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ワールドエンドはエントランスの片隅で/aba-m.a-kkv
日時: 2021/10/23 23:15
名前: tamb

 aba-m.a-kkvさんの新連載。これもまた、企画をきっかけに生まれた作品ともいえる。恐らくはLAK作品になるであろうと思われる。というか既にLAKである。

 一行目から既に謎である。散りばめられた伏線、何が起こっているのかよくわからない。でもとにかくわくわくする。

 コンビニにスイーツを買いに行かせるのが、とても、らしい。一緒に行けばいいのに(笑)。でもそれは「一緒に過ごせればなんでも」いいという気持ちの裏返しでもあると思う。だからたぶん、もし普通に帰って来たとしても、ありがと、と言って笑顔を見せるくらいで済ませるのだろう。

 変わらぬ想いと、いってくる、というアスカの言葉を信じて、今はただひたすら続きを待ちたい。タイトルにどう結びつくのかも含めて。

追記:第二部以降もこのスレで扱います。

作品はこちら。
http://ayasachi.sweet-tone.net/cont/cont_index.htm#world_end
メンテ

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Re: ワールドエンドはエントランスの片隅で 第一部/aba-m.a-kkv ( No.1 )
日時: 2021/10/27 21:27
名前: aba-m.a-kkv

あとがきのようなもの。
今作のプロットはずっと描きたいと思いながら封印していたもので、企画に参加させてもらったことをきっかけに発掘したものです。
記録を遡ってみると、どうやら2010年辺りに作ったものらしいことが判明。
10年もたってしまいましたが、なんとか日の目を見ることが出来ました。
思いがけず物語が踊ってくれているので、テキスト50kくらいの予定が延びに延び、三部構成になりそうです。
この感覚は久々なので嬉しいです。

さて、今作が進んだ要因のもうひとつに、シンエヴァがあったことは否めない気がします。
シンエヴァスレで、「アスカの隣はやっぱりカヲル君だよなあ」と書きましたが、それに対する答えでもあるかなと。
その前のところで、tambさんが「アスカがむちゃくちゃ頑張ってる。彼女が報われないのは理不尽である」と書いているんですが、今作ではアスカには頑張ってもらう分、幸せになってもらう予定です。

加えて、ののさんが企画の時にLAKでもいいよーと言ってくれたり、tambさんが二人目でLAK推進委員会の仕事もしなさいと言ってくれたりしたのが後押しになっています。感謝です。
思いがけず連載になりましたので、第二部引き続き頑張りたいと思います。

メンテ
Re: ワールドエンドはエントランスの片隅で 第一部/aba-m.a-kkv ( No.2 )
日時: 2021/11/03 22:03
名前: のの

感想遅くなっちまいました。
ごめんなさいね。
まあ、お互い重鎮としての活動スパンなので、このくらいの時の流れでちょうどいいでしょう、なんちて。


さてさて。
いやー、やっぱ面白い。
ワクワクしちゃいました。
アフターEOEでカヲル君の力が暴走する話というのは、あまんまり記憶にないので(だいぶ怪しい記憶力ですが)、新鮮です。
aba-m.a-kkvさんの描く、清潔な佇まいのカヲル君とアスカは健在ですね。

なんかさらりと本編24話の改編が行われてて、このへんの思い切りのよさはびっくりしました。
このあたりの割り切り力が、よいですね。
だって2次創作だもん。ここは読者の想像力な委ねていい部分ですね、たしかに。
見習いたい。

続きも期待しております!
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Re: ワールドエンドはエントランスの片隅で 第一部/aba-m.a-kkv ( No.3 )
日時: 2021/11/06 01:21
名前: aba-m.a-kkv

ののさん、読んでくれてありがとうございます!
ワクワク、新鮮と言ってもらえて、嬉しいと共に安心しました。
とりあえず、第一部としての展開は成功だったのかな、と。
LAK自体が少ないので、目新しいかなとは思っているのですが、私もなにぶん過去の記憶が……苦笑
私がLAKという存在を知ったキッカケのSSがあったような気がするんですが、それも思い出せないほどなので。

>aba-m.a-kkvさんの描く、清潔な佇まいのカヲル君とアスカは健在ですね。
なんだかけっこうな時間が経っても、私の中の二人の形は変わらないんだなあ、と書いていても思いました。
貞本エヴァの影響を強く受けているものの、カヲル君はなんとなく庵野エヴァ寄りなんですよね。

