Re: 親父補完委員会((笑))【ゲン ( No.42 ) |
- 日時: 2014/04/20 09:08
- 名前: 何処 ID:8A3xX1MzxHk
- 「笑えば…良いと思うよ…」
「…」
【−月光U−】
―――
「ふむ、碇はシナリオの消化に成功したようだな。」
「うむ、記述通り“第五の御使い ”はエヴァンゲリオンにより殲滅された。」
「“槍は雷と化し彼の御使いを貫き”…確かに解釈通りの展開ではあったな。」
「しかし議長、碇をこのまま野放しにして良いのか?」
「確かに今回の戦闘はシナリオより逸脱してはいない、 だがシナリオの改変に繋がる要素は極力排除すべきであろう。」
「うむ、今回は確かにシナリオの解釈範囲内かも知れん。しかし生命の樹は未だ回収されておらぬ。」
「その通り、幾ら彼の者を抑える為とは言え解釈を変え槍を使わぬなど本末転倒ではないのですかな?」
「奴が有能である事は認めよう。 だが議長、このまま碇を使い続けて本当に良いのか?」
「シナリオのタイムスケジュールを狂わせてはならん、盟約に叛けば予定外の使徒が現れかねん。 今の碇の行動は余りに危険だ、予定を早め鈴を付ける事としよう。 では諸君、今回の会議はこれにて終了する…」
―――
執務室に私と冬月、そして統括主任研究員と作戦部長の4名が机を挟み向かい合っている。
「…以上が今回の対使徒戦における該当作戦の報告書とその概要です。」
「…了解した。で、次は…」
「エヴァンゲリオン次期兵装開発計画に於ける状況変更報告及び新規開発兵装案趣旨説明です。」
「続けたまえ。」
「は。技術開発班からの報告書によれば、自衛隊より接収したポジトロンキャノンの実射及び運用解析により大部分の問題点が設計上解消され、次期兵装計画のポジトロンライフルは現開発想定期間を約40%短縮出来る見通しとなりました。」
「ほう、大した物だ。」
「威力及び使用電力についてはどうか?」
「威力につきましては受電設備の関係で現状においてはほぼ当初計画通り、具体的には接収したポジトロンキャノンのおよそ38%に止まります。 しかしながら今回の交戦範囲内でならその出力でもATフィールドの突破には計算上問題無く、寧ろ次発用ポジトロン生成充填時間の大幅短縮及び改設計による可能照射時間の延長により戦闘力自体は大幅に向上が見込まれ、又使用電力については…」
「私から説明致します。 使用電力については接収兵器解析により判明した問題点の効率化と省電力化を進め加えて新素材技術の併用、変電設備の改良等により今回の1/3弱、当初計画値の8割程度に短縮される予定です。 この電力消費量ならば多方面の電力供給遮断をせずに運用可能であり、現在近隣都市に建設中の発電ビル及び建設予定のコンデンサーシステムの構築が完了すれば計算上は連続射撃が可能です。 又、現在予定されているジオフロント変電設備の更新が完了すれば更に消費電力は低減出来ます。」
「どの程度の低減になるのかね?」
「は、具体的には現在のエヴァンゲリオン2機同時稼働に対応した電気設備ではこの新型兵器・ポジトロンライフル1門を使用する為に2機中1機の稼働を制限しなければなりません。 ですがこの機器更新によってエヴァ2機同時稼働時におけるポジトロンキャノン2機同時運用にも問題無く対応・給電可能となります。 又、将来的な複数機体同時運用に対処する為現在増設予定の蓄電施設ですが既に起工済みの部分が完成すれば3機、総完成時にはエヴァ4機の同時運用に対応可能となります。」
「ほう…それは凄い。」
「…では次、この新規開発兵装案を説明しろ。」
「は、申請に上げたエヴァンゲリオン用の超大型無反動砲と超大型整形炸薬弾頭ロケット弾ですが、エヴァの戦闘時における火力付与の必要性から提案させて戴きました。 現在のエヴァは中・遠距離戦闘において火力が不足しております。 現武装のパレットライフルは短距離での制圧力はともかく中、遠距離戦闘においては威力も射程も不足しており、有効威力の確認出来たポジトロンキャノンも接収品は運用時の諸問題から事実上超遠距離狙撃専用。 開発中の新型は有望ですが未だ実験段階であり、その実用化までただ手をこまねいて待っている訳にはいきません。」
「うむ…確かに。新兵器の実用化まで使徒は大人しく待ってはくれんだろうからな。」
「…趣旨は了解した。その有効性はどうか。」
「は、提案したロケット弾と無反動砲は言わば既製品の拡大版です。 何れも原型が既に完成された物であり運用に支障を来す問題点はほぼ解消済み、規模拡大に伴う要改修・改良点も既存技術により容易に想定・改設計が可能、 生産性についても現行設備で即時量産が開始出来、更にロケットブースター等資材の大半も既製品の流用により対応出来る事から予定製作期間及び製作費用の短縮低減に効奏しております。 又、その量産性と低価格性による使用コスト低減も見込まれ、想定値ではありますが信頼性・射程・威力の面から見ても充分作戦部の要求を満たしております。 以上の理由から、最も早期に実用化出来る新型火力支援兵器として私は当提案の早期認証を求める次第であります。」
「成る程。碇…どうする?」
執務机の前に立った2人を見遣りながら私の隣に立つ冬月が問い掛けて来た。
「今年度当初計画より変電設備の更新と蓄電設備の増築は予定されている。 他都市の施設建設支援予算については災害対策の一環として年度予算に盛り込み済み、問題は無い。」
