Re: 親父補完委員会((笑))【ゲン ( No.47 ) |
- 日時: 2014/06/13 05:42
- 名前: 何処 ID:SwA-LXw18qc
- 【−月光X−】
「これは旧首都東京を壊滅に追い遣った元凶…使徒リリスだ。」
「!?」
「セカンドインパクト当日、旧東京に突如出現した首都壊滅の原因、使徒汚染を引き起こした元凶たる存在、それがこの使徒リリスだ。」
「これが…ですが司令、エヴァは最終艤装中の弐号機を含め三機しか無い筈です。 ではこのリリスを倒した最初のエヴァンゲリオンとは…」
「確かに既存の機体は三機、だが欠番がある。 我々は既にエヴァンゲリオンを一機喪失している。」
「え?」
「この使徒リリスは旧東京において対使徒用決戦兵器エヴァンゲリオン壱号機により倒され、このジオフロントに封印された…」
「壱号機?最初のエヴァンゲリオンと言うのならば零号機なのではないのですか?」
「確かに最初に建造されたのは零号機だ。だが零号機と初号機は人間の造り出した存在では無い。」
「!?」
「君も気付いているだろう。 改めて考えてみろ、これ程巨大な人造人間を何の資料も無く零から建造する労力と時間を。 そして見ろ、ここに有るそのエヴァンゲリオン用支援設備の数々を。 このドッグ型調整槽、輸送架条、カタパルト、発電設備、工厰、皆エヴァンゲリオン運用の為にエヴァンゲリオンに合わせた規格で用意されている。 ではこれら全ての設備を今運用する為にはどれ程前から準備する必要がある? 建造する時間を逆算してみれば良い、つまり…」
「…既に…エヴァは存在していた…」
「ああ、人類補完計画成立前からエヴァンゲリオンは存在していた。」
「ではエヴァとは一体何なのです!」
「…判っている筈だ。」
「…まさか!?…まさかエヴァは…人の造りし物では…無い…」
「そうだ、我々がこの巨大な人造人間を今この時の為に作り上げた訳では無い、この巨人は今この時の為に用意されていたのだ。」
「そんな…」
「補足しよう、初号機は南極で使徒アダムを封印していた巨人体を回収再生した機体…正に人類が初めて手にした人造人間だ。」
「初号機が…」
「順を追って説明する、南極で発見された巨人は以前にここ、ジオフロント最深部ターミナルドグマで発見され発掘されたた巨人の残骸達とほぼ同一の存在と判明、 原型を保っていたその巨人はザ・ファーストと呼称された…」
「…ザ・ファースト…だから初号機…」
「我々はこの巨大地下空間から発掘された巨人の残骸を繋ぎ合わせて一体の巨人を再生した。 その巨人を我々はエヴァンゲリオンと命名、機体をプロトゼロと呼称した…そう、零号機の事だ。」
「…それで…ゼロ…」
「ザ・ファースト…初号機の解析と零号機再生計画で得たノウハウにより我々は一体の巨人を制作する事にした。 過去の遺産に頼らず現代の人類が自らの力で建造した機体故に製造番号が付けられた。試作1号(プロトワン)…即ち壱号機と。」
「…成る程…」
「エヴァンゲリオンとは何かと聞いたな? 答えよう、超古代の先史文明がその前に出現した天敵・使徒アダムに対抗すべくアダムの使徒細胞より作り出した巨人…それが人造人間エヴァンゲリオンの正体だ。」
「…アダムの肋骨より主はその伴侶を創られし…正しくエヴァ…」
「リリスについても話しておこう。 南極で使徒アダムを封じていた存在…それがリリスだ。 リリスとはエヴァンゲリオンとは違う方向性で使徒から創られた対使徒生物兵器だ。 そして先史文明が苦渋の決断により生み出した方舟でもある。」
「方舟…ですか?」
「それについては後で説明する、話を進めよう。 前大戦中、この国で地下壕制作中に発見されたこのジオフロントは長期に渡り特別機密に指定、極一部の人間以外立ち入りは禁止され一般人にはその存在すら知られなかった。 存在が公になったのは君の知る通り90年代…半世紀過ぎてからだ。 何故か? 前大戦が休戦に至った理由もここ、ジオフロント発見に端を発する、それほどここの発見は重大だったからだ。 その後世界規模での極秘探索が行われ、実に数十箇所に及ぶ地下大空洞の存在が確認された…裏死海文書の記述通りに。」