本編24話ではカヲル君とアスカの接点がないので、第二部では関わってくる予定です。
本編改変っていうのは、けっこう重労働だなあ、という感じが個人的にはしています。
しかして、読者に委ねることの出来る部分が大きいというところも二次創作の面白いところですね。
土台が定まっているというのがメリットデメリットありますが、それを基にしてどう展開させて行けるかと思考するのは楽しいものです。

残りの二部もお付き合いいただけたら嬉しいです。
メンテ
Re: ワールドエンドはエントランスの片隅で/aba-m.a-kkv ( No.4 )
日時: 2021/11/10 20:08
名前: tamb

 さて、第二部です。

 これは凄い。
 読み進めていて、背筋にこれほどの戦慄が走るのはいつ以来であろうか。途中から編集者視点を放棄して読みふけりました。
 存在意義、レーゾンデートルは想いによって形作られる。「タブリスという宿命ではない、渚カヲルという存在そのものに対して」とか、もうたまらん。
 セカイ系と言うなら言えばいい。そんな軽い言葉は物語が吹き飛ばす。
 失いたくない。それが全てで、他に必要なものは何もない。左手の傷はその証。
 数回読んで冷静な視点を取り戻したつもりですが、終段は自信なし。誤変換とか妙な文章とかあったら指摘をお願いします。
 逆に言えば、誤変換とかがどうとかいう領域を吹き飛ばすほどの強度を持った物語であるとも言えるのです。それはある意味での境地、理想形でもあります。
 しかしこれほどの物語が物語の一部であるとは!


>少し手を引いて道を指し示せば、どこまでも飛んでいけるだけの翼を彼女は持っているということがわかった。
>
>それはカヲルにとって眩しく、青空を見上げた時に映る太陽のように爽やかで温かく心地良いものだった。

彼女が翼を持っている、という事実が、カヲルにとって「心地よい」という感情を生む、という文章が凄い。これ、何気ないようだけど、書ける? 嬉しいとかならまだわかる。彼女が翼を持ってることが「眩しく、青空を見上げた時に映る太陽のように爽やかで温かく心地良い」だぜ。凄すぎない? 少し後に出てくる、アスカを失いたくないという感情に対する心地よさも同じ。これほど愛情に満ち溢れた文章。


>いつだってカヲルの予想を越えてくれる

普通は「越えてくる」ですよね。でも「越えてくれる」だと、そう来たか、的な意外さ、嬉しさがよく出てる感じがします。これもちょっと書けないなー。

>カヲルは初号機の追撃が遅れたであろう理由を目にし、理解し、驚愕した。

カヲルのびっくり仰天具合が目に浮かぶ(笑)。


>「カヲル君、ごめん、でも仕方がなかったんだ」

同じくアスカの有無を言わせぬ、その存在意義を掛けた脅迫具合と迫力が目に浮かぶ。後で出てくるアスカの腫れた目元も含め。


>「あんたが! あんたが……それをあたしに言うの?」

要するに「おまいう」ですが、これは重いね。


>気を付けていってきてね

あたかも学校や仕事や、あるいは遊びに行く友人を見送るかのような言葉の、その重さ。


>なんて! このあたしが言ってあげるとでも思うの!?

アスカ!


>タブリスは二つの存在意義と共にここであたしが滅ぼす!
>
>でも、渚カヲルは、あたし惣流アスカを存在意義として生きてもらうわ!

アスカー!!


>君の命によって存在意義を持つ僕は君の滅びと共に滅び、僕の存在意義にその命を懸けている君は僕の滅びとともに滅ぶことになるだろう

この一文を生み出す、紡ぎ出す作者の苦悩を、努力を想像せよ。私には無理。脱帽するしかない。


>我、其父と母を離れて汝と堅く結び合い、二人一体となるべし

なんだったっけかなとぐぐってしまいました。創世記です。みんなぐぐれ。


>アスカの血を刻んだ槍がカヲルの脇腹に刺し込まれ

脇腹だよ。みんなついて来い。私も困難になりつつあるし本質的ではないと思うけどイエスだ。ロンギヌスの槍だ!


 ほとんどお腹いっぱいですがとにかく続き待ち!



