Re: 突発短編集(予定)《掌話的小 ( No.15 ) |
- 日時: 2014/06/14 20:29
- 名前: 何処 ID:L5zeM-zxBTE
- 【夕立後記】
碇君が私の膝の上で寝息を立てている。
夕立後の縁側を緩やかに風が流れる。 駿雨名残の雨垂れが地を叩く不規則に規則的なリズム、風にたなびく蚊取り線香の煙、涼しげに鳴る風鈴、汗をかいたグラスの中、琥珀に溶ける氷の軽やかに澄んだ音。
未だ明るい空もじきに透明な群青へ溶けていくだろう。
そっと目を閉じる
静かな音、硬質な音、音、音、音…
世界は音に充ちている。
その音の一つ、規則的な、低い、静かな、音に、ゆっくり、ゆっくりと、私の、鼓動が
「う…ん…」
「起きた?」
2人閉じていた瞼が開き、私は自分が微笑んでいる事を何故か不思議にも思わずに碇君にそう問い掛けていた。
明日も暑くなるだろう。 夕立も降るかも知れない。 又、碇君の膝枕を出来るだろうか。
見下ろす膝の上、見上げる碇君。
碇君と私、二人暫し互いを見詰め合う。
…
碇君が 笑う
膝の上、碇君の頭は乗ったまま。
息を吸い込みながら空を見上げる
…空は群青に溶け始めていた…
《黒猫》 http://www.youtube.com/watch?v=L5zeM-zxBTE&sns=em
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