「裏死海文書…ゴシップや噂では聞いていましたが…良く有るタブロイドのスパム記事だと思っていました。」
「ああ、発見当初は古の説法や神話の曲解を記した偽書の類と思われていたからな。 タブロイドやゴシップ誌に出た情報の大部分はこの解読当初の物だ。
実際その判読可能な部分の解読が進むにつれその真贋性は更に疑問視された。 解読が進む程内容が意味不明となっていったからだ。その内容は荒唐無稽且つ支離滅裂、前後の繋がりすら無い上にあやふやな代物だった。 既知の神話の旧解釈や伝承されなかった部位でも無い、未知の断絶した宗教神話等では説明のつかぬその内容を揶揄して“翻訳者の小遣い稼ぎ”“アーカム図書館の落書き”“プラスチック製象牙の書”等と称する向きさえ有った程だ…」
「…しかしそれは事実であり、実際現実となった…と言う事ですね?」
「ああ、1968年の国連による第8次南極特別探査隊によって発見された巨大地下大空洞、その内部調査に当たった第11次探査隊が見た物こそ裏死海文書の記述を真実と確信させるに足る代物だった。」
「…」
「探査隊の見た物…それは半透明の巨大な繭の中、異形を槍で貫く巨人の姿だった。
アダムは記述通り繭状の物質に覆われエヴァンゲリオン初号機に槍で縫止められた状態で発見されたのだ。
同年設立されたネルフの前身である人工進化研究所、ここは本来この巨人解析を目的に開設された施設だ。 既にここ、ジオフロントにおいて多数の巨人残骸を発見回収しその調査研究に当たっていたこの組織が南極の巨人も調査する事となり、巨人…エヴァンゲリオン初号機は日本へ極秘輸送後このジオフロントに運び込まれた。 同時にサンプルとして採取した幾つかのサンプル片…アダムの一部とその周りを覆う繭状の物質もここに届けられた。
しかし巨人も、アダムとその繭のサンプルも…生きていた。 初号機は仮死状態、繭とアダムは休眠状態だったのだ、そして繭とアダムの結合部位のサンプルは驚くべき事実を我々に伝えた…アダムはリリスに半融合された状態だったのだ。 我々は裏死海文書の記述から繭を構成している物質を“封印細胞”、アダムのサンプルを“使徒細胞”と名付けた。」
「封印細胞!?」
「そうだ。我々はそのサンプルを分析後当時旧東京にしか無かったP4級隔離設備に保管した。葛城調査隊発足前の話だ。」
「葛城調査隊…セカンドインパクトに巻き込まれミサ…1名を除き全滅したあの…」
「国連を通じ人工進化研究所は巨人とアダムの調査を平行して行っていた。 謎に満ちた巨人とアダム、調査の結果その遺伝子構成や肉体素材から巨人はアダムを元に造られていた事は既に判明していた。 だがその両者に備わっている球体…コアの正体は一切が不明、我々は世界中から当時最高の研究者達を全ての分野から極秘召集、解析を依頼した。」
「…その一員に葛城博士も…」
「そうだ、そしてSS理論提唱者でありN2開発の父でもある葛城博士は検討の結果コアをアダムの動力…SS機関と判断した。 この発想に全ての研究者が賛同し、ある提言が為された。
そのコアを分離し、構造を調査する事によってエヴァンゲリオンのコアを動かす手掛かりを得られるのでは…否、人類がSS機関を開発する事すら可能なのでは…と。
そして調査チームが南極へ送られる事になった。」
「…それが葛城調査隊発足の経緯…」
「そうだ。たがアダムより分離されたSS機関への接触実験は最悪の事態を引き起こしたと見られる。 予想外にSS機関は稼働を始め、分離されているアダムが再生を初めてしまったのだ。
ここからは以後の事態推移からの推測だ。 目覚めたアダムは自らを汚染し取り込もうとするリリスを排除する為に反ATフィールドを展開、南極は死の世界と化した…セカンドインパクトの始まりだ。
