「シンジ・・・・・」

私はそう呟くと、そっと右に顔を向けた。

チュッ・・・・・

重なるシンジと私の唇。

私の肩を抱いてテレビを見ていたシンジが私の声に反応して、私を優しく抱き寄せるとキスしてくれた。

二人きりの時はいつもこうしている。

人の温もりを知らずに育った私にシンジがしてくれる、最も私の好きな行為。

優しく見つめられるのも好き。

穏やかに寄り添って時間を過ごすのも好き。

デートで一緒に色々見て回るのも、二人で美味しいお店を見つけて食事することも。

気の合う仲間達と集い騒ぐことも最近は好きになってきた。

それでも、シンジと二人で分かち合う心地よい時間の方が何倍も好き。

手を繋いだり、肩を寄せ合ったり。

お互いの温もりを感じあえる時間がとても好き。

その中でも、お互いぴったりとくっついて、唇を重ねることが・・・・・。

だから私はシンジを呼ぶ、シンジの居るほうに顔を向けて、瞳を閉じながら・・・・・。




綾波レイの幸せシリーズ?
突発的企画参加作品 レイvision.

written by タッチ   






「シンジ・・・・・」

私の呼びかけに、振り向くシンジ。

そんなシンジの口の中に、私はシンジ手製の卵焼きを送り込む。

もちろん、私の口を使って。

最初は驚いた顔をするものの、すぐに私の行為を受け入れてくれる。

だから今度は別のものを物色して送り込む。

それは、私にだけ許された、私だけが出来る、私にしか出来ないこと。

でも、するだけじゃ物足りない。

シンジを見つめると、シンジは苦笑しながらもお肉以外のものを私に食べさせてくれる。

当然、シンジの口を使って。

それを交互に、一つのお弁当がなくなるまで続ける。




シンジといつも一緒に居たい。

シンジと一つになりたい。

それが私の心であり、私が今此処に居る理由。

そんな私をシンジは精一杯受け止め、受け入れてくれている。

そして今日もシンジの布団に潜り込む。

シンジの暖かさを分けてもらうために。

シンジの匂いに包まれるために。

幸せを、感じるために・・・・・。

「お休み、シンジ」

今日最後のKISSをシンジにして、私も夢の世界に・・・・・。