅迫具合と迫力が目に浮かぶ。後で出てくるアスカの腫れた目元も含め。


>「あんたが! あんたが……それをあたしに言うの?」

要するに「おまいう」ですが、これは重いね。


>気を付けていってきてね

あたかも学校や仕事や、あるいは遊びに行く友人を見送るかのような言葉の、その重さ。


>なんて! このあたしが言ってあげるとでも思うの!?

アスカ!


>タブリスは二つの存在意義と共にここであたしが滅ぼす!
>
>でも、渚カヲルは、あたし惣流アスカを存在意義として生きてもらうわ!

アスカー!!


>君の命によって存在意義を持つ僕は君の滅びと共に滅び、僕の存在意義にその命を懸けている君は僕の滅びとともに滅ぶことになるだろう

この一文を生み出す、紡ぎ出す作者の苦悩を、努力を想像せよ。私には無理。脱帽するしかない。


>我、其父と母を離れて汝と堅く結び合い、二人一体となるべし

なんだったっけかなとぐぐってしまいました。創世記です。みんなぐぐれ。


>アスカの血を刻んだ槍がカヲルの脇腹に刺し込まれ

脇腹だよ。みんなついて来い。私も困難になりつつあるし本質的ではないと思うけどイエスだ。ロンギヌスの槍だ!


 ほとんどお腹いっぱいですがとにかく続き待ち!



 さて。

>転がり落ちる寸前の崖の縁に佇んでいるような状態だったが

 ここ、ちょっと引っ掛かったんだけど、意味を取り違える心配はないし修正案も浮かばなかったのでスルーした部分。つまりアスカが崖の縁に立っていて、いまにも転げ落ちそうになってる。一瞬、「転がり落ちる寸前の崖」と読んだんだけど、崖が転がり落ちるわけはない。これはこれでいいと思うんだけど、仮に直すとして、どう直すのかは難しい。

 有名な問題で「頭が赤い魚を食べる猫」というのがあるんだけど(詳しくはぐぐられたし)、要するに、赤いのは何か、という問題ね。これはどの文節がどこにかかるのかという話で、書いた人は自明だと思って書いてるから他の意味は考慮しないけど、読む人は別の意味で読んでしまう可能性もある、ということ。

 例えば、文章入門にも似たようなことを書いてるけど、

「シンジが店に入る。レイは無視した。」

 という文章があったとして、誰が誰を無視したのか、というのはこの文章だけではわからない。どういう視点で書いてるのかという問題もあるけど、こういう文章は書きがちだと思う。視点に拘りのない人は特に注意を要します。だから視点は大事です。意味が変わってくることすらある、と。前後でわかると言えばわかるんだろうけど、混乱の元にはなるわな。


>少し手を引いて道を指し示せば、どこまでも飛んでいけるだけの翼を彼女は持っているということがわかった。

 この文章はこれでいいと思うし、私もたぶんこう書く。つまり「彼女」はここに置く。「わかった」のはカヲルなので、「彼女は、少し手を引いて道を指し示せば、どこまでも飛んでいけるだけの翼を持っているということがわかった」と書いても間違いではないけれど、「わかった」のは「彼女」だと読めてしまう。

 かくも文章は難しいと、そういう話でした。
 綾幸っぽいでしょ?(笑)

 それはともかく作品はこちら!

http://ayasachi.sweet-tone.net/cont/aba-m/aba-m25_02.htm
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