だがセカンドインパクト発生に伴う反ATフィールドの範囲拡大は葛城博士に阻止された。 制御棒たる槍のコア挿入と熱核反応弾によるアダム本体の破壊によって反ATフィールドは消失、エネルギー源を失いアダム達は初期化されたと見られる。」
「?待って下さい、アダム…達?」
「ああ、覚醒したアダムは同時に成長、周囲の接触した人間達を同化し増殖した。」
「増殖!?」
「アダムとリリスの伝承は地父神ガイヤやイザナギ神話の様に変質しながらも世界中に残っている。 産めよ育てよ地に満ちよ…アダムの司る能力、それは増殖。リリスの能力たる同化とは似て非なるモノだ。
本来ウロボロスの如くアダムとリリスは互いを抑える存在、アダムの肋骨より作られたエヴァにより人は地に満ちる事を許された。 だが南極でアダムを封じていたエヴァンゲリオンと槍は排除され、接触実験によりアダムは活動を再開…枷たるリリスを排除した。 アダムの目覚め、その余波こそがセカンドインパクトだ。」
「…そしてその初期化されたアダム達こそが…」
「そう、使徒だ。 同時に旧東京にも異変が起きた。 セカンドインパクト発生による南極の敵…アダムの覚醒に呼応して封印細胞も目覚め…使徒と化したのだ。 P4施設を突破し封印細胞は旧東京に出現、汚染された人間達はインフィニティと化した。 人々を同化したインフィニティは融合を繰り返し使徒リリスとして覚醒、迎撃へ向かったエヴァンゲリオン試作機…つまり壱号機は暴走し…否、本来の敵に対峙し本能に目覚めたのだ。
人の手を離れ壱号機はその真の力を発揮した…使徒リリスを圧倒後バーサーカーと化しあらゆる存在を破壊しだした。 しかし暴走中の壱号機は再生したリリスより逆襲を受け壱号機は使徒に完全同化される寸前に自爆し使徒を倒した。 …その機体と旧東京湾岸部一帯を巻き添えにして。」
「…それが…旧東京壊滅の真実…」
「話は未だ終わらない。 旧東京の被害は甚大だったが更に脅威的だったのは使徒が未だ生きていた事だ。」
「!?」
「隔離封鎖された旧東京に入った調査団が発見した溶解した使徒の残骸、だがそれには生命反応が認められた。 我々はその残骸を回収し…インフィニティ化した人々と共にここ、セントラルドグマ内へ封印した。 あのリリスに融合した無数の足、あれこそがインフィニティ化した人間の末路だ。 彼らは本能のまま融合し合いながらリリスを目指し、自ら吸収されて行った… あの仮面は成長を抑える為の封印、だが完璧ではない。このままでは遠からず再びリリスは目覚める。 南極でアダムを封じていた生命の樹…ロンギヌスの槍によってその生命力を吸収させ続けねばリリスは復活し、アダムと共に世界を滅びに導く。 リリスを固定するあの十字架と周りに浮かぶ艦船には各々ギガトンクラスの熱核反応爆弾が搭載されている、非常時にはターミナルドグマごと焼灼出来る用に。」
「何て事…」
「この結果から我々はエヴァンゲリオンを更に改修した。 君も知っての通り今のエヴァンゲリオンは暴走を防ぐ為本来の機体能力を人間が操れる程度にデチューンした半端な代物だ。 そもそも有人操作…パイロットが搭乗すれば既にその時点で機体能力の完全解放など出来る筈がない。 当然だ、エヴァンゲリオンは本来自律戦闘機体、その戦闘能力は人間の知覚能力を遥かに越えたレベルに有る。 端的に言えば人が操縦するどころか搭乗させる事自体が誤りなのだ。
では暴走を防ぎつつ能力を完全に解放し戦闘プログラムを完全発動させるにはどうすれば良いか。 その答えが…我々ネルフの出した結論がここに有る。」
「…このエレベーターの先に…」
「これは最後のチャンスだ。今なら何も見なかった事に出来る…全て忘れるか全てを知るか後は君次第だ。」
「…」「…」
「…」
「そうか…では共に来い。」
カシュッ・ピッピッピッピッ…ピーッ“プシュン”
「地獄へようこそ、赤木リツコ博士。」
《FIRST》 http://www.youtube.com/watch?v=SwA-LXw18qc&sns=em
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