 さて。

>転がり落ちる寸前の崖の縁に佇んでいるような状態だったが

 ここ、ちょっと引っ掛かったんだけど、意味を取り違える心配はないし修正案も浮かばなかったのでスルーした部分。つまりアスカが崖の縁に立っていて、いまにも転げ落ちそうになってる。一瞬、「転がり落ちる寸前の崖」と読んだんだけど、崖が転がり落ちるわけはない。これはこれでいいと思うんだけど、仮に直すとして、どう直すのかは難しい。

 有名な問題で「頭が赤い魚を食べる猫」というのがあるんだけど(詳しくはぐぐられたし)、要するに、赤いのは何か、という問題ね。これはどの文節がどこにかかるのかという話で、書いた人は自明だと思って書いてるから他の意味は考慮しないけど、読む人は別の意味で読んでしまう可能性もある、ということ。

 例えば、文章入門にも似たようなことを書いてるけど、

「シンジが店に入る。レイは無視した。」

 という文章があったとして、誰が誰を無視したのか、というのはこの文章だけではわからない。どういう視点で書いてるのかという問題もあるけど、こういう文章は書きがちだと思う。視点に拘りのない人は特に注意を要します。だから視点は大事です。意味が変わってくることすらある、と。前後でわかると言えばわかるんだろうけど、混乱の元にはなるわな。


>少し手を引いて道を指し示せば、どこまでも飛んでいけるだけの翼を彼女は持っているということがわかった。

 この文章はこれでいいと思うし、私もたぶんこう書く。つまり「彼女」はここに置く。「わかった」のはカヲルなので、「彼女は、少し手を引いて道を指し示せば、どこまでも飛んでいけるだけの翼を持っているということがわかった」と書いても間違いではないけれど、「わかった」のは「彼女」だと読めてしまう。

 かくも文章は難しいと、そういう話でした。
 綾幸っぽいでしょ?(笑)

 それはともかく作品はこちら!

http://ayasachi.sweet-tone.net/cont/aba-m/aba-m25_02.htm

メンテ
Re: ワールドエンドはエントランスの片隅で/aba-m.a-kkv ( No.5 )
日時: 2021/11/10 21:07
名前: 史燕

執筆お疲れ様です。一作目、二作目と読ませていただいて、とてもすばらしいという平易な感想しか出てこないのが申し訳ない。
アスカとカヲル、この二人だからこそというお話で、読んでいる間はただただその世界に、そして込められた愛に圧倒されました。

>そしてそれは、世界から、人から、そしてアスカか>ら隔絶されることを意味している。
>けれど、カヲルには成さないわけにはいかない。
>アスカを守るために、何が何でも成し遂げなければならなかった。
渚カヲルという人物の覚悟が、まさしく決死の覚悟が、ここまでストレートに、深く突き刺さった作品は、今作が初めてでした。なんとなく流していた青い血(パターン青)が、ここまで重く、苦しいものだったと、ついぞ知らぬまま今まで過ごしてしまっていました。

第一部の
>「カヲルの!! バカーーー!!」

第二部の
>そう、聞こえないはずだった。
>それなのに、カヲルの耳に自らの名を呼ぶ声が届く。
>自らの存在意義であり、欠けた心のもう半分であり、愛してやまない彼女の声が。

彼女が、どんなに一生懸命なのか。
彼が、どんなにこれを喜んでいるのか。

お恥ずかしい限りですが、二作通読してようやく実感を持って読み取ることが出来ました。

第三部も楽しみにお待ちしております。
メンテ
Re: ワールドエンドはエントランスの片隅で/aba-m.a-kkv ( No.6 )
日時: 2021/11/11 01:27
名前: のの

さて、読みました。
読みましたよ。
うーん、すごいな。
僕とは全然方向性が違うんですけど、違う山の頂に立ってるなって感じます。
tambさんも書いてますけど、よくかけるなこんな表現。


◇ここがすごいぜ・その1
>「シンジ、ここまで連れてきてくれて、カヲルに逢わせてくれてありがと。
>
>あとはあたしに任せて、ここで待っていてほしい」
>
>「わかった、ここで二人が帰ってくるのをずっと待ってるよ。
>
>気を付けていってきてね、アスカ、カヲル君」
>
>「行ってくるわ」
>
>
>信頼のもとに交わされた約束を結んで、アスカは差し伸べられたカヲルの手をしっかり掴んだ。

⇒実質24話までの話(というか貞エヴァ準拠10巻)までをかっ飛ばしているのでそれまでの人間関係の積み重ねをこの会話だけで完結させてんの、すごくない?僕には無理。

◇ここもすごいぜ
>「いいわね、好きよ、そういうの、ロマンチックだわ」
>
>これから今の自分の全て、この先の自分の全てを懸けることになるというのに、そして少なくない苦痛をともなうことになるというのに、アスカは不敵に笑って見せた。

⇒ちょっとセカイ系メロドラマに行きかけているところを、ヒーローのように笑って見せるのが、アスカはめちゃくちゃ似合う。超カッコいい。少しガーリーに人を好きだと言った子のこの切り返し。
実によい。

