リツコの言葉にレイは、目を開ける
感想を聞かれて、レイは頬を染めながら
「・・・碇君の匂いがする」
と答えた
レイは今、幸福感に包まれていた
まるでシンジに抱かれているかのように錯覚する
シンジの温もりを全身で感じていると言っても良いだろう
だが、それと共にもう一つの思いも有る
水、それはレイにとって気持ちの良いものである
そこからレイに連想されるのはゲンドウ
昔ほどではないが、少し疑問も残るが
レイにとってゲンドウの視線、言葉が気持ち良いものであるのは確かだから
だが、その幸福感を壊す者が現れた
「何が碇君の匂いがするよ!」
突然のアスカの言葉に驚くレイ
「アンタ、もう少し羞恥心って物持ちなさいよ!」
そんなアスカの言葉にレイは少しムッとする
「羞恥心は持ってるわ」
思わず、アスカに反論してしまう
発令所の皆が驚いているのが分かる
そんな中、これ以上のテストは必要無いと思ったリツコによって実験は中止された
引き続き、シンジによる機体互換テストが行われる
エントリープラグのインテリアに目を瞑って収まっているシンジ
レイはボックスの最前列で静かにシンジを見守る
モニターに映されているシンジは少し緊張している様に見える
そのシンジにリツコが声を掛けている
その言葉に返してきたシンジの言葉
「なんか、綾波の匂いがする」
に、レイは全身を真赤にしてしまう
嬉しいのは確かなのだが
身の置き場が無いと感じる思いも駆け巡る
その時、レイはアスカの怒気が膨れ上がるのを感じた
それと共に、シンジの身の安全を祈ってしまった
テスト終了後、帰路に着く三人
レイはうんざりとしていた
家に着くまで、レイはシンジと共にアスカに羞恥心と云うものをずっと説かれていたのだ
しかも、前回の使徒の時にシンジに裸で抱き付いた事まで持ち出されて
真赤になって反論できないレイとシンジ
そんな中、羞恥心と云うものを勘違いしていたことを知るレイ
だが、その代償は高かった様だ
後書き
第15話 匂い お送りしました
今回もテーマをどうするか考えたのですが、まあ、匂いと言う事で(笑
前回の羞恥心と繋がっています、実は(笑
と、言うかアスカに嫉妬させてみたかったので、あの終わり方にしてここに引っ張りました(爆
それでは、16話で
タッチでした