Re: 親父補完委員会((笑))【ゲン ( No.57 ) |
- 日時: 2014/07/27 16:06
- 名前: 何処 ID:q-UDfkwMtyE
- 【−都合と思惑V−】
「失礼します。」「失礼します。」
「お、2人揃って来るとは珍しい、一体どうしたのかね?」
「は。首相、明日のスケジュールについてですが…山本、お前から説明しろ。」
「はい!では僭越ながら私が明日のスケジュールについてご説明させて頂きます。 先ず第2東京国会議事堂にて行われている経済諮問会議の産業界代表による意見総括審議会が0830から0930、これへの出席を願います。 審議会終了後同会場別室にて婦人権利擁護団体代表との会談が0950まで、1000から1030までが全国知事会長とのTV会議です。 1050リニアにて第三新東京へ移動、列車内にて外務省職員による某国大使との昼食会へのブリーフィングになります。 1142第三新東京着、1200より1330昼食会になります。1355にVTOLにより先週の貨物船事故への視察団5名随行で三宅島へ向かって頂きます。 1430現地到着、視察団と事故現場視察の後首相は別途1530からの救難隊表彰式へ出席願います。 表彰状授与後1600退席。 又、1730予定の第四次阪神工業地帯復興計画策定委員会は委員長の緊急入院により後日に延期となりました。 よってスケジュール調整により1610から小学校児童による歓迎会と老人養護センター視察、視察後の記念撮影にて現地養殖魚を試食して頂きます。 1800第三新東京到着、後1830まで休憩、その後第三新東京防衛に当たるUN派遣自衛隊幹部とネルフ副司令冬月氏を交えた夕食会、その後は旧軽井沢での国連職員慰労会へのサプライズ出席が2000からとなります。 尚、明後日の主予定ですが旧東京集団墓地合同慰霊祭への表敬訪問と記帳はTV局からの要請で0840に前倒しとなりましたのでご了承下さい。旧松本空港跡地再開発事業計画の報告会議は1300からの予定です。」
「ほう、大分山本君も慣れて来た様だな。」
「血は争えませんね、私も彼の祖父には大分鍛えられましたが当時の私より数段出来が良い。 それと首相、ご依頼の那須ゴルフ場の予約ですが…日程に重工連からの招待が重なっておりますが?」
「ああ、例の公開試験だな。構わないよ、そっちには祝電を送れば十分だ。」
「宜しいのですか?」
「ああ、御披露目に箔を付けるだけの形式的招待だ、それに私が出れば制式化を推していると各方面に誤解を招きかねん。」
「?推進派の方々からは大分ご支援を頂いておりましたが?」
「…」
「山本!」
「!?し、失礼いたしました!」
「まあ良い…山本君、君は歴史に詳しいかね?」
「は?歴史…ですか?あまり詳しくは…」
「前大戦が連合国へのドイツの休戦協定締結とそれに伴う我が国の条件付き降伏により終結した事は?」
「?は、はぁ。その程度なら…」
「そう、連合国の勝利に終わった前大戦、その決め手は大陸反攻作戦の成功にある。 そしてその作戦計画中にとある新兵器が開発された… その名はパンジャンドラム。」
「?パンジャ…ドラム?」
「そうだ、後は自分で調べたまえ。宿題だ。」
「はぁ…」
「山本」
「あ!は、はい!御教示有難う御座います!早速調べてみる事とします!」
「うん、下がって良いぞ。」
「は、はい!では失礼します!」
「…宜しいのですか?」
「ああ、仮にも政治家の秘書ならば事実を知って吹聴する低能ではあるまい。必要なら処分すれば良い。 最も…只沈黙を守るだけの臆病者ならば一生秘書だろうな。 義憤に駈られ糾弾に回るなりこれ幸いと取引材料に使おうと情報収集するとかなら未だ見込みはある。 それにどの道何時かは知る事だ、となればこの世界で生きる為にも表と裏を弁えて貰わねばな。」
「…珍しいですね、一喝で終わらせるかと思いましたが…」
「次世代育成は現役の義務だよ君…と言うのは表向き、今日は機嫌が良いからな。」
「?」
「何しろ久々のゴルフの予定だ、まぁ普段ならこんなサービスはせんよ。それに… 今の山本君は若い頃の私にそっくりだったからな。覚えているか?」
「覚えてますとも…あの山本の御祖父には私も散々怒鳴られた口ですし…」
「因果は巡るか…そうだ、次のゴルフには君も参加するんだぞ!いつぞやの敵取らせて貰うからな!」