◇ここが真似できないぜ
こういう話をちゃんと3話でまとめあげてること

ということで。
超面白い。超楽しい。
がんばれカヲル君、アスカ。
君たちの未来が光輝くことを祈ってるぜ。
メンテ
Re: ワールドエンドはエントランスの片隅で/aba-m.a-kkv ( No.7 )
日時: 2021/11/11 22:52
名前: aba-m.a-kkv

たくさん誉めてもらえて恐縮です。
そして第三部への不安が高まる。
連載の恐ろしいところの一つに、しっかり物語を締めくくれるか、ちゃんとボリュームを維持して読者を納得させられる内容に出来るか、というところがあるものです。
単話でも変わらない命題ではあるものの、連載では特に強調されるので、ラストの第三部、がんばらねば。

さて、今回のお話を投稿するにあたって久々にtambさんに編集作業をしていただいたのですが、改めてその鋭い指摘に感嘆しました。
感想のところで引き出してくださっている部分もそうですが、書き手が意味を込めたところをしっかり汲み取ってくれる上に、書き手がその文章だったり単語だったりの意味をうまく説明できない場合でも的確な指摘をしてくれるところにいつもながら凄さを感じています。
場合によっては代替案を提示してくれる親切さも素晴らしい。
今回改めてすごいと思ったのが、tambさんが読者の視点と編集者の視点とで読んでくれているところ。私には絶対真似できないところです。
例えば、「転がり落ちる寸前の崖の縁に佇んでいるような状態だったが」をピックアップしてくれていますが、これは初稿ではなかった一文で、推敲の時に書き加えた文章だったので「ここちょっと引っ掛かったんだけど」と書かれた時には震えました。
そして確かに、意味を捉えるのに難しい文章であり、直すのも難しい。読点を入れるわけにもいかないし。
推敲時に入れただけにそれなりに考えた文章でもあるので、“海”の時にスルーされたのはほっとすると共に、ちゃんと見られていたんだ、というところに驚いたりしました。
二次創作を書くにあたって、小難しく考えて書かなければいけないわけではないし、全ての文章や単語に意味を持たせるなどというのは不可能な話ではあるのですが、
それでも、物語を丁寧に書くことの大切さや、文字に意味を込める重要さ、硬い言い方をすると自分の書いた物語に責任を持つ、ということの重要性をtambさんの編集作業を通して学ぶことが出来ると思います。
なので、まだ綾幸の投稿を経験していない作家の方たちにはぜひ「海と埋め立て」を体験していただきたいです。笑。新しい世界を見れるかもしれません。


史燕さん
読んでくささってありがとうございます!
感想もいただきとても嬉しいです。
カヲル君は謎の多い人物ですし、LAKというジャンル自体もマイナーな部類だと思うので、ある意味、小説を書くにあたって可能性が大きいのではないかなと思っています。
レイとシンジ君の二人もそうですが、アスカとカヲル君という二人も、存在を異としている故の深さや重みがある気がしています。
今回の物語は、物語が踊ってくれている部分も大きいのですが、個人的に突き詰めたいテーマや登場人物への想いも込めたいと思っていますので、残り一部も頑張りたいと思います。


ののさん
読んでくれてありがとうございます〜。
第二部も、ののさんに面白い、楽しい、と言ってもらえて安堵しています。
今回は本編24話に貞本版11巻を足し合わせて都合よく改変したんですが、そこまでの流れを省略して読者の想像に委ねることが出来るところもエヴァの、そして二次創作の面白いところだと思います。
本編24話だけならしっかり記述しないと土台を作れないわけですが、貞本版の9巻から11巻の別の流れがあるので、どちらも見ている読者なら想像してくれるだろうと期待できるところがあります。
私が描くことが出来るかは別の話として、全て書いてしまうというのも手法ですが、どこまでを書いて、どこまでを書かないかという選択も、二次創作の楽しいところのように感じます。
今回は追撃のシーンからにしたんですけど、もう一つの案としてアスカが初号機に乗せてもらうためにレイとシンジ君を説得する場面から書こうかとも考えたんですよね。
でも、そのあたりのアスカの必死さは、想像してもらったほうがより引き立つような気がしたので、腫れた目元の表現で表したりしてみました。
「ロマンチックだわ」のセリフの部分は、これは良いものが浮かんだ!と思って書いた部分だったので、ピックアップしてくれて嬉しいです。
三部通じて、アスカにかっこいいセリフを言わせるのが今回の目標の一つです。笑
メンテ
Re: ワールドエンドはエントランスの片隅で/aba-m.a-kkv ( No.8 )
日時: 2021/12/30 01:00
名前: tamb