「だが碇、今回の被害額からしても委員会は色々煩かろう。」
「寧ろ今回の被害程度で済んだ事が僥幸だ。」
「しかし…」
冬月の台詞を遮り、話を継ぐ。
「あの強大な使徒を相手にエヴァンゲリオンを1機も喪失せず撃破に成功、それだけで充分だ。 加えて有力な対使徒兵器、耐熱シールド、更に新たな使徒のサンプルまで手に入れた。 確かに物的被害は甚大だ。だがそれ以上に成果を得られたと委員会には私から説明する。」
「「「…」」」
「そして何より最大の成果は人的被害を最低限に留められた事だ。」
「…それは確かにそうだな。レイも無事だったし、何よりあれだけの被害で死傷者が殆どおらぬのはもっけの幸いだった。」
「葛城三佐、赤木博士…良くやってくれた。」
「「はっ!」」
「…うむ、では都市再建計画はこちらで処理しよう。後は…」
再び冬月の台詞を継いで私は答える
「今回の戦闘で被害を受けた防衛設備の規模は膨大な物だ。 その復旧費に鑑み、次期兵装及び新型兵装の開発については遺憾ながら年度当初予算内で抑えるように。」
「…はい。」
「…了解しました。」
「尚、今回破壊された迎撃ビルの内3棟を申請の新型ロケット弾運用仕様に変更、既存迎撃装備補充予算により先行して新型ロケット弾の試作と試験配備を優先して行え。」
「「はっ!」」
私の台詞に頷く冬月
「では委員会の方は任せたぞ碇。儂は市長と今後の打ち合わせをしてくる。」
「頼む。」
踵を返し出口に向かう冬月を不動の姿勢で見送る二人に、私は声を掛ける。
「二人共ご苦労だった。下がって良い。」
「処で碇司令、お話が」
「…何だ。」
「ご子息の事ですが…」
「シンジの事が何か?」
「…パイロット辞任騒動の事です、あの後司令には未だ謝罪を…」「必要無い。」
「…は?」
「シンジはエヴァンゲリオンパイロットとして私がこの街に呼んだ、つまり責任者は私だ。君が謝る必要は無い。」
「し、しかし…」
「辞める辞めないは本人の判断であり、我々にそれを止める権利は無い。そしてその決断の責任を負うべきは本人だ、君ではない。 そしてここにはパイロットとして不適な者を置いておく余裕は無い、君の判断は正しかった。」
「…いえ、私の監督責任です…」
「…君は良くやっている。色々雑音もあるだろうが気にする必要は無い。」
「しかし…」
「シンジは戻って来た、自らの意思で。 今現在何の問題も無い上に全て使徒戦前の事柄、今更蒸し返し君の責任を問う必要は無い。」
「…そうでしょうか…」
「ここで今シンジを私の手元に置けば憶測を招き更に問題が大きくなる。 シンジの我儘で君には迷惑を掛けた。」
「…いえ…」
「息子を頼む。」
「…は。では失礼します…」
作戦部長が自動ドアの向こうへ消える姿を見送った統括主任研究員は、何故か私以外誰も居ない執務室に残った。
無闇に広い部屋の中心、一卓の執務机に座る男と、向かいに立つ女
「…何か用か?用件が有るなら話せ。」
「は…その前にお詫びしなければならない事が…」
「…」
「前回は申し訳ありません、私とした事が失神など…」
「…いや、私に配慮が足りなかった。やはりあの映像は…」
「いいえ、私に覚悟が足りませんでした。とんだ醜態を晒してしまい…」
「…止めよう、切りが無い。 それより要件だ、話せ。」
「…はい、一つはチルドレンの現状報告です、現在レイの容態は安定しています。そちらは報告書をご覧下さい。 もう一つは…前回聞き損なった質問についてです。」
「…続けろ。」
「は、先ずはこのデータをご覧下さい。」
「…これは?」
「第4使徒との戦闘記録です。戦闘行動に伴う通信不良で欠損した幾つかのデータの修復とノイズ除去、裁ち切れ部分の仮想修正を行いました。」
「…」
「端的に申し上げます。エントリープラグ内に収容された少年二名、彼等はオーナインシステムに適合する可能性が有ります。」
「…あの少年達の事か。」
「はい。司令、それとこのレポートをご覧下さい、先日交付されたID証による情報開示により私が独自に調査した結果です。」
「…要点を言え。」
「…結論から言います、マルドゥクは機能を果たしていません。」
「…ほう。」
「何を呑気な!適格者の探索保護機関が機能していないのです!オーナインシステム適合者探索、その為のマルドゥクだった筈です、これではまるでザルではないですか!」
「…君は実に優秀だ。この短期間で良くそこまで調べ上げた。」
「…どう言う意味です?」
「今回の少年達…彼等は既にマルドゥクに登録されている。」
「?マルドゥクにより把握されていた…と?」
「ああ、彼等の通う学校の全学生、学校職員は身元、各種履歴、家庭構成、二代前までの家歴は既に押さえられている。」
「どう言う事です?新規パイロット捜索は急務の課題、なのに何故マルドゥク…否、司令は既に発見されている候補者の存在を明かさなかったのです?」
「…彼等だけではないからだ。」
「…は?」
「…ここに一冊のファイルがある。」
「…?」
「このファイルこそが君の疑問の回答になる。」
「?そのファイルが?」
「そうだ…これこそがマルドゥク機関そのもの、これはエヴァンゲリオンパイロット候補者名簿だ。」
「な!?」
《FIRST》 http://www.youtube.com/watch?v=8A3xX1MzxHk&sns=em
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