「いきなり二年前の事を蒸し返さないで下さい。大体秘書官が首相とゴルフな… …そう言えば首相も大臣秘書官の時に…」
「おう、あの時はお前が秘書官代理押し付けられたんだったな。この際爺さんへの意趣返しに山本を使え!」
「色々根に持ってますね…しかし私も一年はクラブを握ってませんからお相手が務まるか…」
「何?ならば私が大勝するチャンスだな、こんな機会逃す訳にはいかん。 絶対参加するんだぞ、この際君には徹底的に勝ってやるからな!」
「…やっぱり根に持ってますね…」
―――
「機甲科第三師団第一大隊第六戦車小隊第一分隊2号車操縦士浅利ケイタ一等陸士」 「はいっ!」 「特務科第二空挺団第四偵察隊特殊戦戦術情報官霧島マナ一等陸士」 「はい!」 「支援航空科第四ヘリコプター大隊第一対戦車飛行隊二番機射撃手ムサシ・リー・ストラスバーグ陸士長。」 「はっ!」
「ふっ、三人共何故ここに呼ばれたか判らん様子だな。安心しろ、貴様等を捕って喰いはせん!」
「うん、まぁ三人が三人共何の共通点も無い科の出身だからな、無理も無いだろう。曹長、続けたまえ。」
「は、では…科を跨いで貴様達に集合を掛けたのは他でもない、貴様等の適性を見込んだ特殊任務だ。 これより貴様ら3人は此方の一等陸尉の元へ配属となる。」
「摂津瑞穂一尉だ。君達の転属命令は既に発令している、よってこれより君達3人は私直属の部下となる。 本部にて転属命令受領後直ちに羅臼へ向かい特殊訓練を受けろ。内容につい…おい曹長、下がって良いぞ。」
「?いやしかし…は、了解しました。では後は宜しく願います。」
「…これより話す内容は機密事項に属する、他言無用だ。 羅臼で1ヶ月の特殊訓練の後君達はカリフォルニアへ極秘輸送する精密機械の護衛任務に着く事になる。 尚、対象へ精密機器引渡しの後我々はフロリダへ飛び特殊機器を受領・更に1ヶ月慣熟訓練を受けこれと共に帰国予定となる。」
「はっ!」「了解しました!」「瑞穂三佐殿!質問が」
「質問は受け付けん。それと“殿”はいらん。 君達の部隊教育内容は知らん、が、旧軍の悪癖を引き継ぐ必要は無い。」
「?」「…」「…了解しました。」
「因みにこれから私は独り言を呟く、独り言だから聞く事も記憶に留める必要も無い。」
「「「?」」」
「…君達3人は特殊機器オペレーターに内部選考の結果選ばれた。 はっきり言えばフロリダで引き渡される特殊機器とは新兵器の事だ、君達は新兵器のパイロットとしてここに集められたのだ。」
「スゲェ!」「嘘…」「マジかよ…」
「我々の任務はこの兵器を受領し極秘裏に日本へ持ち帰る事だ。 既に機体は完成し我々の輸送する精密機器の組み込みを待っている。 我々の護衛対象とはこの精密機械…言わばこの新兵器の心臓部だ。これにより新兵器は真に完成する。 そしてこの新兵器は既に命名済みだ。その名は…“ライデン” 制式名称トライデント級戦略機動兵器試作3号“雷電”だ。」
「へー…」「雷電…」「…気に入った。」
「尚、秘匿名称は“陸上軽巡洋艦”…だそうだ。」
「ガクッ」「何それ」「いきなり嘘臭いな」
「何処の国も官僚のネーミングセンスには期待出来ない証拠だな。最もこの秘匿名称なら誰も信じないからある意味正解か… さて、独り言は終わりだ。では諸君、これより本部へ出頭し、転属命令を正式に受領せよ。 受領後直ちにVTOLで羅臼へ向かうから直ぐに来い。私はヘリポートで待っている。以上!」
「「「はっ!」」」
―――
「マユミ、出発の準備はいいかい?」
「…はい、義父さん。」
「次に向かうのは日本だ。」
「…日本…」
「懐かしいかい?」
「…そう…ですね、日本に居たのは随分昔でしたから…」
「…マユミ、実はお父さんはもう転勤しないで済む様偉い人にお願いしてきたんだ。」
「…」
「お父さんも疲れたんだ。偉い人も話を聞いてくれたよ、どうやら出張以外は日本で済ませてくれるらしい。 これからはもうお父さんの都合でマユミも引っ越す必要は無くなる筈だ。」
「…そう…ですか…」
「色々苦労をかけたな、マユミ… さぁ、飛行機の時間が近い、行こうか。」
「…はい…」
《デウス・エクス・マキナ》 http://www.youtube.com/watch?v=q-UDfkwMtyE&sns=em
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