 第三部。

 理想的な恋人、あるいは夫婦に対して、相手を信頼しているかどうかを尋ねることほど愚かなことはない。夫婦は顔が似てくるなんて話もあって、これは表情の変化の仕方というか作り方がお互いに影響を受けるのかななんて思っていたのだけれど、例えば飼い犬が飼い主に似てくる(あるいはその逆)などという話を聞くと、何らかの物理的な作用があるという可能性もある。生命は謎に満ちている。
 私は私、あなたはあなた。それでいて私はあなたでもあり、あなたは私でもある。私は私を取り戻す。
「一つでありながら、それぞれがそれぞれとして存在することが出来ている」
 ――それは私が私であり、同時にあなたでもあるということに他ならない。「寒い冬に外から帰ってきて暖かい室内に入り込んだとき」のような安心感は、そういう時に得られるのだろう。それはシンクロという言葉でも表されるのかもしれない。

 あなたはそれでいいかもしれない。でも私はそれを許さない。それは史燕さんの「風に託す」「青空の下」とも奇妙にシンクロする。
「あんたは何にもわかってない」
 つまりはそういうこと。なかなか難しいですよ。

 第一部、謎に満ちたプロローグがエピローグの冒頭であるという驚異の構成力。そして、傍目から見ればイチャついているようにしか見えないはずだが、それが世界を救っているという事実。恐ろしい話です(笑)。

第三部、作品はこちら!
http://ayasachi.sweet-tone.net/cont/aba-m/aba-m25_03.htm

メンテ
Re: ワールドエンドはエントランスの片隅で/aba-m.a-kkv ( No.9 )
日時: 2021/12/31 23:47
名前: みれあ

Ayanami LEGIONを読んだ時にも感じた圧倒的な世界構築力と、その世界線の上に描かれる二人。普段ここに住んでるとセカイ系の炉心はレイとシンジになりがちだけれど、この二人が、かつ思っても見なかった形でセカイの中心になる物語は新鮮でした。
…という御託はさておき、アスカとカヲルの二人の間の絆と、ダイナミックな空間に描かれるお互いへの思いはどちらも素敵でした。ド年末(年末になったのは完全に僕の自己都合ですが……)に読めて嬉しかったです。
メンテ
Re: ワールドエンドはエントランスの片隅で/aba-m.a-kkv ( No.10 )
日時: 2022/01/03 02:14
名前: aba-m.a-kkv

三部完結です、ちゃんと終われたと思います。
いまの自分で書けるもの、いま自分が書きたいもの、全部を詰め込みました。
LAKだからこそ描けるお話に出来たんじゃないかな、と思っています。
三部作とこじんまりしているとはいえファントムペインの時からやってみたいと思っていたLAK連載と10年間放置していたプロットを物語に昇華することが出来て満足。
このお話を読んで、LAKにもちょっと関心を持ってもらえたなら、LAK推進委員会委員として嬉しく思います。


tambさん
いつもながらのレゾンデートルに加えて、「伴侶」というところも今回は結構意識して書きました。
「二人は一体となる」というのは存在意義と似ているようで面白いテーマのように感じます。

>あなたはそれでいいかもしれない。でも私はそれを許さない。

これは本当にそうで、今回はアスカとカヲル君で表したんですけど、レイとシンジ君の間にもあると思うんですよね。
相手のことを想い過ぎて、自分のことを犠牲にしても相手のために動いてしまう。
でも、それは相手の本当の望みではない。
お互いを大切に思う故にすれ違ってしまうわけですが、すり合わせてすり合わせていく先に、想い合うものどおし道は重なっていく。
エントランスではカヲル君がアスカのことを想い過ぎて遠ざかっていくわけですが、アスカの追撃がそれを上回った感じですね。
かっこいいアスカが描けていたら嬉しいです。
そして最後は目標通りいちゃいちゃしてもらいました。笑


みれちゃん
読んでくれてありがとうございます!
しかも「Ayanami LEGION」のことも出てきて、あれは思い入れのある話なので嬉しいです。
レギオンもそうなんですが、エントランスも自分が読者側に立ったときにどうしたらワクワクドキドキなるかなあと思いながら書いたので、思ってもみなかった形との感想をもらえて良かったです。
年末の休みのひと時の楽しみになったのなら幸いです。
メンテ

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